外人(外国資本・外資系投資家)の売り越しと個人の買い越し 今は安いが、もっと安くなる可能性も

10月の個人株式買い(ネット*)は17.5億株となり、単月度としては、記録史上1位となりました。ちなみに買い越しの2位は、1997年8月で、12.5億株でした。 
私は、どこかのコメント欄にて「バブル後最安値の7607円は割る」と書きましたが、残念ながら当たってしまいました。まだ二番底三番底をつけると見ていますが、そういった相場観ではなく、単純に「安い」→「買い」という、値ごろ感での買いということでしょう。

*ネットとは、この場合は買いから売りを差し引いた、買い越しの実質値ということです。インターネットとは関係ありません

外人(いわゆる外国資本。語弊がありますが、ニュースなどでもそう言われていますので、そのまま書いています)や、外資系のプロは、こういった個人の買いに対して、売りをぶつけてきます。ですので、「外資やプロは、個人の買いをなぎ倒して、どんどん売り崩していく。その後に残るのは、個人投資家の死屍累々」ということになります。少し考えれば分かりますが、手持ちの資金がないと買いにはならないのに対して、売りは手元に資金ができる(空売りの場合は、証拠金が必要)ため、売りのほうが強いのです。

つまり、「今は安いけど、もっと安くなる」ということです。では、なぜここまで下げるのでしょうか?

一言で言うと、「今の環境では、売りで儲かるから」ということにつきます。

そもそも、日本の株式市場は、7割以上を外資系が占めていると言われています。日本の個人・機関等がトレンドを作るのではありません。ですので、逆張りは危険ということです。
また、円高で輸出企業が減益になるから、あるいは、外国ファンドの換金売りというのも、すべての銘柄が下げる原因としては、多少乱暴だとうことも、うすうす感じておられることと思います。
また、外貨ベースで見た日経平均株価は、円高で調整されるため、「それほど安くなっていない」→「まだ下げる余地がある」と判断できるかもしれません。

下のニュースに見るように、寄り付き前には、「外資系証券12社経由の注文状況」がわかりますので、外資の売り越し/買い越しと、その日の日経平均の値動きの相関を取ってみるのも面白いかもしれません。

さて

円安になってくると、外貨ベースで見た日本株式は安くなります。外資の買いが出てくるためには、これから円安トレンドになることが前提条件となるでしょう。その前に、いったんとことんまで売り崩して、底値で地引網してから、円安トレンドに転換、となるのでしょう。

エンロンの例を見ても分かるように、外国資本というものの極みは、

・上げトレンドでは買い、トレンドフォローで儲ける
・イベントと前後して、ドテン売り(買いを手仕舞い、空売りに転換)、イベントドリブンで儲ける
・破綻させて、債権者・従業員に泣いてもらい、株式をバーゲンで買い、儲ける

と、上げ・下げ・破綻のどのステージでも、儲けを狙うのです。

くれぐれもご注意ください。

(引用開始)

外国人、高水準の売り越し=株数では過去最高-11月第3週

東京証券取引所が28日発表した東京、大阪、名古屋3市場の11月第3週(17~21日)の株式売買動向によると、外国人投資家は差し引き5360億円と大幅に売り越した。海外勢の売り越しは6週連続。売り越し幅は金額ベースで過去7番目だったが、株数では9億2000万株とブラックマンデーの1987年10月第3週(8億9000万株)を上回り、過去最高を更新した。(2008/11/28-17:22)

時事通信

---

個人投資家の株買い越し、10月は過去最高…大荒れ相場で割安感?

10月(9月29日~10月31日)の東京、大阪、名古屋の国内株式市場で、個人投資家の買い越し額が9927億円と1兆円の大台に迫った。
月間の金額としては1982年7月の調査開始以来、最高だった。
東京証券取引所がまとめた投資主体別売買動向で分かった。
買い越し額は、投資家が市場で株を買った額から売った額を引いた額で、大きいほど株価の上昇要因となる。これまでの最高は、90年3月の8841億円だった。
10月は日経平均株価(225種)が一時、7000円を割り込むなど大荒れの相場となり、割安感の出た銘柄に個人の買いが入ったようだ。
インターネット専業証券を中心に口座開設の申し込みが急増するなど、個人投資家の数自体が増えたことも一因だ。
一方、外国人投資家は1兆696億円の売り越しで、外国人投資家の月間の売り越し額としては過去3番目の大きさだった。投資家から返金要請を受けたヘッジファンドなどが換金売りを膨らませたとみられる。
外国人の「売り」と拮抗(きっこう)する個人投資家の「買い」が、株価にとり一定の下支えとなっていたことになる。

(2008年11月8日20時26分 読売新聞)

---

外資系証券経由注文状況、860万株の売り越し観測=市場筋
2008年11月26日

[東京 26日 ロイター] 株式市場筋によると、寄り付き前の外資系証券12社経由の注文状況は2840万株の売りに対して1980万株の買いで、差し引き860万株の売り越しになっているとの観測が出ている。

朝日新聞・ロイター

(引用終了)
[PR]
by kanconsulting | 2008-12-04 09:33 | 資産保全一般
<< アメリカ政府支出は8兆5000... FX(外国為替証拠金取引) 投... >>