カテゴリ:経済状況( 287 )

政治災害・経済災害・自然災害にはご注意ください

私は、約5年ほど前から、「2012年12月」に注目していました。

これは、「マヤ暦の終わり」や「フォトンベルト(?)」といった、「またぞろノストラダムス的終末論」とは、まったく異なったものです。(中国では、昨日が「世界の終わり」だったようですが、別に何もなかったようですね)

「政治災害・経済災害・自然災害には、ある一定のサイクルがあり、それらは連動することがある」という観点からです。

政治災害 ・・・ 日中紛争
経済災害 ・・・ アベ・ショック
自然災害 ・・・ 近畿大震災・中部大震災

自民党政権に戻ったことについては、別に何も批判的に申し上げることはありません。ですが、これで「政治トップ層・経済トップ層・所得の低い一般市民層」が「戦争をやりたい」という方向に向かっていくことでしょうし、「ブロック経済で囲い込んで自国を守り、ついでに大型の景気浮揚もやりたい」という世界のトレンドにも合致しているのでしょう。

「政治と経済が連動するというのは、わかる。でもそれらと、自然災害は、関係ないのでは?」と思われることと思います。これについては、

「この中では、「自然災害」が、最初に起こるべき、トリガーイベントとなる」

という可能性がある、ということを申し上げておきたいと思います。

何もなければ良いのですが、くれぐれも、ご注意ください。
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by kanconsulting | 2012-12-22 10:16 | 経済状況

総員、衝撃に備えよ Brace for impact 通貨安競争の後にブロック経済に向かう世界と、戦争の予感

読者様

更新が遅くなって、ご心配をおかけしているとしましたら失礼します。

長年使っておりましたパソコンが故障し、バックアップ機で運用しているような状態が、半年以上続いております。バックアップ機は軽量小型のネットブックですので、容量も小さく、多量のデータを参照しながら何かを考察するのには向いていません。事実、これまで蓄積したデータについては、バックアップ機ではまったくといっていいほど活用できていません。しかし、再来週には新型機が納品される予定ですので、その後はスムーズな記事作成が出来るのではないかと期待しています。

更新を意図的に遅くしているという事情もありますが、その理由については、繰り返しません。

前の記事は、私が自信を持って書いたものですので、何度か読み返していただけると、幸いです。

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さて

今年の始めに、

『今年は、世界同時多発デフォルトの元年になる』

と予見しました。その通りになりつつありますが、全く嬉しくありません。私は当物屋ではないのです。

ギリシャは「選択的デフォルト」を選び、現在はイタリアに飛び火しています。もともとイタリアは、ストック面はともかく、フロー面ではデフォルトする予定ではなかったはずです。売り崩し(パニック売りとの区別がつきにくいですが)がなければ、このような事態は起こらなかったかも知れません。しかしながら、大規模な信用収縮においては、文字通り「何が起こっても不思議ではない」と考えるべきでしょう。

疑心暗鬼が、さらなる信用収縮と、「売り逃げ(売り崩し)」へのドライビングフォースとなります。「自分さえよければ良い」は、マクロで見ると成り立たないこと、まさに合成の誤謬でしょう。

一喜一憂させながら、相場が乱高下を繰り返し、その過程で確実に世界の信用余力を奪っていく様子は、あたかも、ダイエットとリバウンドを繰り返す中で、基礎体力や必要な筋肉まで損ない、脂肪がつきやすくなり、健康を失っていく様子にも似ています。

このような、振幅を繰り返すようなリワインドは、中間層の資産を削り、富の偏在を促進させます(そして、それによって儲ける存在があることも、忘れてはなりません)。国を支えるべき中間層の貧困化は、国全体としての安定度を大きく下げ、戦争の要因のひとつになります。

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タイトルの話です。「ハドソン川の奇跡」の機長による名セリフですが、ここでは、私が読者様に望ましくない未来を警告します。警告の内容は、戦争の可能性です。

「またか。21世紀の世界で、大規模戦争はもう起こらない。戦争厨は、いい加減にしろ。」と思われたとしましたら、非常に残念なことです。歴史を振り返っていただきたいのです。

「通貨安競争」を経て、今、世界は、急速に「ブロック化(ブロック経済)」へと進んでいます。信用収縮と、大きな需給ギャップは、有望市場の囲い込み(アジア)へのインセンティブとなります。TPPも、ブロック化の文脈で理解すると、どなたにも理解しやすいものと思います。

(大きな需給ギャップは、超過需要の喚起を渇望するインセンティブとなります。そして、戦争が「過剰設備と不良在庫を廃棄し、超過需要を喚起する」そのひとつの手段であることは、これまでに何度も述べています。)

TPPは、非常にラフな理解で言うと、「アメリカ主導のブロック経済圏を作るための仕組み」と言っても、それほど間違いではありません。

そして、EUは、私の理解では、「EU連邦国」とならざるを得ないでしょう。別の国は見捨てても、同じ国の同胞は見捨てられません。EUが、空中分解を免れて、新しい時代に生き残るためには、通貨だけではなく、経済全体(国の債券発行を含む)、もちろん政治を統合する必要があります。EUにとって、今のピンチは(おそらく最後の)チャンスでもあります。

とはいえ、世界はそれほど単純ではありません。まだ、お膳立てが整っていないのです。あと1発か2発、きつい衝撃がないと、人類は同じ過ちを繰り返さないのです。

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強欲なものがカネに困れば、自分よりカネを持っているものから巻き上げるか、自分より弱いものから搾り取る方法を考えるのが普通です。カネを持っていて(対外債権が多い)、かつ、弱い(政治的発言力、軍事的イニシアチブが乏しい)国。それは何だと思いますか?読者様にも、容易にお分かりと思います。

特に、債務者が債権者を相続した場合には、その債権は混同により消滅することと同様に、債務国が債権国を滅ぼし、あるいは支配下に置いた場合には、その債権は実質上意味のないものとなること、これも容易にお分かりと思います。歴史上、軍事力で借用証書を焼かれた国がどれほどあったのか、多すぎて私には判りません。

今、EU情勢が一喜一憂を繰り返しているのは、ある意味、「演出された揺さぶり」でもあるのです。ずっと危機的状況が続くのではなく、時々はほっとさせ、安心もさせる。そして「やっぱり厳しい」と落としてみる。これを繰り返す。そして、カネを持っているものを心理的に揺さぶるのは、何も「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」のような末端のチンピラだけのテクニックではないのです。EUの首脳たちは、日本と中国を横目でチラ見して、「どのようにカネを引っ張るか」という話をしているに違いありません。

