信用危機は警報ゾーン スターリン暴落を超えた第二の暴落 毎日がブラックマンデー(地獄)です

まず、おなじみとなりました、信用スプレッドをご覧ください。

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(グラフはThinkBIGより)

US株式のマーケットが急回復(10/13時点)したにもかかわらず、クレジット・スプレッドは、1538ベーシスポイント(約15%に相当)という、過去10年で未体験の領域に突入しています。つまり、国債以外の債券は信用できないという「信用崩壊」を表しています。文字通り、恐慌が来ているのだと思います。

これが第一の警報です。

さらに、国債そのものも信用を失いつつあります。こういった混乱においては、国債への「質への逃避」により、長期金利は下がるものです。逆に、日本の国債市場の長期金利は、上がっているのです。ロイター(10/15)によると、「国債先物の中心限月12月限の前引けは、前日終値より10銭高い136円20銭。10年最長期国債利回りは1ベーシスポイント高い1.585%」。

何度も書いていますが、「国を巻き込んだリスクの飛ばし」を見透かしたような、値動きです。これに対抗して、日銀がジャブジャブに資金を流し込むことで、かろうじて長期金利の上昇を押さえ込んでいるような感触です。

アメリカにおいても、財政赤字が過去最大(2008年度4550億ドル)と、想定を上回る数字になってきており、国債の信任にレッドアラートが点灯したと思います。2009年度は一段と歳出超過が悪化する恐れがあるり、財政赤字が2兆ドルにまで拡大する可能性があると予想するエコノミストもいます。

これが第二の警報です。

そして、最後の警報は、株式の暴落による、実質的な恐慌宣言です。スターリン暴落を上回るインパクトです。

スターリン暴落とは
1953年3月5日に旧ソ連の最高指導者ヨシフ・スターリンの死去を契機に起こった株価暴落のこと。スターリン・ショックとも言われる。
1952年末の時点で、日本では朝鮮特需による戦後復興と株式市場のバブルに沸いていた。1953年3月1日、ソ連の指導者ヨシフ・スターリンはラヴレンチー・ベリヤ、ゲオルギー・マレンコフ、ニコライ・ブルガーニン、ニキータ・フルシチョフら側近と会食後、寝室で脳卒中の発作で倒れた。4日後の1953年3月5日には危篤状態に陥り、73歳で死去した。スターリンの死は社会主義陣営各国に大きな衝撃を与えた。日本では3月4日にスターリン重体のニュースが伝わり、翌5日の朝刊で死去が報じられた。当日の日経平均株価は、前日比37円80銭安、下落率10.00%の大幅下落となる344円41銭となった。政治体制が異なる日本でこの下落が起こったのは、朝鮮戦争の終結が早まり、当時日本経済の急速な復興を支えた朝鮮特需が終結することが予想され、主力株や軍需関連株を中心に売りが殺到したことが原因となっている。また、下落率10.00%は当時最大であり、1987年のブラックマンデーまで34年間破られることはなかった。2008年10月現在では戦後3番目の下落率である。
(wikipedia)

何度も書きますが、流動性を供給しても、経済実態の回復を伴ったものではありませんので、市場はやすやすと息を吹き返しません。過剰流動性を得て、相場は乱高下しながら、逃げ遅れた一般市民と企業に、とどめの一撃を準備しているのだと思います。

九州に「地獄めぐり」がありますが、そのお土産に「地獄に行って来ましたまんじゅう」や、「毎日が地獄ですTシャツ」があると聞きます。近日の一連の暴落は、個人や機関の株式投資家にとって、「毎日がブラックマンデーです」「毎日が地獄です」といった日々になっているのだと思います。

(引用開始)

