私は、約5年ほど前から、「2012年12月」に注目していました。
これは、「マヤ暦の終わり」や「フォトンベルト(?)」といった、「またぞろノストラダムス的終末論」とは、まったく異なったものです。(中国では、昨日が「世界の終わり」だったようですが、別に何もなかったようですね) 「政治災害・経済災害・自然災害には、ある一定のサイクルがあり、それらは連動することがある」という観点からです。 政治災害 ・・・ 日中紛争 経済災害 ・・・ アベ・ショック 自然災害 ・・・ 近畿大震災・中部大震災 自民党政権に戻ったことについては、別に何も批判的に申し上げることはありません。ですが、これで「政治トップ層・経済トップ層・所得の低い一般市民層」が「戦争をやりたい」という方向に向かっていくことでしょうし、「ブロック経済で囲い込んで自国を守り、ついでに大型の景気浮揚もやりたい」という世界のトレンドにも合致しているのでしょう。 「政治と経済が連動するというのは、わかる。でもそれらと、自然災害は、関係ないのでは?」と思われることと思います。これについては、 「この中では、「自然災害」が、最初に起こるべき、トリガーイベントとなる」 という可能性がある、ということを申し上げておきたいと思います。 何もなければ良いのですが、くれぐれも、ご注意ください。 #
by kanconsulting
| 2012-12-22 10:16
| 経済状況
皆様
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。 昨年は、「世界同時多発デフォルト元年」と書きました。デフォルトに該当したのはギリシャだけ(選択的デフォルトはデフォルトに該当しないというのは、一種の詭弁でしょう)でしたが、ポルトガルは実質上再建不可能となってしまいました。 今年は、「世界同時多発デフォルト本格年」と、宣言いたします。世界は、瀬戸際に来ているのだと、そう実感します。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 #
by kanconsulting
| 2012-01-01 01:58
| 業務連絡
読者様
更新が遅くなって、ご心配をおかけしているとしましたら失礼します。 長年使っておりましたパソコンが故障し、バックアップ機で運用しているような状態が、半年以上続いております。バックアップ機は軽量小型のネットブックですので、容量も小さく、多量のデータを参照しながら何かを考察するのには向いていません。事実、これまで蓄積したデータについては、バックアップ機ではまったくといっていいほど活用できていません。しかし、再来週には新型機が納品される予定ですので、その後はスムーズな記事作成が出来るのではないかと期待しています。 更新を意図的に遅くしているという事情もありますが、その理由については、繰り返しません。 前の記事は、私が自信を持って書いたものですので、何度か読み返していただけると、幸いです。 --- さて 今年の始めに、 『今年は、世界同時多発デフォルトの元年になる』 と予見しました。その通りになりつつありますが、全く嬉しくありません。私は当物屋ではないのです。 ギリシャは「選択的デフォルト」を選び、現在はイタリアに飛び火しています。もともとイタリアは、ストック面はともかく、フロー面ではデフォルトする予定ではなかったはずです。売り崩し(パニック売りとの区別がつきにくいですが)がなければ、このような事態は起こらなかったかも知れません。しかしながら、大規模な信用収縮においては、文字通り「何が起こっても不思議ではない」と考えるべきでしょう。 疑心暗鬼が、さらなる信用収縮と、「売り逃げ(売り崩し)」へのドライビングフォースとなります。「自分さえよければ良い」は、マクロで見ると成り立たないこと、まさに合成の誤謬でしょう。 一喜一憂させながら、相場が乱高下を繰り返し、その過程で確実に世界の信用余力を奪っていく様子は、あたかも、ダイエットとリバウンドを繰り返す中で、基礎体力や必要な筋肉まで損ない、脂肪がつきやすくなり、健康を失っていく様子にも似ています。 このような、振幅を繰り返すようなリワインドは、中間層の資産を削り、富の偏在を促進させます(そして、それによって儲ける存在があることも、忘れてはなりません)。国を支えるべき中間層の貧困化は、国全体としての安定度を大きく下げ、戦争の要因のひとつになります。 --- タイトルの話です。「ハドソン川の奇跡」の機長による名セリフですが、ここでは、私が読者様に望ましくない未来を警告します。警告の内容は、戦争の可能性です。 「またか。21世紀の世界で、大規模戦争はもう起こらない。戦争厨は、いい加減にしろ。」と思われたとしましたら、非常に残念なことです。歴史を振り返っていただきたいのです。 「通貨安競争」を経て、今、世界は、急速に「ブロック化(ブロック経済)」へと進んでいます。信用収縮と、大きな需給ギャップは、有望市場の囲い込み(アジア)へのインセンティブとなります。TPPも、ブロック化の文脈で理解すると、どなたにも理解しやすいものと思います。 (大きな需給ギャップは、超過需要の喚起を渇望するインセンティブとなります。そして、戦争が「過剰設備と不良在庫を廃棄し、超過需要を喚起する」そのひとつの手段であることは、これまでに何度も述べています。) TPPは、非常にラフな理解で言うと、「アメリカ主導のブロック経済圏を作るための仕組み」と言っても、それほど間違いではありません。 そして、EUは、私の理解では、「EU連邦国」とならざるを得ないでしょう。別の国は見捨てても、同じ国の同胞は見捨てられません。EUが、空中分解を免れて、新しい時代に生き残るためには、通貨だけではなく、経済全体(国の債券発行を含む)、もちろん政治を統合する必要があります。EUにとって、今のピンチは(おそらく最後の)チャンスでもあります。 とはいえ、世界はそれほど単純ではありません。まだ、お膳立てが整っていないのです。