日米の金利差と、為替レートの関係

昨年の3月ころ、BNPパリパの河野龍太郎氏は、次のように述べていました。

・ここ20年、アメリカの長期金利が日本の長期金利を上回っているのは、長期円高予想のためだ。
・円高予想を克服すれば、金利が上昇するだけでなく、デフレも解消する。
(ダイヤモンド2004/3/27)

日米間の金利裁定式は、

日本の長期金利 = アメリカの長期金利+ドルの予想上昇率-リスクプレミアム・・・式1
アメリカ・日本の長期金利差-リスクプレミアム = 円の予想上昇率・・・式1’

となります。(これは一般的な式と思います)

河野氏は、
・金利裁定式は、「長期的には円高だから、日本の長期金利はアメリカの長期金利よりも恒常的に低い」と解釈できる
・円高予想がデフレ予想につながり、日本の低金利が続く
・機関投資家も「ドル資産の円ベースの利回りは、結局は円高差損によって、円資産と同じ低い利回りになる」と考えているはずだ
と述べていました。

この第1文は、
(要因)長期的な円高予想 → (結果)日本の長期金利はアメリカの長期金利よりも低い
となっていますが、このような因果関係はレトリックとしてのみ成立します。

これまでのエントリーでも述べたように、為替は「実需」「仮需」が複雑に入り乱れた結果形成されるもので、金利裁定式のみで予想することは不可能です。

今年に入ってからのアメリカの金利上昇と、ここ1年のUSD/JPYレート(いわゆるドル為替レート)週足を見てみると、「アメリカFFレートが徐々に上っても、裁定式とは逆に円安に触れた」ことがわかります。

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逆に、円高になるとして、製造業がどのくらいなら耐えられるのかと言う推算が「円高耐久度」です。(大和総研より引用)

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by kanconsulting | 2005-06-09 00:45 | 経済状況
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