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このように、今の世界は、戦争が起こりやすい状態になりつつあります。

・中間層の貧困化、不満の増加、国の将来安定性ダウンのため
・過剰生産設備と、過剰在庫の処分による、デフレ脱却を望む産業界の声
・超過需要の喚起に対する、各方面の声
・債務消滅(借金の棒引き)に対する渇望の声
・ブロック経済への傾斜

では、どうすれば良いのでしょうか?そのご質問に対して、私は、短く一言でお答えしたいと思います。

『総員、衝撃に備えよ(Brace for impact)』
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by kanconsulting | 2011-11-11 02:54 | 経済状況

原発事故による汚染の急拡大 成長の限界が急速に前倒し

先日のエントリーで、

『日本においては、福島第一原発事故による「汚染」の急拡大により、「成長の限界」が急速に前倒しになり、前提条件が大きく変わってきた(生き延びるためのリソースの奪い合いになる)』

と書きました。これはデマや風説ではありません。

「成長の限界」という文脈で「汚染」と言いますと、その汚染を除去するのにもリソース(エネルギー、金属や石油などの有形資源、工数)が必要ですし、放置すると農業生産が停滞したり/直接間接に人類の健康を損なうことで、どちらにしてもリソースを損なううえに、成長の限界を前倒しする厄介な存在であるというニュアンスがあります。

特に、食物連鎖を通じて体内に取り込まれる汚染物質の恐ろしさは、日本は何度も経験しているはずです(水俣病、その他)。放射能(放射性物質)は、体内の生体組織の内部から直接に遺伝子を破壊するという性質があるため、可能な限り内部被爆を避けるべきであるというのが常識です。

それを担保するために、法律で認められた一般国民の年間被爆量は、1ミリシーベルト/年です(外部被爆+内部被爆)。ちなみに、放射線被爆による白血病発病が労災と認められた最低線量は、5.2ミリシーベルト/年ですから、5倍ほどの安全値を見ていると考えて良いでしょう。

今ここに、「多少は汚染されているかもしれないが、被災地の農産物を買うことで応援しよう」「多少の放射能は日本国民全員で負担しよう」という風潮があります。それに加えて、「検査すると多少の放射能が検出され、忌避されてしまうので、検査自体を拒否しよう」「これくらいなら多分大丈夫だろうし、知らなかったことにして、こっそり出荷してしまおう」という意図があってもおかしくありません。

福島県の小学校で、「今こそ地産地消」「風評被害の解消」「地元産の野菜が安全であることを全国にアピールするため」として、福島県産の野菜が学校給食に提供されていたことも記憶に新しいところです。

放射能が検出されているのは、各種の野菜、牛乳、小型の魚、茶葉、そして新たに肉牛ですが、これも特段に驚くべきことではありません。肉牛はトレサビリティがあるので追跡が容易ですが、「牛乳」のようにブレンドしてしまえるものはどうでしょう?畜肉であっても、ミンチなどに加工してしまえば?

ご存知のように、国は「放射能の除染」には、あまり乗り気ではありません。

そして、おそらく国には「内部被爆は、できるだけ認めない」という方針がある以上、「将来にガン・白血病などが増えたとしても、個々のケースで因果関係を証明することはできず、国は知ったことではないし、当然補償もしない」というストーリーがあるものと思います。

長々と放射能の話を書いたのは、『国(政府)が国民を十分には守らない/守れない』というひとつのケースとして、納得いただけると思ったからです。

上のほうに書いた成長の限界におけるトレードオフから言いますと
・汚染を除去するのにはリソースが必要 ・・・ お金と人手がかかるので、消極的に実施
・農業生産について出荷停止の場合は補償するが、禁止しない ・・・ 規制値以上を出荷しても罰則なし
・やむなく、国民の健康を「薄く・広く」犠牲にする ・・・ 消去法で、この選択肢が残る

今後、食料自給率の低い日本で、エネルギーと食料の輸入がダブルで増えることで、世界の中での日本を巡るマネーフローが、かなり異なった風景となることが予想されます。

(このエントリーは、2011年7月ころに記載していたものですが、長い間、公表をためらっていました。しかし、いつまでたっても良心的な解決策が見られず、逆に「食べて応援」「ガレキ拡散」などの、悪魔的といっても良い方針のみが実施されているところ、もはや救いようがないとして、公表に踏み切るものです。)
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by kanconsulting | 2011-07-13 02:28 | 経済状況

未来新聞 国家破綻は「残余のリスク」 国民の生命・財産に直ちに影響はありません

未来新聞より

『今回の経済的事象は、国民の財産には、ただちには影響はありません。不要不急の預金は銀行から下ろさないでください。不要不急の株式・債券は、売却せずに保有してください』(某国政府報道官のコメント)

『このような事象は、現在のギリシアや、過去の外国のデフォルト事例と比べても低いレベルにとどまる。・・・想定外である。銀行団により国債が順調に消化され、リスクプレミアムと金利が急騰することがなければ、このような爆発的事象は起こることはなかった』(某国政府報道官のコメント)

『国家の財政が破綻するというリスクは、もしそれが実現した場合には国富の大半が失われることになるが、「異常に巨大な経済的変動」がなければありえないものとして、通常の国家運営においては「残余のリスク」とみなして問題ない』(某国の政府内部資料)

『国の財政が破綻するなどという「風説」は、国債などの金融商品に対する「風評被害」をもたらすため、取り締まられなければならない』(某国の経済警察)

明かに事故なのに「事象」。影響が出ることは明白なのに、観測期間より短いスパンで「ただちには影響はない」。「不要不急」って何ですか。他の事例と比べて「低いレベル(マシ)」という甘めの自己評価(後に評価替え)。想定外を想定するべき職務の人間がいとも簡単に言う「想定外」。想定外が重なったから自分には責任はないという責任逃れ。「残余のリスク」とは、それが起こったら対象範囲の国民はあきらめてね、という意味。「風評」とは、リスク感受性の高い国民層の本音の評価。

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『日本国政府が、国民の生命・健康・安全を守らない/守れない、ということが(この大震災の対応を経て)明らかとなった。であれば、生命の次に大切な国民の金融資産を守るはずがないではないか。』(国家破綻研究ブログ管理人kanconsulting)

