![]() The CDR Government Risk Index(TM) グラフはCredit Derivatives Researchより ソブリン債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)指数は、昨年9月のボトムから、2倍近くに上昇しています。9月から1月末の時点での上昇幅の大きい順に、 ・ギリシャ △250%+ ・ポルトガル △217% ・フランス △122% ・スペイン △111% ・アメリカ △100% ・日本 △ 95% となっています(指数そのものではありません)。これは、ヘッジファンドなどの短期筋の動きではなく、長期機関投資家の実需売りとの観測です。つまり、 『機関投資家が、各国の国債を、実際にリスクあるものとして捉え始めた』 ことを意味します。昨日の記事「2010年の幕開けに 新たなる黒き10年代の始まり 世界株式と金利・為替の未来」にて、以下 年金資金などの長期機関投資家(略)の場合、株式がダメなら債券にアセットアロケートするのが普通ですが、現在のような低金利で、しかも国債のリスクプレミアム上昇(債券価格は低下)が見込まれている中では、(編注:債券を売って、)キャッシュで握りこんでおくか、金地金(ゴールド)への逃避が合理的行動となります。 のように述べました。実需筋が大規模に債券を手放す、これほど破綻を早める行動はありません。なにしろ、彼らに買ってもらわない限り、維持可能性はあり得ないからです。個別に見ると合理的なのですが、合成の誤謬としか言いようがありません。しかしながら彼らは責められません。一義的には、「債務を積み上げて、市場の信用を失いつつある、各国政府自身」に責任があります。もちろん、もっとも責任があるのは、各国を借金漬けにして、手数料で儲け、流動性で儲け、最後には売り崩しで儲ける「何らかの存在」なのですが、それが表に出ることはありません。 まさに、壮大なババヌキ・椅子取りゲームが「すでに」始まっているのだと思います。 (引用開始) Credit risk growing most in Greece, Portugal, France Fri Jan 29, 2010 11:35am ESTNEW YORK, Jan 29 (Reuters) - Sovereign credit risk has grown most sharply for Greece, Portugal and France since September because of investor sales of various government debt, according to a report by Credit Derivatives Research on Friday. A widely tracked sovereign credit default swap index shows that 16 of the top 81 countries have shown credit risk increasing by more than 50 percent, with Greece's sovereign credit default swap levels rising by more than 250 percent since September. Portugal's CDSs rose the second most, by 217 percent, followed by France (122 percent), Spain (111 percent), the United States (100 percent) and Japan (95 percent) as the countries where risk is rising the most. The report found so-called "real money investors," those holding investments for longer than short term, hedge-fund traders trying to take advantage of high volatility, may be large sellers of government debt, accounting for the wider spreads and increased risk in developed nations' credit profiles. "We believe the dramatic rise in CDS spreads of many sovereign nations is rising due to arbitrage-free pricing with the cash bond markets and not in any way driven by a cabal of ancient and mysterious CDS traders," Tim Backshall, chief strategist at Credit Derivatives Research, wrote in the report. Among countries with the biggest tightening moves in five-year credit default swaps since September 2009, Costa Rica narrowed 56 percent, followed by Pakistan (-55 percent), El Salvador (-54 percent) and Estonia (-30 percent), the report found. (Reporting by Walden Siew; Editing by Padraic Cassidy) (引用終了) ![]() 画像は産経MSNより 皆様 あけましておめでとうございます。本年も変わらぬご愛顧をお願いいたします。 本年は、残念ながら、本格的な破綻の幕開けになります。見せ掛けの景気回復はありえるでしょう。そして「世界的な景気底打ち宣言」「金融危機解除の安全宣言」もあるかもしれません。しかしながら、それらはすべて仮の姿に過ぎず、世界全体がリセットされ、安心安全というものがシステム崩壊を起こす、そんな2010年代の幕開けになるのだと思います。 なぜそのように思うか、順次、述べます。 --- これまでに、何度も次のように指摘してきました。 ・金融危機対策として流動性を供給し、経済対策を実施するために、各国はこぞって国債を発行してきた ・軽視されているが、国債は無限に発行できるわけではなく、各国にもデフォルトリスクが存在する ・つまり、各国による金融機関・企業の債務の肩代わりは、壮大な「飛ばし」と言える ・実際に、財政状況が悪くなり、信用リスクが悪化した国が複数あると指摘されている この財政状況が悪化した国としては、ユーロ圏で言うならたとえば、ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインなどがあるでしょう。ギリシャの格付け下落は記憶に新しいところです。それ以外にも、中欧や東欧諸国、ドバイなど産油国など、話題には事欠きません。 ドバイショックは、金融市場にパニックを引き起こしたものの、実質的には世界全体には影響を及ぼさない、たんなる一地方の話だと思われています。しかし私は、こういった事故(?)は、国を変え資産クラスを変え、今後も発生すると思います。 何度も書いているように、こういった国レベルでの信用リスク悪化は、その国にとどまらず容易に世界全体に波及し、世界全体の信用リスクをさらに悪化させることは、言うまでもありません。これは、非常に簡単に書くと世界全体のレバレッジが大きいためであり、たとえば、地球の裏側のリスクプレミアム上昇が、容易に金融価値の下落につながるためです。つまり、これからの金融危機は、もはや金融機関のレベルではなく、各国そのものの生き残りをかけた競争レベルになってきたということです。 簡単に書くと、次のようになります。 ・実体経済を大きく上回る仮想経済の肥大化 ・金融資産(デリバティブ)バブル崩壊 ・リスクマネー縮小、不況入り ・各国による積極財政、景気刺激 ・資金を税収で賄えず、国債発行 ・景気悪化により、税収減少 ・各国政府の借金が増大、維持可能性懸念 ← 今ここ ・リスクマネーの消滅、金融資産の減価 ・ペーパーマネーの減価、悪性インフレ ・何かのきっかけで、連鎖的な国家破綻が引き起こされる ・富の一方的移転が、合法的・世界的に行われる ・(一部の世界権力者が絶対権力を持つ、新世界秩序の誕生) --- このブログでは、当初から、国家債務と税収のバランスに着目してきました。その観点から書くと、 ・税収=企業負担(法人税)+家計負担(所得税+消費税)と考えると、税収が増える余地はなく、返済計画が立たない ・そこで、現在の税収ではなく、潜在的担税力で考える ・国の経済規模(GDP)の30%を潜在的担税力と見ると、国家債務/国の経済規模(GDP)>150%だと、レシオが5倍となり、民間人だと返済困難となるゾーン ・潜在的担税力をGDPの50%に設定しても、250%が限界 国家の借金の額が、概念的な返済能力を超えてしまい、デフォルトを起こすなどという事態は、これまで一笑に付されてきました。確かに、世界同時国債増発が常識となったこの数年においては、流動性を潤沢に供給することが第一優先であり、国家財政の維持可能性は二の次でした。加えて、「そもそも、国内向け自国通貨建てであれば、事実上必要なだけ発行できる。そうでなくても、国債増発はどの国もやっていて、相互依存的な関係※なのだから、相対的に突出しなければ問題ない。」などという楽観論が大勢を占めていました。 (どの市場もそうですが、市場参加者が楽観的なときが、後から振り返って「天井だった」「あのときに売っておけばよかった」というタイミングなのです。) ※ 相互依存的な関係ということは、持ちつ持たれつ・持ち合い、ということです。これも何度も書きますが、それを運転資金に使ってしまうということは、中小企業の社長どうしが、相互の延命のためにお互いの手形を交換するというくらいの、まさに自転車操業としか言えません。 何度も指摘しますが、上の表の一部 ・(略) ・各国政府の借金が増大、維持可能性懸念 ← 今ここ ・リスクマネーの消滅、金融資産の減価 ・(略) をもう少し詳しく書くと、 ・国家財政の維持可能性リスクは、すでにアメリカ、EU主要国、日本において存在する ・現在、それが顕在化していくステージにある ・リスクが顕在化すると、リスクマネーの巻き戻しと信用縮小により、株式・為替・債券市場が大きく混乱する ・現在、プレミアムリスク、デフォルトスワップ、VIXが上昇してきており、冗談ではすまない可能性がある ・金融資産の減価により、金融危機がスケールを大きくして再来する では、リスクマネーはどこに行くのでしょうか?リスクマネーの源は、大きく分けて2種類あると思います。1つには年金資金などの長期機関投資家。もう1つは過剰流動性を得た短期機関投資家。 長期の場合、株式がダメなら債券にアセットアロケートするのが普通ですが、現在のような低金利で、しかも国債のリスクプレミアム上昇(債券価格は低下)が見込まれている中では、キャッシュで握りこんでおくか、金地金(ゴールド)への逃避が合理的行動となります。つまり、金融市場で売り手ばかりになり、買い手がいなくなる、特別売り気配のみで売買が成立しない、市場が機能しなくなるということもあり得ます。 このような場合、その歪の解消に着目した短期投資家が動くのが普通ですが、どうでしょうか? 短期の場合、低金利で借り入れを起こすことが出来るメリットを生かして、たいていレバレッジがかかっています※。その負債部分は、「金融安定化のため」としてジャブジャブに注ぎ込まれた過剰流動性です。資本部分を負担する投資家が多量に解約すると、資産部分を換金売りすることになるのですが、負債部分を返済した行く先は、その源、発行国です。つまり、「マネーが行く」のではなく、「マネーは還る」というほうが正確なのだと思います。 そして、世界全体に長年にわたって過剰流動性を供給してきたのは「アメリカのドル」であることは、ユーロダラーに関する過去のエントリ(記事)などで、何度も指摘していることです。(その次に通貨をばら撒いているのは日本ですね。) ※資産(機関投資家が使えるマネー)=資本(出資者が投資したマネー)+負債(どこからか借りてきたマネー) レバレッジ=資産/資本 このような仮定が正しければ、有事には ・世界株安 ・債権安(=金利上昇) ・ラスト・レパトリとして、実はドル高になる(ドル以外の通貨安)、加えて円高 ・ゴールド高 となりえます。これが上の表で書いた ・ペーパーマネーの減価、悪性インフレ の正体です。そしてその次には、 ・何かのきっかけで、連鎖的な国家破綻が引き起こされる が待ち受けているのだと思います。 --- 私は、決して財政破綻を望んでいるわけではありません。そのことは、長くの読者様にはご理解いただいていることと思います。そして、破綻を回避する方法があるのなら、それを提案するということも目的のひとつにあったのですが、結論としては「個人レベルで破綻を回避する方法や、そのための意味のある提案はない」ということです。 今後とも、おつきあい頂ければ幸いです。 ![]() グラフは毎日新聞より これまでに、次のように指摘してきました。 ・金融危機による世界同時金融破綻を避けるため、各国は低金利と金融緩和により、流動性を供給する ・その原資は国公債であり、世界同時国債増刷とも呼べる ・国債の返済原資はあまり当てがなく、破綻の先送りとも言える ・流動性を回収すると世界経済が突然死するため、回収も出来ない ・インフレ、金利、為替によって、ペーパーマネーの価値を減価することでしか、解決できない 最近、IMFは、次のような報告書を出しています (引用開始) G20の先進国の債務残高、2014年にGDP比118%に拡大=IMF 2009年 11月 4日 08:32 JST [ワシントン 3日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は3日、主要20カ国(G20)のうち先進国の政府債務残高が2014年に対国内総生産(GDP)比で118%に達するとの見通しを示した。 その一方で、財政支出による景気支援策を縮小するのは時期尚早と強調した。 債務の水準を安定させるために、世界的に金利が最大2%ポイント上昇する必要があると指摘した。 IMFのコッタレリ財政局長は電話会見で「(財政)支援は引き続き適切かつ極めて重要だ。世界経済は回復しつつあるとしても、今回の回復はぜい弱だ」と述べた。 同局長は、2010年を通して先進諸国は景気支援のための財政政策を継続する公算が大きいとする一方で、成長のペースがより速い新興市場国では2010年に財政の引き締めが開始されるとの見通しを示した。 IMFは2009年のG20の財政赤字が平均でGDP比7.9%となり、10年は6.9%に低下すると予想。米国で金融セクター支援から発生する損失が減少することが主因としている。ただ、こうした要因を除けば、G20の先進国の赤字は10年に拡大する公算が大きいとの見方を示した。 最も大きな財政上の調整が必要な国として、英国、アイルランド、スペイン、日本を挙げた。デンマーク、韓国、ノルウェー、オーストラリア、スウェーデンは債務を適切な水準に維持するための取り組みが不要か、ほとんど必要ないとの見方を示した。 日本の財政赤字は悪化見通し、先進国平均も上回る-IMF 2009年11月04日 07:34更新 国際通貨基金(IMF)が3日に発表した世界の財政調査報告によると、日本の2009年度財政赤字見通しは7月発表の前回報告に比べ0.2ポイント悪化し、国内総生産(GDP)比10.5%とされた。世界の主要先進国の平均である同8.2%を上回る結果となった。 同報告によると、2010年度の日本財政赤字は前回発表時と変わらず10.2%、2014年度には前回見通しより0.4ポイント悪化の8.0%と予想された。 また一般債務の見通しについて、日本の2014年度は前回発表時より6.4ポイント改善されたものの、GDP比で245.6%となり、調査対象19か国のうち最大かつ先進国全体の平均118.4の約2倍となった。日本は社会保障支出の増大が、金融危機後も財政を圧迫すると指摘された。 IMF:先進国の財政赤字削減、刺激策の解消だけでは不十分-報告書 11月3日(ブルームバーグ): 国際通貨基金(IMF)は3日公表した報告書で、インフレ調整後の実質金利の上昇リスクに直面する先進国が債務を削減するには、財政・金融面での刺激策を解消するだけでは不十分との見解を示した。 この四半期報告書はIMFの財政局がまとめた。それによると、IMFは現在、20カ国・地域(G20)の今年と来年の財政赤字が7月時点の見通しより小さくなると予想しているものの、この見通し修正は米金融業界支援向けの支出が少なくなることを主に反映しているという。金融支援を除いたベースでは、社会保障関連の支出が増える一方で税収が減るため、財政赤字は拡大する見込みとしている。 報告書は「財政見通しの悪化に対する金融市場の反応は、これまでのところ控えめなものとなっているが、それで安心してはならない」とし、「単に刺激策を期限切れとするだけでは、多くの先進国で政府債務が膨張への道をたどり続けることになる」と指摘した。 更新日時: 2009/11/04 08:34 JST (引用終了) このように、 ・G20の財政赤字(平均・GDP比) 2009年 7.9% 2010年 6.9% ・G20のうち先進国の政府債務残高(GDP比) 2014年 118.4% ・「アメリカでの金融セクター支援による損失が減少」という要因を除けば、G20の先進国の赤字は2010年に拡大 ・英国、アイルランド、スペイン、日本は、最大の財政調整が必要 その日本に関してみると ・財政赤字見通し(GDP比) 2009年度 日本 10.5% (世界主要先進国平均 8.2%) 2010年度 日本 10.2% 2014年度 日本 8.0% ・一般債務見通し(GDP比) 2014年度 日本 245.6% (先進国全体の平均 118.4%) >調査対象19か国のうち最大 >社会保障支出の増大が、金融危機後も財政を圧迫 となります。国際的に日本を見ると、金融危機で直撃弾を食らっていない割には、ダメージが大きすぎるという印象です。これは、日本がもともと持っていた財政的脆弱性が、今般の世界同時金融危機であらわになった、という理解の方が近いのかもしれません。 さて 皆様ご存知のように、来年度予算においては、税収<国債発行額、となり、財政非常事態となっています。 税収 約38兆円 国債発行 約44兆円 すでに、日本の国家債務は、維持可能性がありません。可能性としては、長短金利を低金利に抑えつけて金利支払いを抑制し、流動性を供給して国債を買わせるという、「花見酒」、つまり先送りをするしかないのです。 最近、「事業仕分け」が、弁護人不在のまま進められる刑事裁判のようだとして話題になっています(にしても、満足な自己弁護できない被告側にも問題がありそうです)が、2010年度予算の一般会計歳出総額は90兆円を超え、過去最大の規模になる見込みです。 さて、以下の問題についてはどうでしょうか? ①実際に、国や地方の資金繰りがつかなくなり、大きな混乱を引き起こすこと ②国債の信認の度合いである、国債長期金利が上昇すること ③それ以前に、パニック的な逃避行動により、取り付け騒ぎが起きること --- ①については、何度も述べていますように、ロシアや昔の中国(清)のような、国債の紙切れ化は起こらないと考えています。日本の場合は、それを回避するために、金融緩和・低金利によるロールオーバー(借金の延期)や、最悪のケースとして徴税権による穴埋めが可能だからです。 皮肉なことに、低金利を続ける限り、個人向け国債のような個人向け債券は売れ行きが芳しくありません。個人の貯金を取り込み、悪く言えば人質にとり、最悪のケースとして徴税権と相殺したいと考える国にとっては、頭の痛い事態でしょう。 ただし、国債デフォルトをなりふりかまわず回避するその過程で、物価・金利・為替による、通貨と国債の価値調整が行われることは、避けられないと見ています。 ②については、ふたたび、じわじわと長期金利が不気味な上昇を見せています。これが、ずっと続くトレンドなのかは分かりません。 ③については、そのリスクは常に存在します。 まさにこれからの数年は、ポストサブプライムとして、考えられない異常事態が発生する可能性があります。冷静に事態を把握し、落ち着いて行動されることをお勧めします。 (引用開始) 長期金利上昇を危惧、財政悪化懸念の是正に努める=財務相 2009年 11月 10日 12:06 JST [東京 10日 ロイター] 藤井裕久財務相は10日の閣議後の会見で、国債市場で長期金利が上昇傾向にあることを非常に危惧(きぐ)しているとし、市場に広がっている財政悪化懸念を何としても是正しなければならないと語った。 その上で、2010年度予算の編成にあたっては長期金利が上昇傾向にあることを最も重視し、麻生政権が決定した2009年度の新規国債発行額の約44兆円をめどに国債市場の信頼を得るよう努力すると語った。 <10年度予算編成、長期金利上昇傾向を重要視> 藤井財務相は、1.4%台後半に上昇している長期金利を「非常に危惧している」と述べるとともに、足もとの長期金利上昇は財政悪化懸念を反映しており、「それに対する是正を何としてもしなければならない。歳出のカットは、全てそこに目的があるという気持ちでやっている」と強調した。 これを踏まえ、2010年度予算編成について「一番大事なことは金利が上昇傾向にあることだ」と繰り返し、「国債市場の信頼を一番大事にしている。信頼を失うと国益を損なう」と指摘。 マニフェスト(政権公約)に掲げた政策の実行と国債発行との関係では「マニフェストの政策は公約であることは間違いない。それをやり、国債市場の信頼を得ることは、ある程度、やれると確信している」としながら、前政権が決めた補正予算を含めた2009年度の国債発行額である「44兆円をめどに置き、極力、国債市場の信頼を維持できるよう頑張る」と語った。 (ロイターニュース 伊藤純夫) 長期金利、一時1.485%に上昇 財務相「非常に気にしている」 10日の債券市場で、長期金利の指標である新発10年物国債利回りが一時、前日比0.010%高い1.485%に上昇した。6月16日以来、約5カ月ぶりの高水準。株価の上昇に加え、来年度予算編成や国債増発への不透明感が意識され、売りが先行した。ただ、藤井裕久財務相が歳出削減を徹底することなどを改めて強調。その後は買い戻しも入った。 藤井裕久財務相は10日の閣議後の記者会見で、長期金利の上昇について「非常に気にしている。国債市場の信頼を失うと国益を損なう」と述べた。背景には財政悪化への懸念があると指摘したうえで、2010年度予算編成に関し「(財政悪化の)是正は何としてもやる。歳出を切るのはそれが目的だ」と強調。10年度予算の新規国債発行額を44兆円以内に抑える考えを改めて強調した。(12:19) 長期金利:4カ月ぶり高水準 終値1.475% 週明け9日の東京債券市場で、長期金利が一段と上昇(債券価格は下落)した。指標となる新発10年物国債の利回りの終値は、前週末終値より0.025ポイント高い1.475%と、直近の高値だった8月の1.46%を突破、約4カ月半ぶりの高水準となった。 週末に英国で開催された主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、金融危機の原因とされる「世界経済の不均衡」の是正に取り組むことで合意。内需拡大を迫られた日本の財政健全化が遅れるとの見方が強まった。また、峰崎直樹副財務相が7日の講演で、10年度の国債発行額が政府目標の44兆円を超える可能性に言及したと報じられたことも、需給悪化懸念による国債売却の動きにつながった。 上昇幅は4営業日で0.1ポイントに達し、みずほ証券の上野泰也氏は「財政拡張に傾斜している政府への市場の警告、という意味合いがある」と指摘している。【山本明彦】 毎日新聞 2009年11月9日 20時10分(最終更新 11月9日 21時30分) (引用終了)
金地金(きんじがね、いわゆるゴールド)が過去最高値をつけています。
その背景としては、 ・アメリカの超低金利政策が長期化するとの観測から、ドル安が進行 ・ドル安を受けて、アメリカではインフレ懸念が台頭 ・ドル建て資産の目減りを避けるため、安全資産である金に資金が流入 でしょう。そのドル安の背景ですが、 ・オーストラリアでの利上げ ・超低金利のドルを売って、高金利の資源国通貨や金など商品先物に投資する「ドル・キャリー取引」 ・イギリスのメディア※が「湾岸産油国と中国や日本などが、石油取引の決済をドル建てからユーロや円など複数の通貨を組み合わせた『通貨バスケット』に移行する方向で協議している」と報じたことも拍車 ということです。 (もともとドル体制への揺さぶりを考えてきた中国のみならず、日本も「通貨バスケットへの移行を検討」とは、「そうだったのかw」と思ってしまうところですが、現在の国際的常識が「ドルの信認はそれほど続かない」であること、民主党政権が「アメリカ離れ」を意図していることから、選択肢の検討段階としてはあり得なくはない、と思います。フランス・クウェートなどは公式に否定しているとのことですが、日本が公式に否定しているかどうかは不明です。) ※ The Independent had reported on Tuesday that Gulf states, together with China, Russia, Japan and France, were considering replacing the dollar as the pricing currency for oil by a so-called basket of currencies. This would include the yen, the yuan, the euro, gold and a future common currency in the Gulf region. However, the report has been denied by a host of countries, including France, Kuwait, Qatar and Russia. "Despite the denials, there are probably all sorts of discussions going on about how to reduce dependence on the dollar and diversify reserves," said Hufton. "But they are hardly likely to be confirmed given that it would only serve to cut the value of the very reserves countries are seeking to diversify out of." "Dollar on weak footing; gold strikes new record" (AFP) – Oct 7, 2009 (余談ですが、世界同時利下げ・世界同時金融緩和の中、オーストラリアの利上げはまっとうな判断だったと思います。世界からマネーを集めて生き残るためには、利下げではなく利上げが必要なのです。しかし、アメリカや日本でそれをするのは、もはや自殺的行為となるでしょう。) --- 関連した記事を引用します。 (引用開始) NY金:過去最高値を更新 ドル先安観の目減り対策で 【ワシントン斉藤信宏】6日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、オーストラリア準備銀行(中央銀行)の利上げなどをきっかけにドル安が進行したことを受けて急伸、指標となる12月渡しは電子取引で一時、1オンス=1045.00ドルまで上昇し、昨年3月につけた取引時間中の過去最高値(1033.90ドル)を更新。終値でも前日終値比21.90ドル高の1039.70ドルと9月中旬につけたばかりの過去最高値を塗り替えた。 オーストラリアでの利上げに加えて、一部の英メディアが「湾岸産油国と中国や日本などが、石油取引の決済をドル建てからユーロや円など複数の通貨を組み合わせた『通貨バスケット』に移行する方向で協議している」と報じたことでドルの先安観が強まった。ドル安を受けて、米国ではインフレ懸念が台頭、ドル建て資産の目減りを避けるため「安全資産」の金を買う動きが加速した。 毎日新聞 2009年10月7日 --- 金先物相場:NY 最高値更新、金市場に資金流入 安いドルから転換 金の価格が急上昇している。6日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の金先物相場は、指標となる12月渡しが一時、1トロイオンス=1045・00ドルまで上昇し、08年3月につけた取引時間中の最高値(1033・90ドル)を、約1年7カ月ぶりに更新した。ドル安の進行と表裏一体的な動きで、当面はドル安基調が続くとの見方が強いことから、金価格は一段の上値をうかがう展開も予想される。 金価格が上昇基調にあるのは、米国の超低金利政策の長期化観測からドル安=ドルの価値低下が進行し、安全資産である金に資金が流入しているためだ。金価格は08年3月、商品価格の上昇を受けて一時1000ドルを突破。金融危機でいったん下落したが、最近は超低金利のドルを売って、高金利の資源国通貨や金など商品先物に投資する「ドル・キャリー取引」が広がっているとされる。 6日は、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が利上げしたこともドル売りに拍車をかけた。アラブ諸国などが石油取引のドル決済の中止を検討しているとの英紙報道が流れるなど、基軸通貨としてのドルの地位への懸念も強まっている。 金の宝飾品需要は世界的に低迷しており、買い主体は投資ファンドなどの投機筋が多い。このため、高値では利益確定の売りが出やすく、金価格はいったん調整局面に入る可能性が高いが、「ドル安が続けば、1100ドルをにらんだ展開になるだろう」(日興コーディアル証券の上西晃氏)との見方もある。【田畑悦郎、小倉祥徳】 毎日新聞 2009年10月8日 --- 最高値更新する金相場、中国ファクターでさらなる上値も 2009年 10月 8日 [北京/上海 7日 ロイター] ほとんどの人々にとって、金は不況時には無くても構わない単なるぜいたく品かもしれない。しかし慎重な中国の投資家にとっては、金は必需品となりつつある。 金価格が最高値を更新するなか、中国でも貴金属の売り上げが打撃を受ける可能性があるものの、景気の先行きには不透明さが残っており、投資先としては金を選好する動きが根強いという。 また、外貨準備の安全な投資先を探している中国政府も、現在1054トンとされる金準備を積み増す可能性が高い。ロングゴールド・アセット・マネジメントのYao Haiqiao社長は「中国での金消費量はインフレ期待を背景に伸びると予想され、政府も金準備を増やすとみられる」と述べた。 中国黄金協会のSun Zhaoxue会長によると、同国の外貨準備のうち金は全体の約1.6%に過ぎず、その比率は今後増えることが見込まれている。 金相場は足元、世界経済の先行き懸念と米ドル安を受けて最高値を更新。一部で調整を警戒する声もあるが、中国の投資家は引き続き金投資を積極的に行うと予想される。 上海中期期貨経紀のアナリスト、Zoe Wang氏は「消費者は価格に敏感であり、金価格の上昇はインドや中国での金購入に間違いなく打撃を与える。今年前半にインドの貴金属消費量が急激に落ち込んでおり、同様のことが中国でも起きるかもしれない」と指摘。その上で「しかし投資に関して言えば、金をヘッジのツールとして使う人が増えており、金の購入は拡大している。こうした動きは中国では明らかに増えている」と述べた。 中国はすでに世界最大の金生産国であり、2009年前半には貴金属の消費量でもインドを抜いて世界1位になった。ただ、中国でも宝飾品の売り上げは落ち込むとみられ、金相場を今後も押し上げるのは投資目的の金購入となる。 ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の極東担当マネージングディレクター、Albert Cheng氏によると、中国で投資としての金購入は2008年に過去最高の70トンに達した。 ロングゴールドのYao氏は「インドでは多くの人が宝飾品を買う一方、中国では銀行に金の延べ棒を預ける人が増えている」と述べた。 <一段の上値を追う可能性> 1オンス=1000ドルの水準は長続きしないと警戒する投資家もいる一方、中国では多くの人が金相場の先行きに楽観的な見方を示す。 中国黄金協会の副会長、Hou Huimin氏は「価格が上がったからというだけで人々が急に売り始めることはないだろう。中国では投資行動に大きな変化は出ていない」と述べた。 また、スタンダード銀行(香港)のEllison Chu氏は、需要が引き続き供給を大幅に上回っており、さらなる上値の余地があると指摘。「この価格水準が市場にどう影響するか注視していくが、個人的にはさらに上昇する可能性があると思う。市場がこの水準に慣れれば、上振れの可能性があるだろう」と語った。 さらに「過去数カ月間の株式市場を見てみると、乱高下や色々なうわさがあった。人々はより安定的な投資先を探している。投資家は金に継続的な成長を期待できる」としている。 「中国の投資市場では群集心理が大きな役割を果たす」と指摘するロングゴールドのYao氏は、金以外に魅力的な代替投資先がない以上、投資家は「途中下車」したがらないとの見方を示す。 Yao氏は、中国政府がいずれ金準備を増やすとみられ、それが金相場のさらなる支援材料になる可能性があるとしている。 (引用終了) さて、気になるのは、 ・ゴールドが高いのは、実質なのか?それともバブル的なものなのか? ・世界不況の中、需要が減退しているのに、ゴールド高が、中長期にわたって続くのか? ・ゴールド高の裏表となる、ドルはどうなるのか? それを簡単に言いますと、 ・今の世界は、超低金利のマネーが、量的緩和によって潤沢にある ・しかし、それに見合う実需的な投融資(事業資金、設備投資)がない ・投機資金となり、実物資産マーケットに流れ込んだ ・その流れに、年金基金などが相乗りした その後の流れは自明です。 ・キャリートレードは、必ず巻き返す ・商品は、かならず一度は下落する ・皆がドル安と思っていたが、実はドル高になる ・アメリカ国債の信認や持続可能性は別問題 関連した記事を引用します。 (引用開始) インフレリスク過小評価すべきでない=米セントルイス地区連銀総裁 2009年 10月 12日 [セントルイス 11日 ロイター] 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は11日、米経済の緩みは多くの人が予想するほど大きくないかもしれず、これにより中期的なインフレリスクが高まる可能性があるとの見解を示した。 同総裁は、経済会議でのプレゼンテーションで、需給ギャップを正確に測ることは困難と指摘。 「需給ギャップについてよく使われる説明に関して懸念している。それはリセッション(景気後退)がこれほど深刻なのだから需給ギャップは大きいに違いなく、従って中期的なインフレリスクは異例の金融緩和政策の中でさえ無視し得る規模だというものだ」と述べ、「このような説明は需給ギャップについて誇張し過ぎていると思う」との見解を示した。 さらに、需給ギャップの測定を目的とした計算は資産価値のバブルを考慮しないとし、現在の生産の落ち込みの大半が住宅バブルの崩壊に関連しているとすれば「現在の需給ギャップは見掛けよりも小さいだろう」と指摘。これはインフレリスクが高まることを意味すると述べた。 同総裁はまた、1991年と2001年に終わった過去2回のリセッション時には、FRBはリセッション終了後2年半から3年経つまで利上げしなかったと指摘。今回このパターンを踏襲するとすれば、最初の利上げは2012年になると述べた。 そのうえで、この10年間の始めの時期にFRBが長い間金利を低過ぎる水準に維持した結果、住宅市場のにわか景気と不況につながったという議論が、今度の連邦公開市場委員会(FOMC)に重くのしかかる可能性があると語った。 --- 次にバブルが崩壊するのは米国債市場=ジム・ロジャーズ氏 2009年 10月 9日 [ニューヨーク 8日 ロイター] 米著名投資家のジム・ロジャーズ氏は8日、借り入れ規模が持続不可能な水準に及んでいるとして、次にバブルが崩壊するのは米国債市場との見方を示すとともに、農作物、貴金属に投資妙味があると指摘した。 また株式市場に関しては、最近の大幅上昇を受けて調整局面を迎えるとの見方を示した。 同氏はロイター・テレビジョンとのインタビューで「調整への機は十分熟している。6カ月間に及ぶほぼ一本調子の上昇局面の後、値固めがあっても驚きではない」と指摘。株式市場は今後、長期にわたって上昇する可能性があるとの見方を示した。 同氏はまた、ロイターとのインタビューの後開催されたETFセキュリティーズ主催のセミナーで「次にバブルが形成されているのは、米国債市場だ。金利3─6%で米政府に30年間もお金を貸す人がいるなんて理解できない」と指摘。「いずれバブルははじける。米国債を保有している人がいたらひどく心配する。私なら手放すことを検討する」と述べた。 商品(コモディティ)への強気な投資で知られる同氏だが、コモディティに関しては、農作物・貴金属・原油が依然として同氏の好む投資対象だと明言。「農作物の在庫水準は過去数十年間で最も低い水準にある」として、特に最近28年半ぶりの高値を付けた砂糖は、向こう10年間で一段の上昇余地があるとの見方を示した。 貴金属については、割安感からパラジウムと銀が魅力的と指摘。ただ、長期では歴史的にも実物資産とされる金を投資対象に挙げた。 また原油相場に関しては、枯渇懸念から強気相場の流れで、バレル当たり最大200ドルまで上昇する可能性があるとの見方を示した。 (引用終了)
