カテゴリ:経済状況( 287 )

地方自治体の経済状況

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今日は、大阪府の経済状況についてです。

先日、貝塚市にある重要文化財の寺の国庫補修事業で、大阪府が1.5億円の負担を拒否しました。総工費は15.6億円です。府は平成10年ころから財政が悪化し、11年以降は文化財への国庫補修費用は一切出さないと「財政再建プログラム」が府議会で決められました。

大阪府の財政状況を、大阪府のホームページから見てみましょう。http://www.pref.osaka.jp/zaisei/joukyou/01gaiyou/index.html

『大阪府財政はバブル経済崩壊後、府税収入が急激かつ大幅に落ち込む一方で、歳出は義務的経費を中心に増加傾向にあり、近年は、毎年度の予算編成にあたって、極めて多額の財源が不足する状況が続いています。
・・・しかし、財源として使える基金(貯金)残高は、平成14年度末にはピーク時(平成3年度)の1/10以下と底をつき、府債(借金)残高もこの10年間で3倍以上に増加するなど、財政の対応力は限界に近づいており、平成10年度からは5年連続して赤字決算となっています。
・・・何としても準用再建団体への転落の危機を乗り切りたいと考えています。』

負債残高は4.7兆円で、毎年2000億円ペースで増加しています。他方、財源として使える基金は300億円程度であり、文字通り焼け石に水です。大阪府の標準財政規模は、約1.2兆円(平成15年度)、単年度赤字額(普通会計ベース)は362億円(平成14年度)ですから、行政サービス水準を低下させ、公務員の人件費をカットしないとどうしようもないというのが現状でしょう。

危険水域に達する地方公共団体は今後増加すると思われます。市町村であればなおのことでしょう。地方財政借入金残高(地方債残高+公営企業債残高+交付税特会借入金残高)の合計は本年度204兆円であり、GDP比41%とそれだけで巨額なものとなっています。

平成16~18年度は、特例措置として、国庫負担分から特例加算、地方負担分は地方債により、地方財政の不足分を補填することとしています。その額は今年度で、10.2兆円です。これはつまり、将来にツケをまわしていることに他なりません。
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by kanconsulting | 2004-08-07 11:28 | 経済状況

国民金融資産の行方

日本の国民金融資産は、1400兆円と言われています。しかし、国民金融資産は、すでに使われてなくなっています。700兆円と言われる預金(内、郵貯+簡保+年金で570兆円)をはじめとする日本の個人金融資産は、既に多くが、銀行預金や郵便貯金を経由して国債・財政投融資・地方債に形を変えています。そして、残りが民間企業への貸付や住宅ローンに向けられているのです。ここまではメインページで記述したとおりです。

そして、預貯金、国公債、株式、債券は、「本当の資産」ではありません。

どういうことか?まず、預貯金、株式、債券などの「金融資産」は、実は「資産」ではありません。まず、GDPなどの国民経済計算においては、金融資産は計上されません。本当の資産として計上されるのは、「実物資産」だけです。

2人だけの国があったとします。資産といえるのは、Aさんの持っている金塊1万円分だけだったとします。Bさんは文無しです。Aさんは、Bさんに金塊を貸しました。その代わり、1万円分の借用証書を書いてもらいました。(債権証書=債券)
この国の資産は、金塊1万円分+Aさんの金融資産1万円分=合計2万円でしょうか?
違いますね。それは幻想というものです。Aさんの債権は、Bさんの債務と本来は帳消しになりますので、この国の資産は、やはり、金塊1万円分だけです。ここでいう金塊が、土地であっても、工業機械であっても同じです。Bさんが銀行であっても、同じです。
B/Sの資産と負債は、本来相殺するものなのです。

では、私たちの1400兆円がどこにいったのか見てみましょう。

副島隆彦氏作成の表「いま日本の金融資産はいくらあるのか?」を見てみましょう。
(「預金封鎖/副島隆彦」参照、2003/3月)

      資産      負債      正味     (兆円)
家計  1378      385      993
企業   669     1251     ▲582  金融を除く
政府   454      801     ▲347  ※
金融  2501     2565     ▲64   日銀・郵貯を含む
合計  5002     5002        0

