「2009年、中国の攻撃で日中開戦」 日中戦争のシナリオ

まず、以下のストーリーを見てください。中国が日本に軍事攻撃を加え、日本が降伏するというものです。

(引用開始)

▽中国では北京五輪後、貧富の差が拡大、失業が急増し、共産党政権は国内でナショナリズムをあおり、対外的には日本への糾弾を強めて人民の不満を抑えようとする。「日本の首相の靖国参拝は中国への戦争行為とみなす」とまで宣言する。

▽中国は日本を屈服させるため中国全土で反日デモを組織し、日本人の技師らをスパイ容疑で裁判にかけ、死刑を宣告する。反日デモの参加者は全土で2000万人にまでふくれあがる。中国はさらに日本の首相が靖国に参拝したことをたてに天皇の謝罪を求める一方、尖閣諸島の放棄を迫る。

▽中国は日本人「スパイ」数人を処刑し、日本へのサイバー攻撃で東京証券取引所や航空管制システムをまひさせる。さらに日本列島の上空を越える弾道ミサイル数発を発射し、尖閣攻撃の態勢をとる。

▽2009年8月、中国は巡航ミサイルを靖国神社に撃ち込み、破壊する。尖閣への攻撃も開始する。日本側も自衛隊が応じ、日中間の海戦が始まる。だが米国の女性大統領は「米国は中国と戦争をしたくない」として日本への支援を拒み、日本の首相に国連の調停を要請せよと説く。

日本は大被害を受けて中国に降伏するという想定だが、この本はこうした事態を起こさないためにこそ米国は警戒を怠らず軍事面での対中抑止策を保持すべきだと訴えている。

(引用終了 産経新聞2006/6/27

このストーリーは、国家機関の予想ではなく、小説(フィクション)のものです。ですが、小説にしてはやけにリアリティがあると思いませんか?

これは、「米国の元国防総省高官2人の共著による、仮想の軍事シナリオ」となっており、アメリカの国家戦略において、仮説の一つとして検討されているように思います。

(引用開始)

米、元高官 仮想軍事シナリオ共著 「2009年、中国の攻撃で日中開戦」

【ワシントン=古森義久】「2009年に中国のミサイル攻撃で新たな日中戦争が始まる」という仮想の軍事シナリオを描いた本が、米国の元国防総省高官2人の共著でこのほど刊行された。中国が日本に尖閣諸島の領有権や首相の靖国神社参拝、石油資源獲得などで高圧的な要求を突きつけ、日本側が応じないことから軍事衝突へ、という近未来フィクションだが、米国の新女性大統領が同盟国の日本を支援しないという想定までが含まれている。

この本は「ショーダウン」(対決)と題され、6月上旬に米国の大手出版社レグネリー社から刊行された。著者は先代ブッシュ政権の国防副次官のジェッド・バビン氏とレーガン政権の国防総省動員計画部長のエドワード・ティムパーレーク氏。両氏とも国際安全保障や中国の軍事動向を専門に研究した実績があり、この本は中国の対外戦略と人民解放軍の実態を分析している。

副題に「なぜ中国は米国との戦争を求めるのか」とあるように、中国が現在のような大規模な軍拡を続けるのはやがてアジアからグローバルな覇権を追求し、米国と対決する意図があるからだという見解をとっている。その結果、米国やその同盟国側が強固な抑止措置をとらない限り、中国は台湾、韓国、日本や米国自体に軍事的に挑戦してくるという想定で、いくつかの軍事衝突や戦争のシナリオを描いている。

そのうちの「中国と日本の戦争」のシナリオは、米国で大統領選挙が、中国では北京五輪が終わった2009年の1月から始まる。米国では初の女性大統領が誕生し、その民主党リベラルの親中志向から、中国がロシアと合同で尖閣諸島近くで示威的な軍事大演習をして、日本の首相が抗議を要請しても、「対中関係は重要だから中国を刺激してはならない」とかえって日本を抑える。それ以後の危機の展開では以下のような大筋のシナリオが示される。

(引用終了)

つまり、中国の対外戦略と人民解放軍の実態を分析した結果、
・中国には、アジアからグローバルな覇権を追求し、米国と対決する意図がある
・中国は、現在のような大規模な軍拡を続ける
・強固な抑止措置をとらない限り、中国は台湾・韓国・日本・米国に軍事的に挑戦してくる
という可能性があるとの見解が示されているということです。

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ですが、これまでのエントリー「戦争は最後の不況対策」にて、次のように述べました。

(再掲開始)

日本は、戦争をすべきではありません。・・・もし、日本が戦争する(させられる)ことになれば、・・・あなたの財産はすべて召し上げられるだけではなく、命まで取られます。そして、その戦争でトクをするのは、誰ですか?「あなた」でないことだけは、確かです。

国家財政の破綻であれば、まだ対策の打ちようもあります。ですが、戦争に対しては、どうしようもありません。「命あってのモノダネ」なのです。

(再掲終了)

小職の見解は変わりません。
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by kanconsulting | 2006-07-12 00:12 | 経済状況
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