『1000年に1度の巨大地震・巨大津波を想定すべきであるとすれば、日本国内でわずか70年前、世界に目を転じれば10年に1度は起こっている「デフォルト」を想定しないのは、都合の悪い想定を「起こるはずがない」「前提条件が異なる」「パニックを引き起こす」などとして黙殺している人間がいるからです』(国家破綻研究ブログ管理人kanconsulting)

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読者様

最近は、意図的にエントリーの数を落としております。それにはいくつかの理由があります。

・もはや警鐘を鳴らす時期は終わり、ポイント・オブ・ノーリターンをすでに越えてしまったから
・すでに一定水準の情報統制がひかれており(ご存知ですよね?)、今後は監視・規制がさらに厳しくなるため
・「その時」をどう生き延びるかを、緊急に提案しなければならないが、将来の不確定要素を踏まえた上での確実な提案はなく、また、誤解を招きやすいことから明言はできないため
・東日本大震災で傷つき/苦しむ人が多い中で、決してハッピーとは言えない未来を語り、さらなる覚悟を求めるのは、余りに酷であることから

そして最大の理由は、

・エントリーを書き、世の人々に訴えたい気持ちはあるのだが、悲観的な内容にならざるを得ず、筆(キーボード)が進まないから

です。

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私は、日本のどこにおられようとも、「その時」を生き延びられるための有効な対策を、必死で考えています。しかし、次の理由により、困難な作業となっています。

・日本だけではなく、世界同時多発的に財政状況が逼迫してきているため(単純に海外に逃がせばよいわけではないため)
・日本においては、福島第一原発事故による「汚染」の急拡大により、「成長の限界」が急速に前倒しになり、前提条件が大きく変わってきたため(生き延びるためのリソースの奪い合いになるため)
・金融資産を守ればよいだけではなく、エネルギー・安全な食料といった「生命に直結した実物資源」をコンスタントに手に入れる現実的な方法もセットで必要なため(お金で買えない時代になるため)
・これから起こるであろう「失業率の大幅増加」「戦争・紛争」の影響が大きすぎて、万人向けの回避策が存在しないため(「津波てんでんこ」であり、家族全部・地域全部・国全部が助かるようなオールマイティーな対策は不可能なため)

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私は、2004年にこのブログを始めたときには、あくまで警鐘としての位置づけであり、
「自分ではこのような予測を立てているが、世の中は平和であり、人心はまだ荒廃していない。マネーフローも回っている。予想のような悪夢は、可能性として存在するだけであり、警鐘を理解する人も多いであろうから、現実になることはないだろう。」
と、楽観的に考えておりました。しかしながら、その予想はあまりに楽観的過ぎた、と言いますか、裏切られた思いでいるのが現実です。

なぜこうなったのか?ある一定のドライビングフォースを仮定することでうまく説明が付くことはこれまでに何度も書いていますが、証拠が不十分であることから、推測の域を出ません。

何度も書いていますが、もはや警鐘を鳴らす時期は終わりました。国家破綻の大津波はそこまで迫っています。であれば、私の精一杯の予測を示すことで、皆様のお役に立つことが出来ればと願っています。

「大津波がそこまで?俺にはそうは見えない。風説も大概にしろ。」と思われるかも知れません。それはそれでかまいません。資本主義は自己責任が原則ですが、それ以前の問題として、「自分の生命と財産は、自分で守る」が、人類の歴史を貫くサバイバルの鉄則です。人はどうしても、身近に迫ったリスクを過小評価する傾向があるようです。ヒトラーの侵攻が明日に迫ったパリで、パリ市民がいつもと変わらぬ楽しい夜を過ごしたのは、情報が不足していたからだけではないでしょう。まして、当時と比べると様々な情報過多の現代では、「知らなかった」ことは言い訳にもなりません。

冒頭にも書きましたが、国が国民を十分には守らない(守りたいという意思は一部にはあるのかも知れないが、リソースかリーダーシップが不足しているため、結果として守れない)時代にあることを、ご理解ください。

誤解のないように書きますが、私は決して日本国の財政破綻を願っている訳ではありません。それは過去のエントリーを読んでいただければ容易に分かることと思います。

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端的に書きます。来年以降に起こることは、

・通貨の減価
・失業率の上昇
・食糧危機 
・戦争(紛争)

です。それぞれの項目がなぜ起こるかは、過去のエントリーで何度も書いています。

加えて、日本国全体のリソース(対応余力)が不足することにより、原発事故のような人災が再び起こらないとも限りません。

回避方法は、残念ながら今の時点では見出すことが出来ません。綱渡りの財政政策を、祈るような気持ちで見つめるのみです。ICUで家族がまんじりともせずにバイタルモニタを見つめるように、長期金利とリスクプレミアムを見つめています。

市民レベルで影響を減らす方法はあります。簡単に書くと、「影響を受けにくいアセットクラスにシフトすること」。シフトできないならヘッジすること。アクティブに攻めるなら、ショートポジションを持っても良いでしょう。

何よりも大切なアセットは、「健康」「家族」であり、加えて今の仕事で「オンリーワン」になることです。

皆様のご多幸をお祈りしております。
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by kanconsulting | 2011-07-05 02:56 | 経済状況

足し算・引き算で歴史に学ぶ 関東大震災・昭和東南海地震・チェルノブイリ原発事故

金持ち爺さんは、時々ではありますが、「歴史は繰り返す。歴史に学べ」と言っていました。また、簡単な歴史年表(学校で使うような)を見せて、なぜ似たような出来事が周期的に起こるのか、ということを何度か教えてくれました。学ぶということは真似から始まりますので、まずは真似からスタートいたします。

もちろんその時代背景・力学関係が異なるため、単なる数字の遊びであるとの非難はあるものと思いますが、一つの思考実験として、以下のストーリーを考えております。

関東大震災(1923)周辺の出来事と、このたびの東日本大震災(2011)を重ね合わせると、「大震災からの復興半ばで、まだその傷が癒えきらない間に、世界的な経済的ショックが発生する。各国において、過剰在庫を処分し、超過需要を喚起するため、地政学的ショックが引き起こされる。」というストーリーが見えてきます。

1912 バルカン事件
1914 第一次世界大戦
1923 関東大震災
1929 世界恐慌
1937 シナ事変
1939 第二次世界大戦
1945 原爆投下・無条件降伏

2001 世界同時多発テロ
2011 東日本大震災
2017 第二次世界恐慌?
2025 第二次日中戦争?
2027 第三次世界大戦?
2033 核兵器の使用による終焉?

