怒涛のような無制限ドル供給 文字通りの青天井 時価会計の停止とダブルスタンダード

流動性供給で、最後の切り札が出たようです。文字通り無制限、青天井の、ドル資金供給です。

一般的な信用収縮の解決には、とりあえず、

・金融機関への資本注入(あるいは、不良債権の国などによる買取)
・金融機関への十分な流動性供給
・会計ルールの見直し

が必要と考えています。

その中で、FRBを中心とする各国の中央銀行による流動性(おもにドル資金)の供給は、文字通りジャブジャブに行われてきました。その上、限度額を外して、無制限に供給するとは、まさに、なりふりかまわない、緊急対策といえるでしょう。

何度も書きますが、リスクは、それぞれの国に飛ばされたことになります。

さらに、アメリカが中心として進めてきた「時価会計」を、「不良債権を持つ金融機関にとって都合が悪い」として、時価会計の緩和や一部停止が行われています。日本がバブル崩壊後、不良債権の査定を厳しく行わざるを得なかったことと、対照的です。まさに、「ダブル・スタンダード」と言えるでしょう。

しかし、このような「先送り」「飛ばし」をやらない限り、冗談ではなく、世界恐慌になってしまうという、瀬戸際にあるのでしょう。

最後には、金融機関への、資本注入が来るのだと思います。そもそも、銀行は信用創造を担う公的インフラであり、銀行の私的所有は、本来許されざることなのかも知れません。

(ということは、FRBの私的所有も許されざることなのかもしれませんね)

以下、関連ニュースです。

(引用開始)

金融対策:日米欧がドル資金供給の上限を事実上撤廃

日銀など日米欧の5中央銀行は13日、金融機関が資金を融通し合う短期金融市場へのドル資金の協調供給を大幅に拡大すると発表した。ドル資金供給額の上限(6200億ドル=約63兆円)を事実上撤廃し、金融機関が必要とする資金の全額を供給する。まず欧州3中銀が実施し、日銀も追随する方向で検討を進めている。
米国発の金融危機で資金調達が困難になっている金融機関を支援する狙い。ワシントンで先週末開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後の中央銀行の協調行動の第一弾で、異例の措置に踏み切ることで市場の不安沈静化を図る。
ドル資金の供給拡大を先行実施するのは、欧州中央銀行(ECB)、英イングランド銀行、スイス国民銀行。中央銀行が事前に提示した固定金利で、金融機関が差し出す担保の範囲内なら希望するドル資金を全額確保できるようにする。米連邦準備制度理事会(FRB)は、欧州3中銀とのドルスワップ(交換)協定の上限額を撤廃し、欧州の中銀が市場に放出するドル資金を無制限で供給する。
米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻した9月15日以降、短期金融市場では焦げ付きを恐れて、ドル資金の出し手がほとんどいなくなり、資金がひっ迫していた。日米欧の中央銀行は18日にドル資金の協調供給を発表、さらに供給枠を6200億ドル(約63兆円)に拡大したが、短期金融市場は機能マヒ状態が続いていた。【坂井隆之】

毎日新聞

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IASBも時価会計を緩和
2008.10.14 07:50

国際会計基準審議会(IASB)は13日、金融市場の混乱で公正な価値の算出が困難になっているとして、有価証券や証券化商品を時価で評価する会計基準の適用を緩和すると発表した。
緩和措置は7月1日にさかのぼって適用することから、金融機関は7~9月期決算で損失計上を抑制できる可能性もある。ただ、銀行の不良資産処理の先送りにつながる恐れもありそうだ。
米証券取引委員会(SEC)が9月30日に同様の緩和措置を発表。国際会計基準を採用する企業が不利になるとして欧州主要国が対応を求めていた。IASBは100カ国以上が採用する国際会計基準の設定機関。(共同)

産経新聞

(引用終了)
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by kanconsulting | 2008-10-16 08:55 | 経済状況
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