アメリカの財政赤字が拡大することは当然のこととして何度も述べていますが、戦後最大の規模となることが判明しました。
(引用開始) 【10月8日 AFP】 米議会予算局(Congressional Budget Office、CBO)は7日、9月末で終了した2009会計年度の財政赤字が、前年より9500億ドル増の約1兆4000億ドル(約125兆円)に拡大し、1945年以来最大となるとの見通しを発表した。 歳入の落ち込みに、金融機関への公的資金の投入と長引く不況からの脱却をめざした財政出動が加わったためとCBOは説明している。歳入は08年度から約4200億ドル(17%)減少し、過去50年以上で最低。一方、歳出は過去50年で最高の5300億ドル(18%)増だった。 正式な09年度の財政収支は今月半ばに財務省が発表する。 (引用終了)
魔の9月です。そして、あのリーマンショックから、1年が経過しました。
元リーマンブラザーズの社員は、バークレイズなどにシステム付きで再雇用され、引き続き「強欲」システムを動かしているようです。この、1秒に300回の株式取引が可能で、「毎日利益が出る、損を出す日はほとんどない」と言わしめるようなITシステムは、前回「カマボコ(中抜き、ピンハネ)のIT化 またしてもゴールドマン・サックス 断固たるNOを」で指摘した、「フラッシュオーダー」と似たようなものなのかも知れません。 それに対して、「短期的な利益を最大化するための強欲を正当化するような、金融機関の巨額ボーナスはおかしい」という意見も多数出ていますが、「資本主義で、利益に応じた対価を与えることに何の問題がある?」という真っ当な反論の前には、それほどのインパクトはないようです。 (余談ですが、民主党政権は、当初から、「アメリカ的な市場原理主義が、世界に格差と不幸をもたらした」という姿勢で、早速アメリカの反感を買っています。それはそれでかまわないですし、むしろ自民党には不可能な行動なので差別化のためにも是非やってもらいたいのですが、あまりに戦術が幼稚なので、見ていて痛いのです。たとえば、スティグリッツなどの有識者を起用して、しっかりと世界経済戦略を立ててPRすることが必要なのだと思います。そうでなければ、思いつきで何か言っているというレベルをなかなか越えられません。) この1年間、何が明らかになり、何が謎のままで、そして、何が変わり、何が変わらなかったのでしょうか? (明らかになったこと) ・過剰流動性が世界金融市場を膨らましていたこと ・不明なリスクを取って、それをキャッシュに換えるという錬金術は、虚構であったこと ・職や持ち家を失うという形で、一般市民が割を食ったこと (謎のままのこと) ・世界経済奥の院は、何をどうしたいのかということ ・これからの儲けの道具となる、過剰流動性に代わる紙切れは何かということ (世界各国の国債だとは思いますが) ・いつまで「先送り」が続けられるのかということ (変わった事) ・世界政治のエージェント ・資産価値が上がり続けるという前提 ・一般市民の将来設計 (変わらないこと) ・政権が代わっても、それらを動かす奥の院は変わらないということ ・結局、ペーパーマネーを刷るしかないと言う事 ・強欲さ --- 1年前の関連記事も参照ください。 世界金融危機 リーマンブラザーズ破綻と信用崩壊(1) 流血の日曜日 来るべき終わりの只中 世界金融危機 リーマンブラザーズ破綻と信用崩壊(2) なぜリーマンは見捨てられAIGは救済されたか 世界金融危機 リーマンブラザーズ破綻と信用崩壊(3) 日米欧の中央銀行が流動性供給 解決になるのか 世界金融危機 リーマンブラザーズ破綻と信用崩壊(4) 日米欧による「USドル」供給 基軸通貨ドルの防衛 世界金融危機 リーマンブラザーズ破綻と信用崩壊(5) 公的資金を75兆円投入 米国の財政支出は100兆円 世界金融危機 リーマンブラザーズ破綻と信用崩壊(6) まとめ 終わりの只中に 関連したニュースを引用します。 (引用開始) 終わりの見えぬリーマン残務処理、顧客資産もいまだ凍結 2009年9月11日19時25分 [ロンドン/ニューヨーク 8日 ロイター] ニューヨークのタイムライフビル。リーマン・ブラザーズ本社があったタイムズスクエアにほど近い場所で、600人に上るスタッフが膨大な資料のヤマと格闘を続けている。 リーマンが約1年前の9月15日に連邦破産法の適用を申請し、世界的な金融危機の引き金を引いて以来、残ったリーマンのスタッフや外部のコンサルタントが、複雑に絡み合ったデリバティブや不動産など無数の契約を解き明かすべく、今なお終わりの見えない作業に取り組んでいる。 リーマン破綻から1年経った今も、顧客やカウンターパーティーなどの資産は凍結され、資産や債権の返還請求も受け付けられずにいる。 残務処理に取り組んでいるスタッフらは、債権者の資産価値を最大化すべく、少なくとも彼らに自分たちの資産がどの程度の価値がつくかを示すべく、懸命の努力を続けている。 欧州におけるリーマンの共同管財人を務めるプライスウォーターハウスクーパーズのビジネス・リカバリー・サービス部門の責任者トニー・ロマス氏は、リーマンの複雑な資産や債務の関係は口では説明できないとした上で、「6000件余りあるリーマンの顧客ファンドのうち、半分以上の投資家から自分の資産がどれだけあるか申告されていない。債権者に配分できる資産は90億ドル近くあるかもしれないが、それをどれだけの債権者に渡す必要があるのかを把握しなければならない」と語る。 状況はニューヨークでも同じことだ。リーマンのデリバティブ契約を通じて債権を保有する投資家は今のところ返還請求を行うことができず、来月になっても債権に関する追加情報は得られそうにない。 リーマンの事業が日本からケイマン諸島に至るまで16カ国に渡り、破産手続きが世界中の76カ所で行われていることも問題を複雑にしている。 リーマン本体が破産申請した後、4000に上る関連会社の一部も破綻しているため、リーマンが破産処理を完結させるためには、各地の司法管轄の間で複雑な債務関係を整理したり、債権額をいつの時点で計算するかなど、数多くの問題を解決する必要がある。 <上向き始めた債権価格> ロマス氏のカウンターパートとして債務関係の整理に当たっているコンサルタント会社アルバレス&マーサルのアン・ケアンズ氏によると、同社は2010年末までに、リーマンの債務処理作業の大半を終えたいと考えている。 リーマンの資産は1年前に比べ大幅に増加している。アルバレスによると、破綻時点ではわずか35億ドルの現金しか保有していなかったのに対し、今年6月末時点では120億ドルを上回る水準まで回復した。ローンポートフォリオの時価も回復している。 債権者の間にも、債権回収の成果を上げるため組織を作ろうとする動きが出ている。ポールソン、エリオット・マネジメント、キングストリート・キャピタル・マネジメントなどの投資ファンドは「リーマン・ブラザーズ債権者グループ」を結成し、6月以降、リーマンに対する125億ドルに上る債権請求額を集めた。 破綻会社の債権者向けに債権を取引する市場を運営しているセカンドマーケット社によると、リーマンに対する債権の市場価格は最近になって急上昇。リーマンの持ち株会社が破綻した際には額面の10%でしか取引されなかった債権は、現在では20%近い水準で取引されている。 セカンドマーケットによると、リーマンのデリバティブの多くを保有するリーマン・ブラザーズ・スペシャル・ファイナンシングや、リーマンの商品取引契約の多くを保有するリーマン・ブラザーズ・コモディティ・サービシスの債権価格も、額面の40%前後で推移している。 だが、欧州ではリーマンの顧客ファンドの多くが複雑な商品を含んでいるため、ほとんど価値がないとみなされているものも多い。 <リーマン破綻処理が1つの産業に> ロマス氏は先月、英サンデー・タイムズ紙に対し、リーマン処理は「それ自体で1つの産業」になるとコメントし、全世界で破綻処理に関わる2000人のスタッフに支払われる手数料が40億ドルを上回ると明らかにした。 ロマス氏やケアンズ氏によると、規制当局は「第2のリーマン」が現れるのを防ぐ手段を編み出すため、リーマンの破綻処理を見守っている。 その一つとして検討されているのは、銀行に破綻した場合の処理を記した「生前遺言」の提出を義務づける案だという。 しかし、リーマンや元従業員にとってそれ以上の関心事は、リーマンを破綻に追い込んだ「犯人」を特定できるかどうかという点だ。 裁判所から審査官として指名されたアントン・バルカス氏は、数多くの銀行やリーマンの元幹部を対象に、誰が嘘をつき、誰が会社運営を誤り、誰が詐欺行為を働いたかを特定する作業を進めている。彼の報告は来年初めにも提出される見込みだ。 リーマン自身も、決済銀行や預託信託機関、連邦準備理事会(FRB)の行動を提訴できないかどうか調査するグループを結成している。 リーマン破綻を受けてブローカー部門を17億5000万ドルで取得し、早々に42億ドルの利益を得たバークレイズに対しても、当時の行為が「良心にかなった」ものだったかどうか調査する承認を受けている。 --- 投信残高はリーマン破たん以前に戻らず、個人は依然慎重 2009年9月11日20時5分 [東京 11日 ロイター] リーマン破たんから1年が経過し、個人投資家マネーの有力な受け皿に成長してきた「投資信託」の残高が、破たん以前の水準を回復していない。 足元の資金フロー(ETFを除く)は6カ月連続の純流入となっているが、06年から07年にかけて毎月1兆円を超える資金が流入していた当時とは投資環境も様変わり。「個人マネーは戻りつつあるように見えるが、投資家の気持ちが以前のように投資に向かうには、さらに時間がかかるのではないか」(大手投信)との声もある。 <投信残高ピークは07年10月、ボトムは09年1月> 追加型投信の残高は、サブプライム問題の深刻さが表面化して以降、2007年10月をピークにすでに減少トレンドに入っていた。リーマンの破たんからさらに約1年さかのぼった時点だ。 背景には、サブプライム問題を発端とした株式相場下落と為替要因があった。残高全体のほぼ4分の3が海外資産に投資するファンド(海外証券型ファンド)であるため、為替の影響は無視できない。07年10月から08年8月までに円は対ドルで約6%、対ユーロで約4%、対豪ドルで約13%の円高が進んだ。 リーマンが破たんした08年9月、米市場の下落を発端として世界の株式市場の大幅下落が始まるが、国内投信市場の残高がボトムとなるのは09年1月。残高はピーク(07年10月)時から約44%減少。リーマン破たん前の08年8月時点との対比では約35%落ち込んだ。足元の09年8月末残高は、戻ってきたもののピーク時から約3割減の状態。リーマン破たん前と比べると、約2割減の水準だ。 一方、外為市場の動向を見ると、投信残高がボトムとなった09年1月の水準と、ピークだった07年10月時点を比較すると、円は対ドルで約22%、対ユーロで31%、対豪ドルで約47%の円高が進行。世界的な株式相場の下落に、円高進行が拍車をかけて投信残高にマイナス圧力をかけたことがわかる。反対に残高がボトムとなった09年1月から足元の8月までは円安傾向にある。円は対ドルで3%、対ユーロで約16%、対豪ドルで約38%とそれぞれ円安方向に振れた。 <リーマン破綻後1年の総決算は1兆1875億円の純流入> トムソン・ロイター傘下の投信情報会社リッパーによると、国内追加型株式投資信託(ETFを除く)の純流出入額(設定額から解約額と償還額を引いたもの)は、同社がデータ提供を開始した2003年1月から米リーマン破たん直前の08年8月まで、5年8カ月間にわたって流入超が続いた。 しかし、リーマン破たんの08年9月以降、09年2月までの6カ月間に計4カ月で資金流出となり、その額は合わせて7758億円に上った。ただ、08年9月から09年8月までの直近1年間をみると、8カ月間は流入超で純流入額は計1兆9633億円。リーマン破たん後1年の総決算としては、1兆1875億円の純流入となった。 しかし、リーマン破たん前の1年間(07年9月から08年8月まで)の純流入額は計4兆8834億円に達し、07年1─12月の純流入額は14兆4024億円に上っていた。足元の資金動向が6カ月連続で流入超になっているとはいえ、純流入額は1兆8646億円。「数字だけをみるなら回復基調ともとれるが、あくまで推測の域を出ない。地方をまわると個人は生活防衛にまわっている感じをうける」(国内投信)との声もある。 運用会社で銀行担当の販売支援部隊からは「投資家も販売員もサブプライムでは震度2程度だったが、リーマンショックでは震度6か7の大打撃だったのではないか。残高減のダメージだけでなく、目に見えない心理的な部分への打撃が大きかった」との声もある。銀行経由の投資家が以前のような投資行動に戻るにはかなり時間を要するとの声も出ている。 足元ではREITファンドやハイ・イールド債券や新興国債券などの高利回り債券に投資し、為替によるヘッジプレミアム(金利差収入)も期待できる高額分配投信が、投信市場をけん引しているが、こうした投信の主な投資家は、大方が証券系の投資家といわれている。銀行経由の投資家のマネーが本格的に再参入してこない限り、リーマン破たん以前の活況に戻るのは難しそうだ。 (ロイター日本語ニュース 岩崎 成子記者;編集 田巻 一彦) (引用終了)
「財源の話になると、増税か歳出減かの二者択一になる。なぜ、国債発行を財源の選択肢に入れないのか。日本全体で見れば借金はない。国債は有力な財源だ。国債の長期金利は今、1・45%で決して高くない。これから20兆、30兆円を追加発行しても、10年債で2%は超えないだろう。日本には国債を追加発行する余力がある。1000兆円程度まで行っても、そこで止まれば問題ない」(榊原英資)
「国債の発行は、将来の増税だ。景気がいい時に増税せず、悪い時に財政出動したら、常に増税できない。その結果が、今の800兆円の財政赤字だ。インフレの度合いや金利政策にもよるが、景気が良くなれば、利払いにも影響する。長期金利は1%上がれば、利払いが1・6兆円増える。景気が好転すれば増税しないで済むという理屈は破綻している。」(石弘光) --- 日本国財政破綻Safety Netさんの、「728.Xデーに備える(その1)」にて、次のような提議をいただいております。 (遅くなりすみません) (ここから) 私はAさんに以下のようなメールの返事をお送りいたしました。 財政破綻は今年、後半にも起こっても不思議はない、と考えます。マンのヘッジファンドについては、現金化した場合、税金対策がネックです。信頼できる代理店をとおして購入していても税金対策までは面倒みてくれないと思います。マンのファンドを長期保有する、マタギ氏のところには税務署から照会の手紙が来て、あわてて税理士を探していました。ご参考になさって下さい。 さて、kanコンサルティングのかんさんは、Xデーの時期と現時点での対応策について、どのようにお考えになりますか? (ここまで) 「Xデー」とは、いろいろな受け止めがあると思いますが、取り急ぎ、国債の需給バランスが悪化したり、国債の信任が低下し、その結果として長期金利が急上昇する局面、と解釈したいと思います。 2009年度 国債発行額 (WBS調べ) 日本 約150兆円 前年度比1.2倍 アメリカ 約180兆円 同2.5倍 イギリス 約 35兆円 同2.8倍 ドイツ 約 47兆円 同1.6倍 長期金利 (8月上旬ころ) 日本 1.445% アメリカ 3.631% イギリス 3.876% 本日(8/13)の長期金利は、1.415%となっています。このところ、1.4%~1.5%のレンジで推移しているように見えます。 この長期金利ですが、需給バランスの悪化で、そのうち上昇するのではないかと見られています。代表的なものは、「今後の国債を持続的に消化するのは難しいため、長期金利が上昇するリスクがある」ですが、政策金利については、「日本の財政規律が崩れているため、日銀は金利を上げるに上げられない」と、真逆の方向となります。 しかし、日本も含め各国とも、多量のマネー(流動性)を供給しているため、それが債券消化に向かう限りにおいては、それほど心配ないのでは、とする意見もあります。 私は、「国がマネーをばら撒いて国債を消化させるのは、結局は壮大な飛ばしであり、何の解決にもならない。そのうちに行き詰まる」と、何度も指摘しています。 たとえば、 (引用開始) 「不透明な民主党マクロ政策、日銀出口戦略に影響も」 政策実現や高齢化の進展に伴う社会保障費の増大などを考えれば、当面は国債増発が継続する可能性が高く、長期金利上昇懸念が強まると予想される。そうした中での日銀による国債買い入れをめぐって「政治からの圧力が強まることは確実」(菅野氏)とみられている。 熊野氏は「今後、市場が次々と発行される国債を持続的に消化するのは難しいのではないか」とし、「長期金利の上昇懸念は引き続き強く、その面からも景気への不安がある」と指摘している。 他方、政権交代の可能性や実体経済の弱さに引きずられ、過剰流動性の供給が長期化することを懸念する声も多い。日銀短観からもうかがえるように、大企業を中心に資金繰りや借り入れ環境は改善傾向にあり、日本国内における金融システムの状況は、危機を脱したとの見方が政策当局から出ている。 野村総研の井上氏は「現在は世界中の中央銀行が大量の資金を供給している状況。超金融緩和からの出口が遅れ、過去の教訓が生かされないという懸念もある」と指摘する。 熊野氏も「金余り」の状況は徐々に強まっていると述べ、「過剰流動性供給が続く一方で、経済活動には結びつきにくい状況。企業の資金需要は弱含み傾向が続くため、金融機関は運用難に直面している」として「バブルの予兆」に警鐘を鳴らしている。 国内では、だぶついたマネーは再び債券市場に向かっているように見える。国債増発シーズンを迎えても長期金利が抑制されており、「一種の国債バブルが始まっている」(菅野氏)との見方もある。 海外では、米国やEU(欧州連合)などを中心に、中央銀行が非伝統的手段を駆使して大量の流動性を供給しており、原油や商品市場などに再びマネーが流入しやすい環境にある。水面下でマネーのゆがみが進行している可能性に対し、市場の警戒感が足元で急速に強まっている。 (引用終了) などの指摘です。 --- 「言っていることは分かるが、単に国債消化に懸念があったり、需給バランスがミスマッチで長期金利が多少上がったりすることと、国債デフォルト(それに準じるような国債信任の低下)や、いわゆる『Xデー』とは、かなり距離があるのではないか?」 という指摘もあると思います。それに応えるためには、 (1)世界のマネーストック、世界の中でのマネーフロー (2)日本の国債消化余力 について考える必要があります。これまでは、「経済状態の段階的発展説」や「世界同時国債多発」などの内容で(1)について考えてきました。本日は、(2)について整理したいと思います。 --- 本日はデータ不足のため、おおざっぱな話になってしまいます。 現在、長期金利は安定しているように見えます。国債の需給バランスにも特に危険な兆候は見られません。たとえば、「債券相場は堅調、20年債入札無難の見方(ブルームバーグ)」などです。 では、日本全体のマネーはどうなっているのでしょうか? 7月のM3(現金・預貯金の合計) 1057兆円 (前年同月比+1.9%) 数字では、潤沢に見えます。倒産が減らず、雇用も圧縮を続けており、現実に食うに困っている人が何百万人単位で存在する今日、ミスマッチなほどの巨額のマネーに見えます。一言で言うと、マネーが鬱血しているのでしょう。 M3が増加を続けている理由として、「金融市場が不安定化したのに伴い、個人が資金を定期預金に預ける傾向が引き続き強まっているのに加え、企業も手元資金を預金に積み増す傾向を強めているため。定期預金などの「準通貨」は同3.0%増と99年1月以来の高い伸びを示した(毎日新聞)」などとされています。 それ以外にも、政府から供給される救済的資金もあり、水ぶくれ状態になっているのだと推察します。その資金の財源も、国債なのでしょうから、巨大なネズミ講のようで、なんだか意味が分かりません。 経済成長(による将来の自然税収増)は、不確かな希望的観測だと思います。少子高齢化が進む国で、経済成長が安易に期待できないことは、これまでに何度も指摘しています。 逆に、国の思い通りになるマネーとして、たとえば郵貯があげられます。過去の記事「郵便貯金と郵貯からの預託金 年金からの預託金 ともに減少 財投債で支える構造に」では、それまでの財政投融資資金の財源であった、郵貯からの預託金は、確実に減少し続けていると書きましたが、現時点で、すでに底をついている可能性がある、と考えています。 民間、機関投資家は、株式などのリスクマネーから、国内債券に振り向ける動きが顕著でした。そのため、「景気が悪い時期ほど、債券消化は順調で、金利は上がらない」ということになっていたのでしょう。債券消化が順調であれば、国はマネーを流し続けることが出来るので、自転車操業は延命、となります。 何度も指摘していることですが、「国債など債券を多量に保有している機関投資家は、国債を売り逃げることが出来ない。国と一蓮托生だ。」ということになります。 また、支出面では、何度も指摘しているように、 ・高齢化などのため、社会保障費は年に約1兆円ずつ増加 つまり、 ・景気の悪いうちは、各国(日本含む)政府による、潤沢な資金供給は続く ・それを財源としたり、リスクマネーの債券振り向けにより、当面は国債消化は順調 ・しかし、それが自縄自縛となり、機関投資家は国債投資から大規模な資金を引き上げることが出来ない ・そのため、クラウディングアウト的な投資資金枯渇により、景気回復は遠ざかる ・「将来の先食い」である国債発行だが、その「(景気・利益水準・担税力が回復した)将来」が来ないため、現在発行された国債が償還されるべきタイミングで、破綻をきたす ・国民の資産(預貯金の価値減少であるインフレ、債券の価値減少である金利上昇、国際的な日本円の価値減少である円安、年金を受け取る権利の削減、レガシーコストの圧縮など含む)の毀損で、国債償還の財源充てるしかない のように考えます。しかし、それがいつか、という議論については、定量的なデータが不足しているため、結論を出すことが出来ません。 ただ、冒頭の発言引用で、「日本には国債を追加発行する余力がある。1500兆とか2000兆とか、どんどん増えたら問題だが、1000兆円程度まで行っても、そこで止まれば問題ない」とありますが、国公債あわせて1000兆円はすでに突破しており、年金債務をあわせると1500兆円は超えているはずですので、すでに危険ゾーンには来ているのだと思います。 (なぜ1000兆円は大丈夫で、1500兆円は危険なのでしょうね?) --- まとめると、 ・現在、国債需給バランスは悪くなく、長期金利の動向は安定しているように見える ・直感的には、少子高齢化・国力低下のため、国債消化は自転車操業で、壮大な飛ばし ・その結果、国債を消化すればするほど、マネー面からの景気回復は遠ざる ・Xデーがいつかという結論は、このデータだけでは出ない、継続調査する ということになります。
「米中関係が21世紀を形作る。この事実がパートナーシップを支える」(オバマ大統領)
「(今回のSEDで)米中関係の新たな枠組みを。米中のみで解決できる国際的問題はほぼ皆無だが、米中なしで解決できる問題もほぼ皆無」(クリントン長官・ガイトナー長官、ウォール・ストリート・ジャーナル) --- これまで、中国については次のように指摘してきました。 「世界金融危機(10) アメリカの覇権はゴールドマンとともに中国に移動 流動性の枯渇と救済」 中国は、ゴールドマンサックス(GS)と密接な関係があります。もともとBRICsを言い出したのはGSです。そしてGSとアメリカ政府のつながりも明らかです。・・・寄生虫が宿主を渡り歩くように、金融資本にも新しい体が必要です。中国は、独裁国ですし法律も未整備ですので、そこから金融支配を進めるにはちょうど良いのかもしれません。 「アメリカドルのレパトリ(本国還流)はいつまで続くのか アメリカと中国の出来レースと振り込め詐欺」 ・日本などの対米債権国が、保有するアメリカ国債(米債)を売れば、債券価格が下落するため、大量に売却できないというジレンマがある ・しかし、中国はアメリカ国債を交渉カードにしているなど、ずっと米国債を持ち続ける保証はない 私はさらに踏み込んで、「中国とアメリカは、アメリカ国債の扱いや為替レートの調整に関して、すでに何らかの合意がなされている。中国とアメリカのコメントは、出来レースだ。最後には日本の資金が使い込まれる、壮大な振り込め詐欺だ。」と指摘します。 「SDR2500億ドルのバラマキ 信用創造の悪魔 ゴールドの奪い合いか」 最近、SDRが話題になっています。たとえば、 ・SDRをアメリカドルに代わる基軸通貨にすべき (中国人民銀行 周小川総裁) ・SDRの通貨バスケットに中国人民元を加えるべき (ノーベル経済学賞 ロバート・マンデル) ・SDRの構成資産にルーブルや人民元、金などを含めるべき (ロシア政府) 「日本人2人が13兆円のアメリカ国債をスイスに密輸未遂で逮捕・押収 実は米国債は偽造 笑えない話」 ・特に最近、アメリカ国債の過剰発行が問題になっている (アメリカだけではありませんが) ・そのため、アメリカ国債とドルの下落がささやかれている ・中国、ロシアを中心として、「ドル外し」を主張したり、実行する国が増えてきている ・日本は表立ってはアメリカ国債を売ることが禁じられており(橋本龍太郎事件)、こっそりと売ろうと思ったとしてもおかしくはない --- また、アメリカについては、 ・アメリカは、若くて優秀な労働力に恵まれており、潜在成長率が高い ・しかし、対外債務国であり、継続的な資本のファイナンスが必要 ・ファイナンスが困難になった時点で、自国借金の棒引き・帳消しを迫る可能性もある ・特に、10年に一度は戦争をして景気浮揚をするような体質であり、注意が必要 などと指摘してきました。 こんなアメリカと中国は、一見、仲が悪いようにも見えますが、実は共通する利害を有する「仲良し」なのだと理解しています。例えて言うと、トムとジェリーのような感じでしょうか(どちらがトムなのでしょうか)? さて 7月末に行われた米中戦略・経済対話(SED)では、この2カ国が世界の趨勢を決定するような、2大国対話(G2)のような感じになっていると指摘されています。 ・06年に始まったSEDでは、従来、米国が中国に人民元相場の切り上げを迫る場だった ・今回、中国が米国に財政再建を迫るなど、内政問題に口を出している ・一方、米国からの中国への人民元の切り上げ要求は強調されていない ・米国から中国への配慮が目立ち、立場が逆転した形 しかしながら、何度も指摘していますが、これもポジショントークであり、すでに結論が決まっていることなのだと思います。歴史を振り返ると、戦争や覇権の移動に伴う国債の売り崩しは珍しくないですし、その過程で新興勢力が大きな資金を得たということも歴史的事実です。 また、価値が下がると分かっている場合は、ヘッジをするのが普通でしょう(これほどの巨額の国債をヘッジする現実的方法があるかどうかは不明ですが)。ヘッジをしない場合には、「アメリカをまるごと買ってやろう」などといった、大きな意図があると思います。 これからの金利上昇を迎え、ドルの強制減価(切り下げ)、新ドル切り替え、ゴールド部分兌換通貨発行、アメリカの切り売り、などの奇手が用意されているのかも知れません。 繰り返しますが、『中国とアメリカは、アメリカ国債の扱いや為替レートの調整に関して、すでに何らかの合意がなされている。最後には日本の資金が使い込まれる、壮大な振り込め詐欺だ』と指摘します。 (引用開始) 攻守逆転 債権握る中国が米に注文、米は気配り 朝日新聞 2009年7月28日11時31分 【ワシントン=尾形聡彦】27日始まった米中戦略・経済対話(SED)で、米国に財政再建を迫る中国側の攻勢が目立っている。従来のSEDは、米国が中国に人民元相場の切り上げを迫る場だったが、今回は中国への配慮が目立ち、「攻守」が逆転した形だ。米国側は、オバマ大統領をはじめ主要閣僚が勢ぞろいし、2大国対話(G2)の様相もみせている。 「米国側とマクロ経済の問題について深い議論をした。米国の財政赤字が今後年々縮小していくことを希望している」 27日の経済対話の内容を、中国政府の幹部はこう説明した。具体的なやりとりは明かさないものの、米国に財政の改善を求めたことを示唆するものだ。米国の内政問題に中国が口を出すのは、米国が財政赤字を埋めるために発行している米国債の保有で、中国が昨年秋に日本を抜いて世界一になったためだ。米国の09会計年度(08年10月~09年9月)の財政赤字は過去最大に上る見込みだ。米財政の悪化が続けば、米国債の価値が下がって中国に損が出かねない。 中国側の27日午後の記者会見でも、中国メディアの記者から「米国債を大量保有して大丈夫なのか」という質問が続出。中国政府幹部は「オバマ大統領は経済が安定すれば、財政赤字減らしに注力する意向だ」と強調した。 一方で、06年に始まったSEDで定番だった米国側からの中国への人民元の切り上げ要求は影をひそめている。別の中国政府幹部は27日夜の会見で「今回は、米国は人民元相場については強調していない」と満足げに話した。 米国側からは、オバマ大統領が冒頭の演説で「米中の2国間関係が21世紀を形作る」と発言するなど、中国への配慮がにじむ。オバマ氏は「山の小道は、使えばすぐに道になるが、使わなければ、やはりすぐに雑草に覆われてしまう」と孟子の言葉まで引用してみせ、2国間の対話の継続を訴えた。今回の対話にはガイトナー財務長官、バーナンキ連邦準備制度理事会議長、サマーズ国家経済会議議長、カーク通商代表ら主要閣僚が顔をそろえ、力の入れようが目立っている。 -- e株リポート:特集 米国債暴落 毎日新聞 ◇史上最大の米国債大量発行 ◇マーケットは「危うい」と見始めた 米国の長期金利が急上昇している。財政悪化への「懸念」は根強く、積極財政による景気刺激と低金利政策による住宅市場回復を目論むオバマ政権にとって、長期金利上昇は命取りとなりかねない。政府とFRBの綱渡りの政策運営が続く。【週刊エコノミスト編集部・濱條元保】 「米国債の洪水をFRB(米連邦準備制度理事会)は、オフセット(埋め合わせ)できない」 米ダラス連銀のフィッシャー総裁は6月15日、地元メディアのインタビューで国債大量発行が足元の長期金利上昇の要因になっている可能性に懸念を示した。 ◇赤字の「垂れ流し」 米国の赤字垂れ流し--。世界の金融市場がここに注目し始めた。 オバマ政権はブッシュ前政権が総額7000億ドル(約66兆円)で作った不良資産救済プログラム(TARP)と政権発足直後に決めた総額7800億ドル(約74兆円)の景気対策をフル活用している。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)やシティグループなど大手金融機関への公的資金注入で金融システム安定化に努め、さらには経営破綻したゼネラル・モーターズ(GM)を事実上国有化し、政府丸抱えで再建に取り組む。減税や住宅ローンの借り換えなど個人向け支援策も打ち出した。 大盤振る舞いの原資は国債だ。米政府は不況に伴う税収減も加わり、2009会計年度(08年10~09年9月)に1・8兆ドル、対国内総生産(GDP)比13%という戦後最大の財政赤字となる。財政赤字は10年度も1・3兆ドル、11年度も0・9兆ドルと高水準で続く見通しだ(表)。 巨額財政赤字に対する市場の疑念が国債価格下落(長期金利上昇)の背景にある。2%台前半に低下していた長期金利は5月以降3%台半ばをつけ、6月10日には一時4%を超えた。「09年度1・8兆ドルという史上最大の財政赤字ファイナンスをどうするか」(高島修・三菱東京UFJ銀行チーフアナリスト)が、問われているのだ。 リーマン・ショックに至るまでの米国は、まったく違う経済状況にあった。01年のITバブル崩壊後、短期金利のフェデラルファンド(FF)レートを1%まで引き下げたFRBは、04年6月から06年6月までに5・25%まで段階的に引き上げたにもかかわらず、長期金利がこれにまったく反応しない状況が続いた。グリーンスパンFRB議長(当時)は05年2月の議会証言で、これを「Conundrum(謎)」と語った。中国やロシアなどの新興国の経済発展、そして原油高で潤う中東産油国が、貿易黒字で積み上がる外貨準備で米国債を購入することが原因だと、謎の解説がなされた。 しかし、当時と現在では決定的に米国債の発行額が異なる。グリーンスパンの「謎」発言のあった05年度の米国債発行総額(ネット)は2387億ドル。それに対して、09年度は5月までに約5倍の1兆2182億ドルに達する(図1)。 そして、足元の国債発行額(ネット)は、08年第3四半期(7~9月)に5395億ドル、第4四半期に5616億ドルと急増、09年に入っても第1四半期に4684億ドルに達した。通常、所得税など税収増に伴い、ネットベースではマイナスになる第2四半期も5月までで1881億ドルと高水準の発行が続いている(図2)。 ◇米国債の「サブプライム化」 米国債は、日本国債とは対照的に高い流動性とドル資産という基軸通貨国の特権を武器に世界に売りさばかれてきた。民間から流入する資金とともに、それが過剰消費に伴う巨額の経常赤字を補い、米国は高い経済成長を謳歌してきた。経済成長のための原資だったのだ。 ところが、昨年以降は違う。サブプライムローン(米国の信用力の低い個人向け住宅融資)問題で大きな損失を被り、自力では立ち行かなくなった大手金融機関や大企業、そして過剰債務で破綻状態の個人を救済するための原資と化した。 三菱UFJ証券の水野和夫チーフエコノミストは、投資の失敗のよるキャピタルロス(損失)の穴埋めという視点から、「米国債のサブプライムローン化が始まった」と指摘する。米国債への投資は、成長のためではなくキャピタルロスの穴埋めに過ぎず、従来のような成長は期待できない。それは米国債の減価を余儀なくさせるというのだ。 米国債は、サブプライムローン担保証券と違って、税収で償還される。しかし、「米国民の約3割が生活資金を借金に頼っている状況で、増税はおろか現状の税金すら徴収することが難しくなっている。米国債の償還は一層、厳しくなる」(水野氏)。 米国債のロスは、ドルの減価で調整せざるを得なくなる。つまり、米国債下落分をドル安という為替調整で穴埋めするということだ。ここにドル安不安もある。 ◇BRICsがIMF債購入 投資家は、すでに米国債下落リスク回避に向けて行動している。 大量発行されている国債の中身に注目すると、長期国債よりも短期国債を投資家が志向していることがわかる。米財務省の資料によると、08年4月までの1年間は、短期国債発行額1106億ドルに対して長期国債は3092億ドルと長期が短期の約3倍となっていた。それが09年4月までの1年間では、短期国債4535億ドルと長期国債2689億ドルの1・7倍と逆転した(図3)。 「外貨準備で運用している各国政府が下落リスクを避けようと、米国債投資を短期化させたのが原因」(嶌峰義清・第一生命経済研究所主席エコノミスト)という。その“首謀者”と推測されているのが中国だ。 中国は欧米向け製品輸出の急増で、積み上がった外貨準備は3月末で世界最大の1兆9537億ドル。米国債保有額も4月末で7635億ドルとトップである。ガイトナー米財務長官は5月末に訪中し、最大の「お得意先」に、今後の購入について協力を求めた。 しかし、ガイトナー長官が面談した中国人民銀行元政策委員の余永定氏からは「中国は米国債を当然のように購入し続けるわけではない」とクギを刺された。実は毎月、米国債保有額を増加させていた中国が、4月は前月比44億ドル減少していた(図4)。 さらに6月5日には、中国が外貨準備でIMF債を最大で500億ドル購入することが明らかとなった。債券は準備資産であるSDR(IMF特別引き出し権)建ての発行になるとみられている。ドルに偏重した外貨準備の運用を多様化させる狙いと市場は受け止めた。 こうした中国の対応にロシアとブラジルが間髪を入れずに呼応する。 ロシア中央銀行のウリュカエフ副総裁が6月10日、保有する米国債を売却してドル資産での運用を引き下げる方針を示すと同時に、IMF債100億ドルを引き受けると発表。同じ日、ブラジルのマテンガ財務相がIMF債100億ドルを引き受ける意向を明らかにした。インドも近くこれに追随する模様で、BRICs4カ国で総額700億ドル超のIMF債を購入することになる。 ◇市場からのしっぺ返し 検討されているSDR建てについても、現状はドル、ユーロ、ポンド、円の4通貨構成だが、中国事情に詳しいエコノミストの田代秀敏氏は「中国は現状のGDPでの構成比の見直しを求め、世界第2位目前の中国人民元をSDRに加えるように迫るだろう」と予想する。 政府の積極財政で需要を作る一方で、低金利継続で住宅市場を回復させ、米国経済を復活させる--。オバマ政権の景気対策の大前提は、低金利にある。3月以降、その大前提が狂い始めた。そこでFRBが力ずくでこれを抑え込もうと異例の行動に出た。3月18日、9月までに国債購入枠3000億ドルを設定したのだ。6月中旬までに約1600億ドル分を購入。東短リサーチの加藤出チーフエコノミストは、「資産担保証券(MBS)まではやむを得なかったが、米国債購入は危うい」とみる。 直後こそ長期金利は低下したが、その後はそれ以上に上昇している。「FRB自らが(国債を買って金利を押し下げるという)歪みを作ったのだから、市場はその是正に動くのは当然」(加藤氏)。 バブル崩壊後の長く、出口のないデフレ不況に苦しみ抜いた日本を反面教師にする米国。住宅バブル崩壊後、デフレ回避にリフレ政策をとる以上、一定のインフレリスクは織り込み済みのはずだが、「とにかく国債発行額が多過ぎて、本当にこなせるのか」(第一生命経済研究所の嶌峰氏)と市場は身構える。3月はFRBが国債買い取り枠設定で乗り切ったが、中央銀行が買い続けることはできない。財政規律が失われると市場が読み出したら、危険だ。 (引用終了)
皆様は、「カマボコ」をご存知でしょうか?