あと1発か2発、きつい衝撃がないと、人類は同じ過ちを繰り返さないのです。 --- 強欲なものがカネに困れば、自分よりカネを持っているものから巻き上げるか、自分より弱いものから搾り取る方法を考えるのが普通です。カネを持っていて(対外債権が多い)、かつ、弱い(政治的発言力、軍事的イニシアチブが乏しい)国。それは何だと思いますか?読者様にも、容易にお分かりと思います。 特に、債務者が債権者を相続した場合には、その債権は混同により消滅することと同様に、債務国が債権国を滅ぼし、あるいは支配下に置いた場合には、その債権は実質上意味のないものとなること、これも容易にお分かりと思います。歴史上、軍事力で借用証書を焼かれた国がどれほどあったのか、多すぎて私には判りません。 今、EU情勢が一喜一憂を繰り返しているのは、ある意味、「演出された揺さぶり」でもあるのです。ずっと危機的状況が続くのではなく、時々はほっとさせ、安心もさせる。そして「やっぱり厳しい」と落としてみる。これを繰り返す。そして、カネを持っているものを心理的に揺さぶるのは、何も「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」のような末端のチンピラだけのテクニックではないのです。EUの首脳たちは、日本と中国を横目でチラ見して、「どのようにカネを引っ張るか」という話をしているに違いありません。 --- このように、今の世界は、戦争が起こりやすい状態になりつつあります。 ・中間層の貧困化、不満の増加、国の将来安定性ダウンのため ・過剰生産設備と、過剰在庫の処分による、デフレ脱却を望む産業界の声 ・超過需要の喚起に対する、各方面の声 ・債務消滅(借金の棒引き)に対する渇望の声 ・ブロック経済への傾斜 では、どうすれば良いのでしょうか?そのご質問に対して、私は、短く一言でお答えしたいと思います。 『総員、衝撃に備えよ(Brace for impact)』 #
by kanconsulting
| 2011-11-11 02:54
| 経済状況
先日のエントリーで、
『日本においては、福島第一原発事故による「汚染」の急拡大により、「成長の限界」が急速に前倒しになり、前提条件が大きく変わってきた(生き延びるためのリソースの奪い合いになる)』 と書きました。これはデマや風説ではありません。 「成長の限界」という文脈で「汚染」と言いますと、その汚染を除去するのにもリソース(エネルギー、金属や石油などの有形資源、工数)が必要ですし、放置すると農業生産が停滞したり/直接間接に人類の健康を損なうことで、どちらにしてもリソースを損なううえに、成長の限界を前倒しする厄介な存在であるというニュアンスがあります。 特に、食物連鎖を通じて体内に取り込まれる汚染物質の恐ろしさは、日本は何度も経験しているはずです(水俣病、その他)。放射能(放射性物質)は、体内の生体組織の内部から直接に遺伝子を破壊するという性質があるため、可能な限り内部被爆を避けるべきであるというのが常識です。 それを担保するために、法律で認められた一般国民の年間被爆量は、1ミリシーベルト/年です(外部被爆+内部被爆)。ちなみに、放射線被爆による白血病発病が労災と認められた最低線量は、5.2ミリシーベルト/年ですから、5倍ほどの安全値を見ていると考えて良いでしょう。 今ここに、「多少は汚染されているかもしれないが、被災地の農産物を買うことで応援しよう」「多少の放射能は日本国民全員で負担しよう」という風潮があります。それに加えて、「検査すると多少の放射能が検出され、忌避されてしまうので、検査自体を拒否しよう」「これくらいなら多分大丈夫だろうし、知らなかったことにして、こっそり出荷してしまおう」という意図があってもおかしくありません。 福島県の小学校で、「今こそ地産地消」「風評被害の解消」「地元産の野菜が安全であることを全国にアピールするため」として、福島県産の野菜が学校給食に提供されていたことも記憶に新しいところです。 放射能が検出されているのは、各種の野菜、牛乳、小型の魚、茶葉、そして新たに肉牛ですが、これも特段に驚くべきことではありません。肉牛はトレサビリティがあるので追跡が容易ですが、「牛乳」のようにブレンドしてしまえるものはどうでしょう?畜肉であっても、ミンチなどに加工してしまえば? ご存知のように、国は「放射能の除染」には、あまり乗り気ではありません。 そして、おそらく国には「内部被爆は、できるだけ認めない」という方針がある以上、「将来にガン・白血病などが増えたとしても、個々のケースで因果関係を証明することはできず、国は知ったことではないし、当然補償もしない」というストーリーがあるものと思います。 長々と放射能の話を書いたのは、『国(政府)が国民を十分には守らない/守れない』というひとつのケースとして、納得いただけると思ったからです。 上のほうに書いた成長の限界におけるトレードオフから言いますと ・汚染を除去するのにはリソースが必要 ・・・ お金と人手がかかるので、消極的に実施 ・農業生産について出荷停止の場合は補償するが、禁止しない ・・・ 規制値以上を出荷しても罰則なし ・やむなく、国民の健康を「薄く・広く」犠牲にする ・・・ 消去法で、この選択肢が残る 今後、食料自給率の低い日本で、エネルギーと食料の輸入がダブルで増えることで、世界の中での日本を巡るマネーフローが、かなり異なった風景となることが予想されます。 (このエントリーは、2011年7月ころに記載していたものですが、長い間、公表をためらっていました。しかし、いつまでたっても良心的な解決策が見られず、逆に「食べて応援」「ガレキ拡散」などの、悪魔的といっても良い方針のみが実施されているところ、もはや救いようがないとして、公表に踏み切るものです。) #
by kanconsulting
| 2011-07-13 02:28
| 経済状況
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