日本・アメリカ・ヨーロッパがドル防衛の秘密協定 やはりドルは基軸通貨なのか

コメント欄にも指摘がありましたが、アメリカドル(以下、単にドル)の防衛に関する秘密協定があったようです。

(引用開始)

日本経済新聞

日米欧、ドル防衛で秘密合意 3月の金融危機時

米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題をきっかけにした米金融不安でドルが急落した今年3月、米国、欧州、日本の通貨当局がドル買い協調介入を柱とするドル防衛策で秘密合意していたことが明らかになった。ドル暴落で世界経済に大きな混乱が広がるのを回避するためで、為替市場の安定に向けた緊急共同声明も検討された。米ブッシュ政権はかねて介入に慎重姿勢を貫いてきたが、深刻なドル離れで方針転換を余儀なくされた格好だ。米国主導のドル防衛策は過去にほとんど例がない。米住宅公社の経営問題などでドル不安はなおくすぶっており、各国当局が再び連携を探る可能性がある。
複数の国際金融筋によると、各国当局がドル防衛策の詰めの作業に入ったのは、米証券大手ベアー・スターンズの経営危機が表面化した3月中旬。金融システムの動揺が収まらず、世界的なドル安、株安に歯止めがきかなくなっていた。(07:00)

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朝日新聞・ロイター

協調介入の秘密合意との報道については「ノーコメント」=篠原財務官
2008年8月28日

[東京 28日 ロイター] 篠原尚之財務官は28日、財務省で記者団に対し、日米欧当局が3月にドル防衛のため、協調介入で秘密合意したとする一部報道について「ノーコメント」とした。
そのうえで財務官は、日本の為替政策に変更はないとの認識を示した。
28日付の日経新聞朝刊は、米金融不安でドルが急落した今年3月、米国、欧州、日本の通貨当局がドル買い協調介入を柱とするドル防衛策で秘密合意していたことが明らかになった、と報じた。
同紙は、複数の国際金融筋の話として、ベアー・スターンズの経営危機が表面化した3月中旬、ドル安に歯止めがきかなくなっていたため、米国の意向を踏まえて3月15、16日の週末を使って、為替政策を担当する米・日両国の財務省、欧州中央銀行(ECB)などの当局者が断続的に電話で緊急協議を実施し、ドル買い協調介入の進め方などを協議したとしている。

(引用終了)

一般的に、政治・経済のニュースは、世論を誘導したり、反応を見ようとする意図で流されるものです。ごく一部のニュースを除けば、真に語るべき内容を持っていないと言えるでしょう。

ちなみに、「ノーコメント」とは、「大人の事情で言えないが、汲んでください。(≒その通りです)」という意味であることは、ご存知と思います。

さて、今回のニュースの裏を取って見ましょう。CNBCでは、次のようになっています。

(引用開始)

US, Europe, Japan Planned Dollar Rescue: Report

The United States, Europe and Japan planned joint intervention to rescue the dollar when it was plunging in March at the time U.S. investment bank Bear Stearns collapsed, the Nikkei business newspaper reported.

Officials from the U.S. Treasury Department, Japan's Finance Ministry and the European Central Bank reportedly drew up a currency contingency plan over the weekend of March 15-16, the Nikkei said, citing sources familiar with the situation.

An international financial source with knowledge of the discussions told Reuters that foreign exchange authorities from the three were in close contact at the time and discussed joint intervention if the dollar's fall intensified.

Analysts said even though a rescue never took place, any such agreement on intervention would be important in the future if the dollar were to tumble again or other exchange rates move very sharply.

(引用終了)

このように、日本の日経が第一報とのことです。このような重要な秘密協定が、アメリカの従属国である日本からリークされるということは、単なる偶然ではなく、「日本はドルシステムを死守します」という宣言なのかも知れません。

ちなみに参加者は、
Officials from
・the U.S. Treasury Department
・Japan's Finance Ministry
・the European Central Bank
ということになっています。たぶんに政治的な決断ということができると思います。

ついでに、contingency planとは、緊急事態への対応策、といったニュアンスです。
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by kanconsulting | 2008-09-01 07:48 | 経済状況
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