あくまでひとつのストーリーです。

地震に着目するのなら、太平洋戦争中の東南海地震(1944)と、今回の大震災(2011)を重ね合わせると、「もともと苦境にあったところに、大地震が発生する。その翌年に、原子力に関係したアクシデントがもとで、国家システムが停止する。さらにその翌年に、誘発大地震が発生する。」のストーリーも見えてきます。

1944 昭和東南海地震
1945 原爆投下・無条件降伏
1946 昭和南海地震
1951 サンフランシスコ講和条約

2011 東日本大震災
2012 福島第一原発爆発事故?、日本国デフォルト宣言・IMF管理下?
2013 関東直下型地震?
2018 新生日本国再独立?中国・ロシアに併合?

というストーリーもあるでしょう。(個人的には、これが一番実感に近いように思います。)

他方、原子力事故ということに着目すると、同じレベル7である「チェルノブイリ原発事故(1986)」を基準にすると、「大規模原発事故の翌年に大規模な経済的ショック、そして次々と、その当時の前提条件が崩れていく」、というストーリーも、見えてきます。

1971 ドルショック
1973 オイルショック
1979 スリーマイル島原発事故
1986 チェルノブイリ原発事故
1987 ブラックマンデー
1989 ベルリンの壁崩壊
1991 バブル崩壊

1999 JCO臨界事故
2007 新潟県中越沖地震・柏崎刈羽原発事故
2007 サブプライムショック
2008 リーマンショック
2011 東日本大震災
2012 スタグフレーション・ショック?
2014 いくつかの国家システム崩壊?
2016 資本主義体制崩壊?各国通貨の廃止と世界通貨導入?

もちろん、ひとつのストーリーですし、「似たようなイベントが、その原因・背景を加味することなく、単純に足し算・引き算で、繰り返し起こると計算できる」という理論的根拠はありません。

しかしながら、「今回だけは特別だ。過去の過ちは繰り返されない。」という甘い期待が常に裏切られてきた人類の歴史を鑑みるに、「単なる計算に過ぎない」という単純な指摘を上回る示唆を得られるものと思います。
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by kanconsulting | 2011-04-13 22:02 | 経済状況

国家破綻の撃鉄は起こされた

東日本大震災から1ヶ月が経過いたしました。あらためて、数多くの犠牲者様の冥福をお祈り申し上げるとともに、被災者の方々へのお見舞いを謹んで申し上げます。

私は、以前より、「国家破綻は、直線的に起こるのではない。なにかの突発的なアクシデント・天災をきっかけに、ポイント・オブ・ノーリターンをあっさりと越えることになるだろう。」と考えておりました。以前に書いていたかどうかは、定かではありませんが、不謹慎なので書いていなかったかも知れません。

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1ヶ月前の金曜日。私は関西地方の仕事場で、尋常ではない長周期振動を感じたことから、「遠くで、大きな地震が起こった。」と直感いたしました。ワンセグで見ていても、震源に近いと思われる東北太平洋岸の情報が全く報道に入ってこなかったことから、阪神大震災の記憶がよぎり、同等クラスの震災が発生したであろうことは想像に難くありませんでした。「ああ。とうとう始まった。ビジョンより、1~2年も早い。神よ、どうして、もう少し時間を下さらなかったのですか。」と感じました。

それから1ヶ月、この大災厄が、日本の国家破綻に対してどのような影響をもたらすのか、よくよく考えてまいりました。そして、先日の「福島第一原発 低濃度放射能汚染水の大放出」によって、それが確定的なものとなったと感じました。(放射能汚染水の海洋放出は、すべきではありませんでした。)

「日本が一致団結して臨むべきときに、破綻を語るとは、不謹慎である。流言蜚語(デマ)である。」とのご批判を承知の上で、その結果を申し上げると、

『東日本大震災をきっかけに、需給・物価・為替を支配するマテリアルフロー・マネーフローが明らかに変わった。誰が見ても、日本の財政破綻の可能性が高まった。今は統制が効いているが、これ以上は騙しようがない。』

『「巨額の公的債務」「超低金利・金融緩和」という【火薬】、
火薬の爆発力を集中させる「金融規制」「政府の強制力」である【薬莢】。
単独では爆発しにくい火薬の着火役となる「信用に対する恐怖」「マネーのショート」が【雷管】。
その雷管を起動させるための【撃鉄】が、今、起こされた。
あとは【引き金】を動かす、小さな力があればよい』

『この撃鉄は、

大規模なショック、たとえば、
・ロシア・中国の日本領土侵攻、
・北朝鮮の大型ミサイル発射と着弾
などの地政学的アクシデント、
・関東直下型大地震、
・東海=中部大地震、
・東南海南海=関西大地震、
・中央構造帯=中部近畿大地震、
などの天災、そしてそれら地震によって引き起こされる
・浜岡原発大事故、
・高速増殖炉大事故
などの人災、にとどまらず、

・それらより規模の小さな各種アクシデント、
・国内政治に関するアクシデント
などの中規模のショック、

あるいは
・取り付け騒ぎや
・ある種のデマ
といった小規模なショックでも、十分にその引き金(トリガー)となる』

となります。

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「イメージの話はもういい。具体的にどうなると言うのか。どうすれば良いと言うのか。」というご質問もあろうかと思います。それに対しては、エントリーを改めたいと思います。

ただ一つ確実に言える事は、

・一定方向に起こるその方向性には逆らえない(生物の寿命がよい例でしょう)
・周期的に起こるそのサイクルには逆らえない(四季が良い例でしょう)

という簡単な真理について、

・国家体制、通貨には寿命があり、永遠に体制を維持したり、通貨の価値を保つことは出来ない
・特に通貨・負債の歴史は、通貨の減価と廃止、負債の棒引きが定期的に繰り返されてきたというサイクルがある

という事実を直視するならば、日本だけがその例外となりうるという主張は、空手形としか言えないのです。

"This time is different"(今回は例外だ。人類は同じ過ちを繰り返さない程度に成熟した。資本主義、国家体制、国債と通貨の信認、債権の価値は永遠に保たれる。人類は永遠の繁栄を手にする。)が、反語であることは、ケネス・ロゴフの日本語版を待つまでもないでしょう。
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by kanconsulting | 2011-04-11 22:28 | 経済状況

