日本の財政状況がディスクローズされてきます

今年になってから、日本の財政状況を懸念する声が、メディアにも出てきています。それ以前は、いわゆる「異端」扱いだったことを忘れてはいけません。ニュースというものは、大きくは、ある一定の意図を持って流されるものです。政治・経済に関連するニュースを聞いたら、「それはなぜ報道されているのだろう」「どこまで本当なのだろうか」「別の側面はないのだろうか」などと疑う姿勢が必要と思います。

日本国財政破綻セーフティーネットには、次のように記載されています。

(引用開始)
244.早くも増税の話が
(中略)
同じく9面に追い打ちをかけるような記事があります。「来年1月にも、社会保障財源の不足分などを埋める本格増税のシナリオの検討に入る段取りを描く」「消費税には低所得者の負担が重いという問題がある。不公平感を少なくするため、高所得者・資産家への、所得・資産課税の強化を検討する動きがでてきそうだ」

これは、大阪朝日が何を根拠に書いているのか、政府税調のメンバーの誰かが意図的にリークしたのか、真偽のほどはわかりません。(略)
(引用終了)

日本国財政破綻セーフティーネットの管理人さんが指摘しているように、「政府税調のメンバーの誰かが意図的にリークした可能性もある」ですね。アドバルーンを上げて世論の反応を見る、これは常套手段です。そして、特に反論が見られなければ、既成事実化してしまうのです。

そして、これからは、「日本の財政が厳しいのだから、増税はやむなし」「外国と比較しても、日本の税金は安いのだから、増税はやむなし」という論調のニュースなどが増えてくることと予想しています。もちろん、それもアドバルーンです。

おそらく、今後2年間に、内閣は「国民の信認を受けた」として、増税への足固めをすることでしょう。

小職は、増税よりも前に、
・特別会計の見直し、政府・特殊法人などの連結決算
・国家会計の複式簿記による正確な開示
・歳出の徹底した削減
が必要と主張します。

以下、関連したニュースを転載します。

(引用開始)
谷垣禎一財務相は13日の閣議後記者会見で、税率引き上げを含めた消費税見直しに関し「(実施するとしても)2007年度にすぐというわけではない」と述べ、07年度の税制改正で議論を整理した上で、実際の増税時期は慎重に判断するとの認識を示した。
小泉純一郎首相も今回の総選挙で消費税引き上げについて「07年度は早いと思う」と指摘、08年3月までの税率引き上げ実施には否定的な見解を明らかにしていた。
財務相は所得税、住民税の定率減税存廃については「流れはそういう(廃止の)方向にある」とし、景気動向に留意が必要としながらも全廃が基本方針との認識を示した。
(引用終了:2005年09月13日火曜日 河北新報

(引用開始)
増加する国の借金と財政改革 2005年9月15日

衆院選でも各党の公約にあがった歳出改革。歳出削減が現実にどう進んでいくかはその後の増税に影響する為、私達国民は国の借金や歳出の使い方について、選挙後も関心を持つべき項目となります。

■ 主要先進国の中で最悪の水準
連年の借金でわが国の借金の残高は年々増加しており、国債残高は2005年度末で538兆円。これは一般会計税収(約44兆円)の12年分に相当し、総人口で割ると国民一人あたり約422万円の借金をしていることになります。
わが国の借金の状況(債務残高の対GDP比)を他の主要先進国と比べてみると、他の
主要先進国は着実に財政の健全化を進めた結果、横ばい、あるいは減少する傾向にありますが、日本は急速に悪化してきています。(下図参照)
2005年で170%とわが国の財政状況は主要先進国の中でも最悪の水準となっているのです。

債務残高の国際比較(対GDP比)
暦年 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998
日本 64.8 68.7 74.9 79.7 87.1 93.9 100.3 112.2
米国 71.3 73.7 75.4 74.6 74.2 73.4 70.9 67.7
英国 33.6 39.8 49.6 47.8 52.7 52.6 53.2 53.8
ドイツ 38.8 41.8 47.4 47.9 57.1 60.3 61.8 63.2
フランス 40.3 44.7 51.6 55.3 63.9 67.5 69.4 71.1
イタリア 116.5 126 127.9 134.4 133.5 135.7 133 133.4
カナダ 82.1 89.9 96.9 98.2 100.8 100.3 96.2 93.9

暦年 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
日本 125.7 134.1 142.3 149.3 157.5 163.5 170
米国 64.1 58.2 57.9 60.2 62.5 63.5 64.9
英国 48.8 45.9 41.2 41.5 42 43.4 44.9
ドイツ 61.6 60.9 60.5 62.9 65.1 67 68.6
フランス 67.3 66.2 64.9 68.7 71.2 74 76.2
イタリア 128.4 124.5 122 121.5 120.9 120 119.5
カナダ 89.5 81.8 81 77.7 73.3 70.6 67.2

(注)計数はSNAベース 一般政府。
出典OECD/エコノミックアウトルック(76号(2004年12月))。

■ 期待される特別会計の改革
衆院選のマニフェスト(政権公約)では与野党が特別会計改革を財政構造改革の柱に据えました。特別会計の歳出総額は05年度予算で約412兆円と一般会計の約5倍。特会間のやり取りなど重複計上を除いても205兆円に上ります。
「母屋でおかゆをすすっているのに、離れですき焼きを食っている」。政界を引退した塩川氏が財務相時代、こんな例え話をしたことがありました。国の一般会計は財務省主計局の厳格な査定があり、各省庁が予算の増額を求めても簡単に認められないし、最近は削られることの方が多い。ところが、特別会計は独自財源を抱え、ある種の独立採算が成り立つため主計局も査定に力を入れず、事実上各省庁任せの状態が続いていました。
2006年度予算編成で、特別会計の改革が焦点に浮上し、衆院選に向けて自民、民主両党が特会の抜本改革を打ち出したのを受け、省庁の中には要求を今年度よりも減らすなど選挙後の歳出改革の加速をにらんだ動きもあります。財務省は抜本改革に乗り出す構えだが、所管省庁や族議員の抵抗が強いだけに厳しいせめぎ合いが予想されます。
歳出削減がかけ声に終わればスリム化なき増税に流れる危うさもはらんでいます。
選挙後も一国民として、経過を見守りたいと思います。
(引用終了 MSNマネープランのコラム
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by kanconsulting | 2005-09-19 01:21 | 経済状況
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