戦後最大の経済危機 実質GDPマイナス12.7% 分かっていた数値悪化

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図は時事通信より

2008年10~12月期の国内総生産(GDP)速報が出ました。あくまで速報であり、今後に確定値による訂正がされると思いますが、記録的な悪化であることは間違いないところです。

「実質GDP12.7%減」という見出しがショッキングですが、四半期(3ヶ月間)の数字を年率に換算した数値であり、実際の年間の実質GDPは0.7%減となります。それほど、昨年秋以降の落ち込みが激しかったということでしょう。

この数字を受けて、経済上の対策が加速するものと思います。

私は、

・GDPの数値が悪化するのは、ある程度分かっていたはず
・2007年後半から景気後退に入っており、「今さら」という感じがある
・これで底を打ったという判断は出来ず、まだまだ悪い時期が続く
・悪い数字により、財政上のチェック機能が甘くなる可能性がある
・一般市民は、数値に一喜一憂することなく、守りを固める必要がある

と主張します。

(2/18追記)

私たちが気をつけなければならないのは、

・ショッキングな数字によって、無茶な政治や財政政策が容認されてしまうこと
・フロー面からは、雇用リスクへの備え
・ストック面からは、デフレ経済への備え
・これから日本の財政が悪化するが、そのリスク

なのだと思います。特に、

信用崩壊スタート(2007~)
→金融機関など資本毀損・有価証券価値暴落
→企業の生産調整・雇用カット(2008~顕著に)
→家計への波及(日本では今年から顕著に)
→デフレスパイラル再来

のサイクルを考えた場合、家計への波及が始まることで、デフレ再突入が確実なものとなります。

さて、「10秒で読む日経」によると、GDP変動率を金額に換算すると、

・設備投資 ▲8兆円 ここ数年が過大であり、2009年もマイナスが続く
・純輸出 ▲12兆円 2009年もマイナスは続くが、2009年は半分位で収まる
計付加価値 ▲20兆円
(売上換算 ▲30兆円 (日本企業の売上高付加価値率から逆算))

ということです。

(追記終了)

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【実質GDP 四半期(季節調整値)】 ※「実質」とは、物価変動の影響を除いた、という意味
・前期(7~9月期)比 ▲3.3% (=年率換算▲12.7%)
・3四半期連続で減少
・2けたマイナスは、第1次石油危機時の74年1~3月期(▲3.4%、年率▲13.1%)以来、戦後2度目
・09年1~3月期も大幅なマイナス成長の見通し

【実質GDP 2008年通年】
・▲0.7%
・1999年(▲0.1%)以来、9年ぶりのマイナス成長

【名目GDP 四半期】 ※物価変動の影響を含み、生活実感に近い
・前期比 ▲1.7% (=年率換算▲6.6%)
・98年1~3月期(▲2.0%、年率換算▲7.7%)に次ぐ、過去2番目のマイナス幅
・名目が実質を下回ってデフレを示す「名実逆転」は8期ぶりに解消
・今後は需要減少からデフレに逆戻りするとの懸念が強い

【GDPデフレーター 四半期】 物価の動きを示す 
・前期比 +0.9%

【輸出 四半期】

・前期比 ▲13.9%
・2四半期ぶりに減少
・減少幅は75年1~3月期(▲9.7%)を上回った

【設備投資】 企業の設備投資を示す
・前期比 ▲5.3%
・4四半期連続の減少

【個人消費】 家計最終消費支出
・前期比 ▲0.4%
・物価上昇が一服した昨秋以降も、実質賃金の減少や雇用不安の追い打ちでとマイナスに転じた

【民間住宅】 住宅投資を示す
・前期比 +4.0%

【外需寄与度】 輸出から輸入を差し引いた、外需を示す「財貨・サービスの純輸出」
・前期比 ▲3.0%
・過去最悪

【内需寄与度】
・前期比 ▲0.3%

(引用開始)

GDP:年率12.7%減、落ち込み深刻 10~12月期

内閣府が16日発表した08年10~12月期の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は、前期(7~9月期)比3.3%減、これが1年間続いた場合(年率換算)で12.7%減と3四半期連続で減少した。2けたマイナスは、第1次石油危機時の74年1~3月期(3.4%減、年率13.1%減)以来、戦後2度目。深刻な金融危機と世界景気悪化で輸出が戦後最大の落ち込みとなり、個人消費も減少。内外需の総崩れが鮮明となった。09年1~3月期も大幅なマイナス成長の見通しで、日本経済は戦後最悪の不況に陥ろうとしている。
実質GDPの3四半期連続の減少はIT(情報技術)バブル崩壊後の01年4~6月期から10~12月期以来、7年ぶり。08年の実質GDP成長率は0.7%減となり、99年(0.1%減)以来、9年ぶりのマイナス成長となった。
10~12月期は、輸出が前期比13.9%減と2四半期ぶりに減少に転じ、減少幅は75年1~3月期(9.7%減)を上回った。自動車、電子部品、建設機械などを中心に米国、欧州連合(EU)、アジア向けがすべて大幅に減少した。外需依存で輸出との連動性が高まっている設備投資は5.3%減と4四半期連続の減少で、マイナス幅は加速度的に拡大している。
昨年夏にかけ、急激な物価高で打撃を受けた個人消費は、物価上昇が一服した昨秋以降も、実質賃金の減少や雇用不安の追い打ちで0.4%減とマイナスに転じた。自動車、家電、航空旅客輸送、衣服などの落ち込みが大きかった。輸出から輸入を差し引いた外需寄与度は、輸出の記録的減少によりマイナス3.0%と過去最悪に、内需寄与度もマイナス0.3%だった。
物価変動の影響を含み、生活実感に近い名目GDPは前期比1.7%減(年率換算6.6%減)で、98年1~3月期(2.0%減、年率換算7.7%減)に次ぐ、過去2番目のマイナス幅となった。【尾村洋介】