船場商人 4つの予言と5つの教え

東日本大震災(東北・関東大震災)で命を落とされた多くの方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されました方に心よりのお見舞いを申し上げます。被災地に住まわれている方は、これから本当に大変な時期を過ごされることと思いますが、助け合い、励ましあい、支えあいまして、一日も早い復旧を願っております。

さて

なぜこの大事な時期に、2週間もエントリーを控えておりましたのか、説明いたします。いくつか理由がありますが、私の祖父に当たります船場商人(これまでのエントリーでは「金持ち爺さん」のように書いていたと思います)のこれまでの言葉を反芻し、頭の中でまとめていたのです。

今を遡ること約16年、1995.1.17に、神戸沖を震源とする、いわゆる阪神大震災が起こりました。私のもう一人の祖父である「貧乏爺さん」(実際にはそれほど貧乏ではありませんでしたが、良い対義語が見当たらなかったものですから)は、この阪神大震災で亡くなりました。私はその時は学生でしたので、しばらく被災地入りをしまして、関西に帰ってきたときのことです。

貧乏爺さんは、もとは技師(エンジニア)のような仕事をしており、戦争から帰ってきてからゴムの会社を興して仕事をしていました。よく、宇宙の始まりや、最初の生命の誕生などの話を聞かせてくれ、子供心を躍らせていたものです。

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「ぼん。この度は、残念やったな。」太平洋戦争の焼夷弾を奇跡的にまぬがれた築100年の木造屋敷の内玄関で、金持ち爺さんが、被災地から帰ってきた私を、すまさなそうに出迎えてくれました。

地震発生直後は、余りに悲惨な現実に神も仏もあるものか、と思っていたのですが、それから何週間も経っていて、私も多少は心の整理がついていたものですから、被災地で見たこと、聞いたことなどを話したように思います。たとえば、

・家が崩れてガレキとなり、失うものも多かったが、無事に生き延びた人は、本当に大事なものは何かを語ることが多かったこと。
・マイセンの食器は割れてしまったが、町内会の炊き出しの紙コップのほうが暖かかったというような話。かざりのない、ただの一人の人間として生きていくのに必要なのは、高価な家や家具ではなく、人のつながりであったというような話。
・在庫商品を、足元を見て、高く売ろうとした店のこと。逆に、タダもしくはタダ同然で配った店のこと
・自衛隊の給水・物資の配給には、みな並んで、荒れた感じは余りなかったこと
・日ごろ当たり前と思っていること、電気、水、トイレ、暖かい食事、食器、風呂、プライバシー、など多数が、実は多くの前提条件に支えられており、全然当たり前ではなかったこと

身内が亡くなった恨み辛みではなく、そういった、見聞きした事実を話したように思います。

金持ち爺さんは、歴史は繰り返す、という話をしたあと、

「ええか、ぼん。今から、大事なことを言わなあかん。時代の変わり目に、天変地異いうんは、かならず起こる。そうゆうことは、60年単位、100年単位、700年単位で、考えんとあかん。これから地震が起きる時期になったと思て、準備せなあきませんで」
「神戸の地震は、そんな所で起こる思てへんかった。これからも、そんなことあれへん(=あるはずない)思てることが、仰山起こてくるで」
「これから、間違いなくそういう時代になっていく。でも、地震や津波があっても、神様を恨んだら、あかん。何があっても、世を拗ねたり恨んだりしたらあかんねんで。生きているからこそ、与えられる試練やと、思いや。」
「(地震のあとの状況・人の振る舞いを)よう、見ときや。人の真価いうんはな、こういう時に問われるんやで。自分やったらどうするか、よう考えや」

などということを言われたように思います。

そして、別の機会に、「12月の晴れた日曜日。また大きな地震が来る。」とのビジョンを託されました。時期や場所についても話がありましたが、趣旨が違いますので割愛します。

タイトルに4つの予言と書きましたが、そのうちの一つが、この「地震に関する予言」です。残りは「食糧危機」「国債と紙幣(お金)の無価値化」「戦争」です。金持ち爺さんの日々の話の中で、過去に学び未来を警告した言葉をあらためて再整理すると、大きなものはだいたいこの4つのカテゴリーに分かれるというくらいの意味で、最初から明確に「4つの予言」があった訳ではありませんが、分かりやすさを考えて4つに分けました。

以前にも書いたかもしれませんが、金持ち爺さんには多少の霊感というか予知能力のようなものがあったのだと思います。優れた経営者には、多少なりともそういった神がかった部分があるものですが、そういった能力があったから、戦争で生き延び、帰ってきてから商売で成功を収めたのかも知れません。

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「何だよ。オカルトかよ。それなら、東日本大震災も当ててから言えよ。」と思われるかもしれません。

そうではありません。こういった天変地異は、人知をもって計ることが出来ないが、超長期スパンで見ると必ず周期的に起こるという前提の下で、常に備える、ということが大切だ、という趣旨です。決して、「当て物」が先に来るのではないのです。

5つの教えについては時間がありませんので、機会を改めます。

最後に、このたびの大震災で被災されました方には、心よりのお見舞いを申し上げます。くれぐれもお体を大切にされますよう。
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by kanconsulting | 2011-03-27 02:14 | 経済状況

2011年 明けましておめでとうございます 今年は「世界同時デフォルト元年」

皆様

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年の夏以降、本業があまりに多忙で、睡眠時間を削っておりましたところ、体調を崩しまして、さりとて仕事を休むことも出来ず、半年ほどブログのお休みをいただいておりました。
もしご心配をおかけしましたとしたら、失礼いたしました。

さて、「過剰流動性の終焉」「世界同時国債増刷」「流動性の注入と中央銀行へのリスク移転」の年が終わり、今年は

「世界同時デフォルト元年」

となると予見いたします。文字通り、世界の複数の国でデフォルトが起こる、そんな年になるように思います。もちろんデフォルトといっても、金利支払いの減免要請や元本支払い繰延べ(いわゆるリスケジュール)を含みますので、文字通りの「破綻」とは一定の距離感があるかもしれません。私の考えでは、今年のデフォルト予定国には、日本は含まれておりません。

