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「インフレに勝つ資産運用」とは? 「株式長期投資のすすめ/ジェレミー・シーゲル」に見る

このブログでは、継続して次のように述べています。

(引用開始)

「資産保全の本当の意味」

皆さんは、「資産保全の本当の意味」をご存知ですか?

小職が提唱する「資産保全の本当の意味」とは、増税とインフレが進行するスピードより速く、資産を殖やすことです。海外銀行を使ったりするのは、それはそれで重要ですが、どちらかというとノウハウやテクニックに過ぎません。

実は、「資産保全」にとっての障害は、国家破綻そのものではありません。国家破綻を名目に、国やその他大勢が、あなたから「増税」「インフレ」で資産をむしりとることなのです。そして、増税とインフレそのものの影響を完全に回避することは不可能です。

この2つの大きな敵は、現在の破綻に瀕した日本のみに限らず、資本主義経済のすべての国・すべての時代において、存在します。

(引用終了)

本日は、「インフレに勝つには?」について、「シーゲル博士の株式長期投資のすすめ/ジェレミー・シーゲル」からグラフを引用して述べます。

原著題 「Stock for the Long Run / Jeremy J. Siegel」

「インフレに勝つ資産運用」とは? 「株式長期投資のすすめ/ジェレミー・シーゲル」に見る_a0037933_15314373.jpg


上のグラフは、アメリカでの、1800年から過去200年間の、各種資産のリターンを示したものです。グラフの縦軸が対数となっていることに注意してください。

名目リターン 株式>>債券>>ゴールド>(プラスマイナスゼロ)

これだけを見ると、個人は200年も長生きできるわけがないことを割り引いても、株式が非常に良いように見えます。

さらに、それらの名目リターンから、インフレ率を引いた、「実質リターン」を見てみましょう。

「インフレに勝つ資産運用」とは? 「株式長期投資のすすめ/ジェレミー・シーゲル」に見る_a0037933_15404230.jpg


実質リターン 株式>>債券>>ゴールド~(プラスマイナスゼロ)>ドル紙幣

30台で投資を開始して、60台で切り崩しを開始する、という一般的な個人の資産運用を考えると、

・株式が急落して、その後に以前の水準を回復するのには、10~20年かかることもある
・そう考えると、一般人の投資のスパンで「株式は右肩上がりだ!」というのは語弊がある
・債券は、長期的にインフレに負けることもある(勝つこともある)
・ゴールドは、インフレに負けないが、勝つことも難しい
・紙幣は、長期的には「紙切れ」となる

です。

これはアメリカの数字ですが、各国でも、同じようなグラフ(戦争に負けた日本・ドイツを除く)となります。

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では、「インフレに勝つ資産運用」とは、どう考えれば良いのでしょうか?それは今後述べようと思います。

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by kanconsulting | 2006-09-24 20:20 | 資産保全一般
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