白身魚(タラ)のすり身を練って焼いたものではありません。株式の成り行き取引で、顧客の注文をマーケットに取り次ぐ際に、その注文の中抜きをすることです。「株の裏」(現在は休止中のようですが)さんに詳しい説明が出ていますので、簡単に引用したいと思います。 (引用開始) 東証で一日の出来高がせいぜい数千株といったほとんど商いのない或る銘柄が、朝200円で寄り付いたとします。そして202円で千株だけ売り注文が出ていて、その後30分ほど見ていても売りも買いも新たな注文が入ってきません。 そこで担当係員に千株成り行き買いの注文を出しました。 店頭のクイックを見ていると間もなく202円で千株できたので、当然約定したものと思ってましたが、すぐに特買の気配が出てるのです。 念のため、担当に確認したところ「私の注文はできてない。一足違いで誰かが買って、今の買い気配が私の注文だ」との事。慌てて注文を取り消しました。 そしてクイックを見ているとすぐに205円の売り注文が千株だけ出てきて、その後しばらく様子をみていても、やはり他に注文が入ってきません。改めて千株成り行き注文を出しました。 すると、さきほどと同じく205で出来た後買い気配になっているのです。担当に聞くとやはり約定してないとのことで、再度注文を取り消しました。 出来高の多い銘柄ならともかく超閑散としたこんな状況で、しかも二回も続けてたまたま・・というようなことは絶対あるはずもなく、これは明らかに私の注文をみて、それに割り込んで自分でその売り板を払ってから私の注文を通したということに他なりません。 そしてそういった芸当ができるのは証券会社以外考えられません。つまり、私の成り行き注文をみて、まずその売り板を自分で買って、その後私の買い気配が少し上がったところでその株を売れば差額が丸々儲けになるとということです。 ・・・ 我々個人が注文を出すと、すぐに取引所に通ると思ってるだろうけど、それは間違いで、皆は知らないだろうけど「かまぼこ(サヤトリ)」というのが間にいて、そいつが、証券会社に「こういう注文がきてるけどどうしましょう?」と伺いをたてるんだそうです。 そしてディーラーが「ちょっと待たせておけ」と言ったら、そのまま何分でもほっといたりするらしいです。 そういえば、過去にも数え切れないくらいそういう場面があったけど、これで納得できました。 (引用修了) ということです。現在の日本株式市場で、このような「成り行き発注の中抜き・ピンハネ」があるかどうかは不明です。 最近では、超高速演算によって可能となった、「他人の注文に、30マイクロ秒早く割り込んで、中抜きをする」ことが流行っているそうです。そもそも、異市場での価格裁定取引などから発生したアービトラージですが、現在では情報通信・情報処理の高速化により、単純なアービトラージはあり得ません。リスクの数値化(数学)を高度活用した方向に進化したことは皆様ご存知と思いますが、このケースは、スピードのみで勝負する「本家」アービトラージと思えなくもありません。 その前提となっているのが、取引所(胴元)が、特定のトレーダー(越後屋)に、便宜を図るという構図です。簡単に言うと、素人をカモるための出来レース、ということになります。 ・米国の一部取引所は、一定の料金で、特定のトレーダーに0・03秒ほど早く市場情報を提供 ・取引所とは、ナスダック市場など ・特定のトレーダーとは、ゴールドマンなど ・このトレーダーは他の投資家を出し抜く形での取引が可能、一般投資家には不可能なため、 サヤとしては、微々たる額でしょうが、市場でのすべての取引に関与できるとしたら、巨額になることは容易に想像できます。 (期待利益/日)=(市場出来高/日)*(サヤ率) これを回避するためには、市場オープン前の寄り付きでの成り行きが有効でしょうか。それとも、微々たる額なので気にしないほうが良いのでしょうか。一般投資家をカモにする構図については、断固たるNOの声をあげなくてはなりません。 株式に限らず、FXでも、「約定価格がスリップした」というのはよく聞く話です。取引が薄い、値動きが大きいなどのケースではありえる話ですが、悪質なFX業者では、顧客の発注のサヤを抜くこともありえるとの噂も聞いています。 関連したニュースを引用します。 (引用開始) 米ゴールドマン・サックス:0.03秒差使い巨利 市場情報一足早く入手し取引 【ニューヨーク共同】24日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、米金融大手ゴールドマン・サックスなどが高性能コンピューターを駆使し、他の投資家よりも一瞬早く市場の情報を得た上で、こうした情報を利用した株式の売買を超高速で行い、巨額の利益を上げていると報じた。 こうした取引は情報技術(IT)システムに巨額の投資を行えるゴールドマンなどに限られ、一般投資家には不可能なため、同紙は「不公正」と批判。米証券取引委員会(SEC)も調査を始めた。 ナスダック市場など米国の一部取引所は一定の料金を受け取る見返りに、特定のトレーダーに0・03秒ほど早く市場情報を与えている。ゴールドマンなどは高性能コンピューターを使ってこうした情報を分析、他の投資家を出し抜く形で取引を行っているという。 取引に当たっては、数百万単位の注文を瞬時に処理する能力を持つシステムを活用、巨額の利益に結び付けたようだ。 毎日新聞 2009年7月26日 東京朝刊 米SEC、株取引情報を一部に優先提供する「フラッシュ」を調査 2009年7月28日9時45分 [ワシントン 27日 ロイター] 米証券取引委員会(SEC)は27日、株式の売買注文状況を100分の1秒単位の差で早く一部のトレーダーに通知する「フラッシュ」と呼ばれる慣行を調査していることを明らかにした。 SECは電子メールで「最善の取引執行とすべての投資家にとって公平な情報アクセスを確保する観点からフラッシュオーダーを調査している」と表明した。 米上院のチャールズ・シューマー議員は24日、SECのシャピロ委員長に書簡を送り、フラッシュの規制を要請。SECが措置を講じなければ、法案を提出する構えをみせた。 ナスダック(米店頭株市場)を運営するナスダック・ストック・マーケットとBATS取引所は6月初めに有力ブローカーディーラーを含む会員向けにフラッシュを導入した。 フラッシュは、「ダークプール」と呼ばれる匿名性が確保された自動的に売買をマッチングさせる取引環境でも存在する。 SECの調査は、「ダークプール」にメスを入れる形で進められており、取引所や自動トレーディングシステムのフラッシュにより市場参加者の間で不公平が生じていないか調査している。シャピロSEC委員長は6月、投資家保護や市場の一貫性にダークプールがもたらす潜在的問題について規制面の対応が必要か真剣に検討していると述べていた。 (ロイター) (引用終了)
輸出メインの製造業の声を聞いていますと、
・ここ数箇月、アジア向けの輸出積み増しが増えている ・景気回復の実感がないのに、不思議だ ・ユーザーの原料在庫削減が一巡したため、購買が戻ってきているのでは? ・あるいは、安値で原料を確保したいという思惑か? などと聞こえてきます。簡単に言うと、「一時的な需要回復ではないかと思っている」ということです。 さて、少し前の話になりますが、2009年上半期(1~6月)の貿易収支が発表になりました。 09年上半期 輸出額 24兆0066億円 ▲42.7%(前年同期比) 輸入額 23兆9983億円 ▲38.6%(同) ・1980年以降で最大の減少率 ・円高による輸入額の減少が大きい ・原粗油の輸入減は価格低下が一因 (輸入原油単価 3万5869円/kL 前年比▲55.5% US$59.3/bbl 前年比▲51.3%) 貿易収支 08年下半期 ▲7662億円 09年上半期 +83億円 黒字回復 世界景気と日本景気、輸出と輸入、にタイムラグがあるため、相対的に、貿易収支が黒字化したと見られています。ですが、貿易収支黒字は永遠に続くのでしょうか? このブログでは、繰り返し、「経済状態の発展段階説により、世界の中での日本をめぐるマネーフローが変調し、為替などの水準も立ち位置を変えていくだろう」と指摘しています。 「貿易黒字は永遠に続かない」のだと思います。 --- 世界の資産クラスとして、株式、債券、不動産、原油と各種天然資源、ゴールドを考えたとします。普通は、これらは「マネーによる価値付け」が行われますが、何度も指摘しているように『余剰のマネー(過剰流動性)』の問題があり、それらの真の価値を知ることは困難です。 そのような場合に、マネーの影響を除去するためには、物理学のように、代表的なものの価格で他のものの価格を割り、無単位にすれば良いのです。たとえばゴールドを代表にすると、 株式/ゴールド 債券/ゴールド 不動産/ゴールド 原油/ゴールド となります。しかし、この場合には、ゴールドそのものの価値を知ることは出来ません。また、ゴールドの投機的価格変動による影響を除くことが出来ません。ですので、 株式/(世界に存在するすべての資産の合計) 債券/(世界に存在するすべての資産の合計) 不動産/(世界に存在するすべての資産の合計) 原油/(世界に存在するすべての資産の合計) ゴールド/(世界に存在するすべての資産の合計) などとするのが理想的でしょうか。この場合にも、そもそも「世界に存在するすべての資産」をどうやって合計するのか?資産から借金を除かなくて良いのか(純資産)?などの問題があります。また、株式が下がったり、金利が上がる(債権価格低下)と、他の資産クラスが相対的に価値が上がることとなりますので、まだ難がありそうです。 (引用開始) 貿易統計:輸出入額、最大の4割減 09年上期 財務省が23日発表した09年上半期(1~6月)の貿易統計(速報)によると、輸出額は前年同期比42.7%減の24兆66億円、輸入額は38.6%減の23兆9983億円と、ともに比較可能なデータが残る1980年以降で、最大の減少率を記録した。特に輸出は、米国向け、欧州連合(EU)向け、アジア向けの3地域とも過去最大の減少率で、08年9月の金融危機で米国や欧州が急速に消費を絞り、世界規模で貿易が縮小した実態を裏付けた。 輸出額から輸入額を引いた貿易収支は、83億円の黒字だった。08年下半期は、第2次石油危機以来28年ぶりの貿易赤字(7662億円)を記録したが、2半期ぶりに黒字を回復した。企業は輸出額の減少を受けて、原料など輸入の発注を減らす傾向があり、輸出の減少と輸入の減少はタイムラグがある。先行して減り始めた輸出額に、輸入額の減少が追いついたため、黒字になった。 輸出の地域別では、米国向けが48.9%減、EU向けが48.8%減とほぼ半減、アジア向けも38.3%減だった。ただ中国向けは32.1%減で、相対的に減少幅が小さく、輸出を下支えした。 また品目別では、欧米向けを中心に、自動車が64.6%減と過去最大の減少となったほか、半導体などが38.2%減、鉄鋼が37.0%減だった。輸入額では、原油価格の暴落と円高を受けて、原粗油が63.4%減った。 同時に発表した6月の貿易収支は、前年同月比約4.9倍の5080億円の黒字となり、20カ月ぶりに前年水準を上回った。貿易黒字は2月から5カ月連続。金額も08年3月以来1年3カ月ぶりの高水準だった。 輸出額は35.7%減と9カ月連続で減少したものの、2月(49.4%)を底に持ち直し傾向を強める一方、輸入額は41.9%減と、依然4割前後の減少が続いており、この結果、貿易黒字が急増した。財務省は「中国を中心に輸出は回復傾向にあるが、金融危機以前の水準まで回復する見通しは依然立っていない」と分析している。 毎日新聞 2009年7月23日 11時25分 (引用終了)
今年はじめ(2009/01)に、以下のように書きました。
(ここから) マンションなど不動産購入のためのローン(融資)が通らない、という声をよく聞きます。それは当然だと思います。なぜなら ・銀行の自己資本の毀損、引当金確保のための貸し渋り ・マンションは、販売後に中古品となり大きく処分価値が下がってしまうため、担保価値が低く、加えて不動産価格も下がりつつある中で、大きな与信はできない ・上場企業であっても容易に倒産してしまうため、サラリーマンへの与信には慎重にならざるを得ない (中略) 関東圏、関西圏のマンション完成在庫も、一向に減りません。「今はまだ買いたくないし、そもそも買えない」のでしょう。不動産については、一昨年(2007)の秋にはすでに凋落の兆しが見えていましたが、まだまだこれから冬の時代になるのだと思います。 (ここまで) それから半年が経過しましたが、やはりというか当然というか、路線価が下落しました。 一物五価とも言われ、価格形成が複雑(に見える)土地ですが、実際の土地価格下落に遅行するといわれる「路線価」が下がったことにより、これから「土地のデフレスパイラル」が再来するようにも見えます。と言いますのは、土地は流動性が低く価格参照も難しいため、取引量が低下する局面で指標が下落すると、株式で言う「売り気配」のように、土地価格が下落することになると見ています。 具体的な要因としては、 ・勤務先・ビジネスの先行きが不透明なため、新たなローンが組めない ・住宅ローン破綻による任意整理・競売 ・相続税のための換金処分 と、買い意欲が細く、売りは減らない、などという感じでしょう。日本国財政破綻セーフティーネットさんも「714.急増する住宅ローン破綻」で「サラリーマンの昨年の冬そして、今年の夏のボーナスが激減し、住宅ローンを抱えている人は深刻な事態になっていることがうかがえます。」と書いていますが、その通りだと思います。 住宅ビジネスは、地主・デベロッパー・ゼネコン・銀行のすべてが儲かるビジネスでした。その儲け分は、購入者のローン、つまりリスク移転を行ったところから生じたものです。(日本の住宅価格は、世界標準から見ても、また国民の所得の割合から見ても、高すぎるということは、何度も述べたところですが、その分が売り手の余剰利益となっていたのでしょう。) 以前の記事「売れないマンション 貸せない銀行 デフォルト率3% さらに下落する不動産価格」でも書きましたが、『何もわからない個人に貸し付けまくって、消費を喚起する構造は、終わった』のだと思います。 何度も書いていますが、これから人口減少・国力低下が起きる国の土地価格は、投機的要因を除くファンダメンタルで見れば、長期的には下げトレンドとなるでしょう。 特に、土地の高度利用が進む中で、物件の供給が過多となっているため、物件価格(たとえばマンションの一戸あたりの価格)は下落するのが市場原理でしょう。 --- さて、このブログでは、紙幣の刷りすぎ・信認低下によるインフレを警戒せよ、と述べています。では、実物資産としての不動産も上がるのではないか?という意見があると思います。それに対する答えを一言で言いますと、 「インフレでも、価格が上がるものと、そうでないものがある」 「インフレになっても、要らないものは売れない」 ということです。立地・条件などにより、選別がある、という当たり前のことです。 読者の皆様も、土地バブル、株式バブル、先物バブルなど、異なった資産クラスで、入れ替わり立ち替わり、乱高下があったことを覚えておられることと思います。このブログで、「余剰マネーは、儲かりそうな資産クラスをめがけて殺到するため、ブームとバーストを形成する」と、何度も述べているところです。 特に、破壊的なインフレを考えた場合、ローン金利は暴騰するため、そこでレバレッジを起こして不動産を買うことは不可能になると言えるでしょう。 関連したニュースを引用します。 (引用開始) 全国の平均路線価、4年ぶり下落…東京も5年ぶり落ち込み 国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2009年分(1月1日現在)の路線価を発表した。 全国約37万地点の標準宅地1平方メートルあたりの平均路線価は、前年を5・5%下回る13万7000円となり、4年ぶりに下落に転じた。 都道府県別の平均路線価もすべて下落。近年の“ミニバブル”をけん引してきた東京でも、17・4%上昇した前年から一転、7・4%下落と大きく落ち込んだ。東京が下落に転じるのは5年ぶり。 圏域別の平均路線価は、前年まで3年連続上昇していた3大都市圏がいずれも下落。特に、前年、10%以上の高い伸びを見せた東京圏と名古屋圏は反動で6%を超える下落となった。前年は横ばいだった地方圏も3・8%下落した。 一方、都道府県庁所在地別でみると、最高路線価が上昇した都市はゼロで、下落した都市は前年の3倍以上の39都市に達した。特に、福岡、千葉、横浜の下落率は10%を超え、5~10%の下落率となった都市は札幌、大阪、仙台など11都市にのぼった。 路線価日本一は24年連続で東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通り。10年ぶりの下落で1平方メートルあたり3120万円となったが、下落率は2%にとどまるなど、もともと価格水準の高い商業地の中には比較的、落ち込みが小さい地点もあった。 2009年7月1日11時51分 読売新聞 --- 路線価4年ぶりマイナス 5.5%減、全都道府県で下落 2009年7月1日11時33分 国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる09年分の路線価を公表した。全国約37万地点の標準宅地の平均路線価は1平方メートルあたり13万7千円で、前年比5.5%減。4年ぶりのマイナスで、昨年の不動産バブル崩壊を投影してすべての都道府県で下落した。前年2ケタの急伸を見せた東京、宮城、愛知はマイナス6~7%と逆に大きく下落しており、投機マネーの「逃げ足」の早さをうかがわせている。 都道府県別では、宮城県は前年の伸びは12.5%だったが今年は6.8%の下落。東京都は17.4%の伸びが7.4%のマイナスに転じ、10.8%の成長を見せた愛知県も6.3%の減少だった。北海道や福岡県も同様に反動の大きさを示している。 今回の路線価は、投機マネーの影響が色濃く反映している。不動産投資信託(Jリート)などを通じて、市場に流入した資金が、昨秋のリーマン・ショック後の金融危機で一気に縮小。金融機関も不動産融資を控えるようになり、不動産会社の倒産が相次いだ。景気の悪化も影響し、不動産の流通が滞って地価の下落につながった格好だ。 全国の最高値は24年連続で東京・銀座5丁目の鳩居堂前で、1平方メートルあたり3120万円だった。銀座4丁目の三越前、和光前も同額で3年連続1位。はがき1枚分の土地を購入するには、46万2千円が必要という計算になる。(舟橋宏太) 朝日新聞 --- 09年全国平均路線価は前年比‐5.5%、4年ぶりに下落 2009年 07月 1日 11:35 JST [東京 1日 ロイター] 国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2009年分(1月1日現在)の路線価を発表した。標準宅地の全国平均額は1平方メートル当たり前年比5.5%下落(前年は10.0%上昇)の13万7000円となり、4年ぶりに下落した。 3大都市圏は08年まで3年連続で上昇していたが、軒並み下落に転じた。東京圏は前年比6.5%下落(前年14.7%上昇)、大阪圏は同3.4%下落(前年7.4%上昇)、名古屋圏は同6.3%下落(前年10.9%上昇)となった。昨年まで2年連続で横ばいだった地方圏は同3.8%下落した。 都道府県別では、47都道府県のすべてで下落した。下落率が5%以上と大幅だったのは、北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、東京都、愛知県、高知県、福岡県の9都道県だった。 昨年は14都道府県で上昇、5都道府県で横ばい、28都道府県で下落していた。 都道府県庁所在地の最高路線価のトップは、24年連続で東京・銀座5丁目の銀座中央通り。1平方メートル当たり前年比2.0%下落の3120万円となり、ピークだった1992年の3650万円から約15%下がった。 ロイター (引用終了)
何度も書いていますが、グローバル経済では、代替できる労働の賃金の水準は、その最低レベルに収束していきます。生産設備が人件費の安い立地を求めることはもはや当たり前ですが、IT・ソフトウェアのような属人的なビジネスでさえも、インドなどへのオフショアリングが当然となって数年が経過しました。その結果、一部のサービス業を除く大半の業界において、賃金下落圧力が発生しました。日本においても「働いても食えない」労働層が発生したことは、まだ記憶に新しいところです。
賃金低下の本質は、別にグローバル化とは直接の関係はなく、個々の経済合理的行動の帰結だとされています。 竹森俊平は、リスクと不確実性の違いを論じるに当たり、(リスクとリターンが計算できる)リスク支配のビジネスでは、自由競争により超過利益が低下する運命にある、として、その例としてタクシー業界を挙げています。 『このままタクシー台数が増え、一台あたり利益がますます減少するなら、平均賃金は、かつてアダム・スミスやリカードなどの古典派経済学者が「自然賃金」と呼んだ水準に下がってもおかしくはない』 「資本主義は嫌いですか/竹森俊平」 自然賃金:それ以下になると、生存が不可能になる賃金水準。つまり、「ぎりぎり食える」限界の賃金 不確実性の議論は日を改めるとしまして、本日は、「賃金は、生活限界水準まで低下する」ことだけを、述べたいと思います。 (このあたり、関連した過去のエントリーである「来るべき暗黒の日(2) 世界株安と円高再び フレディーマック・ファニーメイ・RMBSとナイトの不確実性」もご覧ください) --- (7/2追記) 世界の失業率比較 日本 (5月) 5.2% アメリカ (5月) 9.4% カナダ (5月) 8.4% イギリス (4月) 7.2% ドイツ (6月) 8.1% フランス (1-3月) 8.7% イタリア (1-3月) 7.3% 世界全体 (ILO予測) 6.5~7.4%
その筋ではよく知られたニュースですが、日本人(?)2人が、1340億ドル(約13兆円)相当のアメリカ国債をスイスに密輸(?)しようとして、イタリア当局に拘束された、というものです。
・債券の額が日本保有のアメリカ国債総額の2割であったこと ・イタリアの国家予算に匹敵するほど巨額であったこと ・Troubled Asset Relief Program(TARP)の額とちょうど同じで、何か意味がありそうなこと ・債券の性質上国際決済が可能な銀行に持ち込むしかなく(すぐに見破られて換金できないので)偽造の意味が薄いこと ・その後の続報が遅かったこと などから、 ・そのアメリカ国債は本物か ・もし本物であれば日本がアメリカ国債を闇で売りぬけようとしたのではないか ・その日本人は日本政府(?)のエージェントではないか ・そのために続報がもみ消されたのではないか などという憶測が流れ飛びました。 ちなみに、無申告の債券持込には40%の罰金が科せられることから、債券が本物であれば、イタリアの財政は非常に潤うであろうと、歓迎する向きもあったとか、なかったとか。 (引用開始) Japan Probes Report Two Seized With Undeclared Bonds (Update2) By Shunichi Ozasa and Makiko Kitamura June 12 (Bloomberg) -- Japan is investigating reports two of its citizens were detained in Italy after allegedly attempting to take $134 billion worth of U.S. bonds over the border into Switzerland. “Italian authorities are in the midst of the investigation, and haven’t yet confirmed the details, including whether they are Japanese citizens or not,” Takeshi Akamatsu, a spokesman for the Ministry of Foreign Affairs, said by telephone today in Tokyo. “Our consulate in Milan is continuing efforts to confirm the reports.” An official at the Consulate General of Japan in Milan, who only gave his name as Ikeda, said it still hasn’t been confirmed that the individuals are Japanese. “We are in contact with the Italian Financial Police and the Italian Public Prosecutor’s Office,” Ikeda said by phone today. The Asahi newspaper reported today Italian police found bond certificates concealed in the bottom of luggage the two individuals were carrying on a train that stopped in Chiasso, near the Swiss border, on June 3. The undeclared bonds included 249 certificates worth $500 million each, the Asahi said, citing Italian authorities. The case was reported earlier in Italian newspapers Il Giornale and La Repubblica and by the Ansa news agency. If the securities are found to be genuine, the individuals could be fined 40 percent of the total value for attempting to take them out of the country without declaring them, the Asahi said. The Italian embassy in Tokyo was unable to confirm the Asahi report. (引用終了) しかし、続報によると、このアメリカ国債は大半が偽造であり、偽造債券の単純所持を処罰する法律がないため、日本人は事情聴取後に釈放された(現在は所在不明)、などということです。 アメリカ当局の見解としては、 ・写真で見ただけで分かるほどの、粗雑な偽造 ・歴史的に存在しない国債も含まれている(1960年代の債券にスペースシャトルが描かれているなど) ・印刷されて出回っている国債の総量をはるかに上回っており、物理的にありえない などということです。 また、イタリアでは、4月にも、偽造された日本国債が押収されています。今回の事件との関連は不明ですが、組織的な偽造機関の関与を指摘する意見もあります。 そもそも、日本の保有するアメリカ国債は、紙ベースではなく、アメリカ財務省に「日本はこれだけの債券を保有しています」と電子記録されているだけです。ペーパー資産は、すでにペーパーレス、電子資産になっているのです。その裏づけは信用ですから、綺麗に印刷された美しい紙であっても、液晶モニターに写される単なる数字であっても、同じことなのです。 (引用開始) UPDATE 1-U.S. Treasury says bonds seized in Italy are fakes (Updates with details on bonds, U.S. Secret Service comment) By David Lawder WASHINGTON, June 19 (Reuters) - A purported $134 billion in U.S. government bearer bond certificates seized by police near the Italian-Swiss border are fake, the U.S. Treasury said on Friday. "Based on the photograph we've seen online, they are clearly fake. And not even good fakes," said Stephen Meyerhardt, a spokesman for the Treasury's Bureau of the Public Debt. He added that there is only $105 million in Treasury bearer bond securities outstanding, so the $134 billion amount seized far exceeds the universe of outstanding securites. The Treasury's determination confirmed the suspicions of Italy's Guardia di Finanza, or tax police, who seized the bond documents in early June from two Japanese nationals at the Chiasso rail station in northern Italy, close to the border with Switzerland. The bonds comprised 249 "Federal Reserve" bonds of $500 million nominal value each and 10 "Bond Kennedy" with a $1 billion nominal value, the tax police said June 4 in a statement. A senior tax police officer said Italian authorities also were checking whether the two travelers' Japanese documents are genuine. In the last two years, Italian authorities have seized some $800 million of U.S. bonds in the Como area in northern Italy. Meyerhardt said U.S. government investigators believe that the seized bond forgeries were made using commercial photo enhancement software to alter the image of a $100 bill to increase the amount into millions or billions and add what appear to be interest coupons. Another U.S. official said the seized bonds were purported to be issued during the Kennedy administration in the early 1960s, but the certificates showed a picture of a space shuttle on it -- a spacecraft that first flew in 1981. Some of the bonds were purportedly issued in a $500 billion denomination that never existed. The official, who spoke on background because he was not authorized to discuss specifics of the case, said that scam artists, rather than trying to exchange fake bearer bonds directly for cash, will sometimes try to use them as fraudulent collateral for loans. The Treasury frequently uncovers scams involving bearer and other securities issued in the 1930s and 1940s. Images of some of these counterfeit bonds appear on a Treasury website aimed at combating fraud, here . The U.S. Secret Service, which polices counterfeiting of U.S. currency, is assisting Italian authorities in tracing the source of the fake bonds, said Ed Donovan, a spokesman for the agency. The forgery determination came a day after the Treasury warned U.S. banks against the potential for increased currency counterfeiting activity and large cash transactions by North Korea in an effort to evade U.N. sanctions aimed at cutting off financing for Pyongyang's nuclear weapons and missile programs. (Editing by Dan Grebler) (引用終了) しかし、このニュースが、「そんな巨額の紙債券は偽造に決まっているじゃないか、大騒ぎするな」などと、笑って済ませられないというのも、また現実です。というのは ・特に最近、アメリカ国債の過剰発行が問題になっている (アメリカだけではありませんが) ・そのため、アメリカ国債とドルの下落がささやかれている ・中国、ロシアを中心として、「ドル外し」を主張したり、実行する国が増えてきている ・日本は表立ってはアメリカ国債を売ることが禁じられており(橋本龍太郎事件)、こっそりと売ろうと思ったとしてもおかしくはない なのです。 何度も書きますが、日本とアメリカは一蓮托生、もう行くところまで行くしかない、心中するしかないのです。逆に、日本政府には、スイスの闇市場でアメリカ国債を売りぬけ、それでゴールドのバー(金の延べ棒)でも買って、日本国民の貴重な資産を保全するというような心意気がほしいものです。 (そのためには、原子力潜水艦が必要ですね。昔から、闇取引は、ゴールドの現物を海で運んで物々交換と、相場が決まっています)
