「骨太方針2006」 国の資産、140兆円規模圧縮

政府は、財政健全化について、『2011年度に、国と地方を併せた基礎的財政収支(プライマリバランス)の黒字化』を目標に設定したということです。

その達成のために、
①今後10年間で国の資産を約140兆円圧縮
②11.4兆~14.3兆円の歳出削減
③歳入増
があげられています。

(追記開始)

・プライマリバランスは、フローの話であり、政府資産というストックの話とは直接の関係はありません。
・プライマリバランス改善に寄与するのは、上の②③です。
・①は、直接には、国家債務の削減に寄与します。

また、「木村剛のコラム 「骨太」の財政健全化文言は画期的」「たそがれ貞子 久々の更新(インフレの予感)」などにて指摘されていますように、
・「財政健全化をフロー・ストック両面から的確に管理・評価するための公会計制度を計画的に導入・整備する」
・「公会計制度について複式簿記のシステム化の検討を行うなどその整備を促進するとともに、財務書類の公表を迅速化させ分析・活用を図る」
という文言が入っているようです。

(追記終了 7/21)

本日は、『①国の資産、140兆円規模圧縮』について記述します。

国の資産は、約707兆円(2005年度末の推計)。具体的には、以下のようになっています。

●独立行政法人などへの出資金
●有価証券など
●公務員宿舎・庁舎などの国有財産
●貸付金(政府系金融機関・地方公共団体向け)
○運用寄託金(公的年金預かり金の一部)
○外為特会保有外貨資産
○公共用財産(河川・道路)
○その他物品

●:圧縮対象の資産 約390兆円 このうち約140兆円を削減
○:非対象

行政改革推進法では、今後10年間で名目GDP(国内総生産)比で半減=140兆円規模で圧縮するために、以下のような方法が挙げられています。

・公務員宿舎・庁舎・未利用国有地などの、国有財産の売却など:約12兆円
・財政投融資資金の貸付金の証券化・財投改革:130兆円

しかし、具体策が明らかになっているのは「12兆円」だけであり、「130兆円の証券化」は削減の方法が明確ではないとの指摘もあります。また、財務省の関係者のコメントとして、『証券化できる資産はごくわずか』(日経新聞)との紹介もあります。さらに、証券化で得た資金は財投債の返済に充てられ、普通国債の残高削減には使えないとの指摘もあるようです。

「改革を監視する有識者会議の設置」とありますが、ここまで読み解くと、『やはり、ポーズじゃないのか。本当に、出来るのか』と、思えてきます。

今後も注視したいと思います。

(引用開始)

政府、「骨太方針2006」を閣議決定

政府は7日夕、臨時閣議を開き、同日の経済財政諮問会議(議長=小泉純一郎首相)でとりまとめた「骨太方針2006」を決定した。今後10年間を「新たな挑戦」の時期と位置付け、(1)成長力・競争力強化(2)財政健全化(3)安全・安心で柔軟かつ多様な社会の実現――の3つを優先課題を掲げた。
財政健全化では、2011年度に国と地方を併せた基礎的財政収支の黒字化を目標に設定。目標達成のため11兆4000億―14兆3000億円の歳出を削減する一方、歳入増にも取り組む。今後10年間で国の資産を約140兆円圧縮することも盛り込んだ。
骨太方針では、名目成長率3%程度の成長が続くことを前提に、2011年度の基礎的財政収支の黒字化実現のための財源不足額を16兆5000億円と算出。歳入増に向けては、今後大幅な増加が見込まれる社会保障給付を賄うための安定財源確保を政策課題として挙げ、消費税の社会目的税化にも含みを持たせた。ただ、引き上げ幅や時期については明記せず、「消費税を含む税体系の抜本的改革の実現に向け、鋭意作業を進めていく」とするにとどめた。

〔NQN〕 (18:18) ニッケイネット

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政府、「骨太方針2006」を7日決定へ

政府は7日、最大14兆3000億円の歳出削減と増収策を同時に進める歳出・歳入一体改革の具体案を盛り込んだ「骨太方針2006」を決定する。6日には関係閣僚と与党幹部が財政・経済一体改革会議を開き、結論を先送りしていた今後10年の国の資産圧縮規模を約140兆円とすることなどを決め、骨太方針の原案を固めた。7日夕方の経済財政諮問会議での了承を得て、閣議決定する。
小泉純一郎首相は6日、首相官邸内で記者団に対し、「党はよくここまで様々な要求を削ることができた」と述べ、与党を中心に歳出削減案のとりまとめが進んだ点を評価した。政府は骨太方針の決定を受け、来年度予算の概算要求基準づくりに着手する方針だ。
骨太06は財政健全化への取り組みを軸に構成。国の資産改革では、国有財産の売却などで約12兆円、貸付金の証券化などで130兆円超を捻出(ねんしゅつ)するとした。骨太方針では、ほかにも日本企業の生産性向上などを目指す「成長力強化」と、雇用環境の改善などを進める「安全・安心の確保」について、具体策を列挙している。

(23:32)ニッケイネット

(引用終了)
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by kanconsulting | 2006-07-19 22:57 | 経済状況
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