私は、2004年にこのブログを始めてから、6年間以上にわたって世界経済をウォッチしてまいりましたが、その中で、

「2012年前後に、日本経済が多額の国家債務により破綻をきたす可能性がある」
「対策が打てるのは2006年までであり、2007年以降は徐々に世界経済の中で混乱を深めていく」
「膨張した国家債務は、最終的には、インフレ、金利暴騰、為替による調整、あるいはその組み合わせで洗い流すしかない」
「その場合、日本国民の多くが、資産の消滅、購買力の減価、増税により、涙を流すことになる」

と繰り返し主張してきました。簡単ではありますが、本年の冒頭にあたり、この言葉を繰り返すことで、ご挨拶に代えたいと思います。

国家破綻研究ブログ 管理人 kanconsulting
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by kanconsulting | 2011-01-01 11:11 | 経済状況

ユーロは最後の試練を迎える IMFが日本の消費税増税勧告 (ドイツ:EU)=(日本:世界)の比例式

祇園祭です。梅雨は峠を越えましたが、ユーロ危機は峠を越えたのでしょうか?

私は、これまでに「ほとんどの人が『ユーロはもうダメだ』と思うところまで売り込まれる。そこでオプションなどによる『投げ』により投資家は損失を計上する。もしくは、ドイツなど余力がある(と思われている)国家はEUの維持のために戦争並みの損失負担を強いられることとなる。しかし、損失処理と為替による競争力回復効果と相俟って、そこからがユーロ再生となる。」と述べてきました。

そろそろ「投資家、あるいは国家、もしくはその両方による『投げ』」があり、ユーロの底は近い気がします。それは即ち、投資家あるいは/および国家が損失を被るということを意味します。何度も書いているように、「誰かが投げない限り、底は来ない」のです。

(引用開始)

ユーロ崩壊防ぐ隣国救済、ドイツは犠牲払う価値-将来離脱否定できず
7月14日(ブルームバーグ):

ユーロ防衛のための隣国救済は、ドイツにとって犠牲を払う価値がある-。それが明確に示されつつある。
ドイツではギリシャ救済費用の負担に尻込みし、ドイツ・マルクの復活を求める有権者もいる。しかし、高級車のBMWや総合電機メーカー、シーメンスの株価上昇と国外の売り上げ増加を見れば、なぜユーロを導入し続ける価値があるのか、その理由が示唆されている。
1999年のユーロ導入がもたらした通貨の安定と労働コスト低下が輸出企業に恩恵を与え、失業は18年ぶりの水準近くまで低下。ドイツのDAX指数のパフォーマンスは今年、ユーロ圏16カ国の主要株価指数の中で最も優秀だ。
こうした状況は、ユーロ圏という鎖の弱いつなぎ目としてではなく、ユーロ安定の柱としてのドイツの立場を強める。米ハーバード大学のマーティン・フェルドシュタイン教授(経済学)ら学識経験者は、ギリシャ危機がユーロ圏の崩壊につながりかねないと警告し、著名投資家のジョージ・ソロス氏はユーロ圏経済の緊張を和らげるため、ドイツにさらなる行動を迫っている。
バークレイズ・キャピタルの欧州担当チーフエコノミスト、ジュリアン・キャロー氏は「ユーロ崩壊はドイツ経済にとって極めて大きな問題になるだろう。他の大半の国よりも大問題である公算が大きい」と指摘。「ドイツの産業界はこれまでに欧州市場で非常に大きなシェアを獲得した。ドイツにはどちらに転んでも不利な状況だ」と話す。

「否定し難い可能性」
ユーロ圏諸国を救済する包括的な金融支援枠で欧州連合(EU)が負担する5000億ユーロ(約56兆6000億円)と、ギリシャ向け緊急融資1100億ユーロを合わせた6100億ユーロのうち、ドイツは最大1700億ユーロの負担を求められる可能性がある。これは、DAX指数構成銘柄の時価総額合計のほぼ5倍に相当する。
コメルツ銀行のチーフエコノミスト、イエルク・クレーマー氏が、ユーロ離脱は「議題に上っていない」と述べているのに対し、モルガン・スタンレーの共同主任グローバルエコノミスト、ヨアヒム・フェルス氏は、投資家が財政規律を順守する各国政府の姿勢に疑いを持てば、インフレ期待の上昇が加速し、ドイツにユーロ圏参加の再考を促す恐れがあると警告する。
フェルス氏は5月18日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、ドイツのユーロ圏離脱は「明らかに差し迫った可能性ではない」としながらも、「長期的には否定し難い可能性だ」との見方を示している。
更新日時: 2010/07/14 13:04 JST

東京外為市場・正午=ドル88円後半で堅調、ユーロは2カ月ぶりの高値圏
2010年 07月 14日 12:20 JST
[東京 14日 ロイター]
前日の欧米株高に加え、日経平均を含むアジア株高を受け、リスクオンの流れが続いている。株高の背景として、ギリシャの短期国債入札が無難な結果となったことや、欧州銀行のストレステスト(健全性審査)の暫定結果でテスト対象となったドイツの14行がいずれも無事に通過する見通しとなったことなどがあがっている。
アルコア、インテルINTC.0と好決算が続く米企業だが、今週からはじまる米金融機関の決算に対する懸念も浮上している。「4─6月期は半導体や周辺産業が世界的に好調だったので、グーグルも好決算となるだろう。だが、これから発表される米金融機関の決算は弱い結果を予想する。米企業の好決算がけん引する株高や、株高を受けたユーロ高もそう長くは続かないだろう」(信託銀)との声も聞かれる。
米連邦準備理事会(FRB)が13日に発表した、証券を担保とした融資や店頭(OTC)デリバティブ市場の状況に関する新たな四半期調査によると、ヘッジファンドやプライベート・エクイティー(PE)など一部の借り手に対する大手金融機関の与信状況は過去3カ月間で緩和した。 同調査は一部参加者の間で話題を呼んだ。

