「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意(ファイナンシャル・リテラシー)

本屋に行きますと、昨今のプチ株式ブームを受けて、「あなたもこうすれば株式(外貨)で丸儲け!」系の本が平積みにしてあるのをよく見ます。また、週間ダイヤモンドなどの経済週刊誌も、株式投資を特集するようになりました。4年に一度めぐってくるお祭りのようなものですね。

結論から言います。

「あなたもこうすれば株式(外貨)で丸儲け!」系の本は、毒です。今すぐ捨ててください。週間ダイヤモンドなどはまだ罪が軽いほうですが、読まないに越したことはありません。

なぜ毒なのか?それは、あなたから「自分で投資について考える能力を奪う可能性が高い」からです。どの銘柄がお勧めかを知るより、最優先でまず、自分で考える能力=ファイナンシャル・リテラシーを身に付けることです。

日本人には、情報ダイエットが必要です。情報ダイエットは、普通のダイエットと同じく、次の3ステップからなります。

①不要・有害な情報が入ってくるのをシャットアウトする (不要なカロリー摂取をカットする)
②本当に有用な情報だけを必要なだけ取り入れる (優良な栄養を必要なだけ取り入れる)
③取り入れた情報を、判断し、身につけ、行動に移す (消化する、使用する)

これだけです。

では「不要・有害な情報」は、どうやって見分けたらよいのでしょうか?これは難しい質問です。ですが、答えはあります。ポイントは、「自分で考えることができる能力をアップできるかどうか」です。ですので、

①いきなり、お勧め銘柄(お勧めファンド)が書いてある本は、その時点で×です。
②「私はこうやって○千万儲けた!」との単なる成功談は、参考にもなりませんので、×です。
③テクニカルな手法そのものの解説はいいのですが、「絶対確実な方法!」とあるものは無条件で×です。投資に絶対はありません。
④危機感を煽ったり、特定の投資顧問業者を勧めているのは、×です。
⑤オカルトは、無条件で×です。

逆はどうでしょうか。

①読者のファイナンシャル・リテラシーを高める意図があれば、○です。
②リスクとリターンについてきちんと説明してあれば最低でも△、さらに「資産と負債」や「アセット・マネジメント」の考え方に沿っていれば、○です。
③リスクに見合った期待リターンの数値を提供しているのは、良心的といえるでしょう。

小職の見解によりますと、普通の民間人がコンスタントに叩きだせるのは、良くて年利10%までです。これくらいなら、仕事と両立して可能な数字と考えています。

これを大幅に超える数字、たとえば、「2年で10倍!(年利300%以上)」「5年で100倍!(年利250%以上)」は、正規分布で言うとボラティリティが高すぎます。宝くじに当たるようなもので、その恩恵に与れるのは一部の限られた人か、詐欺師だけだと考えます。

結論から言いますと、「投資について自分で考える能力=ファイナンシャル・リテラシー」を身に付けることが最優先です。そのような状態になれば、雑誌のお勧め銘柄を見ても自分で正当性を判断できるため、毒になりません。「これはポジショントークだな」と見破ることができるようになるまでは、毒は避けて通るほうがいいでしょうね。

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先日書店で、初老の男性が「ツナギ売買の実際/林輝太郎」を手にしていました。「お主、やるな」と思ってしまいました。「林輝太郎」は、「株式サヤ取り教室」でも紹介しましたが、ごくごくオーソドックスなテクニカル手法の達人です。地味ですが、確実です。別途、投資ブログで紹介したいと思います。

ファイナンシャル・リテラシーの教科書については、以下のリンクをご覧ください
「国家財政破綻研究ページ」
「国家破産・財政破綻に勝つ資産運用」
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by kanconsulting | 2005-10-28 00:33 | 経済状況
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