少し前の話になりますが、昨年度の国家債務残高と、今年度の試算が明らかになりました。(特別会計含まず)
国債と借入金、政府短期証券を合わせた国の債務残高(ストック) 2008年度末 846兆4970億円(▲2兆7426億円) ・国債全体 680兆4482億円(▲3兆8796億円) ・財投債 ▲8兆7042億円 ・普通国債 +4兆4772億円 ・その他 +3474億円 ・借入金 57兆5661億円(+4072億円) ・政府短期証券 108兆4826億円(+7298億円) 2009年度末 924兆円(見通し) ・年度末の国債残高 725兆円 ・約44兆円の新規国債発行が主要因 ・追加経済対策だけで10兆円超の国債残高 >初めて900兆円を突破 ということで、昨年度は見かけ上、2~3兆円の残高削減となりましたが、それは一瞬の出来事に過ぎず、今年度末の決算では、早くも追加経済対策・大幅な財政出動の副作用が出てくることになります。 日本だけではなく、世界各国の政府も、多量の国債を発行し、残高を積み上げていることは、これまでも述べてきたとおりです。 さて、 長期金利が上がってきたとはいえ、まだ2%未満の水準です。なぜ多量の国債を発行しているにもかかわらず、低金利なのでしょうか?何度も書いていますが、 ・中央銀行が低金利政策を維持している ・国債の購入者の大半が日本国内の金融機関等で、低金利でも引き受けられる ・為替のリスクがあり、より高い金利である外国の影響を受けにくい ・金利が上がれば、保有する国債の評価損となるため、自縄自縛となっている もちろん、いくつか問題点があります。 ・長期間低金利が続くという保証はありません ・資金が有限である以上、「中央銀行(日本銀行)が国債を引き受ける」ことがなければ、いずれ、資金繰りがつかなくなることは目に見えています 「ペーパーマネーを増刷して、それをばら撒けば良いではないか?不景気では、産業部門も家計部門も通貨を退蔵するばかりなので、金利は上がらないし、インフレにもならない。一万円札をタンスにしまう人がいるなら、その分を補填しなければ、経済が回らない」という意見があります。何度も書きますが、実体経済を無視した意見でしょう。実体経済が回復することなく、数字のみが回復したとしても、単なる数字遊びであり、あまり意味がありません。たとえば、景気回復側面で、退蔵した通貨がいっせいに消費などに向かえばインフレになるでしょうし、投資に向かえば資産バブルとなるでしょう。長い目で見たバランス、つまり持続可能性があるとは言えません。 日本国民全員が一人当たり100万円(合計約120兆円)もらっても、それが退蔵されていいるうちは100万円の価値がありますが、トータルで120兆円のマネーがいっせいに市場に出回れば、あたりまえのように減価するでしょう。 このあたり、ビルゲイツが5兆円分の資産を持っていたとしても、その大半が株式ですので、5兆円分の現金を手にすることは出来ないことと同じです。なぜなら、5兆円分の株式(マイクロソフト創業者株)をいっせいに市場で売れば、暴落することは目に見えているからです。株式時価総額は、ある意味、絵に描いた餅と言えなくもありません。 (以前にも書きましたが、株式には、たとえば引受権などで希薄化が発生すると、それが株価に反映される仕組みが出来ています。しかし、通貨は、為替である程度調整されるとはいえ、株式ほどの透明性はないようです) そもそも、信用とはそのような側面があるものではないでしょうか? --- 何度も書いていますが、「バラマキ(給付的な財政支出)は水物であり、その効果は一時的」なのです。そもそもの生産性などを改善するわけではなく、新たな需要を呼び起こすわけでもなく、長く続く効果はありません。定額給付金、エコポイント、自動車減税、などなど、だいたいそういった側面があります。 (財政支出が生産性の向上につながれば、その分、雇用の縮小をもたらし、代替的雇用が発生しなければ、失業をもたらすことも、指摘しておかなければなりません。また、雇用の創出といっても、容易ではないことも明らかでしょう) 10兆円規模の財政支出も、「やらないよりはマシ」なのでしょうが、「それだけの貴重なお金と時間を使う意味がどれほどあるのか」「単なる期待を越えた、投資効果が、どれほどあるのか」については、疑問です。そして、その後のリバランス、つまり増税、が持ち上がってきます。(もちろんこれは日本だけの話題ではなく、アメリカ、ユーロ諸国+イギリス・スイス、など、も同じです。) そして、単なるバラマキが終われば、刈り取りの季節がやってきます。もちろん、刈り取られるのは国民のお金(税金)です。国民は、うすうすではあっても、そのことに気づいています。ですので、リカードが指摘したように、バラマキは追加需要を生み出さないというのは、ごく当たり前のことなのです。 --- チャートで書きますと、かなり雑ですが、以下のようになるでしょう。 世界金融危機 → 各国の景気対策 → 国債多量発行 → 未達 → 金利上昇 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 将来の増税 中央銀行引受 → インフレ ↓ ↓ ↓ バラマキ → 持続的需要向上せず → 実体経済回復せず ↓ 流動性の引き締まり → 実体経済縮小(本来の姿に) → 生産設備過剰・人員過剰 → 景気さらに悪化
実質GDP成長率(見通し)
2008年度(実績) ▲3.1% (前回発表▲0.8%から下方修正) 2009年度(試算) ▲3.3% (戦後最悪)(前回発表0.0%から下方修正) 名目GDP成長率(見通し) 2008年度(実績) ▲3.2% 2009年度(試算) ▲3.0% 完全失業率(見通し) 2008年度(実績) 4.1% 2009年度(試算) 5.2% 内閣府発表より --- 2009年成長率 ▲6・2% (過去最低) IMF発表より --- 暗い話題ばかりです。製造業の声を聞いていますと、ユーロ圏の需要はまだまだ低調で、回復は遠いという実感です。しかし、アジアは需要増の影響があり、一部の製造業には明るい兆しも見えてきているとの、現場の声です。 ですが、それは「一時的な/見せ掛けの回復」だと見ています。アジア特需は、信用収縮が底を打った自立反発ではありません。実体経済の2倍に膨れ上がった金融経済の収縮が根本原因だとするなら、減った分を国の借金でまかなうと後は一安心、とするほど、甘くはないのだと思います。 (もちろん、本当に順調に回復するなら、それに越したことはないのですが) さて、何度も指摘していますが、 「需給ギャップが大きいのだから、国が国債と税金を使って、大いに無駄遣いをするべき」 「このような状況では、国がいくら国債を刷っても、破産することはない」 「どんどん国債を刷って、中央銀行に引き受けさせ、バラ撒くべき」 などとする意見が、本当にたくさん見られます。短期的にはそれも良いでしょう。ですが、持続可能性の範囲内で本当に意味のある対策が可能なのでしょうか? 特に、多くのエコノミストが、ケインズの亡霊に取付かれた様に、有効需要の創出を主張しています。本当にそれは「やらないよりマシ」以上の意味があるのでしょうか? 世界不況の後には、いったんすべてをリセットする必要があるのです。それは、 ・金持ちからの金融資産の収奪(通貨の切り下げ、強制徴用) ・インフラと過剰生産設備の破壊 ・人口ピラミッドの再構築(合法的人減らし) があるでしょう。一言で言うと、戦争をするしかないのです。私は、そのような目的の戦争を、断じて肯定しません。しかし、歴史を振り返ってみれば、人類の知恵が同じ轍を踏まないほど進歩したとは思えないのも事実です。 私には、「終わりの始まり」は、まだまだ序盤の可能性がある、と指摘します。 (もちろん、そんな不吉な予感は外れるほうが良いのですが) 関連したテーマの書籍 「戦争の経済学/ポール・ポースト」 (引用開始) 成長率:09年度見通しマイナス3.3%、戦後最悪に 与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は27日の閣議で、09年度の実質GDP(国内総生産)成長率を戦後最悪のマイナス3.3%とする経済見通し(内閣府試算)を報告した。昨年12月に発表した0.0%のゼロ成長からの下方修正で、経済の想定を超えた悪化を受け、年度当初の異例の見直しとなった。08年度実績の見通しも前回のマイナス0.8%から同3.1%に下方修正した。 物価変動の影響を織り込み、家計や企業の実感に近い名目成長率は、08年度マイナス3.2%、09年度マイナス3.0%を見込んでいる。与謝野担当相は会見で「経済動向には不透明感が強く、下押し圧力がある」と述べ、今後、さらに見直す可能性を示唆した。 世界経済は昨秋から急減速。日本の実質GDP成長率は08年10~12月期にマイナス12.1%(年率換算)の大幅減となっていたが、内閣府は09年1~3月期もオイルショック時の74年1~3月期(13.1%減)を上回る14%超の落ち込みになると想定。09年度の追加経済対策のGDP押し上げ効果は1.9%を見込むが、効果が表れるのは今年後半以降で、09年度の大幅なマイナス成長は避けられないと判断した。 一方、09年度の完全失業率は08年度の4.1%から5.2%まで上昇する見通しで、02年度(5.4%)に次ぐ高水準となる。消費者物価指数はマイナス1.3%と過去最大の下落幅となる見通し。【上田宏明】 毎日新聞 2009年4月27日 日本経済の本格回復、来年遅く IMF、輸出減で需要低迷 【ワシントン5日共同】国際通貨基金(IMF)は5日発表したアジア太平洋地域の経済見通しで、日本経済が「強力な景気対策で今年後半にプラス成長に戻る」としたものの「持続可能な成長」に本格的に回復するのは2010年の遅い時期との見方を示した。 IMFは4月、日本の09年成長率が過去最低の前年比マイナス6・2%に落ち込むと予測。今回の見通しでは「深刻な景気後退」に陥ると明記、大規模な財政出動があっても、輸出の急減で民間需要が低下し「(対策効果を除く)実質的な成長は依然弱い」とした。 また、中国やインドを除く「多くの地域がマイナス成長を記録する」とし、09年のアジア太平洋地域全体の成長率は1・3%と、08年(5・1%)から大きく鈍化すると予測した。 金融危機の震源地から遠いアジアが「深刻な打撃を受けるのは予想外」と指摘。理由として「ハイテク工業製品の輸出依存度が高い」ため、世界的な需要崩壊が直撃したと指摘。「過去の例では、金融危機を伴う景気後退の場合は投資の回復が遅れる」とも述べた。 その上でIMFは、アジア各国に景気刺激策の継続と内需主導への転換を提言した。 47ニュース 1~3月期GDP予測、戦後初の4四半期連続マイナスに 09年1~3月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は過去最悪のマイナス――。民間シンクタンク12社がまとめた予測で、景気の厳しい状況が鮮明になった。輸出急減で企業が生産を大幅に減らし、国内の消費も低迷しているためで、戦後初の4四半期連続のマイナス成長は確実だ。 1日までに各社が算出した予測を集計した。内閣府は20日に四半期GDPの1次速報を公表する予定だ。 各社の予測では、実質GDPの前期比増減率は、年率換算でマイナス19.7%から同13.6%と幅はあるが、いずれも過去最悪だった74年1~3月期の13.1%を超えるマイナス幅だ。 08年10~12月期は輸出の急減でマイナス12.1%(年率換算)だった。09年1~3月期は輸出減を受けた生産減少が急速に進み、マイナス幅が拡大。輸出はさらに減り、企業の設備投資や個人消費、住宅投資といった内需にも景気悪化の影響が広がっている。 3月には企業の生産や輸出に下げ止まりの兆しが出ており、09年4~6月期のプラス成長を見込むシンクタンクもある。ただ、09年1~3月期まで大幅マイナスが続き、ようやく景気の底が見えた状況にすぎず、本格的な景気回復はまだ遠そうだ。 朝日新聞 2009年5月1日 日銀:成長率予測を大幅下方修正へ 金融政策決定会合 日銀は30日、金融政策決定会合を開き、日本経済の09~10年度の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をめぐって議論した。急速な景気後退を踏まえ、09年度の国内総生産(GDP)の実質成長率は、1月時点の予測(マイナス2.0%)を大幅に下方修正し、マイナス3~4%程度とする見通しだ。 09年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率も、1月時点の予測(マイナス1.1%)から引き下げるとみられ、デフレ不況の深まりを示す内容となりそうだ。政策金利(無担保コール翌日物)は現行の年0.1%で据え置く公算が大きい。 10年度の実質成長率は、1月時点でプラス1.5%と予測していたが、これも下方修正する見通し。ただ、プラス成長への回復は維持するとみられる。 1月時点の09年度の成長率予測は、戦後最悪だった98年度(マイナス1.5%)を大きく下回っていたが、さらに引き下げられることになる。政府も27日、09年度の成長率見通しを従来の0.0%からマイナス3.3%に下方修正している。 展望リポートは4、10月の年2回策定され、その後の経済情勢を踏まえて、3カ月後に中間評価する。日銀の金融政策を占う材料となる。【清水憲司】 毎日新聞 2009年4月30日 (引用終了) 関連した経済指標を記載します。世の中のカネが萎縮して、各所で鬱血壊死が起こっていることがよく分かります。 そもそも、貧富の格差が開くと社会全体が不安定になります。民主主義は、そのような中では、満足に機能するのでしょうか? (引用開始) 食事など切り詰め13か月続く、3月の消費支出0・4%減 総務省が1日発表した3月の家計調査(速報)によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出額は31万680円だった。 物価変動の影響を除いた実質で前年同月と比べて0・4%減と、13か月連続でマイナスとなった。 消費支出を構成する10項目のうち「食料」「光熱・水道」「被服及び履物」など4項目でマイナスとなった。昨秋以降、世界的に景気が低迷し、消費者心理の冷え込みが続いており、外食や国内旅行を控える動きが目立った。 2009年5月1日 読売新聞 非正社員の失職、20万人超す見込み 厚労省調査 厚生労働省は1日、昨年10月から今年6月までに失職する非正社員が20万7381人にのぼる見込みだと発表した。正社員についても、30人以上が失職すると3月中に届け出があった事業所の集計だけで2万1732人となっている。国が休業手当を助成する「雇用調整助成金」の申請数も急増している。 非正社員の失職者数は、全国の労働局やハローワークを通じ、4月17日現在で集計した。3月時点での集計よりも1万5320人増え、初めて20万人を超えた。雇用形態別では派遣が13万2458人と最も多く、期間従業員などの契約社員4万4250人、請負1万6189人と続いた。 月ごとに見ると、年度末の3月に失職した人は4万4786人で、昨年12月の4万8545人に次ぐ多さとなっている。ただ、それ以降は4月が8234人、5、6月はそれぞれ1千人台と減少傾向で、大量失職のピークはいったん越えたとみられる。 正社員の失職については今回から、1カ月で30人以上の離職者を出す事業主に対し、事前の提出が義務づけられている「大量雇用変動届」の集計を始めた。3月中に届け出があったのは972事業所で、離職者数は4万9082人。このうち2万1732人が正社員だった。 企業の減産に伴う従業員解雇を防ぐため、国が休業手当を助成する雇用調整助成金の利用を3月に申請したのは4万8226事業所で、対象者数は237万9069人だった。前月より約51万人増え、初めて200万人を超えた。(林恒樹、江渕崇) 朝日新聞 (引用終了)
「日本の長期資本市場はクラウディングアウトが起こる状況ではない(が、国債発行には)市場との対話を欠かさないで、慎重な対応が必要」(与謝野財務相、国債の安定消化に関連して)
「厳しい財政の中で15・4兆円もの補正はやりすぎだ。景気浮揚効果は限定的で、負担は将来に回る」(井堀利宏・東京大学大学院教授) 「(国内の経常黒字が減少傾向にあり、日本国債の消化について海外勢の比重が高まっている状況なので、)1990年代後半のような『デフレだから長期金利低下』とはならない可能性がある」(大手銀関係者) 「(解散・総選挙で仮に民主党が勝利し、追加の経済対策が立案された場合)赤字国債がさらに増発される可能性があり、国債(財政赤字)の大膨張が予測される」(市場関係者) 「補正での国債発行額は、市場の消化能力も見ながら慎重に判断しなければならない」(財務省幹部) 「誰も彼も政局と選挙のことしか頭にない」(財務省幹部) --- <世界各国では> 世界の経済危機対策費(WBS調べ) 世界全体 350兆円以上 内 アメリカ 146兆円 内 中国 57兆円 何度も述べていますが、日本のみならず、世界各国で、国債増発競争が始まっています。100年に一度の金融危機と称して、戦時並みの経済対策とその財源が必要なのですが、戦時並みということは、平時の経験則が通じないという意味でもあるのでしょう。 国会答弁でも取り上げられたとして話題の本石町日記によると、『米議会調査局(CRS)が過去の主要な戦争のコストを計算したリポートがあり、その総経費と米政府が昨年打ち出した金融危機対策費を比べたもの。それによると、米主要戦争の総経費はインフレ調整済みで7.2兆ドル(700兆円ぐらい)。これに対して今回の金融危機対策費は8.5兆ドル(850兆円弱)となるそうだ』ということで、比喩ではなく、本当に戦時並みのコストがかかっているのだということです。 さて 世界各国では、国債増発競争のような感じになっており、「いったい誰がそれだけの国債を買うのか」という国債消化に関して、懸念が生じ始めています。 たとえば、ドイツ財務相は29日、(ドイツに限らず)各国政府が景気刺激策をファイナンスするために大量の国債を発行していることについて、 ・投資家の購入意欲は限界に近づいている可能性がある ・これほどの規模の国債が発行されると、近い将来、それを買い入れることの出来る投資家がいなくなる として、国債増発に注意を呼びかけています。 たとえばアメリカでは、FRBによる、連日の国債買い切りオペにより、市場にドルが供給されています。 ・ニューヨーク連銀 3月27日 75億4100万ドル 2011年9月─2012年4月償還債 応札額233億6100万ドル ・ニューヨーク連銀 4月1日 60億0800万ドル 2012年5月─13年5月償還期限債券 応札額169億4800万ドル ・ニューヨーク連銀は4月14日 73億ドル 2013年9月─16年2月償還期限債券 応札額264億ドル 合計 今年で9回(4/14時点)買入総額 約510億ドル FRBによる市場からのアメリカ国債買い入れ自体は、あまり問題ではありませんが、アメリカの大手民間調査機関であるコンファレンス・ボード(CB)は、 ・金融緩和やドル安によってインフレ期待が高まった場合、2010年に第2のリセッション(景気後退)に陥る恐れがある ・景気支援を目的としたFRBの利下げや国債買い入れが望ましくない結果をもたらす可能性もある ・「米経済が過剰な速さで回復した場合、2010年に第2のリセッションが到来する恐れがある」 ・「(急速な回復は)インフレ再燃の観測につながる可能性があり、そうなれば、景気回復への道と構図をめぐる不透明感が強まることになる」 ・ドル安と金融緩和を背景に商品価格が上昇すれば、米経済は1980年と82年のように「2番底」に陥る可能性がある などと指摘しています。 ヨーロッパに目を転じると、ECBは、今のところ、他の中銀のような資産の直接買い入れは実施していません※が、ECBのトリシェ総裁が「金融政策において非伝統的な措置を排除していない」と述べたことから、国債の買い切りを含む、いわゆる「非伝統的」な政策を考えているとされています。 ※法律により、ECBが、各国政府から国債を直接購入することはできないが、金融機関が購入した国債の買い入れは可能。ECBが取り得る非伝統的な策としては ・流動性供給の期間を拡大 ・社債買い入れ ・金融機関の社債買い入れ ・金融機関のバランスシート上にある資産の買い取り ・コマーシャルペーパー(CP)購入 ・国債購入 イギリスでは、国債の入札に未達が発生しました。 ・3月25日に実施された17億5000万ポンドの国債入札で、応札額が1億ポンド以上未達 ・未達は2002年以来 イングランド銀行(中銀)のキング総裁が、イギリスの財政赤字の急拡大を指摘、追加財政出動による景気刺激策には慎重になる必要がある、と警告していた通りです。 <日本では> ・追加経済対策の財政支出規模を15兆円 ・事業規模は56兆円程度 その背景として、過去の記事でも述べましたが、実質GDPは▲12・1%減(2008年4Q、年率)、需給ギャップ20兆円、という、先進国中最悪の経済状況があります。 加えて、G20金融サミットで、「各国が来年までに5兆ドル(500兆円)以上の景気刺激策を打つ(首脳宣言)」「GDP比2%の景気対策(米国が各国に要請)」をも盛り込んでいるのでしょう。 ・財源は大半を建設国債や赤字国債の発行で賄う ・09年度補正予算案では、赤字国債や建設国債の発行額は合わせて10兆円以上 ・経済緊急対応予備費1兆円、財政投融資特別会計の積立金を最大3兆円 ・一部報道によると、財投債の増発額6兆円台 ・当初予算と合わせた09年度の国債発行額は、過去最大の40兆円以上となる見込み ・08年度末の国・地方の長期債務残高は787兆円だが、更に借金が大幅に積み上がる ということで、本予算成立直後の巨額補正が極めて異例ですが、それ以上に、国債の安定消化が大きな課題になっています。 赤字国債が巨額であり、国債発行額が過去最大(1999年度、約37.5兆円)を超え、長期金利の上昇をもたらす可能性もあると指摘されています。 <プライマリバランスと、国債に対する懸念> ということで、「11年度までの基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化目標」は、実現が不可能でああることが、明白になりました。 「ぼろぼろになった旗(目標)だが一応立っている」とは、麻生首相のコメントですが、目標として死んでいるのですから、それは「立っている」とは言いません。「貴様(黒字化目標)はすでに死んでいる」なのでしょう。 市場の国債に対する懸念ですが、必ずしも悲観ばかりではなく、相反する見方があるようです。 楽観派は ・総額で20兆円までなら、サプライズはない 悲観派は ・国内の経常黒字が減少傾向にあり、デフレであっても長期金利が上昇する可能性もある ・国債の消化に関し、海外勢の比重が高まっている状況下では、国債が安定的に消費される保証はない などということです。 <日銀券について> ブログでも何度か言及していますが、日銀券ルールというものが存在します。(訂正しました5/1) (日本)銀行券ルールとは:日銀が保有する長期国債残高(資産)<日本銀行券発行残高(負債) 白川総裁が指摘しているのは、財政ファイナンスのために日銀券ルールを撤廃する(=中央銀行が積極的に国債を買い入れる)と、「日本のように財政バランスが悪い国」においては、将来の金融システムに対する不安から、長期金利が上がるなどという影響により、逆に財政ファイナンスに悪影響を及ぼす、ということです。 B/S(バランスシート)上の対応では、 負債 資産 長期的 日本銀行券 長期国債 短期的 準備預金など 短期国債 となっています。日銀券ルールは、中央銀行が国債を買い支えた「花見酒」の教訓から、妥当に思えます。 (日本銀行は「物価の安定をはかる」ことが使命のひとつですが、逆に言うと、「物価から見た日本銀行券の価値の安定を図る」とも解釈することが出来ます。うがった見方をすると、デフレになれば、相対的に日銀券の価値は上がるので、日本銀行としてはデフレ歓迎なのかも知れませんね) 最近、中央銀行が積極的に国債を買い入れ、紙幣をジャブジャブに刷って政府に横流し、それを財源に公共事業など対策を打つべし、という意見が散見されます。 そこまで行かなくても、リチャード・クーのように、「バランスシート不況下では、会社・個人は貯蓄を選好してカネを使わないため、インフレが起きない。だから、国家が、会社・個人の貯蓄を吸い上げて、財政出動するべき」という意見が出てきます。 --- ということで、ここまでの取りまとめをしますと、 (世界) ・世界同時不況には、世界同時に戦時並みの対策費が必要 ・各国はすさまじい量の国債を発行しなければならず、消化懸念が生じ始めている ・中央銀行による買い入れが行われているが、一部に未達も見られる (日本) ・日本においては、プライマリーバランス黒字化目標は達成不可能 ・それどころか、日本銀行券残高以上の長期国債を買い入れるべしとの意見も見られる ・国が国債を発行して、民間の貯蓄を吸い上げ、財政出動することは正しいとの意見も見られる 日本のみならず、世界で増発されるすさまじい量の国債は、世界のどこかにいる投資家が、残らず買ってくれるのでしょうか?それできちんと償還されるのでしょうか?日本のプライマリバランス未達成は、どのような結果をもたらすのでしょうか?PB赤字でも問題ないのなら、そもそもなぜそんな目標が立てられたのでしょうか?裏づけのない紙幣を増刷することは、何が悪いのでしょうか?国が民間の貯蓄を吸い上げて使ってしまうことは、問題があるのでしょうか?世界全体で「利益の先食い」をしたツケを払うのに、また「先送り」をしていて、本当に解決になるのでしょうか?そして、デリバティブでも隠し切れなかった損失を国家に「飛ばし」たところで、本質的に何か意味があるのでしょうか? もっと簡単に言うと、このような解決策で、維持可能性があるのでしょうか?引き続きのエントリーで述べたいと思います。 --- 本エントリーは文字数が多いため、関連・引用元となったニュースの題名・URLのみ記載しておきます。 (海外) 各国政府の国債増発、市場の消化能力は限界に近づく=独財務相 英国債入札の未達は「一時的な現象」=ソロス氏 米経済、2010年に第2のリセッション到来の恐れ=CBリポート 情報BOX:ECBが講じる可能性のある非伝統的措置 米FRB、73億ドルの国債買い入れ (日本) 年末─来年には景気に明るさ、追加国債発行は10兆円超=財務相 国債発行計画見直し論議へ、財務省が17日に特別会合 株と債券の先行きめぐり異なる見方交錯、相場はこう着感 追加経済対策:15兆円、両刃の剣 国債大量発行、景気回復阻害も 追加経済対策:財政支出15兆円 贈与減税「住宅限り」 UPDATE3: 銀行券ルール撤廃すると財政ファイナンスや長期金利に悪影響=白川日銀総裁 補正予算指示 危機克服へ異例の巨額 赤字国債 乱発なら信用低下
2年ほど前に、SDR(IMF特別引出権)について、次のように述べました。
