記事の更新が遅くなりまして失礼しております。このエントリーは9/11前後に掲載する予定でしたが、いろいろありまして、時期を逸しております。ですので、それから2~3週間経過した現在では、妥当ではない箇所も見受けられますが、ご容赦ください。
--- 世界同時株安から、約1ヶ月が経過しました。今後の世界経済はどうなって行くのでしょうか? 過去の記事「世界同時株安と円高(4) 円高の理由と中央銀行による流動性供給の弊害 世界恐慌かスタグフレーションか」で、次のように述べました。 (転載開始) 「世界バブル経済終わりの始まり」「アメリカ経済終わりの始まり」で知られる松藤民輔は、テクニカル分析から、「アメリカ市場の暴落があるなら、9月18日の週から10月第1週が最もクリティカル」とコメントしています。1987年の暴落(ブラックマンデー)、1998年の暴落(LTCM破綻)の再来がありうる、という警告です。 「世界バブル経済終わりの始まり」では、「バブル経済の状態では、金利を上げると株式も上がるし、金利を下げることが暴落につながる、という、常識と逆の動きをすることがある」と指摘しています。 こういった暴落を止めるためには、一般的に、誰かが犠牲になってマネーを供給せざるを得ません。信用収縮から回復するには、新規の投資資金が必要なのです。一説によると、1987年のブラックマンデーでは、日本がその一翼を担ったということです。では、今回の信用収縮では、誰がマネーを出すのでしょうか? アメリカ市場に関連したニュースを転載します。 (引用開始) さらに、中国がアメリカ国債を売り始めているのではないか、という観測もあります。 具体的には、「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」によると、海外では、次のような記事が流されたということです。 (開始) これまで何度も述べていますが、以前から、アメリカドルの維持可能性を懸念して、ドルの減価がありうると警告しています。特に、アメリカの経常赤字は、日本・中国・産油国などの買い支えによって維持されているようなものであり、中国・産油国が、ドル以外の外貨準備を増強すれば、ドル暴落の準備が整うことになると指摘しています。つまり、アメリカへの資本流入は、永遠には続かないと言っているのです。 中国のアメリカ国債売りは、交渉のカードだと思いますが、実際に本気で売りに来ることも、まったくありえない話ではありません。 以前に転載した「晴耕雨読」から、ポイントのみを抽出して、再度掲載します。 (開始) ・米国政府が、個々の債務証書に書かれた内容ではなく、グロスの債務について日銀やその他の経済主体に返済することはできないと断言する。米国政府は、新しい借り入れで、過去の借り入れの利払いをしたり返済することしかできない。米国政府が返済しないというわけではなく、返済したいとしても、経済論理的に返済することができないのである。 ・米国政府が6兆ドルまで積み上がった債務を返済できないという主張は、ある国民経済が長期に渡って必要な労働成果財を自前で充足的に生産できない状態(貿易収支赤字)に陥っていれば、政府部門が“正常”なかたちで対外債務を返済することはできないという経済論理に基づくものである。ここで言う“正常”とは、債権者に債務切り捨てとは感じられない実質価値を維持しながら、記載条件で利息を支払い、償還を完了することである。 ・貿易収支と所得収支がともに赤字という状態、とりわけ貿易収支の赤字が厖大な金額で長期化している国民経済は、政府部門が対外債務を返済する能力を失っていると断定できる。 ・ある国民経済が対外債務を返済するためには、国民経済総体として労働成果財を余剰に生産して輸出するか、金融取引や直接投資の果実である所得収支の黒字を増やすかして、とにかく経常収支の黒字化を達成しなければならない。対外債務が「経常収支赤字-国内貯蓄」の累積であるならば、その返済は、債務額に相当する「経常収支黒字+国内貯蓄」の累積でのみ可能である。米国については、貿易収支が黒字化することはあり得ない。 ・悪意があるかどうかの問題ではなく、米国の対外債務が完済されることは経済論理的に不可能なのである。貯蓄率がほぼ0%という実状に照らせば、経常収支の赤字を埋めるだけの資本収支の黒字、より具体的に言えば、政府債務の利払いと償還に新規財政赤字を合算した額以上のドルが国外から流入する限りにおいて、「米国国債サイクル」を維持することができる。 (終了)
by kanconsulting
| 2007-09-30 00:28
| 経済状況
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