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GDP年率12.7%減=35年ぶり急激ダウン-昨年10~12月期速報値

内閣府が16日発表した2008年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値によると、実質GDPは前期比3.3%減、年率換算では12.7%減と、第1次石油ショック後の1974年1~3月期(年率13.1%減)以来、約35年ぶりの急激な落ち込みを記録した。世界的な金融危機が実体経済に波及し、輸出の減少幅が過去最悪となるとともに、設備投資も大幅にダウン。01年4~12月以来、7年ぶりに3・四半期連続のマイナス成長となった。
09年1~3月期のGDPも大幅な減少が予想されており、マイナス成長は戦後例のない4期連続となる見通し。08年度は戦後最低の成長率が見込まれ、記者会見した与謝野馨経済財政担当相は「戦後最悪の経済危機だ」と述べた。政府・与党は成長率の大幅悪化を踏まえ、新たな経済対策の検討に着手する。
名目GDPは前期比1.7%減、年率換算では6.6%減だった。名目が実質を下回ってデフレを示す「名実逆転」は8期ぶりに解消した格好だが、今後は需要減少からデフレに逆戻りするとの懸念が強い。(2009/02/16-11:19)

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08年10―12月のGDP、実質3.3%減、3期連続のマイナス成長
2009年2月16日

内閣府が2月16日に発表した2008年10―12月期の国民総生産(GDP)速報によると、物価変動を除いた実質の成長率は前期比3.3%減だった。年率換算は12.7%減。3期連続のマイナス成長となった。
どの需要がGDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、外需を示す財貨/サービスの純輸出が前期比3.0%減と大幅なマイナスだった。
内需は前期比0.3%減。住宅投資を示す民間住宅は同4.0%増となったが、個人消費を示す家計最終消費支出は同0.4%減、企業の設備投資を示す民間企業設備は同5.3%減に落ち込んだ。民間在庫品増加の成長率への寄与度は0.4%のプラス。
10―12月期のGDPについて物価変動の影響を含めた名目の成長率をみると、前期比1.7%減だった。物価の動きを示すGDPデフレーターは、前期比0.9%増だった。
■関連情報
・内閣府のWebサイト http://www.cao.go.jp/

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「戦後最大の経済危機だ」と与謝野経財相…GDP大幅減

与謝野経済財政相は16日、記者会見し、10~12月期のGDP成長率が年率換算で12・7%減の大幅なマイナスになったことについて、「戦後最大の経済危機だ。この(悪い)数字を目の前にして何も考えないということは怠けていると言われる。この数字を見た以上は血流を速くして頭を使っていろんな可能性を探ることは我々の責任である」と述べ、景気回復に向けた一段の経済対策を検討する考えを示した。
当面の対応として与謝野経財相は、「2009年度当初予算の早期成立をお願いするとともに、年度当初から速やかな執行を図るための相談をしたい」と述べ、まずは予算成立を急ぐ考えを示した。そのうえで「何をなすべきか経済界などを含めて幅広く議論してほしい」との意向を示した。

(2009年2月16日11時30分 読売新聞)

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戦後最大の経済危機、09年度予算成立に全力=GDPで与謝野担当相
2009年 02月 16日 11:15 JST

[東京 16日 ロイター] 与謝野馨経済財政担当相は16日、2008年10─12月期の国内総生産(GDP)が前期比年率12.7%減と1974年1─3月期以来の大幅な落ち込みになったことについて、現状を「戦後最大の経済危機」と表現した。
GDPを受け、与党内などから追加経済対策を求める声が一段と強まることは必至だが、与謝野担当相は「経済界や国会などで日本が何をすべきか議論してもらう必要がある」としながら、政府の対応としては、08年度2次補正予算関連法案と09年度予算の早期成立・執行に全力を挙げる考えをあらためて表明した。GDP発表後の記者会見で述べた。

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与謝野経財相「戦後最悪。戦後最大の経済危機だ」
2009年2月16日11時54分

与謝野経済財政相は16日、08年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値の発表を受けて記者会見し、日本経済の現状について「戦後最悪。戦後最大の経済危機だ」と言い切った。
景気の先行きについては、「不安定要素がたくさんある。ただ、1年以内に回復が始まるということは、多くの有力なエコノミストが言っている」と指摘した。
政府・与党は09年度予算成立後に、同年度補正予算案を編成して追加経済対策に乗り出す方針だが、与謝野氏は「(予算成立前でも)もちろん頭の体操は必要だ。経済界、言論界、学界などで、こういう経済の状況を受けて、日本が何をなすべきかという議論をしていただく必要がある」と述べた。
また、河村官房長官は同日の記者会見で、実質GDPの急激な落ち込みについて「非常に深刻なものだと受け止めている。早く(08年度)2次補正の関連法案を通して実施に移し、(09年度)本予算を一日も早く成立させることが最大の景気対策だ」と述べた。

(引用終了)
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by kanconsulting | 2009-02-17 09:42 | 経済状況
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