SDR:Special Drawing Rights (of the International Monetary Fund) (Sony Dream Robots (QRIO)ではありません) (転載開始) 「日本の外貨準備高は5934億SDR(9545億ドル) IMF国際通貨はすでに存在する? 日本円のプレゼンス低下」 さて、 「あれ?財務省発表の外貨準備はドル建てなのに、IMF発表の外貨準備は、SDR建てという変な単位になっているぞ。」 とお気づきでしょうか。このSDRとは、何でしょうか。 『1969年、IMFは加盟国の既存の準備資産(公的金保有、外貨、IMFのリサーブポジション)を補完するために外貨準備資産としてのSDRを創設しました。SDRの価値は主要国通貨のバスケットに基づいて決められ、IMFほか多数の国際機関における会計単位として使われています。(中略) SDRは通貨ではなく、またIMFに対する請求権でもありません。むしろ、潜在的には加盟国の通貨を自由に使用できるという権利を持ち、保有国はSDRを外貨と交換できるようになっています。準備資産としてのSDRの価値はSDRを保有し、受け入れ、SDRシステムの運用についての様々な義務を果たすという加盟国の確約に基づいています。自由に使用できる通貨に対するSDRの請求権は以下の2つの方法によって与えられることをIMFは保証しています。強い対外収支ポジションにある加盟国を指名し、弱いポジションにある加盟国からSDRを買い取る方法、あるいは、管理された市場において参加国間での自主的な交換の取り決めにより行なう方法です。(IMFホームページより)』 「米ドル準備資産の継続的増加によって米国の国際収支が絶えず赤字となり、そのこと自体が米ドル価値への脅威となりました」とあるように、基軸通貨は、かならず経常収支赤字となり、そのこと自体が、基軸通貨への信認を失わせるというのは、皮肉なことに、IMFの想定範囲内でもありました。逆に、経常収支を改善しようとすれば、世界全体が通貨不足に陥るというジレンマもあります。アメリカという一国の財政と、世界経済をリンクさせることに、そもそも無理があったのかもしれません。 「SDRは通貨ではない」とあるものの、「個人取引での利用を促進しようという努力」という記載があるように、通貨バスケットで国際決済を行わせ、基軸通貨ドルの代替をしようとしたという形跡が見られます。機軸通貨の重責を、ほかの通貨にも背負ってもらうことで、世界経済が安定化するなら、儲けものです。 (転載終了) 本日のSDRの為替?レートはこちら SDRの内訳(通貨バスケット) 2006 2001 1996 米ドル 44 45 39 ユーロ 34 29 -- ドイツマルク -- -- 21 仏フラン -- -- 11 日本円 11 15 18 英ポンド 11 11 11 --- このように、IMFは、1969年、外貨準備資産として、SDRを創設しました。IMFや国際機関における会計単位として使われるほか、各国の外貨準備量の表記単位としても用いられることがあります。ですが、国際決済に頻繁に使われることはないようですので、「国際通貨の成り損ない」という指摘もあります。SDRの価値は、上に示したように、通貨バスケット(現在は、ドル、ユーロ、日本円、イギリスポンド)に基づいて決められており、為替レートの変動に応じて日々更新されます。バスケットの構成比そのものは、5年に一度見直しされます。 上にも述べましたが、「個人取引での利用を促進しようという努力」という記載があるように、通貨バスケットで国際決済を行わせ、基軸通貨ドルの代替をしようとしたという形跡が見られます。ということは、SDRが国際基軸通貨にならなかったのは、シニョリッジ権限を手放したくないアメリカの意向、と思って間違いではないでしょう。 (IMFそのものはアメリカの下部機関ではありませんが、世界経済奥の院にとっては、どちらも配下のようなものでしょうから、SDRが国際決済通貨になっても、あまり違いがないのかもしれませんが) さて、最近、SDRが話題になっています。たとえば、 ・SDRをアメリカドルに代わる基軸通貨にすべき (中国人民銀行 周小川総裁) ・SDRの通貨バスケットに中国人民元を加えるべき (ノーベル経済学賞 ロバート・マンデル) ・SDRの構成資産にルーブルや人民元、金などを含めるべき (ロシア政府) などです。(しかし、ロシア以外のG20各国首脳は、当面はドルが基軸通貨であり続けるとの立場です。) 人民元のSDR参入問題に関しては、 ・まだ市場で自由に交換できない ・完全なフロート(変動相場制)でもない として、あまり現実味がありませんが、そのような提案を行った中国政府の意図として ・コインの裏表である、米国の弱さと、中国の強さを、切り分けたかったのではないか ・機軸通貨発行国である米国経済の悪化と、世界金融の悪化を、切り分けたかったのではないか という見方があります。 さて、先般行われたG20金融サミット(20カ国・地域の首脳会合)で、「IMFの融資枠を拡大する一環として、SDRを新たに2500億ドル配分する」ことが決定されました。 もともと信用創造とは、自分の靴の紐を上に引っ張ることで自分が空を飛ぼうとする「ブートストラップ」に似たところがあります。キリスト教になぞらえると、無から有を創造することは、信用創造主の御技と言えるかも知れません。ですが、信用創造が、神の御技ではなく、欲望にかられた悪魔の技でしかないとしたら、どうでしょうか? もっと簡単に言いますと、SDR2500億ドル分の配分は、あまり裏づけがありません。そもそもIMFには、それほどの資産がありません。 イメージとして言うなら、資金繰りに困った中小企業の社長同士が、おたがいに同額の小切手を発行し交換するようなものです。ですので、 ・借金でまかなうというのなら、問題の先送り ・そうではなく、各国通貨の信用に転嫁するというのなら、「壮大な飛ばし」 ・いずれにしても、通貨全部を巻き込んだ信用瓦解になりかねない さらに、「G20はIMFに対し、最貧国向け融資資金の調達や保有する金の売却を加速するよう求めています」とありますが、注意しなければならないのは、「IMFにはすでにゴールドが残っていないのではないか」ということです。IMFの公表する金地金保有量として、 ・IMF 3217トン ・(参考)アメリカ 8143トン とされていますが、その数字を信じるとしても、ゴールド3000トンは約10兆円(約1000億ドル)ですから、全然足りません。さらに、このゴールドさえも、これまでの通貨危機などで使ってしまったのではないでしょうか? 現物資産の奪い合いという、隠れた面が見え隠れします。 関連したニュースを転載します。 (引用開始) 中国人民元を来年SDR通貨バスケットに加えるべき=マンデル氏 2009年4月7日23時55分 [香港 7日 ロイター] ノーベル経済学賞の受賞者で「ユーロの父」と呼ばれるロバート・マンデル氏は7日、世界的な準備通貨の創設に向け来年、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の通貨バスケットに中国人民元を加えるべき、との考えを示した。 当地での記者会見で、変動の大きい為替相場が昨年9月以降の世界的な金融危機の一因になったと指摘。「今こそ変革の時である。人民元は現在、世界で3番目に重要な通貨といわれ、見方にもよるが日本円より重要といえる。2010年に人民元をSDRに加えるべきだと確信する」と語った。 バスケットの構成は5年ごとに見直され、次の見直しは来年後半。SDRの構成について、同氏は、1)ドルの比率を現在の45%から40%に引き下げ、2)ユーロの比率を29%に据え置き、3)円の比率を15%に据え置き、4)英ポンドを除外もしくは比率を現在の11%から5%に引き下げ、5)残りを人民元とすべき──としている。 --- 金融サミット、財政支出の数値目標には合意できず=渡辺前財務官 2009年3月27日18時55分 [東京 27日 ロイター] (中略) 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁の最近の論文が発端となり、中国政府内で国際通貨基金(IMF)の準備資産であるSDR(特別引き出し権)をドルに代わる基軸通貨にすべきだとの構想が浮上している。中国の主張の背景について渡辺氏は「正直わからない」としながらも、「中国はまだ10年くらい米国にとって最大の貿易相手国であることは間違いない。そのため常に米国の弱さ批判は、必ず中国の強さ批判となって跳ね返ってくるところがある。そこは切り分けたかったのではないか。米国(経済)が悪くなるかどうかという話と、世界全体の金融が悪くなるかどうかと言う話を遮断したほうが中国にとっては良いという判断が発言につながったのではないか」と推測した。 SDRは外貨不足の国が余裕のある国から外貨を受け取る権利のこと。IMFが金やドルなどを補完する2次的な準備資産として1969年に創設した。 現在はドル・ユーロ・円・英ポンドの4通貨で構成されているが、中国にはこれに人民元を加えたいとの狙いがあるとの見方に対しては「人民元はまだコンバーティブルではなく市場で自由に交換できない。完全なフロートでもない」とし、中国が人民元をSDRに入れるべきだと強調すればするほどこの2つの問題が表面化するため「中国は多分それに乗れない」とみて「そこまで中国が考えているわけではない」と分析した。 --- ロシア大統領、新たな基軸通貨の創設を重ねて支持=英BBC 2009年3月30日10時15分 [モスクワ 29日 ロイター] ロシアのメドベージェフ大統領は29日に放映された英BBCとのインタビューで、新たな基軸通貨を創設する案に対して重ねて支持を表明した。 同大統領は「この問題について、ブラウン英首相をはじめ他の首脳とも意見を交わしたばかりだ。われわれは当然現実的であり、自分自身の立場、および中国首脳の立場も現実的であることを願っている」と述べた。 その上で「現在の通貨体制が、現在起こっている問題に対処しきれていないことは明らかだ。ドル、ユーロ、ポンドなど、さまざまな通貨があるのは幸いだ。ただ将来的には、国際通貨体制は、他の地域で準備通貨として使われている通貨をも含む多通貨バスケット制に基づくものにならなくてはならない」と述べた。 「この点で合意が得られれば、いわゆるスーパー通貨の創設について、将来的に議論を開始できる可能性がある」と述べた。 ロシア政府は3月16日に発表した20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)に向けた提言の中で、国際的な金融機関が発行する新たな通貨の創設を提案している。G20首脳会合は4月2日、ロンドンで開催される。 その後中国がG20を前に、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)を基軸通貨とする国際通貨体制への移行を提案し、議論を呼んでいる。 ロシア以外のG20各国首脳は概ね、当面はドルが基軸通貨であり続けるとの立場を明確にしている。 この件に関して、通信社各社は、ロシア大統領府幹部が28日、ロシアはIMFのSDR使用拡大を支持するものの、今回のG20会合で新たな準備通貨の創設が合意される可能性はないとみている、と発言したと伝えている。 --- ロシア、SDRにルーブル・人民元・金を含めることを支持 2009年3月30日12時35分 [モスクワ 28日 ロイター] 通信各社によると、ロシアは国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成資産にルーブルや人民元、金などを含めることを支持している。ただ、4月2日の20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)で新たな準備通貨が受け入れられる可能性はないとみている。ロシア政府高官が28日に語ったとして各社が報じた。 ロシア通信(RIA)によると、アルカジー・ドボルコビッチ大統領補佐官は「(SDRを構成する)通貨を拡大することは論理にかなっている。ルーブルや人民元、恐らくその他の通貨も含めることが可能だ」と語った。 金融サミットで新たな準備通貨が受け入れられる可能性はないとしたものの、同氏の発言はこの問題をめぐる議論が金融サミットで注目を集めることを示唆している。 また、タス通信によると、同氏は、ロシアとしてはルーブルと人民元を準備通貨として幅広く用いることを支持すると述べた。 (引用終了) ![]() 図は読売新聞より 2009年1月の国際収支(速報)によると、 経常収支 ▲1728億円 (単月度赤字は85年1月以降では4回目) 所得収支 9924億円 前年同月比31.5%減 貿易・サービス収支 ▲1兆1002億円 (1985年1月以来最大、赤字は4カ月連続) うち貿易収支 ▲8444億円 輸出 3兆2822億円 前年同月比46.3%減 輸入 4兆1266億円 前年同月比31.7%減 うちサービス収支 ▲2558億円 赤字額2.7%拡大 経常収支:海外とのモノ・サービス・投資など全体の取引状況を示す 所得収支:海外投資から受け取る利子・配当などの収益を示す (海外子会社からの配当収入、債券利子の受取額など) このように、 「日米欧は政策金利を引き下げており、金利収入が生まれない状況」 「株価も世界同時安の様相を呈しており、海外からの投資回収も困難な状況」 という経済環境からは、当然ともいえる結果となっています。 実は、このようなときこそ、「国債売り、株式買い(日本株ではないですよ!)」の好機なのですが※、多くの人と機関投資家が、これまでになくリスクに敏感になり、現預金と国債を離さない状況ですから、「わかっちゃいるけど、できない」のだと思います。 (年金基金、生命保険などの運用状況は、惨憺たるものですが、その帰結については別途述べます) メーカーの現場の声を聞いていますと、少しずつではあるが商品が動き出しており、トンネルの先が見えてきた、という表現がマッチします。景気が回復してきたのではないか?と思うにはまだ早計ですが、その成分の大半が「期待料」である株価などは、「人々の(甘い)期待」を織り込んで回復基調になってもおかしくありません。 (アメリカドルを含む各国家の通貨システムに、CDOを含む各種不良債権のツケを回した形となった『壮大な飛ばし』であることは、これまでに何度も述べていますが、その根本は何も解決していないのが現状です。そのことについては、別途述べたいと思います。) さて、これまでに、 「日本が成熟債権国となっていく」 「世界の中での日本をめぐるマネーフローが、大きな転換を迎える」 「当然、(日本の)株式や、(クロス円の)為替の水準も、変わっていく」 「日本が貿易赤字に転落する、ターニングポイントが近い」 「アメリカ・アメリカドル・その国際政治経済システムのために、日本は犠牲にされる可能性がある」 などと述べてきました。たとえば、 (転載開始) 景気は急速に悪化 下半期は貿易赤字 中小企業は壊滅的 貿易黒字が、急速に減少しています。下半期だけで見ると、貿易赤字です。記事にもありますが、波及効果の大きい自動車製造業から、製造業全体に影響が及び、ついで非製造業に、負の連鎖が広がっていくのでしょう。 ということは、今年(注:2009年)は、日本が貿易赤字に転落する、ターニングポイントなのでしょう。これまでも述べましたが、世界の中での日本をめぐるマネーフローが、大きな転換を迎えるのだと思います。 --- 経常黒字減少 貿易収支赤字続き 海外への資金流出21兆円 経済状況の発展段階説 今後、日本も成熟債権国となっていくにあたり、日本からみたマネーの大きな流れが変わる、大きな節目にきているのだと思います。当然、株式や為替の水準も、変わっていくでしょう。このあたりは、「経済状況の発展段階説」に関連した過去の記事を参照ください。 --- 日本の動向 赤字国債発行へ 消費税5%アップ 貿易赤字とゼロ成長 再びデフレに 恐慌の香り 10月の貿易収支は、大きく赤字となりました。もちろん、単月度の赤字であれば、別に気にする必要はありません。しかし、これから当分の間、「日本が貿易赤字国」という傾向が続くとするならば、多方面にいろいろな影響が出てくることと思います。 --- ドル安・資源高 信用不安とスタグフレーション ・次の円安サイクルでは、日本は経常赤字(=貿易赤字)国になる可能性も ・人口動態や国としての成長力を考えると、対ドルはともかく、他通貨に対しては、減価していかざるを得ない --- 世界の財政出動 アメリカの膨大な赤字 日本の行く末 このブログでは、ドル基軸通貨の維持可能性と、アメリカ覇権システムの安定性について、重大な疑問を投げかけています。ですが、「アメリカより日本が良い」ということにはならず、『アメリカとその国際政治経済システムのために、日本は犠牲にされる可能性がある』とも、述べてきました。 たとえば、日本の貿易収支赤字転落があるでしょう。 (転載終了) ですが、ファンダメンタルではそう言いえても、何かきっかけがないと、なかなか(ファンダメンタルから見た)本来の水準に動かない、ということも、ご存知と思います。次のイベントは何でしょうか?もし私が世界経済の奥の院であれば、どのようにイベント・ドリブンで儲けようと思うのでしょうか?皆様も考えて見られると面白いと思います。 関連したニュースを引用します。 (引用開始) 国際収支13年ぶり経常赤字 輸出減速鮮明に 2009.3.9 21:06 財務省が9日発表した1月の国際収支速報は、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支が輸出の大幅な落ち込みから1728億円の赤字となった。経常赤字は平成8年1月以来、13年ぶり。赤字額は、比較可能な昭和60年1月以降では最大となった。海外とのモノやカネの流れが停滞し、日本経済の苦境が鮮明となった。 経済成長の牽引(けんいん)役を担っていた輸出は自動車や電子部品などの落ち込みから、前年同月比46・3%減の3兆2822億円と急減した。輸入も原油価格の下落で31・7%減の4兆1266億円となった。この結果、輸出の減少幅が輸入を大きく上回ったため、貿易収支は8444億円の赤字だった。 また、海外投資から受け取る利子・配当などの所得収支の黒字幅も減少した。金利低下や不景気による海外現地法人からの配当金などが減ったためで、所得収支は前年同月比31・5%減の9924億円と失速した。 世界的な景気悪化で工場の減産などに伴う雇用調整が広がり、各国の個人消費は冷え込んでいる。日本は米国市場を中心とした外需の後退による輸出減で、国内景気の悪化が急速に進んでいる。 深刻化する金融危機に対応するため、日米欧は政策金利を引き下げており、金利収入が生まれない状況となっている。株価も世界同時安の様相を呈しており、海外からの投資回収も困難な状況にある。 --- 1月経常収支 13年ぶり赤字 海外依存経済 長引く低迷 2009/3/10 財務省が9日発表した2009年1月の国際収支速報は、海外とのモノやサービス、投資収益の取引状況を示す経常収支が輸出の大幅な落ち込みから1728億円の赤字となった。経常赤字は1996年1月以来、13年ぶりで、赤字幅は比較可能な統計の85年1月以降で最大。世界同時不況による輸出の縮小が主な要因で、外需依存型経済の脆弱(ぜいじゃく)性を改めて浮き彫りにした。 経済成長の牽引(けんいん)役を担っていた輸出は、自動車や電子部品などの落ち込みから、前年同月比46.3%減の3兆2822億円と急減した。地域では米や欧州、アジアがともに落ち込んだ。輸入も原油価格の下落で31.7%減の4兆1266億円となったが、輸出の減少幅が輸入を大きく上回り貿易収支は85年以降で最大となる8444億円の赤字となった。 サービス収支は2558億円の赤字で赤字額は1.7%拡大した。世界的な景気悪化で工場の減産などに伴う雇用調整が広がり各国の個人消費をさらに冷え込ませている。日本は、米市場など海外の需要減による輸出縮小で、国内景気が急速に悪化している状況だ。 さらに、海外投資から受け取る利子・配当などの所得収支の黒字幅が3割も減少。金利低下や不景気による企業業績の悪化で配当が減少したことなどから、所得収支は前年同月比31.5%減の9924億円となった。 主要国は金融危機や景気回復へのてこ入れ策として政策金利の引き下げを進めており、金利収入が入りにくい。モノの輸出に加え、海外からの投資回収が難しい状況でカネの流れも停滞している。結果として1月の経常収支は、前年同月の1兆1637億円の黒字から1728億円の赤字に転落。最大の赤字だった96年1月の赤字額256億円を大きく上回る規模となった。 財務省は「世界的な経済の影響で輸出が落ち込む傾向は続く」とみている。2009年の経済見通しでは先進国はマイナス成長になるとの見方が強く、外需主導による早急な経済の立て直しは望めない状況だ。 政府・与党は新たな追加経済対策で内需喚起による景気回復を目指すが、政府内には「財政出動で内需を下支えしても、今回の景気悪化は外需が原因で根本的な解決にならない」と悲観的な意見もある。景気浮揚に向けた短期的な経済対策とともに、人口減少に伴う市場規模の縮小が進む日本の経済構造に対応した新たな成長戦略が必要になっている。 --- 経常収支、13年ぶり赤字…輸出急減響き1728億円 財務省が9日発表した1月の国際収支(速報)によると、海外とのモノ、サービス、資金の取引状況を総合的に示す経常収支は前年同月比1兆3365億円減少し、1728億円の赤字に転落した。 世界的な景気悪化で日本からの輸出が急減したことが響いた。 経常赤字は1996年1月以来13年ぶり。赤字額は96年1月(256億円)を上回り、比較可能な85年以来で最大となった。 経常収支が赤字に転落した主な要因は、モノの取引を示す貿易収支が過去最大の8444億円の赤字となったためだ。貿易赤字は昨年11月の934億円、12月の1979億円に続き3か月連続で赤字幅は拡大の一途をたどっている。1月も自動車や半導体などの輸出が米国や欧州、アジアなど全地域向けで大きく落ち込み、輸出額は同46・3%減の3兆2822億円と大幅減となった。輸入は原油価格の低下などで31・7%減の4兆1266億円で、輸出の落ち込みが輸入減を大幅に上回った。 サービス収支も2558億円の赤字となった。円高で日本への観光客が減り、赤字額は前年同月より1・7%拡大した。 海外との資金の流れを示す所得収支は9924億円の黒字を維持したが、黒字額は31・5%減少した。主要国の金利低下で海外から受け取る利子収入が減少。世界不況による企業業績の悪化で海外子会社から受け取る株式配当も減った。円高で受取額全体が目減りしたことも影響した。 市場では、輸出の大幅な落ち込みが当面避けられないとして、2月以降も経常赤字を予想する声が広がっている。第一生命経済研究所の熊野英生・主席エコノミストは「世界経済の低迷を受けて海外金融資産の運用益が目減りし、頼みの綱だった所得収支の黒字も落ち込む。海外経済への依存度が高い日本経済の脆弱(ぜいじゃく)さを象徴している」と指摘する。 経常収支は、貿易収支、所得収支、サービス収支を合算して算出し、赤字は4回目。1月は工場の年始休みなどにより輸出が少なくなる傾向があり、過去の経常赤字はすべて1月だった。 (2009年3月9日11時48分 読売新聞) (引用終了) ※投資は自己責任でお願いします
以前の記事で、次のように書きました。
(転載開始) 「日本とアメリカ 産業構造と潜在成長力 弱い潜在成長率とマイナス実質経済成長率予測」 最近のニュースによると、日本の潜在成長力が、徐々に下がってきているということです。そもそも、実質経済成長率はマイナス予測ですが、紙幣をばら撒いて潜在需要を喚起しても、「力強い成長」には程遠い、といったところでしょう。 (潜在成長率) 07年度 1.6% 08年度 1.2% (民間予測) 09年度 0.9% (民間予測) (実質経済成長率) 08年度 -1.8% (日銀金融政策決定会合) 09年度 -2.0% (同上) 潜在成長力とは? 普通、生産設備などの資本には余剰・遊休があり、労働力にはリストラやミスマッチによる失業分があります。今現在の経済で、こういった資本の余剰や失業がなく、フル活用されたと仮定した場合に、そのGDPを「潜在GDP」、インフレ率の変化なしに達成できる実質成長率を「潜在成長率」と呼びます。 実際の実質成長率=潜在成長率+GDPギャップ 「実質」とあるのは、貨幣換算のGDPの増大(減少)を、価格上昇(下落)分と生産増大(減少)分に切り分けて、生産増大(減少)分のみを抽出した、という意味です。 --- 「戦後最大の経済危機 実質GDPマイナス12.7% 分かっていた数値悪化」 (2008年10~12月の)「実質GDP12.7%減」という見出しがショッキングですが、四半期(3ヶ月間)の数字を年率に換算した数値であり、実際の年間の実質GDPは0.7%減となります。それほど、昨年秋以降の落ち込みが激しかったということでしょう。 (中略)GDP変動率を金額に換算すると、 ・設備投資 ▲8兆円 ここ数年が過大であり、2009年もマイナスが続く ・純輸出 ▲12兆円 2009年もマイナスは続くが、2009年は半分位で収まる 計付加価値 ▲20兆円 (売上換算 ▲30兆円 (日本企業の売上高付加価値率から逆算)) (中略) 【実質GDP 四半期(季節調整値)】 ・前期(7~9月期)比 ▲3.3% (=年率換算▲12.7%) ・09年1~3月期も大幅なマイナス成長の見通し 【実質GDP 2008年通年】 ・▲0.7% ・1999年(▲0.1%)以来、9年ぶりのマイナス成長 (転載終了) 毎日新聞エコナビによると、「今回の日本の景気拡大期の実質国内総生産(GDP)伸び率に占める輸出の寄与は61%」と、過去の好景気(いざなぎ景気(同寄与率8%)、バブル景気(同12%))をはるかに超える高い輸出依存度だったことが指摘されています。 何度も書いていますが、無駄遣いのアメリカを、日本(やアジア諸国)が支えた、という「いびつな構造」の巻き戻しなのだと思います。 さて、GDP見通しについて、現在、もっと悪い数字が出てきています。経済協力開発機構(OECD)によると、2009年、日本は6.6%のマイナス成長だということです。 実質GDP成長率見通し(%) 08年 09年 10年 日本 ▼0.6 ▼6.6 ▼0.5 米国 1.1 ▼4.0 0.0 ドイツ 1.0 ▼5.3 0.2 フランス 0.7 ▼3.3 ▼0.1 イタリア ▼1.0 ▼4.3 ▼0.4 英国 0.7 ▼3.7 ▼0.2 カナダ 0.5 ▼3.0 0.3 ユーロ圏 0.7 ▼4.1 ▼0.3 OECD全体 0.9 ▼4.3 ▼0.1 以前に、 『私たちが気をつけなければならないのは、・・・「フロー面からは、雇用リスクへの備え」「ストック面からは、デフレ経済への備え」・・・なのだと思います。 特に、「信用崩壊スタート(2007~)→金融機関など資本毀損・有価証券価値暴落→企業の生産調整・雇用カット(2008~顕著に)→家計への波及(日本では今年から顕著に)→デフレスパイラル再来」のサイクルを考えた場合、家計への波及が始まることで、デフレ再突入が確実なものとなります。』 と述べた通りになってきているのだと思います。 関連した過去の記事も参照ください。 日本の動向 赤字国債発行へ 消費税5%アップ 貿易赤字とゼロ成長 再びデフレに 恐慌の香り (引用開始) OECD:「日本、GDP6.6%減」 先進7カ国中最悪--09年見通し 経済協力開発機構(OECD)は31日、10年までの加盟各国の経済見通しに関する報告書を公表した。日本の09年の実質GDP(国内総生産)は6・6%減と戦後最悪を見込み、昨年11月時点の見通し(0・1%減)から下方修正。日本経済は需要不足で物価が持続的に下落し、景気が停滞するデフレ不況に再突入するとの見方を示した。 今回の報告は世界経済が「この50年間で最も深く広範囲の景気後退にある」と指摘。なかでも輸出依存度の高い日本の成長率は09、10両年ともに金融危機の震源地の米国やドイツ、英国など欧州各国を下回り、先進7カ国で最悪となると予想。日本経済全体の需要と供給の差を示す「GDPギャップ」は09年にマイナス7・9%、10年に同9・6%と過去最大に拡大。完全失業率も10年には5・6%と、過去最悪だった02年度(5・4%)を上回るまで上昇するとした。 不況への政策対応では、日銀がデフレが完全に収束するまで政策金利をゼロ近くで維持し、流動性を増加させることを求めた。一方、財政出動については「余地が限られている」とし、低所得家計を支える「所得税の税額控除」導入など税制・社会保障制度の改革と、サービス分野の競争力強化のための構造改革が必要とした。【尾村洋介】 毎日新聞 2009年4月1日 東京朝刊 (引用終了)
ご存知のように、WBCは、侍ジャパンの優勝となりましたね。
最後はイチローで決まりです。イチローが打った瞬間、日本中の視聴者が興奮と感動を味わったことと思います。年齢による限界説も囁かれていたのですが、やはり、野球の神に愛された男なのでしょう。 やはり、強いメンタルとフィジカルの持ち主は、ここ一番の勝負どころで、きっちり結果を出すことが出来たということなのだと思います。 3月24日、そのWBC決勝戦でイチローが2点タイムリーヒットを決めた夜、小沢一郎民主党代表が記者会見で、 「(名前が同じ)イチローのように頑張る」 と発言しましたが、「国民的英雄を政治に利用するな!」「イチロー人気に便乗するな!」「イチローとお前と一緒にするな!」などいう、厳しい批判の声があったことはご存知だと思います。 そんな中、ネットでは、「イチローと一郎の比較」が次々に創作されています。 たとえば 「甘いコースを見逃さないのがイチロー」 なら 「甘い汁を見逃さないのが一郎」 「ピンチをチャンスに変えるのがイチロー」 なら 「チャンスをピンチに変えるのは一郎」 という具合です。 そんな「イチローと一郎」シリーズを、50音順に整理してみました。 私としては、小沢一郎バッシングは、ある程度アメリカの意向を反映していると見ています。つまり、ヒラリー・クリントンとの面談後、「小沢は、アメリカに反逆的であり、抹殺すべし」というアメリカ本国の判断があったのではないか、ということです。極端な話、今回のケースは情報工作員によるネット世論の工作があったのではないか、とも考えられます。 ですが、それはそれ、これはこれ、で、単純にブラックユーモアを楽しんでください。 ※きわどい内容も含まれていますが、他意はありませんので、ご了承ください。 --- あ ○甘いコースを見逃さないのがイチロー ●甘い汁を見逃さないのが一郎 ○足が速いのがイチロー ●逃げ足が速いのが一郎 ○愛犬の名前までがイッキュウ(一弓)なのがイチロー ●愛犬の名前までがクロなのが一郎 ○アメリカをぶった切るのがイチロー ●アメリカに切り捨てられたのが一郎 ○安打マシーンイチロー ●アンチマシーン一郎 ○アドバイスを活かすのがイチロー ●アドバンスを活かせないのが一郎 ○汗をして金をつかんだのがイチロー ●斡旋をして金をつかんだのが一郎 ○現人神なのがイチロー ●現金神なのが一郎 ○安打製造機イチロー ●あんた正常か?一郎 ○値千金なのがイチロー ●迂回献金なのが一郎 ○青いサポーターが手首をガードするのがイチロー ●赤いサポーターがすねをガードするのが一郎 ○引導を渡すのがイチロー ●インドを避けるのが一郎 ○「イキそうになりました」とテロップで流れたのがイチロー ●「秘書が起訴されました」とテロップで報じられたのが一郎 ○一抹の不安を払拭できたのがイチロー ●西松の不安を払拭できないのが一郎 ○一弓なのがイチロー ●ファッキューなのが一郎 ○引退したら永久欠番になりそうなイチロー ●引退したら永久裁判になりそうな一郎 ○イチローは偉いやっちゃ ●一郎はエライコッチャ ○右翼なのがイチロー ●左翼なのが小沢 ○右翼を守るのがイチロー ●サヨクに守られるのが一郎 ○迂回しなくてもホームに届くのがイチロー ●迂回しないと献金が届かないのが一郎 ○打って良しなのがイチロー ●逝って良しなのが一郎 ○エラーを嫌うのがイチロー ●エラを好むのが一郎 ○エリアを守るのがイチロー ●コリアを守るのが一郎 ○王さんを尊敬しているのがイチロー ●金さんを秘書にしているのが一郎 ○尾張のイチロー ●終わりの一郎 ○男泣きするのがイチロー ●ウソ泣きするのが一郎 ○追い込まれてもイチロー打法 ●追い込まれたら小澤で脱法 ○おいしいところをいただくのがイチロー ●あやしいところから頂くのが一郎 か ○外野フライを背後からキャッチ出来るのがイチロー ●献金を背後からキャッチ出来るのが一郎 ○韓国を破ったのがイチロー ●法律を破ったのが一郎 ○韓国に憤るのがイチロー ●韓国に行き踊るのが一郎 ○韓国から勝利を掴むのがイチロー ●西松から商利を掴むのが一郎 ○韓国を嫌うのがイチロー ●監獄を嫌うのが一郎 ○神が降りてきたのがイチロー ●金が下りてきたのが一郎 ○神が舞い降りてきたのがイチロー ●紙(領収書)が舞い降りてきたのが一郎 ○神にあいされた男・イチロー ●お上にアレされた男・一郎 ○カレーが好きなのがイチロー ●マネーが好きなのが一郎 ○活躍してお金を多く貰っているのがイチロー ●暗躍してお金を多く貰っているのが一郎 ○勝って泣くのがイチロー ●勝手に泣くのが一郎 ○神技を見せるのがイチロー ●審議を拒否るのが一郎 ○数々の記録を持つのがイチロー ●数々の疑惑を持つのが一郎 ○風のように盗塁するのがイチロー ●風邪を装い逃亡するのが一郎 ○カキーンがイチロー ●献金が一郎 ○金(きん)を取るのがイチロー ●金(かね)を取るのが一郎 ○金メダルをもらうのがイチロー ●金塊をもらうのが一郎 ○金字塔をたてるのがイチロー ●マンションを建てるのが一郎 ○期待がかかると闘志が燃え上がるのがイチロー ●疑惑がかかると事務所が燃え上がるのが一郎 ○期待に応えるのがイチロー ●北に応えるのが一郎 ○希望の視線を集めるのがイチロー ●違法な資金を集めるのが一郎 ○記憶に残る活躍をするのがイチロー ●時々記憶が無くなるのが一郎 ○記録を塗り替えるのがイチロー ●記載を書き替えるのが一郎 ○球場でキッチリ仕事するのがイチロー ●窮状でもチャッカリ昼寝するのが一郎 ○筋トレするのがイチロー ●金クレするのが一郎 ○キューバをぞくっとさせたイチロー ●急場に続投したがる一郎 ○キューバをしのぐ素晴らしい活躍をし、民衆に感動を与えたのがイチロー ●急場をしのぐ見苦しい会見をし、民主に動揺を与えたのが一郎 ○強肩なのがイチロー ●強権なのが一郎 ○記者会見で原を立てるのがイチロー ●釈明会見で腹を立てるのが一郎 ○クールなのがイチロー ●尊師(グル)なのが一郎 ○クリーンナップを任されることもあるイチロー ●クリーンな民主党を任されている一郎 ○謙虚なイチロー ●検挙な一郎 ○謙虚なのがイチロー ●検挙されるのが一郎 ○決定打を決めるまで諦めないのがイチロー ●決定打を受けるまで諦めないのが一郎 ○決勝打者なのがイチロー ●敗戦党首なのが一郎 ○献身的なのがイチロー ●献金好きなのが一郎 ○牽制に反応するのがイチロー ●献金に反応するのが一郎 ○建設的に語るのがイチロー ●建設業にタカるのが一郎 ○強肩イチロー ●虚言一郎 ○契約を更改するのがイチロー ●公約を後悔するのが一郎 ○国民の期待に応えるのがイチロー ●国民の疑問に答えないのが一郎 ○国民の称賛に値するのがイチロー ●検察の勝算にあたふたするのが一郎 ○国民が栄誉賞をやりたいのがイチロー ●国民が刑務所にやりたいのが一郎 ○ここぞというところで闘志を燃やすのがイチロー ●ここぞというところで証拠を燃やすのが一郎 ○ここぞというところで闘志を燃やすのがイチロー ●ここぞというところで事務所を燃やすのが一郎 ○ここぞと言うとき頼れるのがイチロー ●ここぞと言うとき倒れるのが一郎 ○個人で三億稼ぐのがイチロー ●企業献金で三億稼ぐのが一郎 ○ゴロを出して叩かれるのがイチロー ●ボロを出して叩かれるのが一郎 ○ゴロを出してもセーフなのがイチロー ●ボロを出してアウトなのが一郎 ○攻守走のスキがないのがイチロー ●胡首相が好きなのが一郎 ○後悔をしない努力をするのがイチロー ●国会をしない努力をするのが一郎 さ ○最後に決めるイチロー ●最後は辞める?