人口統計に基づいた未来予測~自治体破綻 経済状況の発展段階説(3)

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本日の「報道ステーション」をご覧になった方もおいででしょう。内容は、団塊の世代の退職にからんだ「2007年問題」を、少子高齢化に起因する多摩市の財政破綻の視点から紹介したドキュメンタリーでした。

東京のベッドタウンである多摩市は、少子高齢化による労働人口と税収の減少、公務員の大量退職による多額の退職金の支払い、公的施設の老朽化など、複数の要因によって、近い将来の自治体財政破綻の可能性が極めて高いと予測されているとのことです。
このうち、公務員退職金については、そのための特別債を起債するほか無いだろうとの識者のコメントが紹介されていました。

(地方自治体破綻については、「日本国財政破綻Safety Net」に詳しく紹介されています。右側のリンクからどうぞ)

さて、人口統計に基づいた未来予測は、一般的な予測より精度が高いとされています。ですので、エコノミストの株価予測・為替予測を読むよりは、人口動態をチェックするほうがはるかに実入りがあるというべきでしょう。

そこから予測される項目としては、これまでも紹介していますように、
・現行制度のままでは所得税収・住民税収は減少する
医療・福祉に関する支出は減らすことが困難
・税負担や保険負担を増加し、高負担社会とせざるを得ない
です。

このような状況は、歴史上のイギリスに似ていると指摘する声もあります。

(引用開始)

私たちが歴史に学べるもの(7/19)

日本人にとって、欧州に国としての生き方を真剣に学ぶべき時期が近づいてきているように思います。人口減少など「成人病」が気になり始めたわれわれ日本人にとって、かつて「栄光からの衰退」を経験したことがある欧州各国はいろいろ参考になることが多いのではないでしょうか。

いまの日本の投資環境がある意味で似通っているのは100年あまり前の英国であるとも思えるからです。19世紀後半には英国は産業革命後の高度成長が止まり、世界の経済大国としての地位に陰りが見え始めていました。そんな時期の英国で生まれたのが世界で初めての投資信託。当時の新興国だった米国などに資金を大胆に振り向け、英国民の財産形成に寄与していきます。記事で詳述していますが、当時の英国と現在の日本とでは類似点に事欠きません。

当時の米国に当たるのが、たとえばBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の4カ国でしょう。ただし、こうした国々の成長は一筋縄ではいかないかもしれません。制度面など投資上のリスクが伴うことも確かです。

(引用終了:日経金融新聞 http://www.nikkei.co.jp/ks/)

また、小職も過去のエントリーにおいて、同じような内容を指摘しています。ご参照ください。

「経済状況の発展段階説」
「国際貸付ではなく国際投資を(経済状況の発展段階説の続き)」
「では、どのファンドがいいのか(5) 国際分散の意味」
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by kanconsulting | 2005-07-20 01:02 | 経済状況
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