(再掲)国家破綻に至る6ステージ CDS・LIBOR・VIXの動向 GMの破綻は不可避か

「我々は破綻を避けるために、すべての資金調達手段を利用する(つまり、政府による資金支援に期待を寄せている)」
(ゼネラル・モーターズ(GM)のリチャード・ワゴナー会長兼CEO)

皆様ご存知のように、赤字決算を受けてGMの株価が急落を始めており、決済のためのキャッシュフローが尽きる見通しであるなど、ストック・フローともに、文字通りの破綻に直面する非常事態となっています。

日本においても、貸し渋り・貸し剥がしによる、「黒字倒産(利益が出ているのに、決済のためのキャッシュフローが尽きたため、やむなく倒産してしまうこと)」が続出しそうな感じです。

現在のところ、以下の指数を見る限り、フローが改善したために少し破綻が遠のいた印象です。しかし、本質的な解決にはなっておらず、フローが悪化すれば、再び破綻に直面するような感じです。たとえば、これから年末にかけて、さらなる投資資金の引き上げ、信用不全・決済不能による企業の連鎖倒産、金融弱国の取り付け騒ぎ、ヘッジファンドによる売り浴びせ、などにより、まだまだ予断を許さないところです。

・CDSの動向:まだ高レベルにあり、予断は許しません。国で言うとトルコ、企業で言うとGMの金融子会社などが、グロス大となっており、危険な状態となっています。
・LIBORの動向:峠は越した印象で、フローについては小康状態になっていると判断しています。
・VIXの変化:三尊天井をつけた状態で、高レベルなのでまだ予断は許さないものの、ひとまず安定に向かうと期待しています。

今後の見通しについて、先日掲載した「国家破綻に至る6ステージ」を再掲したいと思います。現在は、日米欧でステージ3、一部新興国・金融弱国でリスクシナリオ4に突入しそうな感じです。

今の段階で、リスクシナリオを警戒されるなら、ゴールドを押し目買いされることをお勧めします。

「え?これからデフレなのにゴールド?」と思われる方は、現金ホールドでも良いかと思います。しかし、デフレはインフレの準備です。ゴールドが高騰するということは、通貨の信認が失われることと表裏一体ですので、そのリスクをヘッジされるのも悪くないと思います。

(※投資は余裕資金で、最終判断は自己責任でお願いします。)

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「国家破綻に至る6ステージ」

(現象) →(公的な対策) ⇒(事前の、一般国民の可能な対策)

(1)デリバティブ破綻による信用危機・流動性不安 【2007/8 サブプライムショック】
 → 中央銀行による流動性供給
 ⇒ 高リスク・高レバレッジ投資の決済、安定資産(国債)との金利差だけで買われていた債券や高分配だけを売りにした金融証券の処分、金利差に着目したキャリートレードの決済、流動性不安に弱い業種の株式処分、銀行株の処分、キャッシュポジションを高める、ステージ2への準備

(2)不良債権による銀行などの自己資本毀損 【2008/3~ ベア・リーマン・AIGなどの破綻】
 → 公的資金注入
 ⇒ 流動性の高い資産(各国外貨MMFなど)に分散避難、キャッシュポジションを高める、キャッシュフローを生まなくなりそうな不動産投資からの撤退、傷が浅いなら金融株の買い戻し、ステージ3への準備

(3)逆資産効果と銀行の貸し渋り・貸しはがしによる実体経済悪化 【2008/夏~ 進行中】
 → 国などによる不良債権の強制買取、国による特定企業の救済
 ⇒ スキルアップ・リストラされないための工夫、副業などによるキャッシュフロールートの確保、不況不景気でも自力でキャッシュを確保できる会社の株式投資、中央銀行から放出された貴金属を押し目買い、以下のリスクシナリオ4~5への準備

(4)リスクシナリオ:キャッシュ以外は何も信じられないという恐慌に突入 【2008/10~? 兆し有り?】
 → 国とIMFによる際限の無い資金投入、IMF管理下に入る国も、(場合によっては)株式市場の封鎖
 ⇒ 各国キャッシュと貴金属現物で金融疎開、リスクシナリオ5への準備

(5)悪いリスクシナリオ:恐慌後、通貨そのものが信認を失うスタグフレーション 【?】
 → 金利急上昇と為替レートによる強制調整、国の徴税権の発動、預金封鎖、新通貨切り替え、貴金属徴発
 ⇒ 自給自足農業と地域での助け合い、地域通貨による物々交換、田舎への疎開、食料・燃料・医薬品の確保

(6)最悪のリスクシナリオ:戦争による大規模景気対策と資産の収奪 【?】
 → 国家非常事態宣言・戒厳令、国の徴兵権の発動、国民資産の強制徴用
 ⇒ 残念ながら打つ手はありません、(国外脱出)
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by kanconsulting | 2008-11-10 00:41 | 経済状況
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