マックス・ウェーバーとバラク・オバマ 「アメリカに変革の時が到来した」

『新大陸アメリカは、営利に最も自由な地域であり、営利活動は、宗教的・倫理的な意味を取り去られ、精神のない専門人、心情のない享楽人たちが、ひたすらマクロ経済の拡張や市場原理の有効性を主張している。このようなスポーツのような性格を帯びた近代資本主義は、遠からず袋小路に到達するであろう。』 マックス・ウェーバー (20世紀初頭)

『アメリカに変革の時が到来した』 バラク・オバマ (21世紀初頭)

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皆様ご存知のように、アメリカ大統領選挙ですが、民主党のバラク・オバマ上院議員(47)が、共和党のジョン・マケイン候補(72)を大差で破り、当選が決まりました。この結果は、昨年から決定付けられていたようにも、見えます。

マックス・ウェーバーから約100年、アメリカは、大きな転機を迎えています。

民主党になったから共和党と比べてどうだ、大きな政府だからバラマキがどうだ、中国と日本のウェートがどうだ、といったレベルの話ではありません。そういった話は、もっと大きな変化の中での、ひとつの結果に過ぎないのです。

今、アメリカは、覇権国として、『終わりの真っ只中』にいるのです。ひとつのヘゲモニーが終わる、ある意味での世紀末と言えるでしょう。そして、その意味するところは、明白です。

今後の世界政治と世界経済について、よくよく注視されることをお勧めします。

(引用開始)

オバマ次期政権、格差是正を重視 財政赤字が最大の障壁
2008年11月5日20時31分

オバマ米次期政権は与党民主党が議会で議席を増やしたことを追い風に、経済の立て直しに急いで着手する。これまでの「小さな政府」から「大きな政府」へかじを切り、格差是正や雇用拡大を図るとみられるが、最大の制約要因は、過去最悪の1兆ドル(約100兆円)を超しそうな財政赤字だ。
オバマ氏は近く、次期財務長官を選んで経済政策チームを立ち上げるとの観測がある。長官候補にはニューヨーク連邦準備銀行のガイトナー総裁やサマーズ元財務長官らが浮上。すでに財務省は次期政権スタッフが使える部屋を用意しており、来年1月20日の政権発足を待たずに現政権と連携できるよう準備態勢を整えている。
オバマ氏が重視するのは格差の是正。顧問役のエコノミスト、ジェラッド・バーンスタイン氏らは「労働生産性は00年から07年まで約20%上昇したが、勤労世代の中流家庭の実質所得は3%低下した」と指摘。ブッシュ政権時代に広がった格差を是正するため、勤労世帯向けの減税や所得補助だけでなく、企業内で労働組合の結成を容易にする法改正などで賃上げしやすいようにする計画だ。
失業者対策では、インフラ整備の公共事業も積極化。主要道路や橋、港湾、空港などの社会投資を増やし「最大200万人の新規雇用を実現する」(オバマ氏)。ミネソタ州ミネアポリスの橋が崩壊して13人が死亡する事故が昨年起きるなどしており、インフラ強化への社会的な要望も強い。
政府の役割拡大は産業界にも及びそうだ。エネルギー対策を充実し、インフラ整備とともに競争力強化を狙う。代替エネルギーの技術開発など、環境対策を兼ねた「グリーン雇用」を500万人つくるため、今後10年間で1500億ドル(約15兆円)を投資する。
自動車業界の救済もその一環。税負担の軽減や政府保証の融資などで40億ドル(約4千億円)を供給する計画だ。「エネルギー効率の優れた車を日本や韓国ではなく、米国で開発して作ることが極めて重要」と主張するオバマ氏は、自動車大手各社の首脳や組合幹部と会談し、対策づくりに着手するという。
「大きな政府」路線の障壁になりそうなのが財政赤字だ。今年度の赤字額は金融危機対策などで、過去最大だった前年度の2.5倍の「約1.2兆ドル(約120兆円)に急膨張。国内総生産(GDP)比も3.2%から過去最高の8.2%に上昇する可能性がある」(金融大手UBS)との予想もある。長期金利は0.5%幅ほど押し上げられ、景気回復にマイナス影響を与える恐れがある。
オバマ氏の公約を実施すれば、減税だけで赤字要因は4年間で1兆ドル近く増えると試算される。目を引く歳出削減は示しておらず、一層の財政悪化が懸念される。同氏の経済政策に大きな影響力を持つルービン元財務長官は「短期的には大きな財政刺激が必要」との認識だが、長期的な赤字は「我々の通貨(ドル)や経済の将来にとって、深刻な脅威となる」と警告する。
4日のメディアによる投票所の出口調査では、オバマ氏が当選したら増税になるとの回答が7割を占めた。有権者はすでに財政難の現実を見透かしているようだ。

朝日新聞

(引用終了)
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by kanconsulting | 2008-11-05 22:04 | 経済状況
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