一郎 ○最後にやるのがイチロー ●最後にヤるのが一郎 ○最終的に勝つのがイチロー ●済州島を買うのが一郎 ○三割以上を狙うのがイチロー ●三億以上を貰うのが一郎 ○侍のイチロー ●痔の一郎 ○試合前にウォームアップするのがイチロー ●選挙前にアップアップになるのが一郎 ○信頼を取り戻したのがイチロー ●信頼を失ったのが一郎 ○自分に厳しいのがイチロー ●自民に厳しいのが一郎 ○自己を磨くのがイチロー ●自公を叩くのが一郎 ○10回表に2点取ったのがイチロー ●事務所の裏で2億取ったのが一郎 ○十回でトドメを刺したのがイチロー ●樹海でトドメを刺しそうなのが一郎 ○疾走するのがイチロー ●失踪するのが一郎 ○殊勝になるのがイチロー ●首相になれないのが一郎 ○至宝扱いなのがイチロー ●司法扱いなのが一郎 ○勝利に貢献するのがイチロー ●勝谷が貢献するのが一郎 ○出塁してほしいのがイチロー ●出頭してほしいのが一郎 ○身体が鋼鉄なのがイチロー ●進退が更迭にならなかったのが一郎 ○城島に指示するのがイチロー ●鹿島に指示するのがイチロー ○失策を出さないのがイチロー ●政策を出さないのが一郎 ○心・技・体のイチロー ●審・疑・逮の一郎 ○スポーツ面トップなのがイチロー ●社会面トップなのが一郎 ○スゴイのがイチロー ●スパイなのが一郎 ○スーパースターなのがイチロー ●スパイしたのが一郎 ○世界の一位を奪ったのがイチロー ●政界の地位を失ったのが一郎 ○世界で活躍するのがイチロー ●政界で暗躍するのが一郎 ○選球眼がすばらしいのがイチロー ●請求額がすさまじいのが一郎 ○全力疾走するのがイチロー ●全力失踪するのが一郎 ○制球力のあるのがイチロー ●請求力のあるのが一郎 ○速攻で決めるのがイチロー ●速報で決められるのが一郎 ○尊敬されるのがイチロー ●送検されるのが一郎 ○存在感あるのがイチロー ●ぞんざい菅といるのが一郎 た ○大リーグなのがイチロー ●大リークされたのが一郎 ○打撃不振を装うのがイチロー ●体調不良を装うのが一郎 ○打球を裁くのがイチロー ●法に裁かれるのが一郎 ○打法が凄いのがイチロー ●脱法が凄いのが一郎 ○叩かれてもゴロを出すのがイチロー ●叩かれるとボロが出るのが一郎 ○球を飛ばすのがイチロー ●首が飛んだのが一郎 ○タイムリーを打ったのがイチロー ●タイムリーにゲロられたのが一郎 ○大砲に繋げるのがイチロー ●逮捕で繋がれるのが一郎 ○大事な場面で二点入れるのがイチロー ●大事な場面で地検が入るのが一郎 ○大人気なのがイチロー ●大人気ないのが一郎 ○タッチをかいくぐるのがイチロー ●法をかいくぐるのが一郎 ○たまたま全部ヒットにするのがイチロー ●たまたま全部灰にするのが一郎 ○チチローが支援するのがイチロー ●ジチローが支援するのが一郎 ○使い続けて発揮するのがイチロー ●使い続けて発覚するのが一郎 ○次は監督なのがイチロー ●次は監獄なのが一郎 ○ツキがまわって来るのがイチロー ●ツケが回ってきたのが一郎 ○点数をひっくり返すのがイチロー ●国をひっくり返すのが一郎 ○伝説に詠われるのがイチロー ●検察に疑われたのが一郎 ○鉄人でカッコイイのがイチロー ●鉄でできた囲いに入るのが一郎 ○手の打ちようがないのがイチロー ●手の施しようがないのが一郎 ○鉄壁のイチロー ●鉄面皮の一郎 ○トップバッターがイチロー ●トップに待った、は一郎 ○投手の隙をつくのがイチロー ●法律の隙をつくのが一郎 ○投手から転向したのがイチロー ●党首から転落しそうなのが一郎 ○投手としては敬遠したいのがイチロー ●党首としては敬遠したいのが一郎 ○投手を困らせるのがイチロー ●困った党首が一郎 ○土壇場に強いイチロー ●土建屋に強い一郎 ○特殊な打法なのがイチロー ●明らさまな脱法なのが一郎 ○トンネルしないのがイチロー ●トンネル送金するのが一郎 な ○何かやってくれそうなイチロー ●何かでてきそうな一郎 ○内角を叩くのがイチロー ●内閣を叩くのが一郎 ○内野ゴロをヒットにするのがイチロー ●利権ゴロを秘書にするのが一郎 ○仲間を惹きつけるのがイチロー ●仲間がひきつけを起こすのが一郎 ○涙を見せないのがイチロー ●涙が見えないのが一郎 ○日本に夢を与えるのがイチロー ●日本に汚名を与えるのが一郎 ○日本を救うのがイチロー ●日本に巣喰うのが一郎 ○日本人美人局アナを嫁にするのがイチロー ●特ア人美人局に引っ掛かるのが一郎 ○日産なのがイチロー ●悲惨なのが一郎 ○二死から塁にでてもあきらめないのがイチロー ●西松から証拠がでてもあきらめないのが一郎 は ○背面で球を捕るのがイチロー ●背後に手が回るのが一郎 ○バットで結果を出すのがイチロー ●バッドな結果を出すのが一郎 ○バットコントロールがうまいのがイチロー ●マネーコントロールがうまいのが一郎 ○バットコントロールがうまいのがイチロー ●メディアコントロールがうまいのが一郎 ○バッティング技術に定評があるのがイチロー ●ロンダリング技術に定評があるのが一郎 ○バッティングが得意なのがイチロー ●バッシングが得意なのが一郎 ○バントが凄かったのがイチロー ●番頭が捕まったのが一郎 ○ヒットが話題になるのがイチロー ●秘書が話題になるのが一郎 ○ヒットを打つのがイチロー ●ヒットマンに撃たせるのが一郎 ○ピッチャー返しするのがイチロー ●手のひら返しするのが一郎 ○ヒッティングがイチロー ●ビルディングが一郎 ○ピンチをチャンスに変えるのがイチロー ●チャンスをピンチに変えるのが一郎 ○ピンチになると燃えるのがイチロー ●ピンチになると燃やすのが一郎 ○批判を辛抱するのがイチロー ●批判を陰謀にするのが一郎 ○秘所がイキそうだったのがイチロー ●秘書が逝きそうだったのが一郎 ○日の丸の為に頑張るのがイチロー ●金丸の為に頑張ったのが一郎 ○不振が続かないのがイチロー ●不審死が相次ぐのが一郎 ○不振を自分のせいにするのがイチロー ●不審を自民のせいにするのが一郎 ○不敗を目指すイチロー ●腐敗に根ざす一郎 ○不動の一番打者なのがイチロー ●不動産を買いあさるのが一郎 ○古畑任三郎に逮捕されたのがイチロー ●東京地検に逮捕されそうなのが一郎 ○ファンが神と崇めるのがイチロー ●関係者をホトケに変えるのが一郎 ○ファンで一杯なのがイチロー ●不安で一杯なのが一郎 ○ファンが感動して金メダルを取り囲むのがイチロー ●保安官が「どうしたの?」って金の棒を取り調べるのが一郎 ○ファウルで粘るのがイチロー ●ファウルなのに粘るのが一郎 ○併殺を取るのがイチロー ●検察に調書を取られるのが一郎 ○塀際の魔術師なのが、イチロー ●塀際の魔術師なのが、一郎 ○捕殺をして喜ぶのがイチロー ●お札を見て喜ぶのが一郎 ○ホームランも放てるのがイチロー ●ブーメランしか放てないのが一郎 ま ○民衆を感動させるイチロー ●民主から勘当される一郎(もうすぐ) ○みんな脱帽するのがイチロー ●みんな脱法だったのが一郎 ○見事なカットで相手を追い詰めるのがイチロー ●仕事のカットで業者を追い詰めるのが一郎 ○向こう30年手が出せないようなと言うのがイチロー ●向こう30年出てこれなくなるかもしれないピンチなのが一郎 ○向こう30年は日本に手が出せないな、と思わせたのがイチロー ●向こう30年は檻から出られないかもな、と思わせたのが一郎 ○ムダがないのがイチロー ●ダムがあるのが一郎 ○昔はオリックスにいたのがイチロー ●いずれ檻に入るのが一郎 ○めちゃくちゃミートがうまいのがイチロー ●めちゃくちゃみっともないのが一郎 ○猛打賞で5対3がイチロー ●もうダメポでご退散が一郎 や ○やってくれたのがイチロー ●やってくれたのが一郎 ○やばい時、頼りになるイチロー ●やばい時、便りが無い一郎 ○優勝を決めるのがイチロー ●首相にキレるのが一郎 ○良く頑張ったイチロー ●欲張った一郎 ら ○塁を盗むのがイチロー ●国を盗むのが一郎 ○レーザービームで敵を刺すのがイチロー ●ブーメランが自分に刺さるのが一郎 ○連覇に貢献したイチロー ●連座で後見した一郎 --- 参考サイト 語り部屋 黒マッチョニュース 関心空間
「恐らく年内に景気後退は終わるだろう。(そして)来年から景気回復が始まるだろう」(バーナンキ議長)
「長期的な視点に立てば、株を購入するのは得策だ。米国債や民間企業など、米国への投資の健全性について安心してよい」(オバマ米大統領) --- バーナンキ議長が、生放送のTV番組に出演して、コメントしたということです。 一言で言うと、ポジショントークだと思います。通貨権力のエージェント(代理人、簡単に言うと「手先」)であるバーナンキ議長が、修正や検閲のできない生放送のインタビューに出演するということで、よほどせっぱつまっているのだということが、よく分かります。 加えて、オバマ大統領も、アメリカ内外に向けて、ポジショントークを発信しています。 誤解のないように書き添えておきますが、ポジショントークそのものは、広告宣伝のようなものですので、別に悪いものではありません。人を欺き、騙すためのポジショントーク(大本営発表)がダメだ、と言っているだけです。 さて 現実問題として、2010年には、景気は底を打つと思っています。しかし、それは「以前の水準に戻る」ということを意味しません。「下がりきって、これ以上悪くならない状態になる」という意味ですが、それは、「あと1年間、文字通りの地獄を味わう可能性がある」という前提を含みます。 現在起きているのは、信用不安が高じて、信用恐慌になる段階ですので、一種の取り付け騒ぎといっても、不思議ではないでしょう。それがあと1年も続くとしたら、まともな企業でも、どんどん潰れていくことが、十分ありえます。 (引用開始) バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は15日放送のCBSテレビのインタビューで米景気回復について 「来年から景気回復が始まるだろう」(中略) バーナンキ議長は「恐らく年内に景気後退は終わるだろう」としつつも、金融安定化が回復の前提になると強調。失業率(2月は8.1%)も上昇する可能性が高いとの見方を示唆した。 日本経済新聞 バーナンキ米FRB議長、「米景気回復は2010年から」 米連邦準備理事会(FRB)バーナンキ議長は15日、米景気回復時期について、「米景気後退は今年いっぱい続くだろう。後退速度は緩和されるが、失業率が(サブプライム問題が発生する前の状態まで)回復する兆しは見えにくい。今年下期には景気後退の終焉の兆しが見えることを期待している」と述べた。(中略) 米CBS放送の「60 Minutes」に出演したバーナンキ議長は、米議会には1月に「2007年12月に生じた米景気後退が今年度中に終焉を迎え、2010年には回復に向かうと判断する十分な根拠があると伝えたことを述べた。 IBT --- 12年ぶり安値、米国株は「買い時」…オバマ大統領が推奨 「長期的な視点に立てば、株を購入するのは得策だ」。オバマ米大統領は3日のブラウン英首相との会談後、約12年ぶりの安値水準に落ち込んでいる米国株について、「買い時」との見解を示した。 大統領は「株式市場の日々の乱高下は気にしない。米国と世界経済は立ち直る長期的な能力がある」と強調。「金融安定化策が効果を発揮、景気が上向くことに自信を持っている」と述べた。 大統領肝いりの安定化策に対する失望売りへのいらだちも「推奨」発言につながった模様だ。 読売新聞 対米投資の健全性、安心してよい=オバマ大統領 [ワシントン 14日 ロイター] オバマ米大統領は14日、中国やその他の国々は、米国債や民間企業など、米国への投資の健全性について安心してよいと強調した。ブラジルのルラ大統領との会談後に述べた。 両大統領は会談で幅広いテーマについて話し合ったという。ルラ大統領は、両国が世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)の再開に向けて協力すべきだと述べた。一方、オバマ大統領は、バイオ燃料貿易をめぐる両国の対立は時間をかければ解決できるとの見解を示した。 このほかルラ大統領は4月の20カ国・地域(G20)の首脳会合(金融サミット)のための提案を米国と協力してまとめる意向を示した。 朝日新聞 (引用終了) そもそも、なぜこのようなひどい事態になったのか、何度も考えてみる必要があります。これまで何度も指摘していますが、一言で言いますと、「(通貨の)過剰流動性」ということに尽きます。 信用通貨が過剰にあり、つまり、(借りたものであれ投資されたものであれ)手元に遊んでいるキャッシュがあるならば、それなりの利回りが得られるように期待されます。ですが、そのような時期には、相対的に、まともな投資先は減ってきます。堅実で儲かる商売は自前で資金調達できるようになり、優良株は資金流入により益利回りは減少し、債券であればこれも利回りは下がります(債券価格は上昇)。 怪しげで、なんだかよくわからない金融商品でも、 「こんな聞いたことがない金融商品でも、これしかないのなら、仕方ないなあ」 「期待利回りを考えると、こんな投資案件に手を出すのも、やむを得ないなあ」 となっていたことは、容易に想像できます。 (これが、「好景気には、あやしげな投資案件が横行し、それに投資家がカネを出してしまう、金融詐欺が多発する」、というひとつの原因でしょう) Caballeroは、これを、「問題は資金の過剰ではなく、金融商品の不足である。新興国などの旺盛な投資意欲を満たす安全でリターンの高い金融商品が慢性的に不足しており、アメリカの投資銀行がその需要を満たしたため、資金がアメリカに流入したのだ」と指摘しています。(池田信夫ブログより) これが、アメリカ株式は、これまで良い投資対象だった理由のひとつですが、もうひとつの理由は、「実物資産から、金融資産への乗り換え」が奨励されてきた、ということです。 簡単に言うと、アメリカの思惑により、世界中の銀行を巻き込んだ、実物資産(ゴールド)から、株式への乗換えが、当時のワールドバリュー(日本語で言うとグローバルスタンダード)だった、ということです。ゴールドの価値を抑制することで、相対的に、信用貨幣の価値を維持することが可能でした。その歪みが、株式価値の上昇を生んだのでしょう。 --- 株式は、余剰に発行すれば、希薄化(益利回りの減少)により、市場での価格下落は避けられません。そのあたりをシビアに評価できる投資家が参入することで、株式vs貨幣、という流動性ある値付けシステムが働いているからです。 貨幣はどうでしょう?貨幣を余剰に発行すれば、その分貨幣の価値は下がる(インフレになる)のでしょうか?究極的にはそうなのですが、短いタイムスケールでは、そうではありません。貨幣の供給量の増減があっても、それが即座に物価に反映されるようなシステムは存在しません。貨幣の値付けを、別の通貨で行う流動性あるシステムは存在しないのです。 (外国為替がそうなのだ、という指摘があるかもしれません。しかし、これは実需と仮需が入り乱れた取引であり、仮需にしても、金利・物価・国際マネーフローのファンダメンタルズに大きく左右されますが、通貨供給量の大小・変化速度に大きく依存するという話は聞いたことがありません。通貨をジャブジャブに流して、それが物価や金利などに影響することで、為替水準が変わる、という話はありえます。) (今回は、NAIRUなどの話は省略します) ということで、直感的な理解では、通貨をジャブジャブに発行しても、ある一定のポイントまでは、物価にはあまり影響しない、という話ができると思います。特に、過剰に流したマネーが、実需ではなく、退蔵された場合には、「砂漠に水をまくようなもので、インフレにはならない」でしょうし、金融商品に流れ込んだ場合には、「インフレにならずに、資産バブルになる」のだと思います。
In politics, nothing happens by accident. If it happens, you can bet it was planned that way.
-Franklin D. Roosevelt 「政治の世界では、偶然におこる事件など、何一つない。もし何か事件がおこったとすれば、それはそうなるように周到に計画され、仕組まれたことなのだ。賭けてもいい」 フランクリン・D・ルーズベルト(FDR) (これを時間軸で外挿しますと、「世界の歴史を動かすような事件は、決して偶然などではなく、すべて『仕組まれた』ことなのだ」ということになります。経験的直感と符合しますが、いかがでしょうか。) 小沢秘書逮捕の一報を聞いたときに、このFDRの名言を思い出しました。 さて、皆様は、企業のニュースリリースが、どのように決まっているか、ご存知ですか?普通の企業では、緊急性を要さないプレスリリース(たいていは、新商品開発などの、株価にとって良いニュース)のネタがストックされており、その企業にとって都合の良い時期に、報道関係にリリースされるというものです。カードを切る時期を見極めるのも、経営判断ということでしょう。 警察・検察のプレスリリースも、似たような側面を持ちます。たとえば、容疑者の有罪を印象付けるようなニュースを小出しにしてみるというような世論操作は、戦前からの得意技のようです。本来であれば裁判所によるべき有罪無罪の判断ですが、そういったニュースが新聞に載ってしまえば、世の中の人は、「やはり、そうなのか。あいつがやったのか。」と思ってしまうのでしょう。 そして、日本国内やアメリカ国内の政治のみならず、世界全体においても、当然のことながら、偶然におこる事件など、何一つないのだと思います。 --- (3/11追記) 小沢秘書逮捕と、西松建設献金疑惑により、結果的に、「簡保の宿」疑惑から、国民の目を逸らすことに成功した、ということは、見逃すべきではありません。こういったニュースを、「カウンター・ニュース」と呼びたいと思います。 カウンターニュースとは:大々的に報道されるべき事件や事故があった場合に、その影響やダメージを軽減するために、時期的に「当てる」形でリリースされるニュースのこと。(kanconsulting定義による)
何度も書いていますが、バファリンの半分がやさしさだとするなら、株価の半分(と言いますか大半)は期待料、ということができます。不況期には、そういったリスク資産の価値が毀損することで、金融機関の健全性が損なわれ、貸し渋りと貸し剥がしが起きるということも、ご存知だと思います。
「何だ。よく『晴れの日に傘を貸して、雨の日には傘を貸さない』と言われることだが、銀行は、景気のよいときには貸し出しをするが、景気が悪くなると貸し出しをしてくれないどころか、取り上げるなんて、ひどいじゃないか。」と思われることと思います。銀行システムには、景気悪化に対する、ビルトインスタビライザーがないのかも知れません。 さて、主要国による、金融機関への公的資金の資本注入額が、100兆円になるということです。バブル崩壊後の、公的資金注入が12兆円だったことを考えると、すさまじい量のマネーが投入されています。 (日本の公的資金注入は、金融システム維持とゾンビ企業退場という光の面と、銀行への時価会計とBIS規制適用によるハゲタカ地ならしという影の面がありました) しかし、何度も書いていますが、100兆円ではすまないのだと思います。なんとなれば、 ・アメリカ政府などによる、不良債権買取・公的支援・買収などの合計は、すでに明らかになっている数字の合計だけで、約1.5兆ドル(15130億ドル)(2008/9) ・ゴールドマンサックスによると、金融危機に伴う世界の損失額は、1兆4000億ドルに達する(2008/11) ・みずほ証券の、もっとシビアな試算によると、約5.8兆ドル(約550兆円)の損失(2008/11) ・アメリカ政府支出は8兆5000億ドル(約780兆円)以上(2008/12) 日を追うごとに増えていく損失額に、世界のマネーは完全に萎縮してしまい、その全貌を知ることが恐ろしくなってきているのでしょう。「とりあえず100兆円で。追加があればまたオーダーします」という感じなのだと思います。 (引用開始) 公的資本注入、世界で100兆円に迫る 金融機関向け 世界的な金融危機を受け、主要国による金融機関への公的資金の資本注入額が100兆円に迫っている。金融機関の経営基盤を強化し、金融システムを安定させて危機の波及を抑える狙いだ。日本の金融危機時に注入した金額の約8倍に相当し、危機の深刻さを示している。金融機関の損失拡大で公的資金の注入額はさらに膨らむ公算が大きく、各国の財政を圧迫しつつある。 公的資金による資本注入は、国が金融機関の株式を買うなどの方法で資本を入れることを指す。金融システムを守るとともに一般企業や個人への融資などを促す狙いがある。日本は1990年代後半の金融危機を封じ込めるため、当時、約12兆円の資本を注入した。(07:36) 日本経済新聞 (引用終了) そして、公的資金の注入額拡大により、その母体である国の財政が注意信号~危険信号となっているのも、皆様ご存知だと思います。何度も指摘していますが、「金融機関の含み損を国に移転した、壮大な飛ばし」です。 (引用開始) 米FRB議長、財政赤字に理解求める 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日、上院予算委員会で証言、当面は金融安定化と景気回復を重視し、財政出動など「積極的に行動する」必要があるとの認識を示し、1兆7000億ドル(約170兆円)を超える巨額の財政赤字に理解を求めた。 議長は「米経済と金融市場は、異例の困難に直面しており、政策の失敗は最終的により大きなコストがかかる」と指摘。「持続可能な財政への回帰を図るのは早すぎるかもしれない」と語った。 また予算教書に盛り込まれた金融安定化のため2500億ドル(約24兆5000億円)の追加公的資金が必要かどうかは「現在実施中の大手銀行を対象にした資産査定の結果や経済状況次第」と述べた。(共同) 産経新聞 (引用終了) それに比べると、低所得国へのIMF支援は、多額になったとはいえ2兆円あまりと、文字通りケタが違う数字となっています。 IMFの低所得国向け金融支援 2007年 6億ドル 2008年 54億ドル 2009年 250億ドル~1380億ドル (見通し) (引用開始) 追加資金2・4兆円必要 低所得国、IMF試算 【ワシントン3日共同】国際通貨基金(IMF)は3日、インド、パキスタンやアフリカなどの低所得国は世界的な金融危機の打撃により、2009年に少なくとも合計250億ドル(約2兆4000億円)、最悪の場合は1380億ドルの追加資金が必要になると試算した報告書を発表した。 IMFの低所得国向け金融支援は07年の6億ドルから08年に54億ドルに急増したが、09年はさらに増加するとの見通しを示した。 報告書は、低所得国は世界経済の悪化を受け輸出が減少し、外国からの直接投資や資金流入も縮小していると指摘。多くの低所得国で国際収支が悪化し、資金不足に陥る懸念があるとしている。 共同通信 (引用終了)
暗い話題が多いですが、そろそろ3月ですので、タイムリーな替え歌を作ってみました。
「楽しい酒祭り」 作詞 kanconsulting (国家破綻研究ブログ管理人) あかりをつけましょ ドル札(どるさつ)に お金をあげましょ 10兆円(10ちょうえん) IMF(あいえむえふ)の 笛太鼓(ふえたいこ) きょうはたのしい G7(じーせぶん) 中川(なかがわ)さんと 白川(しらかわ)さん 日銀(にちぎん)さんは すまし顔(がお) 前代未聞(ぜんだいみもん)の 不祥事(ふしょうじ)に カメラの向こうは あきれ顔(がお) 金融危機(きんゆうきき)の 結束(けっそく)を 左右(さゆう)にゆする Sake problem(さけもんだい) かなり葡萄酒(ワイン)を めされたか あかいお顔の 財務大臣(ざいむだいじん) スーツをきかえて 帯(ねくたい)しめて G7(じーせぶん)後の はれ姿(すがた) 風邪薬(かぜぐすり)か 言い訳(いいわけ)か ハメられたのか 酒祭り(さけまつり) ※転載を歓迎しますが、この記事へのリンクとともにお願いします。 --- 原曲 「うれしいひな祭り」 サトウハチロー作詞・河村光陽作曲 あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花 五人ばやしの 笛太鼓(ふえたいこ) 今日はたのしい ひな祭り お内裏様(だいりさま)と おひな様 二人ならんで すまし顔(がお) お嫁(よめ)にいらした 姉(ねえ)様に よく似(に)た官女(かんじょ)の 白い顔 金のびょうぶに うつる灯(ひ)を かすかにゆする 春の風 すこし白酒(しろざけ) めされたか あかいお顔の 右大臣(うだいじん) 着物をきかえて 帯(おび)しめて 今日はわたしも はれ姿(すがた) 春のやよいの このよき日 なによりうれしい ひな祭り
「超低金利を続けてきた円は、資金調達のオモチャだった。米国がゼロ金利政策を採用した時点で、円は不要になった」(外銀の資金担当者)
「円キャリートレードは、既に死語」(ファンド・マネージャー) 「円キャリートレードは、金融史上最大の賭けだったにもかかわらず、あまりにも多くの投資家があまりにも長い期間に渡って、リスク・フリーの儲け機会だと信じ込んでいた」(ブラック・スワン・キャピタル代表 ジャック・クルーク氏) --- このブログでは以前から、日本(円)の量的緩和が、世界の過剰流動性をもたらした一因だと指摘してきました。信用収縮による「過剰流動性の終焉」は、「為替差益と金利差(スワップ)との両得を得られるおいしい投資手法」である、「低金利通貨-高金利通貨のキャリートレード」を終わらせ、その逆流(アンワインド)により大きな歪(の解消)をもたらしました。 (量的緩和そのものが、「二階から目薬」的な性格があり、ダブダブに流し込んだマネーは、本当に必要とされるところ「のみ」には届かず、利にさとい越後屋の懐に入ったであろうことも、何度も指摘しています。このあたり、国際支援で半分くらい(?)のお金が途中で消えてしまうことと、似ているような気もします。) 具体的に言うと、まず、 ・これまでも何度も述べているが、理論上、金利差と為替差益はバランスする (実際には、バランス線上を上下に変動する) ・金利差と為替差益の両方を永遠に受け取ることは不可能であり、マネーフローが変調すれば、必ず逆流が起こる さらに、 ・信用収縮により、塩漬けになっている外国債券や仕組み債券が、まだあるはず ・それら塩漬け債券の損きりのタイミングが、一種のレパトリとして、年度末に来る可能性がある ・各国通貨が低金利通貨となって流動性を供給しており、「円の低金利・調達しやすさ」は相対的に消滅 ・何度も指摘しているが、円をめぐる世界のマネーフローは転換期に来ている さて、大きな話題になった円のキャリートレードですが、その規模については、第91回 円キャリー取引の通説を問うによると、(2007年当時のデータですが) 狭義の円キャリー取引(仮需):5~10兆円規模 (フォワード取引で円ショートを保持も含む) 広義の円キャリー取引(実需含む):50兆円規模 (個人投資家の外貨建て投資信託購入など、自己資金・実需を含む) 海外の円建て住宅ローン(実需):規模不明だが取るに足りない規模の可能性 (東欧※、韓国、インドなど) ※「ハンガリーでの円ローン」に、オースリア中銀総裁による、円建てローンについてのコメントがありましたので、転載します。その当時から、IMFは、外貨建ての住宅ローンの水準が高いとして懸念を表明していたことが分かります。その外貨とはほとんどスイスイフランであり、円建ては低水準だったということです。 (引用開始) Dr. Klaus Liebscher, Gouverneur Vienna, 6/17/2005 "Furthermore, the IMF expressed concerns regarding the high level of foreign currency loans taken out especially for house mortgages. The Oesterreichische Nationalbank had already raised the same concerns earlier on. In the first quarter of 2005, foreign currency loans accounted for 19.3% of all loans issued to domestic nonbanks and for about 30% of all loans to households. From the European perspective, loans granted by Austrian banks accounted for approximately 3% of all euro area loans to nonbanks while foreign currency loans accounted for 18% of all euro area foreign currency loans granted to nonbanks at end-20043). Nearly 90% of all foreign currency loans issued to nonbanks in Austriaare denominated in Swiss francs while the importance of the Japanese yen currently stagnates at a low level, equaling the volume of loans denominated in U.S. dollars." (引用終了) (「歴史的に見て、金利差と円相場の相関はあまり高くない。金利差が円安・ドル高を後押しするのは、米景気サイクルにそって金利がある程度上昇してから高止まっている間の局面的現象である。米景気が変節を迎え、ドル安サイクルが始まれば、金利差が広いままでも円高になるだろう。」などという指摘もあります) ということです。