加熱するベトナム株 注意を喚起します 作られたブームの後に来るバースト(調整) ベトナムバブル崩壊

a0037933_25018.jpg



(図)イギリス・エコノミスト誌は"The South China Sea bubble"と警告

「日本国財政破綻Safety Net」に書きました、私のコメントを再構成して、加熱するベトナム株に注意を喚起したいと思います。

有形無形の「富」の大移動が始まっています。アルビン・トフラーの「富の未来」でも、アジアの経済的発展と歴史的転換を予測しています。人口、地政学的要因、その他規模を考えると、やはり中国とインドなのだと思います。

ベトナムは、事情が違います。「株価が企業業績とかかわりなく上昇し続けている」という、変な市場にもかかわらず、一般市民までがベトナム株ブームに沸き、株券が手に入らないという事態になっているようです。さらに、ベトナム国民は「不動産を担保に借金をして株を買っている」ようです。一種の信用取引ですので、いったん歯車が逆回転すると、多くの市民が破産する可能性があるのです。

そのような異常事態なのに、作られたブームに乗っかって、調整と称して巻き上げられるのが日本人の常です。

私は、日本の一般市民がまたブームに乗せられて損をするのを見ることになるのが忍びないのです。3~4年ほど前に、作られた中国株ブームがありましたが、あの時もひどいものでした。ブームの後には必ずといって良いほどバーストが来ます。今回も、同じことの繰り返しになるだろうと思います。

エマージング投資は、もっと冷静にやるものです。

(引用開始)

ベトナム市場、外資続々 モルガン、野村、クレディ、ゴールドマン・・・
WTO加盟で次の“中国”に バブル崩壊懸念も

1月に世界貿易機関(WTO)に加盟したベトナムの金融市場に、アジアや欧米の大手金融機関が相次いで進出している。市場経済への移行に伴う金融サービスの需要拡大をにらんだものだ。一方で、同国の株式市場は、個人投資家の増加などを背景に過熱気味の取引が続いており、株価急落の危険を指摘する声も出てきた。
米証券大手のモルガン・スタンレーは19日、ベトナムの国営資本投資会社(SCIC)との合弁会社「SCICモルガン・スタンレー」をハノイに設立、今年10~12月に営業を開始すると発表した。証券業務のほかM&A(企業の合併・買収)関連業務を手がける。
マック会長兼最高経営責任者(CEO)は「新興国戦略の中でベトナムの位置付けは重要」と述べ、ベトナム市場の成長に期待を示した。
すでにベトナムにはクレディ・スイスグループが進出。野村ホールディングスも13日、SCICに事業ノウハウを提供し、国営企業の民営化を支援する提携で合意したと発表した。米ゴールドマン・サックスグループは地場金融機関と提携の話し合いを進めている。
新規参入する外資系金融機関には、ベトナム政府が国営企業71社を対象に進めている政府保有株の放出に伴う株式売買の仲介や、民間企業同士のM&A取引の仲介業務が急拡大するとの期待がある。
外国人投資家だけでなく、主婦を含めた個人が参加するなど投資家の裾野も広がっている。フランス通信(AFP)は、こうした株式投資はブームの背景には、WTO加盟によりベトナム経済が中国のような高度成長を遂げるとする楽観主義があると分析している。
ベトナムは06年に8・2%成長を達成。07年は前年を上回る8・5%の成長を見込んでいる。WTO加盟に伴い、USTR(米通商代表部)が先週、ベトナムと貿易投資枠組み協定(TIFA)の話し合いに入ることで合意したと発表するなど、ベトナムへの投資や貿易は一段と拡大することが予想されている。
この一方で、市場関係者の中には、株式市場の過熱ぶりを警戒する声も出始めた。同国の主要株式指標であるベトナム株価指数(VN指数)は06年に約145%も上昇。今年に入ってからの上昇率も50%近くに達し、1200ポイントに迫っている。
ブルームバーグの報道ではVN指数の構成銘柄107銘柄の時価総額は05年末の約5億ドルから約160億ドルへとわずか1年余りで30倍以上に増加した。専門家の中には株価が企業業績とかかわりなく上昇し続けているとして、今後「少なくとも30%下落する」との予測も出ている。

FujiSankei Business i. 2007/3/27  

---

ベトナム証券市場、日本で関心高まる

テレビ東京がベトナム証券市場を取材した。番組は日本の投資家らがホーチミン市証券取引所や開発投資銀行証券(BSC)、Sai Gon証券(SSI)を訪問した時の様子から始まる。
BSCの日本投資担当Pham Van Thanh Dung氏によると、この半年間で月平均50~60口座、累計約600人の日本人が同社に取引口座を開いた。
SSIでは昨年末から週平均30~40口座、総数はBSCの2倍の1,100口座に上り、野村證券、大和証券、東京海上アセットマネジメントなど日本の大手証券、投資会社も訪れている。
日本経済新聞の元ハノイ事務所長Ushiyama氏によると、この数カ月間で日本ではベトナムの知名度が急上昇、ウェブサイトでもベトナム投資の話題が多く見られる。
BSCによると、最近同社で新規口座を開いた日本人投資家の70~80%は、旅行会社APEX Vietnam社を利用している。
日本人旅行者で証券に関心のある人は1%以下、証券ツアーの催行が可能と結論づけるにはまだ早いと同社Huynh Minh Son氏は言うが、顧客の絶対数は増加している。日本語で取引できる証券会社がBSC、SSI以外に増えれば、その数はさらに増すかもしれない。

HOTNAM!(2007/03/19)

---

ベトナム:証券投資過熱、不動産担保も増

ホーチミン市資源環境・不動産登記センターによると現在、不動産の抵当手続きを一日あたり100件受け付けている。
3月8日、同センターを訪ねると、手続きを行う人で混雑していた。住宅を抵当に入れ20億ドン(約12万5,000ドル)借り、ビジネスを行うというTさんに、「どんなビジネスを?」と尋ねると、「株を買うんだ。みんな大当たりしてるって言うから」との答えが返ってきた。Hさんも、住宅を抵当に入れ金を借り、それで証券投資するという。
取材の結果、センターを訪れていた人のほぼ全てが、融資を受けた金の全部、または一部を株の購入にあてる計画であることが分かった。
同センターDoan Thanh副所長によると、抵当手続きを行う人のどの程度が証券投資をしているか正確には分からないが、その数は小さくないと言う。2006年に受け付けた手続きは前年比およそ1.4倍の3万4,000件。今年1月の受け付けは2,190件、他に全国24カ所ある手続き窓口を考慮すれば、数字の大きさが分かるだろう。
状況に対し、インフラ開発・都市研究院Nguyen Dang Son副院長は、「投資が上手くいけばいいが、その逆となれば不動産を手放し、破産する可能性もある」と危険性を指摘する。
Vさんは先ごろ、ホーチミン市7区のマンションの1室(67m2)を「破格値」で手に入れた。7万ドルは下らないと見られる物件を5万9,000ドルで手に入れたのだが、交渉の際、売主は50%を現金前払い、残金はその後1週間以内に払うよう求めた。これついて彼は、「証券投資のため至急売る必要があると聞いたが」と話す。

HOTNAM!(2007/03/22 04:31更新)

(引用終了)

参考文献
「富の未来/アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー」
[PR]
by kanconsulting | 2007-03-28 01:56 | 経済状況
<< 閲覧数 3/31 増税なき財政再建は可能か? 法... >>