 <欧州銀行のストレステスト>
この日ユーロは2カ月ぶりの高値水準となったが、市場では、欧州銀行のストレステスト(健全性審査)はユーロ売り材料としての存在感が薄れたとの声が上がっている。「ストレステストに関しては、当初予定から大幅に対象行を拡大し、ドイツでは州立銀行も含め、自己資本不足と判断された金融機関には段階的資本増強のフレームワークを整えているもようだ。このため潜在的なユーロ売り材料としての存在感は薄れている」と三菱UFJモルガンスタンレー証券投資情報部・シニア投資ストラテジストの服部隆夫氏は指摘する。
ストレステストを無事通過する見通しになったドイツの14行の中には州立銀行も含まれるという。関係筋によると、ドイツの銀行の中で中核的自己資本比率(Tier1)が6%を下回っていた銀行はなかったとしている。
「ユーロ売りは峠を越えた感触がある。1.27ドル台は行き過ぎかもしれないが、1.2ドル台前半は購買力平価でみても穏当な水準だ」と服部氏は言う。
(ロイター 森佳子記者)

(引用終了)

さて、私は、これまでに何度も、

「信用収縮は世界を瞬く間に一巡する。アメリカの過剰住宅ローンが、アメリカの金融機関を破綻させ、それがまるでヨーロッパにガン細胞のように転移・増殖し、リスクの中央銀行への移転と各国国債増発という形で信用を蝕んでいった。これは、『過剰流動性』すなわち『実体経済を上回る過剰信用』によるものである。それが正しいとすると、収縮する信用をさらなる信用創造で補うことは出来ず、最後には『世界の過剰流動性の源』である日本国に還って来ることとなる」

と述べてきました。

もはや消費税がどうこうで済まされる問題ではありません。もし日本の税金が問題になるとすれば、

『日本国民が、世界(その内容は、カネを使い切ってしまい他人のカネを無心したい寄生者や、すでにカネを持っているのにもっと欲しがる強欲な者たちでしょう)のために血税を提供するかどうか。あたかも、ドイツ国民が、EU全体(その内容は、身の丈を超えた放漫財政のギリシャなどの国や、放漫経営のスペインなどの金融機関ですが)のために血税を提供したように。』

となるはずです。これが表題の(ドイツ:EU)=(日本:世界)の比例式の意味です。

IMFが、日本に対する年次審査報告で、先進国で最悪の水準となっている日本の財政状況について、「2011年度から段階的に消費税率を引き上げ、財政再建を進めるべき。純債務残高のGDP比の伸びを2015年から低下させるために、消費税率を14~22%に引き上げる必要がある」と指摘していますが、名目上は

「日本国の財政が破綻して長期金利が急騰する事態になれば、世界経済に深刻な影響を及ぼす」

となっているところ、その本音は

「日本国民の資産を確実に収奪して世界全体に『再分配』するためには、確実な税収が必要だから」

といったところでしょう。

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グラフは読売新聞より

(それにしても、寄生者が使ってしまったカネや強欲な者たちが蓄財したカネは、どこに行ってしまったのでしょうね。)

(引用開始)

日本の財政健全化困難に、格下げリスク高まる恐れ=フィッチ
2010年 07月 13日 13:57 JST
[香港 13日 ロイター]
格付け機関のフィッチ・レーティングスは13日、参議院選挙で民主党が低迷したことを受け、日本の財政再建が一段と困難になるとの見方を示したうえで、年末までに信頼に足る対策が策定できなければ格下げリスクが高まる恐れがある、と指摘した。
フィッチの日本担当ソブリンアナリスト、Andrew Colquhoun氏は「今年末までに信頼できるプランが作成されなければ、格付けにとってネガティブなシグナルとなり、信用格付けに対する圧力が高まることになる」と述べた。
ただ同氏は、プランを策定する政府の能力について悲観はしていないと指摘、「選挙結果により、日本政府がそのようなプランを策定および実行することは一段と難しくなるだろうが、それほど悲観的には考えていない。選挙結果は、財政健全化が否定されたことを意味するものではないためだ」と述べた。
フィッチは現在、日本の外貨建て格付けを「AA」、現地通貨建て格付けを「AAマイナス」としている。格付け見通しはどちらも「安定的」。

欧米で財政再建計画相次ぐ、日本は軸足定まらず
2010.7.11 21:38

参院選最大の争点となった消費税の増税問題などで菅政権の財政健全化への取り組みが問われる中、欧州の信用不安をきっかけとした欧米各国の財政再建が今後、本格化する。6月の20カ国・地域(G20)首脳会議で合意した「2013年に財政赤字半減」という目標達成に向けた動きで、消費税の方向性などで軸足の定まらない日本は出遅れが目立つ形となっている。
欧州の財政再建計画の柱は、金融危機以降の積極的な財政支出で膨らんだ財政赤字を減らす歳出削減だ。

「財政赤字の削減が持続的な成長に寄与する」
11~14年の財政計画案を7日に閣議決定したドイツのショイブレ財務相は会見で、財政再建へ決意を強調した。長期失業者への手当てといった社会保障費の削減などで、戦後最大の820億ユーロ(約9兆円)の歳出削減を行う。
英国は、62億ポンド(約8300億円)に及ぶ10年の緊急予算削減策を発表。オズボーン財務相は「問題を解決しなければ国民は職を失う」と指摘。邦銀の欧州担当エコノミストは「歳出削減は各国の喫緊の課題」と指摘する。
一方、財源確保のための税制改革機運も高まっている。英国が消費税に相当する付加価値税を引き上げるほか、英独仏3カ国は、金融機関に破綻(はたん)時のコスト負担を求める銀行税を導入し、財政再建にも活用したい考えだ。
ただ、急激な財政の引き締めは、金融危機の傷がまだ癒えていない世界経済にショックを与えかねず、クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは「各国でデフレを招くおそれがある」と懸念する。
欧州連合(EU)の銀行監督当局が23日に発表する健全性審査の結果も影響が大きい。内容次第では、欧州の大手銀行に公的資金が注入され、各国の財政負担が増すからだ。
一方、失業率が高止まりするなど景気の先行きに不透明感が漂う米国は、今秋に中間選挙が控えていることもあって「雇用創出が最優先」(オバマ大統領)とされ、どこまで財政再建に踏み込めるかは不透明だ。
さらに難しい舵取りを迫られているのが日本。先進国中、公的債務が突出する日本はG20の目標からも例外扱いを受けた。ただ、消費税をめぐる菅直人首相の発言は迷走。財政再建への取り組みも参院選後の政治情勢次第で、どこまで踏み込めるか不透明だ。(柿内公輔)

(引用終了)
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by kanconsulting | 2010-07-16 17:52 | 経済状況

