かげろう景気 景気拡大で経済犯罪 景気後退で暴露 信用創造サイクルと経済犯罪サイクル

今回の景気回復局面(そんな実感はありませんでしたが)は、「かげろう景気」なんだそうです。実感にとって実感のない側面を捉えた、ナイスネーミング(?)だと思います。

(引用開始)

「かげろう景気」与謝野経財相が命名、最長でも実感乏しく

与謝野経済財政相は30日の閣議後の記者会見で、戦後最長となった今回の景気回復局面について、「『ダラダラ陽炎(かげろう)景気』とでも言うんでしょうか」と、独自の命名を披露した。
陽炎は、あるかないか、はっきりと分からないものの例えに使われる。経財相自身は「命名」の根拠を明言しなかったが、景気回復実感の乏しさをなぞらえたとみられる。
07年10月まで5年9か月にわたった回復局面は、期間では高度成長期の「いざなぎ景気(65年11月~70年7月)」を上回ったものの、実質成長率は年平均で2%程度にとどまった。賃金上昇率はほぼ横ばいで低空飛行が続いた。

(2009年1月30日18時57分 読売新聞

(引用終了)

これまでも、過去の記事「実感なき景気回復 個人所得伸び率はマイナス さらなる人件費カットがありうる」(2006/11)などで述べていますように、

「個人消費は落ち込み続けています。個人消費落ち込みの原因は、所得(賃金)の伸び悩み・・・なのです。そして、ここからさらなる人件費カットがありうると予測します。・・・たとえば、正社員を減らして、派遣としたり、出向させたりすることで、年金保険料を含む社会保険料を簡単に減らすことが出来る。・・・まもなく、働いても働いても、豊かになれない・・・時代が来ると、予測しています。冷酷なようですが、それを避けることは出来ません。」

と述べた内容が、すさまじい勢いで現実になってきているのです。

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さて、これまで私が思っていたことのひとつに、

『景気拡大局面には、余剰利益や超過利潤が生まれやすい。それに伴い、使途不明金(=各種献上金)・利益供与・取り込み・使い込み・贈収賄・その他経済犯罪が生まれやすい。プラスのサイクルが回っているうちは、表に出てくることも少なく、各種利権団体の圧力によって握りつぶされることもあるだろう。
しかし、景気後退局面には、「カネの切れ目が縁の切れ目」ということで、それらの政治的・経済的な影響力が弱くなると同時に、それら経済犯罪の証拠がリークされ表に出てくることになる。』

ということがあります。その例は、快挙に暇が無いと思います。たとえば、

「特捜検察vs.金融権力/村山治」
「徴税権力―国税庁の研究/落合博実」

などを参照ください。

「かんぽ(簡保)の宿」の疑惑も、そのひとつかと思いましたが、政権を巻き込んだ疑惑だとすれば、その分根が深いのかもしれません。

(引用開始)

日本郵政の「かんぽの宿」を、オリックスの系列会社であるオリックス不動産に一括譲渡する、という新聞報道を見て私は直ぐに何か裏があるのでは、と疑惑を感じた。 オリックスと言えば、直ぐに宮内会長が浮かんでくる。小泉政権時代に規制改革にリーダー的役割を果たした。小泉さんの「民間で出来ることは民間で」というスローガンの元で民営化を進めたが、その過程で他社に先駆け、民営化の話題に上がった事業をオリックスの事業拡大に活用した、という疑惑がもたれていたのだ。

国民共同の財産である「かんぽの宿」を、小泉「改革」や郵政民営化を進めてきた宮内氏を会長とするオリックスに格安で一括譲渡しようとしていることにみられるように、「改革」や郵政民営化にまつわる利権問題・疑惑も発生した。

売却先が、投資ファンドや他の不動産会社であれば、何の問題もなかった。規制緩和の旗振り役を務め、「平成の政商」と呼ばれた宮内氏が会長しているオリックスだから問題になった。オリックスへの「かんぽの宿」の譲渡が報道されると、インターネット上には、「宮内氏の利権漁り」を糾弾する書き込みが相次いだ。

底なし沼の「かんぽの宿」疑惑。1万円の物件が6000万円に化ける、というフザケタ転売が明らかになったが、郵政がらみの怪しい施設はもう1件あった。鹿児島県指宿市の「指宿簡易保険保養センター」。日本郵政公社が2007年に全国178施設を一括売却した際、評価額1万円で売られた物件だが、調べてみると、昨年10月にリゾート風の和風温泉旅館に生まれ変わっていた。こちらもやはり転売。仲介に入った不動産業者が丸儲けしたのは間違いない。

(引用終了)
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by kanconsulting | 2009-02-04 00:55 | 経済状況
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