世界同時株安:再び 東証一時995円安、NY733ドル暴落--景気減速懸念

日本、アジアの株式市場は16日、前日の欧米市場での株価急落を受けて大幅に下落、再び世界同時株安の様相となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が15日の講演で、景気の先行きに警告を発したため悲観的な見方が強まった。米欧諸国が金融機関への公的資金投入に踏み切り落ち着きを取り戻したかに見えた市場は、景気悪化懸念の高まりを背景に下げ止まる見通しが立たない深刻な事態に陥っている。
16日の東京株式市場は、取引開始直後から全面安の展開となった。日経平均株価は3営業日ぶりに反落、一時、前日終値比995円68銭安の8551円79銭まで下落し、取引時間中としては2日ぶりに9000円を割り込んだ。下落率は一時、10%以上となり、終値ベースの比較では、87年10月20日のブラックマンデー(14・90%)に次ぐ過去2番目の水準となった。
午後1時15分現在は同965円56銭安の8581円91銭。TOPIX(東証株価指数)は続落し、同77・24ポイント安の878・27と2日ぶりに900を割り込んだ。
世界的な景気後退懸念が強まったことで、「輸出依存度の高い日本企業の業績下方修正が相次ぐ可能性は高い」(大手証券)との見方が広がった。また、外国為替市場の円相場で円高が進行していることも嫌気された。鉄鋼、海運、自動車、電機、証券、不動産など幅広い業種が大きく値を下げている。
クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは「市場は、金融危機から、企業業績の悪化に対する不安を強めている」と指摘している。
アジア市場でも主要な株価指数が軒並み値を下げた。上海総合指数は一時、前日終値比で4%以上急落。香港ハンセン指数や韓国総合指数も一時、同8%前後、値を下げたほか、台湾加権指数も同3%以上、下落している。【野原大輔】

 ◇9000ドル割る
【ワシントン斉藤信宏】15日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、前日終値比733・08ドル安の8577・91ドルと9000ドルの大台を大幅に割り込んで取引を終えた。1日の下落幅としては9月29日の777・68ドル安に次ぐ過去2番目で、下落率(7・87%安)も87年10月のブラックマンデー直後の8・04%安以来、約21年ぶりの暴落となった。米欧各国の金融危機対策の効果は薄れており、2日間で13日の上昇分の85%超を帳消しにした。ハイテク銘柄主体のナスダック総合指数も急落、終値は同150・68ポイント安の1628・33と、03年6月以来、約5年3カ月ぶりの低水準となった。
取引開始前に発表された9月の小売売上高が前月比1・2%減と、92年に統計を取り始めて以来初めて3カ月連続減少するなど個人消費の弱さが裏付けられ午前中から300ドル超下落。午後に入ると、FRBのバーナンキ議長が講演で、景気の先行きに慎重な見通しを強調したため、一気に拍車がかかった。
中南米各地の株式市場も全面安となり、ブラジル・サンパウロ証取のボベスパ指数は前日終値比11・39%安。アルゼンチン・ブエノスアイレス証取のメルバル指数も12・14%安と大きく値を下げた。

 ◇欧州も軒並み
【ロンドン藤好陽太郎】15日の欧州の株式市場も急落した。ロンドン市場のFT100種指数は、前日終値比7・16%安の4079・59で終わった。独フランクフルト市場のDAX指数は同6・49%低い4861・63、パリ市場のCAC40指数が同6・82%下落し、3381・07となった。
欧州域外では、ロシアの主要指数が9・3%安、南アフリカが約7%下落した。

毎日新聞 2008年10月16日 東京夕刊

そして、ポジショントークだとも思いますが、ユーロ弱気説も載せておきます。円が相対的に好まれるということです。

(引用開始)

ユーロ、対円で年内に13%下落も
2008/10/16

シティグループ・グローバル・マーケッツによれば、ユーロは円に対し、年末までに13%下落する可能性がある。貸し渋りの解消に向け、米欧の当局が合計で最大3兆ドルの公的資金枠を用意したにもかかわらず、世界の信用市場が引き続き圧迫されるとの見方が背景。投資家が相対的に安全とみられる円を選好し、年内に1ユーロ=120円まで下落する可能性があると指摘。

フジサンケイ・ビジネスアイ

(引用終了)
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by kanconsulting | 2008-10-16 20:02 | 経済状況
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