ユーロは消滅するのか(2) 0.5兆ユーロオペの期日 世界同時国債増刷の果て 中銀マネーのジプシー化

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グラフは毎日新聞より

ユーロ安、株安、金利安(債券高)がクライマックスとなっています。

これまでに、「リスクは各国の中央銀行に移転され、いわば壮大な『飛ばし』となっている」と指摘してきましたが、昨年6月末にECB(EUの中央銀行は、約5000億ユーロ足らずという莫大な額の1年物オペ(簡単に言うと資金供給)を実施していました。昨日はその期日到来ということで、それに向けて市場から莫大なマネーが回収されたことにより、ユーロ安と世界株安となったと解釈できます。

何度も述べていますが、中央銀行が供給したマネーは、本来意図した実需(設備投資など)ではなく、仮需(短期株式投資(インデックス先物)、短期現物投資(ゴールドや原油の先物)、債券投資)に向かいます。なかでも、リスク回避という観点では各国の国債にマネーが流れ込みやすくなっています。(中央銀行が供給したマネーが国債消化に向かうとは、皮肉な限りです。)それを回収すれば、マーケットが下げるのは当然です。

このように、世界の中でのマネーフローについて、注視が必要です。

「財政信認が低下しているという割には、金利はしっかり下がっているではないか。国債をいくら増刷しても金利は上がらない。まだまだ国際を増刷しても大丈夫だ。ソブリンリスクなどというのは虚構の存在だ。」

というご意見あるかと思いますが、それに対しては、

「マネーが中銀→銀行→国債購入、と循環(フロー)しているうちだけの花見酒であり、永遠には続かない。ストックがなくなったところから破綻する。」

と指摘します。

何度も書きますが、金融危機の引き金は「過剰流動性の終焉」でした。そしてこれも何度も書きますが、ポスト金融危機のキーワードは「リスクの押し付け合い」と「中央銀行へのリスク移転(中央銀行による節操のないマネー供給)」です。そして「ペーパーマネーの連鎖的減価(マネーが、価値が劣化する資産クラスから逃避し続ける、ジプシーマネーになる)」に至ります。

(引用開始)

米金融・債券市場=株価下落で国債価格が上昇、2年債利回りは過去最低更新
2010年 06月 30日 06:28 JST 記事を印刷する
[ニューヨーク 29日 ロイター]
29日の米金融・債券市場では、国債価格が上昇し、2年債利回りは過去最低を更新した。ユーロ圏の債務問題への懸念から世界的に株価が下落したこと、また米経済が二番底に陥るとの懸念が台頭したことが背景。(中略)
こうした動きのなか、イールドカーブはフラット化している。2年債と10年債の利回り格差は235ベーシスポイント(bp)と、2009年10月以来の水準に縮小した。(中略)
BNPパリバの国債トレーディング部門のマネジング・ディレクター、リック・クリングマン氏は(中略)「欧州中央銀行(ECB)の1年物資金供給オペが近く期日を迎えることに対する不安感もある(中略)」と指摘した。
ECBが昨年6月に実施した1年物オペ(4420億ユーロ)は7月1日に期日を迎える。(中略)
RBS証券の米国債部門を統括するウィリアム・オドンネル氏は、過去3年以上にわたって続いていたイールドカーブのスティープ化のトレンドの変化は28日に現れたと指摘。
期間が長めの国債の利回りは今後さらに低下するとの見通しを示し「フラット化への扉が開かれた今、10年債利回りは少なくとも2.75%まで低下する」と予想した。(後略)

ユーロが下落、対円で8年半ぶり安値=NY市場
2010年 06月 30日 07:21 JST
[ニューヨーク 29日 ロイター]
ニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落した。欧州の銀行の資金調達懸念が圧迫材料となり、対スイスフランで最安値をつけたほか、対円で8年半ぶり安値をつけた。弱い経済指標を受け世界経済の回復をめぐる不透明感が高まり、ドルと円が買われた。
欧州の銀行間金利は8カ月ぶり高水準を記録した。欧州中央銀行(ECB)の1年物オペが今週期日をむかえ、市場から0.5兆ユーロ近くの資金が吸収されることから、一部の銀行が資金調達難に直面するとの警戒感がある。
6月の米消費者信頼感指数が大幅に低下したことや、中国の景気先行指数が下方修正されたことに加え、日本の失業率が予想外に悪化したことから、世界経済の先行きに対する不安が高まった。
リスク回避の動きから、豪ドルやニュージーランドドルなどの高金利通貨は売りが優勢となった。
HiFXのシニア為替ストラテジスト、ガレス・シルベスター氏は「株式市場はきょう、大幅に下げた。これがある程度ドル高につながった。カナダドルや豪ドル、ニュージーランドドルのようなリスク通貨は米ドルに対してかなり売り込まれた」と語った。 
(中略)ユーロ/円は1.6%安の107.91円。一時2001年末以来の低水準となる107.33円をつけた。
ロイターのデータによると、ユーロ/スイスフランは1.3167スイスフランと、ユーロ導入以来の安値をつけた。(後略)

長期金利は7年ぶり低水準を連日更新、一時1.08%-世界景気懸念受け
6月30日(ブルームバーグ):
債券相場は続伸し、長期金利は一時1.08%と連日で約7年ぶりの低水準を更新した。前日の米国市場で、世界的な景気鈍化懸念から主要株価指数が急落し、米債相場が上昇した流れを継続して、買いが優勢となっている。
(中略)現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の308回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.09%で始まった。その後も水準を徐々に切り下げ、一時は1.5bp低い1.08%と、新発10年債利回りとして2003年8月半ば以来の低水準を更新した。その後は1.085%で推移している。
欧州の信用不安や株安などで安全資産とされる国債に資金が流れ込んでおり、金利先高観は高まっていない。しかし、日本の長期金利は前日からの低下幅が7bp程度にも及んでおり、金利低下への警戒感から買いが鈍くなる可能性がある。ドイツ証の山下氏は、「現物市場も売り材料が乏しい中で金利低下基調が続くが、さらに買い進むには10年債利回りの1%割れを視野に入れる必要がある」と話した。
(中略)一方、米国債相場は上昇。米10年債利回りは約1年ぶりに3%を下回り、7bp低下の2.95%と、09年4月28日以来の低水準となった。

(引用終了)
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by kanconsulting | 2010-07-01 19:26 | 経済状況