日本版ホワイトカラーエグゼンプション(自律的労働時間制度)(2)

北海道新聞に、次のような記事が掲載されました。

(引用開始)

残業代11兆円消える? ホワイトカラーの自律的労働時間制 労働運動研が試算

年収400万円以上のホワイトカラー層の労働時間規制を外した場合、労働者は年間1人あたり114万円、全体で約11兆6000億円の残業代を失うとの試算を、民間シンクタンクの労働運動総合研究所(東京)が8日まとめた。
厚生労働省は一定要件を満たすホワイトカラー労働者を対象に、現行の1日8時間の時間規制をなくす「自律的労働時間制」(ホワイトカラー・エグゼンプション)の導入を検討している。
個々の仕事の忙しさに応じて労働時間を調節できる制度だが、対象者の残業代はなくなる。要件は年内に決めるが、日本経団連は昨年6月にまとめた提言で「年収400万円以上」を打ち出している。
同研究所は、年収400万円以上で管理職を除くホワイトカラー層は全労働者の22%にあたる約1000万人と想定。これらの人に支払われている残業代は年間約4兆6000億円、サービス残業代は約7兆円と試算した。同研究所は「現行の賃金制度を基にした試算だが、新制度が導入されれば賃金が大幅に減る恐れがある」と指摘する。
一方、経団連は同制度について「残業代がなくなる分、実績評価や手当で上乗せされる。人件費削減が目的ではない」(幹部)としている。

北海道新聞2006/11/09

(引用終了)

あくまで推計ですが、日本経団連が要求するように、「残業代11兆円」が消えれば、大きなデフレ効果をもたらすことになります。かたや、自民党への企業からの政治献金のうち、経団連会員企業が22億円を占めるなど、マクロで見てミスマッチが起きているように思います。

現在の日本で、再びデフレに戻るようなことがあれば、財政破綻の確率は上がってしまうことになります。かたや、経済成長にともなう金利上昇でも財政破綻の確率は上がりますので、今後の国家運営がいかに難しいかがわかろうというものです。

(小職は、政治的には中立の立場を保つようにしておりますので、あえて特定の政党を支持するようには呼びかけません。ただし、特定の政党や政治的立場に対する批判・批評の権利までも放棄するものではありません。)

過去の関連した記事「経団連、法人税、日本版ホワイトカラーエグゼンプション(自律的労働時間制度)」も参照ください。

(引用開始)

小職は、日本の労働環境について、以下のように予測します。
・ホワイトカラーの海外アウトソーシングの進行
・日本版ホワイトカラーエグゼンプションの導入※
・二極化の更なる進行
・最低賃金の低下

※ホワイトカラーエグゼンプションとは、自律的労働時間制度とも言います。正確には、White Collar exemption=ホワイトカラー労働時間規制撤廃制度となります。一定の事務・技術労働者を対象に、労働時間に関する法規制から除外する制度です。簡単に言うと、残業という概念をなくし、残業代を支給しなくても良い制度です。アメリカで導入され、日本でも経団連が強く要求しています。経団連は、対象者として、年収400万円以上のホワイトカラーをイメージしているようです。

(引用終了)

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by kanconsulting | 2006-11-11 21:52 | 経済状況
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