自己資金の外貨投資や実需まで円キャリーに入れることには違和感を感じますが、下記(1)の仕組債券の話にもあるように、自己資金であっても、よくわからないままにデリバティブで仮需を膨らませているケースもあるのだと思います。 現在は、最終ステージの入り口に来たのだと思います。 (1)少し前の話ですが、豪ドル/円を大きく下落させたのは、仕組み債券の多量処分ということです。 (仕組み債券とは、普通の債券ではなく、デリバティブの一種です。為替レートが一定範囲なら高金利が約束される債券や、日経平均が10000円を割り込まない限り高金利が約束される債券などがあるでしょう。一時期(悪い意味で)話題になった、シティバンクの仕組み外貨預金も、広い意味では同じカテゴリーに入るでしょう。) ・海外ファンドの売りをきっかけに、豪ドルが下落 ・ある国内法人が保有する複数年契約の仕組み債が、契約の下限レートを下抜けたため、投げ売り ・売りの規模が大きく膨らみ、豪ドル/円の売りはその日だけで、10億豪ドル規模(市場筋の推計) ・ドル/円、ユーロ/円などの為替相場にも影響 ・このような仕組み債券は、法人向けの投資商品として多量に保有されており、3月末の決算を控えて、損失確定の投売りとなる可能性もある (2)円をめぐる世界のお金の動きが、変わってきたという状況証拠があります。一言で言うと、「外国資本のマネーフローが、一斉に流れを変えた」ということです。 ・そもそも、(日本)円は、運用通貨ではなく、調達通貨として認識されてきた ・外銀は円を調達する一方でドル資金を邦銀に融通してきた ・世界同時低金利の出現で、円は、調達通貨としての旨みがなくなった ・しかし、解消が遅々として進まない円売りポジションが、まだ世界中に残留している ・金融危機で資産圧縮を迫られる外銀が、円の保有を削ぎ落としている >邦銀が外銀への円資金貸出を一斉に控えたため、外銀・ファンド等が、円のファイナンスに行き詰まり、円建て保有資産の処分売りに ・外銀の円需要減退により、邦銀へのドル建て与信が減少し、邦銀のドル調達コストが上昇 ・ドルの供給が細り、海外融資など邦銀の外貨建て業務が難しくなる可能性 ・円コール市場・株の裁定取引残高低下・証券レポ取引縮小など、日本の金融証券市場が縮小均衡に つまり、円キャリーが終われば、円の立場はなくなり、短中期的には、ドルが、再び世界中で必要とされるようになる、ということでしょう。世界第二位の外貨保有高を誇る日本が、ドル不足に悩まされる日が来るのでしょうか?少なくとも、民間ではその可能性があるでしょう。 最後の円高を境に、外貨が足りない、そして日本のマーケットが見捨てられる、という悪夢がありえるのかも知れません。 具体的には (日本で営業する外国銀行の総資産残高) ・2008年末 40.3兆円 昨年比▲10.4兆円(▲20.6%) >同残高ピーク 64.0兆円(1998年11月) (同、コール市場から調達した円資金(負債残高)) ・2008年末 2.7兆円 昨年10.1兆円 ・現時点では1兆を下回っている可能性が高い (外国人投資家(非居住者)の円資産(本邦株式、中長期債、短期債合わせて) 買い/売り越し) ・2007年 △24兆9226億円 (△は買い越し) ・2008年 ▲10兆3414億円 (▲は売り越し) (邦銀のドルの資金調達コスト) ・ドル/円ベーシス・スワップ 1月中旬 12bp 2月月初 50bp 2月中旬 40bp --- (引用開始) 豪ドル/円を国内勢が巨額の売り、仕組み債を処分 2009年2月12日 [東京 12日 ロイター] 為替市場では、国内勢のまとまった豪ドル売り/円買いが話題となっている。高金利通貨として人気を集めた豪ドルは個人投資家のみでなく、企業など多くの法人が積極的に投資していたが、相場の下落をきっかけに3月決算期末を前に手じまい売りが出ている。 市場関係者を驚かせたのは、前週2日の値動きだった。日本時間夕方、豪ドル/円が日中の高値58円半ばから55円半ばへ一気に下落、昨年10月以来の史上最安値に急接近した。急激な円高は他通貨にも波及し、それまで89円台後半でもみあっていたドル/円は88円後半へ1円弱下落、ユーロ/円も113円前半まで3円近い円高となるなど、円は一時全面高となった。 複数の関係者によると、豪ドル/円を大きく下落させたのは国内のある法人の売り。海外ファンドの売りをきっかけ豪ドルが下落し、その国内法人が保有する複数年契約の仕組み債が契約の下限レートを下抜けたため「投げざるを得ない状況となった」(市場筋)という。複数年契約で複雑なオプションを絡めた仕組み債は規模が大きく膨らみ、その日の市場で売却された豪ドル/円は、市場筋の推計でおよそ10億豪ドル規模。クロス円の取引量としては異例の大きさだった。 巨額取引が行われた2日は値が大きく振れたため、多くの市場関係者の注目を集めたが、こうした国内勢の「解消売り」は小規模のものも含めると、今回が初めてではないという。高金利通貨として一時、個人投資家の人気を博した豪ドルは「法人向けに数多くの投資商品が作られた。オプションを絡めたものも多い」(外銀関係者)といい、同様の仕組み債を持つ法人は少なくないとされる。 上場する大手企業では昨年、イタリアンレストランのサイゼリヤ<7581.T>が豪ドル建ての仕組み債で150億円超の損失を計上したが、前週の急落を経た市場では、「損失を抱えた非上場の法人が決算を控え、損失確定に動く可能性があるのではないか」(都銀の外為市場関係者)との思惑が広がり始めている。 前週の巨額取引が参加者に与えた衝撃は大きく、今週に入っても仕組み債に絡んだまとまった円買いに敏感になっている。9日の取引で豪ドル/円が1カ月ぶり高値62円後半から夕方に60円前半まで急落すると、その過程では「豪ドルに仕組み債絡みの大規模な売りがまた出た」との観測が出回ったほか、10日、12日の取引でも「豪ドル/円に数億豪ドル単位で国内勢の売りが出たらしい」とのうわさが流れている。 円相場全般は米国の金融安定化・景気刺激策の行方と株価反応をにらみ一進一退。ドル/円もテクニカル的に上昇基調と下落トレンドの分かれ目とされる90円をめぐる攻防が続くなど、今度の値動きを左右しかねない分岐点に差し掛かっている。3月末にかけて豪ドル/円で同様の売りが相次げば、円相場全般に与える影響は決して小さくない。 (ロイター日本語ニュース 基太村真司記者 編集 橋本浩) --- http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200902170053.html 焦点:外銀の資産圧縮で円が御用済み、邦銀のドル資金繰りも窮地に 2009年2月17日 [東京 17日 ロイター] 日本で営業する外国銀行の総資産が急減している。金融危機で資産圧縮を迫られる外銀が、世界同時低金利の出現で調達通貨としての旨みがなくなった円の保有を削ぎ落としているからだ。 これまで外銀は円を調達する一方でドル資金を邦銀に融通してきたが、円資産圧縮でドルの蛇口が細ったことで、海外融資など邦銀の外貨建て業務が窮地に追い込まれそうだ。 デスティネーション・カレンシー(運用通貨)ではなく、ファンディング・カレンシー(調達通貨)に成り下がった円が国際金融市場で地位を回復するには、金融、産業を含めた長期戦略が必要だ。 <オモチャの円> 日本で営業する外国銀行の総資産残高は昨年1年間で10.4兆円(20.6%)減少し12月末に40.3兆円まで落ち込んだ。同残高は1998年11月に過去最高の64.0兆円だったので、ピーク時からは37%の減少となる。外銀が円ビジネスから撤退する背景は、金融危機の影響で資産圧縮を迫られているためだが、理由は他にもある。 「超低金利を続けてきた円はファンディング(資金調達)のオモチャだった。米国がゼロ金利政策を採用した時点で、円は不要になった」と外銀の資金担当者は言う。 円はファンディング・カレンシーとして、90年代半ばから欧米投資銀行やその他の金融機関に大いに利用されてきた。低金利の円を借り、その円を売って高金利の通貨(資産)を買う「円キャリートレード」は長らく国際金融市場を席巻した。円キャリートレードは90年代後半の米国のドル高政策の推進力となり、多くの金融商品のボラティリティの源にもなった。 しかし、米国発の金融危機で、米国がゼロ金利政策を採用し、他の主要国もゼロ金利に向けてまい進する中、円の比較優位は失われ、市場では「円キャリートレードは既に死語」(ファンド・マネージャー)とも言われている。円キャリートレードでレバレッジを高め、ハイリスク・ハイリターンの商品に大量投資するというビジネスは破たんし、外銀の円調達意欲も急速に冷え込んだ。 在日外銀の資産の内訳をみると、最も落ち込みが激しいのは、外国銀行がコール市場から調達した円資金の規模だ。外国銀行在日支店のコールマネー(負債)残高は昨年12月末時点で2.7兆円となり、2007年末の10.1兆円から激減した。「現時点では1兆を下回っている可能性が高い」(外銀)との観測も聞かれる。 <円資産からの撤退> 昨年9月のリーマンショックは、基軸通貨ドルの流動性リスクを印象付けたが、これまで最も安く、最も大量に調達できたはずの円の流動性リスクも際立たせた。 リーマンショックを契機に、邦銀は外銀への円資金貸出を一斉に控えた。この結果、円の流動性に窮した外銀や外銀を介して円資産を保有してきたファンド等は、円のファイナンスに行き詰まり、円建て債券、株式など、保有資産の処分売りに動いた。この流れは今でも続いている。 「国際的な資産運用という意味では、安い通貨で調達して、強い通貨で運用するのが望ましいはずだが、(外資系金融機関は)アセットそのものを持っていられなくなったということだろう。彼らの資産圧縮は今後も確実に続く」(証券系エコノミスト)という。 外国人投資家(非居住者)は2008年中に本邦株式、中長期債、短期債合わせて10兆3414億円と大幅に円資産を売り越している。2007年は24兆9226億円の買い越しだったので、35兆円を超える外国資本のスイングがあったことになる。 外国資本が一斉に流れる方向を変えたことで、円コール市場のほか、株の裁定取引残高低下や証券レポ取引の縮小など、本邦金融証券市場も縮小均衡の道を歩み始めた。 <ドルが足りない> 外銀はこれまで国内の金融機関から円資金を調達する一方、主に裁定市場で円転取引を通じて邦銀に外貨建て短期貸付を行う役割を担ってきた。円転取引とは外貨資金を円に換えて運用する行為。 しかし、外銀の円需要減退と歩調を合わせて、邦銀へのドル建て与信も減少し、邦銀のドル調達コストが上昇してきた。このため海外融資や外国債券投資など、外貨ビジネスのコストが上昇し、採算性が低下している。 他方、海外で事業展開する大手日本企業は、邦銀を通じたドル資金調達や証券発行などでドル確保を進めている。 ソニー<6758.T>は12月末、三菱東京UFJ銀行など邦銀3行と15億ドルのドル借入枠を契約した。ソニーは外銀に約43億ドルの借入枠があるが4月1日に契約期限を迎える。ドル借入枠の設定について「金融情勢に鑑みて、何かあった時に備えるためのもので、現在は借入枠を使用していない」(ソニー広報)という。 「ドルの蛇口が細っているなかで、企業のドル需要もあり、資金繰りは厳しい。海外貸付など外貨建て資産を膨らませることは難しい」(邦銀資金担当者)との声も聞かれる。 邦銀のドルの資金調達コストを表すドル/円ベーシス・スワップのマイナス幅は、1月中旬に約12ベーシスポイント(bp)に縮小したが、2月月初に急拡大して50bpとなった。現在は40bp付近だが、市場参加者によれば、邦銀が外貨資産の圧縮を行わなければ、ドル資金調達コストが再上昇する可能性が高いという。 <円の地位回復は長期戦略次第> 円キャリートレードが風前の灯になったとは言え、アイスランドでの円建て住宅ローンをはじめ、個人向けや企業向けの円貸付で、解消が遅々として進まない円売りポジションは世界中に残留し、今後円相場のボラティリティを高めるマグマとなっている。 「(円キャリートレードは)金融史上最大の賭けだったにもかかわらず、あまりにも多くの投資家があまりにも長い期間に渡って、リスク・フリーの儲け機会だと信じ込んでいた」とブラック・スワン・キャピタル代表のジャック・クルーク氏は言う。 財務省は円の国際化の議論を長年リードしてきたが、その議論は使い勝手の向上という側面に偏ったものだった。使い勝手の向上を追求するなかで、円はファンディング・カレンシーとして「負の国際化」の道を歩んだが、通貨の番人としての財務省・日銀はなぜこれを放置したのか。官民とも長期戦略の練り直しが必要な時がおとずれている。 「運用通貨と調達通貨の違いを明瞭に認識して行動してこなかった」と政府関係筋はこれまでの通貨戦略を振り返る。 一方、邦銀の外貨ビジネスについて、三菱UFJ証券・チーフエコノミストの水野和夫氏は「欧米重点戦略から今後はアジアを中心とした戦略に移行すべきだろう。多くのアジア諸国の経済水準は近代化の流れが加速した日本の1960年代に相当し、高成長と通貨価値の上昇が見込める。邦銀は弱いドルで資金調達し、アジア通貨建ての貸付をするという選択肢を考えるべき」だという。「ユーロがローマ条約から40年かけて成立したことを考えれば、日本もアジアの共通通貨を作るという方向で長期戦略を練る必要があろう」と水野氏はいう。 産業政策では、「輸出を柱としたこれまでの経済成長から、内需中心の経済を目指さざるを得ない。まだ移行が出来ていないことで、GDPが大幅に落ち込んでいるが、今後は徐々に変化していくだろう」と前出の政府関係筋は言う。 (ロイター日本語ニュース 森佳子 編集 橋本浩) (引用終了) ![]() 図は時事通信より 2008年10~12月期の国内総生産(GDP)速報が出ました。あくまで速報であり、今後に確定値による訂正がされると思いますが、記録的な悪化であることは間違いないところです。 「実質GDP12.7%減」という見出しがショッキングですが、四半期(3ヶ月間)の数字を年率に換算した数値であり、実際の年間の実質GDPは0.7%減となります。それほど、昨年秋以降の落ち込みが激しかったということでしょう。 この数字を受けて、経済上の対策が加速するものと思います。 私は、 ・GDPの数値が悪化するのは、ある程度分かっていたはず ・2007年後半から景気後退に入っており、「今さら」という感じがある ・これで底を打ったという判断は出来ず、まだまだ悪い時期が続く ・悪い数字により、財政上のチェック機能が甘くなる可能性がある ・一般市民は、数値に一喜一憂することなく、守りを固める必要がある と主張します。 (2/18追記) 私たちが気をつけなければならないのは、 ・ショッキングな数字によって、無茶な政治や財政政策が容認されてしまうこと ・フロー面からは、雇用リスクへの備え ・ストック面からは、デフレ経済への備え ・これから日本の財政が悪化するが、そのリスク なのだと思います。特に、 信用崩壊スタート(2007~) →金融機関など資本毀損・有価証券価値暴落 →企業の生産調整・雇用カット(2008~顕著に) →家計への波及(日本では今年から顕著に) →デフレスパイラル再来 のサイクルを考えた場合、家計への波及が始まることで、デフレ再突入が確実なものとなります。 さて、「10秒で読む日経」によると、GDP変動率を金額に換算すると、 ・設備投資 ▲8兆円 ここ数年が過大であり、2009年もマイナスが続く ・純輸出 ▲12兆円 2009年もマイナスは続くが、2009年は半分位で収まる 計付加価値 ▲20兆円 (売上換算 ▲30兆円 (日本企業の売上高付加価値率から逆算)) ということです。 (追記終了) --- 【実質GDP 四半期(季節調整値)】 ※「実質」とは、物価変動の影響を除いた、という意味 ・前期(7~9月期)比 ▲3.3% (=年率換算▲12.7%) ・3四半期連続で減少 ・2けたマイナスは、第1次石油危機時の74年1~3月期(▲3.4%、年率▲13.1%)以来、戦後2度目 ・09年1~3月期も大幅なマイナス成長の見通し 【実質GDP 2008年通年】 ・▲0.7% ・1999年(▲0.1%)以来、9年ぶりのマイナス成長 【名目GDP 四半期】 ※物価変動の影響を含み、生活実感に近い ・前期比 ▲1.7% (=年率換算▲6.6%) ・98年1~3月期(▲2.0%、年率換算▲7.7%)に次ぐ、過去2番目のマイナス幅 ・名目が実質を下回ってデフレを示す「名実逆転」は8期ぶりに解消 ・今後は需要減少からデフレに逆戻りするとの懸念が強い 【GDPデフレーター 四半期】 物価の動きを示す ・前期比 +0.9% 【輸出 四半期】 ・前期比 ▲13.9% ・2四半期ぶりに減少 ・減少幅は75年1~3月期(▲9.7%)を上回った 【設備投資】 企業の設備投資を示す ・前期比 ▲5.3% ・4四半期連続の減少 【個人消費】 家計最終消費支出 ・前期比 ▲0.4% ・物価上昇が一服した昨秋以降も、実質賃金の減少や雇用不安の追い打ちでとマイナスに転じた 【民間住宅】 住宅投資を示す ・前期比 +4.0% 【外需寄与度】 輸出から輸入を差し引いた、外需を示す「財貨・サービスの純輸出」 ・前期比 ▲3.0% ・過去最悪 【内需寄与度】 ・前期比 ▲0.3% (引用開始) GDP:年率12.7%減、落ち込み深刻 10~12月期 内閣府が16日発表した08年10~12月期の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は、前期(7~9月期)比3.3%減、これが1年間続いた場合(年率換算)で12.7%減と3四半期連続で減少した。2けたマイナスは、第1次石油危機時の74年1~3月期(3.4%減、年率13.1%減)以来、戦後2度目。深刻な金融危機と世界景気悪化で輸出が戦後最大の落ち込みとなり、個人消費も減少。内外需の総崩れが鮮明となった。09年1~3月期も大幅なマイナス成長の見通しで、日本経済は戦後最悪の不況に陥ろうとしている。 実質GDPの3四半期連続の減少はIT(情報技術)バブル崩壊後の01年4~6月期から10~12月期以来、7年ぶり。08年の実質GDP成長率は0.7%減となり、99年(0.1%減)以来、9年ぶりのマイナス成長となった。 10~12月期は、輸出が前期比13.9%減と2四半期ぶりに減少に転じ、減少幅は75年1~3月期(9.7%減)を上回った。自動車、電子部品、建設機械などを中心に米国、欧州連合(EU)、アジア向けがすべて大幅に減少した。外需依存で輸出との連動性が高まっている設備投資は5.3%減と4四半期連続の減少で、マイナス幅は加速度的に拡大している。 昨年夏にかけ、急激な物価高で打撃を受けた個人消費は、物価上昇が一服した昨秋以降も、実質賃金の減少や雇用不安の追い打ちで0.4%減とマイナスに転じた。自動車、家電、航空旅客輸送、衣服などの落ち込みが大きかった。輸出から輸入を差し引いた外需寄与度は、輸出の記録的減少によりマイナス3.0%と過去最悪に、内需寄与度もマイナス0.3%だった。 物価変動の影響を含み、生活実感に近い名目GDPは前期比1.7%減(年率換算6.6%減)で、98年1~3月期(2.0%減、年率換算7.7%減)に次ぐ、過去2番目のマイナス幅となった。【尾村洋介】 --- GDP年率12.7%減=35年ぶり急激ダウン-昨年10~12月期速報値 内閣府が16日発表した2008年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値によると、実質GDPは前期比3.3%減、年率換算では12.7%減と、第1次石油ショック後の1974年1~3月期(年率13.1%減)以来、約35年ぶりの急激な落ち込みを記録した。世界的な金融危機が実体経済に波及し、輸出の減少幅が過去最悪となるとともに、設備投資も大幅にダウン。01年4~12月以来、7年ぶりに3・四半期連続のマイナス成長となった。 09年1~3月期のGDPも大幅な減少が予想されており、マイナス成長は戦後例のない4期連続となる見通し。08年度は戦後最低の成長率が見込まれ、記者会見した与謝野馨経済財政担当相は「戦後最悪の経済危機だ」と述べた。政府・与党は成長率の大幅悪化を踏まえ、新たな経済対策の検討に着手する。 名目GDPは前期比1.7%減、年率換算では6.6%減だった。名目が実質を下回ってデフレを示す「名実逆転」は8期ぶりに解消した格好だが、今後は需要減少からデフレに逆戻りするとの懸念が強い。(2009/02/16-11:19) --- 08年10―12月のGDP、実質3.3%減、3期連続のマイナス成長 2009年2月16日 内閣府が2月16日に発表した2008年10―12月期の国民総生産(GDP)速報によると、物価変動を除いた実質の成長率は前期比3.3%減だった。年率換算は12.7%減。3期連続のマイナス成長となった。 どの需要がGDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、外需を示す財貨/サービスの純輸出が前期比3.0%減と大幅なマイナスだった。 内需は前期比0.3%減。住宅投資を示す民間住宅は同4.0%増となったが、個人消費を示す家計最終消費支出は同0.4%減、企業の設備投資を示す民間企業設備は同5.3%減に落ち込んだ。民間在庫品増加の成長率への寄与度は0.4%のプラス。 10―12月期のGDPについて物価変動の影響を含めた名目の成長率をみると、前期比1.7%減だった。物価の動きを示すGDPデフレーターは、前期比0.9%増だった。 ■関連情報 ・内閣府のWebサイト http://www.cao.go.jp/ --- 「戦後最大の経済危機だ」と与謝野経財相…GDP大幅減 与謝野経済財政相は16日、記者会見し、10~12月期のGDP成長率が年率換算で12・7%減の大幅なマイナスになったことについて、「戦後最大の経済危機だ。この(悪い)数字を目の前にして何も考えないということは怠けていると言われる。この数字を見た以上は血流を速くして頭を使っていろんな可能性を探ることは我々の責任である」と述べ、景気回復に向けた一段の経済対策を検討する考えを示した。 当面の対応として与謝野経財相は、「2009年度当初予算の早期成立をお願いするとともに、年度当初から速やかな執行を図るための相談をしたい」と述べ、まずは予算成立を急ぐ考えを示した。そのうえで「何をなすべきか経済界などを含めて幅広く議論してほしい」との意向を示した。 (2009年2月16日11時30分 読売新聞) --- 戦後最大の経済危機、09年度予算成立に全力=GDPで与謝野担当相 2009年 02月 16日 11:15 JST [東京 16日 ロイター] 与謝野馨経済財政担当相は16日、2008年10─12月期の国内総生産(GDP)が前期比年率12.7%減と1974年1─3月期以来の大幅な落ち込みになったことについて、現状を「戦後最大の経済危機」と表現した。 GDPを受け、与党内などから追加経済対策を求める声が一段と強まることは必至だが、与謝野担当相は「経済界や国会などで日本が何をすべきか議論してもらう必要がある」としながら、政府の対応としては、08年度2次補正予算関連法案と09年度予算の早期成立・執行に全力を挙げる考えをあらためて表明した。GDP発表後の記者会見で述べた。 --- 与謝野経財相「戦後最悪。戦後最大の経済危機だ」 2009年2月16日11時54分 与謝野経済財政相は16日、08年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値の発表を受けて記者会見し、日本経済の現状について「戦後最悪。戦後最大の経済危機だ」と言い切った。 景気の先行きについては、「不安定要素がたくさんある。ただ、1年以内に回復が始まるということは、多くの有力なエコノミストが言っている」と指摘した。 政府・与党は09年度予算成立後に、同年度補正予算案を編成して追加経済対策に乗り出す方針だが、与謝野氏は「(予算成立前でも)もちろん頭の体操は必要だ。経済界、言論界、学界などで、こういう経済の状況を受けて、日本が何をなすべきかという議論をしていただく必要がある」と述べた。 また、河村官房長官は同日の記者会見で、実質GDPの急激な落ち込みについて「非常に深刻なものだと受け止めている。早く(08年度)2次補正の関連法案を通して実施に移し、(09年度)本予算を一日も早く成立させることが最大の景気対策だ」と述べた。 (引用終了)
「(先進国のトリプルA格付けには)既に疑問符が付いている」(グリーンバーグ・トラウリグ、ブルース・ジリンスキー氏)
「米国のトリプルA格付けへの信頼が揺らぐ中、米国への投資が減少し、代わりに中国などに投資が向かう可能性がある」(ブリッジ・アソシエーツ、アンソニー・シュネリング氏) ※ムーディーズの場合、トリプルAはAaaとなります --- これまで、アメリカか日本で、国家財政破綻がありえるが、そのどちらが先になるかは分からない、と指摘しました。また、日本の格付け(正確には、国そのものではなく、長期国債の格付け)についても、何回も指摘してきました。 今回、ムーディーズは、トリプルA格の国を、今回の危機への抵抗力によって、3つのグループに分類したということです。(日本(国債)の格付けは、「Aa3」で、上から4番目) (銀行の崩壊により、ポンドの価値が対円で半分程度になったイギリスが、まだAaaというのも、変な話ですね。アイルランド(アイスランドではありません)も似たようなものでしょう。それらよりも格付けがはるかに劣る日本が、世界最強の通貨を有するというのも、もっと変な話だと思います。) 【最も抵抗力のあるグループ】 ・ドイツ、フランス、カナダ、スカジナビア諸国 ・世界的な景気低迷に対する抵抗力が比較的強い ・「強い向かい風の中でも、格付けが試されることはない」 【上から2番目のグループ】 ・アメリカ、イギリス ・「トリプルA格付けが、世界的な景気低迷によって『試されている』」 >「試されている」との表現は、格付けが「リスクにさらされている」ことの遠まわしな表現 ・「成長モデルが打撃を受け、多額の、場合によっては予期せぬ債務の発生により、格付けが試されている」 ・「しかし、試練に立ち向うための適切な対応力も、持ち合わせている」 【危機への抵抗力が最も低いグループ】 ・アイルランド、スペイン ・「リスクを国家財政で背負うことを余儀なくされた国」 ・スペイン:財政状況を改善できる手段はわずか ・アイルランド:公的財政が直面している著しい困難に対処するにはわずかな手段しか残されていない --- そもそも、ムーディーズの格付けは、日本に厳しく欧米に甘いというような、恣意的な判断を含んでいるのではないかとも思っていましたが、それが剥がれたと言う判断のほうが適切なのかも知れません。 何が剥がれたのでしょうか? 「金融産業」「金融立国」という、信用を膨張させるシステムを有している(胴元である)、という強みが、もはや強みではなくなった、ということなのでしょう。 であるとするならば、この後の展開は、ある程度読めます。何度も書いていますが、「お金があるところから、お金を引っ張ってくる」ということなのです。アメリカ新大統領政権の初期の仕事は、「アメリカ国債のファイナンスをするために、日本から資金を出させること」なのでしょう。 最近の小泉元首相の、麻生批判のコメントも、「アメリカに逆らうな。これまでどおり、あるいはこれまで以上に、年貢を納めろ。逆らうと、ひどいぞ。」ということなのだと理解しています。 (引用開始) 米英のトリプルA格、景気低迷で「試されている」=ムーディーズ 2009年2月13日 [ニューヨーク 12日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスは12日、米国と英国のトリプルA格付けは世界的な景気低迷のなかで「試されている」と述べた。一方、ドイツやフランス、カナダといった国は比較的底堅いことを示しているとした。 ムーディーズは、トリプルA格の国を現在の危機に持ちこたえる能力に従って分類した。 ムーディーズの国際チーフエコノミスト、ピエール・カイルトゥ氏は投資家や記者向けの電話会議で「米国と英国で構成されるグループは、成長モデルへの打撃や、非常に巨額で場合によっては予定していない負債により、格付けが試されている。しかし、こうした国々は課題に直面した際の適切な対応力を示したと考えている」と述べた。 --- 米英のトリプルA格付け、景気低迷で「試されている」=ムーディーズ 2009年2月13日 [ニューヨーク 12日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスは12日、米国と英国のトリプルA格付けは、世界的な景気低迷に「試されている」との見方を示した。一方、同じくトリプルA格のドイツ、フランス、カナダなどは、世界的な景気低迷に対する抵抗力が比較的強いとした。 ムーディーズはトリプルA格の国を今回の危機への抵抗力に従い、3つのグループに分類。米国と英国は上から2番目のグループに入るという。 ムーディーズの国際チーフエコノミスト、ピエール・カイルトゥ氏は投資家と記者向けの電話会議で「米国と英国が分類されるグループは、成長モデルが打撃を受け、多額の、場合によっては予期せぬ債務の発生により、格付けが試されている」と説明した。 ただ「ムーディーズはこのグループに分類された国も、試練に立ち向うための適切な対応力を持ち合わせていると考えている」と述べた。 一方、アイルランドとスペインは、危機への抵抗力が最も低いグループに分類された。ムーディーズはこうした国は「リスクを国家財政で背負うことを余儀なくされた国だ」と説明している。 また、最も抵抗力のあるグループには、ドイツ、フランス、カナダ、およびスカジナビア諸国が入った。ムーディーズはこうした国々は「強い向かい風の中でも、格付けが試されることはない」としている。 アナリストの間では、トリプルA格付けが「試されている」とのムーディーズの表現は、格付けが「リスクにさらされている」ことの遠まわしな表現との見方が強い。 グリーンバーグ・トラウリグのブルース・ジリンスキー氏は、トリプル格付けには「既に疑問符が付いている」と述べた。またブリッジ・アソシエーツのマネジング・ディレクター、アンソニー・シュネリング氏は、米国のトリプルA格付けへの信頼が揺らぐ中、米国への投資が減少し、代わりに中国などに投資が向かう可能性があると指摘した。 --- スペインとアイルランド、最上級格付け国では最もぜい弱=ムーディーズ 2009年2月12日 [ロンドン 12日 ロイター] 有力格付け機関のムーディーズ・インベスターズ・サービスは12日発表したリポートの中で、スペインはアイルランドとともに、公的財政に関するリスクが著しく大きく、最上級の格付けを持つ国の中では最もぜい弱だ、との認識を示した。 リポートは、いずれの国についても格付けおよび見通しの変更には言及していない。 ムーディーズはさらに、英国、米国、アイルランドは、リセッション(景気後退)対策として財政政策を緩和しているため、厳しい債務状況に直面していると指摘。そのうえで、英国と米国は状況を改善できる可能性があるとの見方を示した。 スペインについては、財政状況を改善できる若干の手段はわずかだけだと指摘。先月見通しを「Aaaネガティブ」としたアイルランドに関しても、公的財政が直面している著しい困難に対処するにはわずかな手段しか残されていない、と述べた。 ムーディーズは、スペイン、英国、米国の見通しについては、いずれも「Aaa」で安定的としている。 (引用終了)
これまでも「今後の(赤字)国債発行額は、さらに増大する」と述べてきました。財務省の試算によれば、2011年度の新規国債発行額が40兆円を超えて過去最大となる予測です。社会保障関係費が毎年9000億円増え続けることが大きな要因として挙げられています。
財務省の、「消費税を上げたい」「消費税を上げないと、赤字国債を発行せざるを得ないが、責任は取れないぞ」「基礎年金の国庫負担は厳しい」といった意図が見え隠れする、アドバルーン的な試算といえるでしょう。 (なぜ「所得税増税」「法人税増税」ではなく、「消費税増税」なのかについては、繰り返しになりますので、過去のエントリーも参照ください) (毎度のことですが、日本経団連は、基礎年金をすべて消費税など税金でまかなう「全額税方式」に完全移行すべきだ、高齢者医療や介護保険制度でも公費の投入割合を増やすべきだと主張しています。追加的に必要な財源は消費税率換算で12%程度(試算)で、すべて消費税でまかなう場合、税率を17%に上げる必要があるとのことです。「なぜ消費税なのか」についての理由は明確で、何度も述べていますが、 ・社会保障費の企業負担を極力減らし、出来るならゼロにしたい ・輸出企業に対する「消費税戻し税(還付金)」を増やしたい ということでしょう。) この試算には、いくつかの前提があります。 ・2010年に世界経済が順調に回復する ・日本経済も回復し、実質1%台半ば、名目2%台前半となる ・歳出削減を行わない この前提も、甘すぎると言えるでしょう。「世界経済が順調に回復するかどうか、その時期はいつか」については、別途エントリーで述べたいと思います。 (歳出) 09年度 88.5兆円(予算案) 11年度 93.0兆円 12年度 95.4兆円 (税収)消費税率を引き上げなかった場合 11年度 47.7兆円 12年度 49.1兆円 (国債発行額)基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げるため、財政投融資特別会計の準備金を取り崩して対応する場合 09年度 33.3兆円(予算案) 11年度 38.1兆円 12年度 39.0兆円 (国債発行額)消費税の引き上げなど税収増で賄えずに赤字国債を発行する場合 11年度 40.6兆円 12年度 41.6兆円 (前提となる名目経済成長率) 10年度1.1% 11年度2.1% 12年度2.2% この「基礎年金の国庫負担」は、 ・現在は3分の1強 ・2分の1に引き上げるには、年2.3兆円の財源が必要 ・09年度と10年度は、「埋蔵金」である財政投融資特別会計の金利変動準備金を流用 ・11年度からは、「税制の抜本改革」による、消費税増税などを充てる ・税制の抜本改革が実施できない場合でも、「臨時の法制上の措置」で2分の1を維持 ・11年度以降のさらなる「つなぎ」措置は、遠くない時期の消費増税を視野に短期で償還する「つなぎ国債」の発行や、特別会計の剰余金の流用など とされています。 さて、日本の個人にかかる所得税(+住民税)の「最高税率」は、50%と、世界で4番目に高い水準ということです。きっと、これも「高額所得者・金持ちに配慮して、最高税率を下げろ」という、アドバルーンなのでしょう。 (2/13追記)「最高」ではなく、「国民負担率」は、国民がその所得から税と社会保険料を負担する割合ですが、現在およそ39%となっており、税率に見合った社会保障になっているのかは、はなはだ疑問でしょう。 なお、消費税増税により社会保険料を補った場合には、社会保険料の企業負担が軽減されることにより、国民負担率は増加します。消費税を5%から17%に上げた場合のラフな計算を示すと、(本当にラフな算数ですが) 税負担 23%→35% (消費税増税がそのまま加算されるとして) 社会保険料負担 16%→8% (社会保険料が半分に、ただし労使折半は継続) 想定国民負担率 43% (+4%) この+4%の想定負担増は、企業負担▲4%とバランスします。「税制のフラット化」「社会保険料の税負担化」の名目で、家計から企業への所得移転を行いたい、ということなのでしょう。 さらに、顕在化している負担である国民負担に、将来税金などで負担することが予定されている「国と地方の財政赤字」を加えた額の比率を、潜在的国民負担率と呼びますが、約48%と、確実に上昇してきています。今後は50%を超えて来ることが確実でしょう。「五公五民」の世界が、またやってくるのです。 そもそも、「使ってしまった将来の税金」である「財政赤字」相当のマネーは、どこに行ってしまったのでしょうね??私たち国民の未来の幸せや豊かさのために投資されたと言えるのでしょうか??「乗数効果がある」として地方の穴を掘って埋めたり、天下りの退職金として大盤振る舞いされたり、そんなこんなで「使っちゃったので、もうありません。換金も出来ません。」となっているのではないでしょうか。 「お前たちには、一人頭1万2千円を与えるから、ガタガタ文句を言うな。でも、その事務経費800億円は、お前たちの税金で負担してもらいます。」といったニュアンスもある定額給付金の空しさを見るにつけ、「ああ、私たちの大事なお金は、最後はお上に召し上げられるのだな」という予感が現実味を増していくのです。(2/13追記終了) --- (最高税率)2008年時点 デンマーク 59% スウェーデン 55% オランダ 52% 日本 50% ・・・ フランス40% (国民負担率)国民が所得から税と社会保険料をどれだけ支払っているか 2009年度 38.9% (税負担)23.0%(▲0.7) (社会保障負担)15.9%(+0.2) 2008年度 39.4% 2007年度 40.0% 参考:主要先進国の負担率(06年) ・スウェーデン 66.2% ・米国は34.7% (潜在的国民負担率)国民所得に占める税金と社会保障費に国と地方の財政赤字を加えた額の比率 2009年度 47・7%(+1・0)(見込み) (国民負担率)38.9% (財政赤字の国民所得比)8・8% ・・・ 1999年度 48・9% 2002年度 47・9% (引用開始) 新規国債 11年度40兆6000億円 2009/2/3 財務省は2日、2009年度予算案を基に今後4年間の財政状況をまとめた「後年度歳出・歳入への影響試算」を衆院予算委員会に提出した。試算では、11年度の新規国債発行額が過去最大の40兆6000億円に達するとし、高齢化で社会保障費負担が拡大する国家財政の借金依存度がさらに高まる懸念が示された。 歳出は、社会保障費の拡大などで09年度予算案の88兆5000億円に対し、11年度に93兆円、12年度には95兆4000億円に膨らむと試算した。一方、消費税率を引き上げなかった場合、税収は11年度が47兆7000億円で、12年度は49兆1000億円になる。その結果、歳入不足を賄うために発行する国債発行額は11年度に40兆6000億円、12年度には41兆6000億円に達するという。試算は内閣府が作成した経済財政の中長期方針を前提にし、名目経済成長率を10年度1.1%、11年度2.1%、12年度2.2%としている。 --- 新規国債、12年度に42兆円=増税なしの場合-財務省が試算 財務省は2日、2009年度予算案に盛り込んだ施策を前提にした12年度までの歳出・歳入の試算を公表した。それによると、高齢化に伴う社会保障費の伸びにより、基礎年金の国庫負担割合引き上げの財源を消費増税などの安定財源で確保できなかった場合、財政赤字の穴埋めで国債の新規発行額は同年度に過去最大の41.6兆円に拡大。厳しい財政状況が改めて示された。 試算は10年に世界経済が順調に回復することを前提に、09年度予算案の制度・施策に基づき機械的に推計。歳出削減を行わない場合、社会保障関係費が毎年9000億円増え続け、一般会計の総額は09年度の88.5兆円から12年度には95.4兆円に拡大する。(2009/02/02-21:50) --- 2012年度の新規国債発行が40兆円前後に拡大=財務省試算 2009年2月2日 [東京 2日 ロイター] 財務省が2日に発表した「2009年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算」によると、世界・日本経済が現在の混乱克服後に順調な回復をたどっても、社会保障費や国債費などの増大を背景に、2012年度の新規国債発行額は40兆円前後に拡大する見通しだ。 後年度試算は、政府が閣議決定した経済見通しや「経済財政の中長期方針と10年展望」の標準シナリオである「2010年に日本・世界経済が順調に回復する場合」の成長率(実質1%台半ば、名目2%台前半)などを前提に、09年度予算における制度・施策などを踏まえて2012年度までの歳入・歳出状況をはじき出した。 それによると、中期的には経済成長で税収が増えるものの、高齢化進展に伴う社会保障費増に加え、国債残高増や金利上昇で国債費が増加することから、新規国債発行額は09年度予算の33.3兆円から11年度に38.1兆円、12年度に39兆円に拡大する見通し。 政府は09年度予算において、基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げるため、財政投融資特別会計の準備金を取り崩して対応しており、10年度も同様の措置を行う方針。ただ、11年度以降の対応は決まっておらず、消費税の引き上げなど税収増で賄えずに赤字国債を発行する場合、新規国債発行額は11年度に40.6兆円、12年度に41.6兆円とさらに膨らむことになる。 --- 消費増税なくても基礎年金の国庫負担2分の1維持 政府 2009年1月24日15時3分 基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げるための国民年金法などの改正案に関し、政府は2011年度に消費増税を含む税制の抜本改革が実施できない場合でも「臨時の法制上の措置」で2分の1を維持するとした条文を盛り込むことを決めた。税制改革法案の取りまとめ過程で消費税増税の実施時期が不透明となる一方で、国による基礎年金への財源投入を法律で義務づけ、公的年金の持続性を高めることを打ち出した。 来週中の閣議決定、国会提出を目指す。 基礎年金は国民年金や厚生年金に共通する1階部分で、現在は3分の1強が国庫負担。2分の1に引き上げるには、年2.3兆円の財源が必要だ。09年度と10年度は、「埋蔵金」である財政投融資特別会計の金利変動準備金を流用する。 さらに改正案は、11年度に税制改革が実施できなかった場合、毎年「臨時の法制上及び財政上の措置を講ずる」ことで、2分の1維持を明文化。遠くない時期の消費増税を視野に短期で償還する「つなぎ国債」の発行や、特別会計の剰余金の流用などが、11年度以降のさらなる「つなぎ」措置として想定されている。 ただ、こうした「つなぎ」による財源調達が続く限り、財源の安定性には課題が残ることになる。 このほか、付則では、年金、医療、介護や少子化対策を機能強化する重要性を指摘。基礎年金の最低保障機能強化を検討することも盛り込まれた。これに関連し、2分の1への引き上げの実現で、低所得で保険料支払いを全額免除された人が受け取れる年金額は、月2万2千円から3万3千円(08年度水準)になる。(友野賀世) --- 消費増税なくても基礎年金の国庫負担2分の1維持 政府 2009年1月24日15時3分 基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げるための国民年金法などの改正案に関し、政府は2011年度に消費増税を含む税制の抜本改革が実施できない場合でも「臨時の法制上の措置」で2分の1を維持するとした条文を盛り込むことを決めた。税制改革法案の取りまとめ過程で消費税増税の実施時期が不透明となる一方で、国による基礎年金への財源投入を法律で義務づけ、公的年金の持続性を高めることを打ち出した。 来週中の閣議決定、国会提出を目指す。 基礎年金は国民年金や厚生年金に共通する1階部分で、現在は3分の1強が国庫負担。2分の1に引き上げるには、年2.3兆円の財源が必要だ。09年度と10年度は、「埋蔵金」である財政投融資特別会計の金利変動準備金を流用する。 さらに改正案は、11年度に税制改革が実施できなかった場合、毎年「臨時の法制上及び財政上の措置を講ずる」ことで、2分の1維持を明文化。遠くない時期の消費増税を視野に短期で償還する「つなぎ国債」の発行や、特別会計の剰余金の流用などが、11年度以降のさらなる「つなぎ」措置として想定されている。 ただ、こうした「つなぎ」による財源調達が続く限り、財源の安定性には課題が残ることになる。 このほか、付則では、年金、医療、介護や少子化対策を機能強化する重要性を指摘。基礎年金の最低保障機能強化を検討することも盛り込まれた。これに関連し、2分の1への引き上げの実現で、低所得で保険料支払いを全額免除された人が受け取れる年金額は、月2万2千円から3万3千円(08年度水準)になる。(友野賀世) --- 日本の最高税率、世界4位の高さ 民間調査 日本の個人にかかる所得税などの最高税率が、世界各国の中で4番目に高い水準にあることが民間の調査でわかった。日本の所得税・住民税を合わせた最高税率は50%で、高福祉・高負担といわれるデンマーク、スウェーデンなどに次ぐ。政府は昨年末に消費税、所得税など税制の改革の道筋を示す「中期プログラム」を策定したが、税率に見合う社会保障などの充実を求める声も高まりそうだ。 調査は大手会計事務所のKPMGインターナショナル(スイス)が世界87カ国を対象に実施した。2008年時点で日本より最高税率が高いのはデンマーク(59%)、スウェーデン(55%)、オランダ(52%)。そのほかの先進国もフランス(40%)など高い国が目立った。(08:32) --- 財政赤字拡大で潜在的な国民負担増 2009.1.30 23:28 財務省は30日、国民所得に占める税金と社会保障費に国と地方の財政赤字を加えた額の比率を示す「潜在的国民負担率」が平成21年度に過去3番目の水準となる47・7%に達する見込みと発表した。21年度の財政赤字の国民所得比は8・8%。景気悪化に伴う大幅な税収減によって将来世代の負担である財政赤字が膨らみ潜在的国民負担率は前年度から1・0ポイント増加。11年度の48・9%、14年度の47・9%に次ぐ水準となった。 --- 税、社会保険の負担率38・9%に 2009/1/31 財務省は30日、国民が所得から税と社会保険料をどれだけ支払っているかを示す国民負担率が、2009年度は38.9%になるとの見通しを発表した。所得減を上回るペースで租税負担が減るため、ピークだった07年度(40.0%)から2年続けて低下する。社会保障負担は高齢化に伴って過去最高を更新する見通しだ。08年度の国民負担率も1年前の見通しを下回り39.4%になる。 09年度の税負担は前年度から0.7ポイント低下し23.0%。景気悪化で所得税や消費税、法人税収などが軒並み落ち、国民所得に占める税負担割合も下がる。04年の年金制度改正で公的年金の保険料が段階的に引き上げられ、社会保障負担も15.9%と0.2ポイント上がる。財政赤字も加えた「潜在的な国民負担率」は47.7%に上昇した。 主要先進国の負担率(06年)はスウェーデン(66.2%)など欧州勢が高く、米国は34.7%と低い。 --- 定額給付金「効果」あるの? 膨大な関連経費…国民負担ズシリ 2009.1.26 20:55 成立が確実となった平成20年度第2次補正予算の目玉である総額2兆円規模の定額給付金。国民への給付とは別に、給付事業の実施に825億円もの経費がかかる。うち給付金の振込手数料は約150億円に上り、自治体職員の残業代や給付申請書類の郵送代も発生する。標準世帯モデル(65歳未満夫婦、18歳以下子2人)で6万4000円もの“臨時収入”となる給付金だが、これには膨大な関連経費が国民負担としてのしかかるうえ、事務手続きも煩雑で、費用対効果を疑問視する声は依然、根強い。 ■国債費年800億円増 政府は給付金の事務費として825億1300万円を計上しており、国の予算でその全額が賄われる。 給付金の支給方法は、金融機関への振り込みが原則。市区町村の指定金融機関を通じて、それぞれの世帯主の口座に振り込まれる予定だ。具体的に手数料をいくらにするかは、各自治体と指定金融機関の交渉で決まることになるが、政府は約150億円の費用が生じると見込んでいる。 さらに、給付手続きに伴う各自治体職員の残業代などの人件費約233億円を国庫で負担するほか、給付申請書類の郵送費にも約270億円がかかる見通し。総務省が自治体に示した要綱案には、広告料、印刷製本費なども国が負担する対象経費に含まれている。 今回の定額給付金など2次補正予算の経済対策にかかる2・6兆円分は、財政投融資特別会計の剰余金、いわゆる「埋蔵金」を活用する。本来は国債償還に充てる予定だった剰余金だ。今回の施策のため、国債費(利子・償還費用)は、毎年約800億円も膨らむ計算だ。 ■準備作業は進まず 総務省は給付金支給の基準日となる2月1日を過ぎた後でも、ホームレスや「ネットカフェ難民」であっても、一定の居住の実態があれば、支給することを検討している。 ただ、「同じネットカフェに1~2カ月程度滞在している実績がないと難しい」(総務省幹部)のが実情で、住民基本台帳から削除され、居所を転々とする人は「捕捉(ほそく)しようがない」(同)のが実態だ。 総務省はまた、当初、第2次補正予算が成立した直後に事業の実施要綱を策定し、正式に自治体側に準備の「ゴーサイン」を出すはずだった。だが、同省の滝野欣弥事務次官は26日の記者会見で「できるだけ速やかに策定したい」と述べるにとどまり、具体的な時期には言及しなかった。 総務省としては、年度内の給付開始に向けて準備作業を進めたいとの思いが強いが、財源の裏付けとなる関連法案が成立する前に支出が発生することを懸念する財務省との調整がついていない。 総務省としては約825億円の関連事務費だけでも前倒しで支出し、準備を進めたい立場だが、財務省は財源的裏付けのない支出には依然慎重な姿勢を崩していない。 --- 政府紙幣の発行、慎重な検討必要=杉本財務次官 2009年2月2日 [東京 2日 ロイター] 財務省の杉本和行次官は2日午後の定例会見で、自民党などの一部から政府紙幣を発行して景気対策に活用する案が出ていることについて、日銀による国債引き受けを禁止している財政法などの観点から慎重な検討が必要と語った。 杉本次官は、景気対策として政府紙幣の発行する考え方としては、1)政府紙幣を発行して資産として日銀に保有させる、2)市中で日銀券と並行して政府紙幣を流通させる──などがあると指摘。 その上で、政府紙幣を日銀が資産として保有する場合には「経済的には無利子・無期限の国債を日銀に引き受けしてもらうことと同義だ。これは戦前のインフレなど各種の反省から国債の日銀引き受けを禁止している財政法5条との関係がある」と否定的な見解を示した。 政府紙幣を流通させる場合でも「政府に還流した場合は、それに対する財源を確保しなければならない。いずれにしても財源の確保が必要になる点に留意する必要がある」と述べ、「政府紙幣というのは世界的にもなかなかない制度。財政規律の関係もあり、慎重な検討が必要だ。どこかから要請があり、具体的に検討しているということはない」と語った。 杉本次官によると、政府紙幣の発行にあたっては財政法の観点以外に、貨幣法の改正が必要になるほか、製造など技術的な問題も多いという。 (ロイター日本語ニュース 伊藤 純夫記者) --- 2025年度、消費税17%提言…経団連が社保制度改革案 日本経団連が近くまとめる社会保障制度改革に関する報告書の最終案が4日、明らかになった。 2025年度をめどに、基礎年金をすべて消費税など税金でまかなう「全額税方式」に完全移行し、高齢者医療や介護保険制度でも公費の投入割合を増やすべきだと提言している。 追加的に必要な財源は消費税率換算で12%程度と試算しており、すべて消費税でまかなう場合、税率を17%に上げる必要がある。 現在、基礎年金の公費負担(税金)の割合は3分の1で、09年度から2分の1に引き上げられる。 報告書は、第1段階として、15年度までに公費負担割合を3分の2に上げ、消費税率換算で最低5%分の財源確保が必要だと試算した。すべて消費税でまかなうと、税率は現行の5%から10%に上がる計算だ。 さらに、25年度までの第2段階で、全額を公費負担とすると、最終的な消費税率は17%になるという。 (2009年2月5日03時09分 読売新聞) (引用終了)
レパトリ(レパトリエーション)は、リパトリ(リパトリエーション)とも呼びます。一般的には、資金・資本が自国に還流することを指します。狭義では、期末・年度末の決算にあわせて、他国の市場に投資していた資金や、他国で上げた利益を本国に呼び戻すことを指します。
日本では、3月などの決算月に、外貨建て資産を円に交換して日本に呼び戻す影響で、円高になりやすいと言われています。また、今回のドル高(対円を除く)では、アメリカドルが投資されていた国ほど、リスク回避によるドルのレパトリにより、通貨が下落していると指摘されています。 もともと、米ドルは世界経済の機軸通貨として、アメリカ国内に必要な分を大幅に超える量が刷られていました。それがヨーロッパに滞留し、『ユーロダラー』と呼ばれていたことは、過去の記事でも指摘しましたので、ご存知の方も多いと思います。最近では、ドルのM3は公表されていませんので、「ドルがどれだけ流通しているのか」を知ることは難しくなっています。 (ユーロダラーについては、過去の記事「来るべき暗黒の日(2) 世界株安と円高再び フレディーマック・ファニーメイ・RMBSとナイトの不確実性」「世界同時株安と円高(4) 円高の理由と中央銀行による流動性供給の弊害 世界恐慌かスタグフレーションか」も参照ください。) このブログでは、 ・アメリカは、若くて優秀な労働力に恵まれており、潜在成長率が高い ・しかし、対外債務国であり、継続的な資本のファイナンスが必要 ・ファイナンスが困難になった時点で、自国借金の棒引き・帳消しを迫る可能性もある ・特に、10年に一度は戦争をして景気浮揚をするような体質であり、注意が必要 と指摘してきました。 さて、ロイターは、「永遠には続かぬ米資本の本国回帰、ガイトナー発言で市場に緊張」(01/28)として、 ・米国資本(米企業、ファンド等)のリパトリは、昨年前半から本格化している ・つまり、米国人が在外資産を取り崩して、資本を本国回帰させている ・大幅なリパトリを進めざるを得なかったのは、海外の民間資本が米国から撤退したため、米経常収支赤字を決済するための資金が不足したため ・しかし、対外純債務国である米国のリパトリはいずれ一巡する ・その後は、リスクに敏感な民間資本の対米流入が継続できるかどうか、不透明 ・日本などの対米債権国が、保有するアメリカ国債(米債)を売れば、債券価格が下落するため、大量に売却できないというジレンマがある ・しかし、中国はアメリカ国債を交渉カードにしているなど、ずっと米国債を持ち続ける保証はない ・米国のリパトリが一巡し、公的・民間資本の対米流入によって、米経常収支赤字をファイナンスできなければ、為替・金利・インフレによる、ドルの価値下落がありうる と指摘しています。このブログで以前から指摘していたこととほぼ同じ内容なので、さもありなん、という記事となっています。 私はさらに踏み込んで、「中国とアメリカは、アメリカ国債の扱いや為替レートの調整に関して、すでに何らかの合意がなされている。中国とアメリカのコメントは、出来レースだ。最後には日本の資金が使い込まれる、壮大な振り込め詐欺だ。」と指摘します。 米国人が保有する対外資産(デリバティブを除く) 2008 2Q ▲1026.98億ドル 2008 3Q ▲ 95.05億ドル 2008 4Q ? 日本の統計による、米投資家(居住地ベース)の、本邦証券(株式及び債券)の、買い越し・売りこし(▲は売り越し) (2005~2007年)+9.6兆円 (2008年1~11月)▲2兆1108億円 資本の流出入(▲は流出)(2008 2Q) 海外公的資本 +1400億ドル 民間資本 ▲1200億ドル 米国債保有残高(2008年11月末) 1位 中国 6819億ドル 2位 日本 5771億ドル 米国の貿易収支(▲は赤字) 2008年10月 ▲567億ドル 2008年11月 ▲404億ドル (引用開始) 永遠には続かぬ米資本の本国回帰、ガイトナー発言で市場に緊張 [東京 28日 ロイター] 米金融危機でもドルが相対的な強さを保っている背景には、米国資本が在外資産を取り崩し、資金を本国回帰(リパトリエーション)させている現象がある。 この動きは為替市場で外貨売り/ドル買いをとなり、ドルの支援材料だ。しかし、対外純債務国である米国のリパトリはいずれ一巡することが予想され、その後は、円滑な対外借り入れの継続が米国にとって死活問題となる。 他方、ガイトナー新米財務長官は対米債権国である中国の通貨政策を名指しで批判、既に不安定化している外国資本の対米流入をいっそう冷え込ませるリスクを冒しているようだ。 <リパトリの痕跡> 米国資本(米企業、ファンド等)のリパトリは、昨年前半から本格化している。 国際収支統計によれば、米国人が保有する対外資産(デリバティブを除く)は、2008年第2・四半期に1026億9800万ドル(約9兆円)減少し、第3・四半期にも95億0500万ドル減少した。対外資産の減少は、米国人が在外資産を取り崩して、資本を本国回帰させた証しだ。 1960年の統計開始以来、米国の対外資産が四半期ベースで減少したのは10期のみで、2期連続で減少したのは昨年が初めて。第2・四半期の減少幅は過去最大となった。 日本の統計では、米投資家(居住地ベース)が2008年1―11月に本邦証券(株式及び債券)を2兆1108億円売り越したことがわかる。米投資家の対日証券投資は一昨年まで活発で、2007年までの3年間に約9.6兆円買い越している。 米国人が特に昨年第2・四半期に大幅なリパトリを進めざるを得なかったのは、海外の民間資本が米国から撤退したためだ。 同期に、海外の公的資本は1400億ドル超流入したが、民間資本は1200億ドル以上の規模で米国から流出した。このため米経常収支赤字を決済するための資金が不足し、米国人が資本を本国回帰させたという構図だ。 <ガイトナー発言の真意> リスクに敏感な民間資本の対米流入が今後一段と不安定になることが予想される中、米財務長官に指名されたティモシー・ガイトナー氏は、日本と並んで世界最大級の対米債権国である中国の為替政策を批判した。 ガイトナー氏は22日、強いドルは米国の利益、との見解を明らかすると共に、中国が為替を操作しているとオバマ大統領は確信している、と述べた。 「広範にわたるエコノミストの見解に基づき、オバマ大統領は中国が為替を操作していると確信している。大統領は中国の為替制度改革を求め、利用可能なあらゆる外交手段を積極的に講じる姿勢を示している」とガイトナー氏は述べた。 この発言について、東海東京証券のチーフエコノミスト・斎藤満氏は「ドル安の進行は海外資本の円滑な流入を阻害するので、債権者にも配慮し『ドル高は国益』という看板を一応は掲げている」ものの、「2兆ドル規模に拡大する見込みの連邦政府の借金の負担を軽くする為に、米国にはインフレ待望論があり、このためにドル切り下げが必要との認識が根底にはある」と分析する。 一方、中国人民銀行(中央銀行)の蘇寧・副総裁は24日、このガイトナー氏発言について、誤解を招く発言だとし「発言は事実に反するだけでなく、金融危機の原因の分析を誤った方向に導く」と反論した。 中国の反論を受け、米国サイドは一転防戦に回った。 ギブズ米大統領報道官は26日、ガイトナー発言について、オバマ大統領が選挙期間中に示した見解を繰り返したのであって、正式な結論ではないとした。 ガイトナー発言を受け、米国が4月に発表する為替報告で、中国を為替操作国に正式認定するのではとの見方が高まっているものの、ギブズ報道官は、オバマ政権がそうするかは依然、議論の余地があることを示唆した。 中国の米国債保有残高は2008年11月末時点で6819億ドルと世界最大で、2位は日本の5771億ドルとなっている。 主な対米債権国が、保有米債を売れば、債券価格が下落し、自らのポートフォリオが傷むため、債権国は自縄自縛に陥り、大量に売却できないという思惑も市場にはある。 しかし、「中国が日本のように漫然と米国債を持ち続けるという思い込みが、全く的外れなことは追々証明されるだろう」(ファンド・マネージャー)との声も聞かれる。 米国のリパトリが一巡し、公的及び民間資本の対米流入が、米経常収支赤字の決済に十分な額に達していなければ、ドルが下落するだけでなく、米国は厳しい国内調整を強いられる。 米国の貿易赤字は昨年10月に567億ドルだったが、11月には404億ドルと急減し、調整の足音が聞こえてくる。 (ロイター日本語ニュース 森 佳子) (引用終了)
今回の景気回復局面(そんな実感はありませんでしたが)は、「かげろう景気」なんだそうです。実感にとって実感のない側面を捉えた、ナイスネーミング(?)だと思います。
(引用開始) 「かげろう景気」与謝野経財相が命名、最長でも実感乏しく 与謝野経済財政相は30日の閣議後の記者会見で、戦後最長となった今回の景気回復局面について、「『ダラダラ陽炎(かげろう)景気』とでも言うんでしょうか」と、独自の命名を披露した。 陽炎は、あるかないか、はっきりと分からないものの例えに使われる。経財相自身は「命名」の根拠を明言しなかったが、景気回復実感の乏しさをなぞらえたとみられる。 07年10月まで5年9か月にわたった回復局面は、期間では高度成長期の「いざなぎ景気(65年11月~70年7月)」を上回ったものの、実質成長率は年平均で2%程度にとどまった。賃金上昇率はほぼ横ばいで低空飛行が続いた。 (2009年1月30日18時57分 読売新聞) (引用終了) これまでも、過去の記事「実感なき景気回復 個人所得伸び率はマイナス さらなる人件費カットがありうる」(2006/11)などで述べていますように、 「個人消費は落ち込み続けています。個人消費落ち込みの原因は、所得(賃金)の伸び悩み・・・なのです。そして、ここからさらなる人件費カットがありうると予測します。・・・たとえば、正社員を減らして、派遣としたり、出向させたりすることで、年金保険料を含む社会保険料を簡単に減らすことが出来る。・・・まもなく、働いても働いても、豊かになれない・・・時代が来ると、予測しています。冷酷なようですが、それを避けることは出来ません。」 と述べた内容が、すさまじい勢いで現実になってきているのです。 --- さて、これまで私が思っていたことのひとつに、 『景気拡大局面には、余剰利益や超過利潤が生まれやすい。それに伴い、使途不明金(=各種献上金)・利益供与・取り込み・使い込み・贈収賄・その他経済犯罪が生まれやすい。プラスのサイクルが回っているうちは、表に出てくることも少なく、各種利権団体の圧力によって握りつぶされることもあるだろう。 しかし、景気後退局面には、「カネの切れ目が縁の切れ目」ということで、それらの政治的・経済的な影響力が弱くなると同時に、それら経済犯罪の証拠がリークされ表に出てくることになる。』 ということがあります。その例は、快挙に暇が無いと思います。たとえば、 「特捜検察vs.金融権力/村山治」 「徴税権力―国税庁の研究/落合博実」 などを参照ください。 「かんぽ(簡保)の宿」の疑惑も、そのひとつかと思いましたが、政権を巻き込んだ疑惑だとすれば、その分根が深いのかもしれません。 (引用開始) 日本郵政の「かんぽの宿」を、オリックスの系列会社であるオリックス不動産に一括譲渡する、という新聞報道を見て私は直ぐに何か裏があるのでは、と疑惑を感じた。 オリックスと言えば、直ぐに宮内会長が浮かんでくる。小泉政権時代に規制改革にリーダー的役割を果たした。小泉さんの「民間で出来ることは民間で」というスローガンの元で民営化を進めたが、その過程で他社に先駆け、民営化の話題に上がった事業をオリックスの事業拡大に活用した、という疑惑がもたれていたのだ。 国民共同の財産である「かんぽの宿」を、小泉「改革」や郵政民営化を進めてきた宮内氏を会長とするオリックスに格安で一括譲渡しようとしていることにみられるように、「改革」や郵政民営化にまつわる利権問題・疑惑も発生した。 売却先が、投資ファンドや他の不動産会社であれば、何の問題もなかった。規制緩和の旗振り役を務め、「平成の政商」と呼ばれた宮内氏が会長しているオリックスだから問題になった。オリックスへの「かんぽの宿」の譲渡が報道されると、インターネット上には、「宮内氏の利権漁り」を糾弾する書き込みが相次いだ。 底なし沼の「かんぽの宿」疑惑。1万円の物件が6000万円に化ける、というフザケタ転売が明らかになったが、郵政がらみの怪しい施設はもう1件あった。鹿児島県指宿市の「指宿簡易保険保養センター」。日本郵政公社が2007年に全国178施設を一括売却した際、評価額1万円で売られた物件だが、調べてみると、昨年10月にリゾート風の和風温泉旅館に生まれ変わっていた。こちらもやはり転売。仲介に入った不動産業者が丸儲けしたのは間違いない。 (引用終了)
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