※計算方法が異なるため、メインページ記載の日本国B/Sの数字と合致しません

国民金融資産から家計の負債(ローン)を引いた残高は、約1000兆円です。その残高で、政府と企業の負債をファイナンスしています。
政府の負債とは、国公債を代表とする公的債務のことです。道路などの社会資本を形成するために使われました。
企業の債務とは、株式であり、社債です。株式は返済義務のない負債です。株式や社債は、会社の資産(保有土地、生産機械など)で裏付けられています。
つまり、国民金融資産は、それをもとに作られた実物資産に変わっています。

それに、劣化する実物資産には、会計上の仮定である「減価償却」が必要です。減価償却をしないと、実際には減価し価値のない資産が、過大に計上されてしまいます。資産を売却して借金を返してよ!と言われたときに、ない袖は振れない、ということになります。資産が減価する分、新たな富を生み出してキャッシュとして回収する必要があるのです。つまり、資本への投資は、それがどれだけ新たなキャッシュフローを生み出すかをよく判断する必要があるのです。公的資本形成には公共的な面がありますので、経済性のみでは判断できませんが、だれも通らない道路や、利用されないダム、豪華すぎる箱物施設はそれに見合った新たなフローを生み出しません。しかも、国の場合は、道路やダムを処分して売る相手もいないのです。つまり、国に「資産を売却して国公債(借金)を返してよ!」と言っても、「それはできません。ついては増税しますので、その税金で返します。」となります。公的資本は減価しても資産が残るだけまだマシですが、効率悪・無駄な行政サービスに至っては、後に何も残さないのです。

株式は、事業を続けてその資本に見合って利益を出していく限り、価値があります。では、国民金融資産の大半がつぎ込まれている、国公債の価値はどうでしょうか?

さらに問題なことには、国債の最終原資である国民の貯蓄率が低下してきています。貯蓄を崩して消費するのは正当なことで本来何の問題もないはずなのですが、今後、貯蓄額そのものが減少する段階に入ると、政府の赤字をファイナンスできなくなります。この問題については、日を改めて記述します。
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by kanconsulting | 2004-08-04 00:31 | 経済状況

紙幣の中身

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【今週の予定】
私は、日曜~火曜日は不在です。
メールでのお問い合わせはその後になりますのでよろしくお願いします。

今日は「日本銀行の紙幣の価値」について考えます。

メインページのデータをもとに、少し乱暴ですが、
「紙幣の価値は、対応する日本銀行の資産で裏付けられている」
と考えますと、あなたがお持ちの1万円の内訳は、04年1月の時点で

国債     6770円
買入手形  1860円
買現先勘定 750円  為替介入の米国債を含む
外国為替  320円  外貨ですね
金銭信託  140円  民間銀行保有株の購入など
金地金    30円

などになります。(「その他」、現金などは省略していますので合計1万円にはなりません)
あなたがお持ちの1万円のうち、国債が2/3になっているのです。アメリカ国債も間接的に持っていることになります。その他も信用によって成り立つもので、実物資産といえるのは金地金30円分(0.02グラム相当)だけです。

長期金利が上昇して、国債の価値が下がっても、それと同じタイミングで同じ程度だけ紙幣の価値が下がることはありません。たとえば、長期金利1%上昇で、仮に国債の時価評価額が10%減っても、1万円の価値が急に、10000-6770*0.1=9330円分になったりはしません。そのギャップは、信用で補われます。信用とは、国の財力、国民の資産などです。発券銀行券の総額は70兆円ほどで、国民金融資産の1400兆円と比べるとわずか5%です。ですので、紙幣の信用を保持するのに何も問題がないように見えますが、それは実は間違いです。

信用乗数というものがあります。出回っている紙幣(正確には、マネタリベース=現金+中央銀行当座預金)が、預金・貸し出し(つまり、信用)を通じて何倍もの流動性(マネーサプライ)を生み出すというものです。これは、信用が損なわれると、それも乗数的に作用するということも意味します。現在の信用乗数は、以前と比べると低下していますが、6~7程度であったと思います。

日本円の信認は、日本国債の信認と表裏一体です。日本国が「公的長期債務についての考え方」をしっかり主権者であり、かつ最終負担者である国民に説明して、信認を得る必要があるのですが、どうも本気で説明する気はなさそうです。

なぜか?「国公債は、将来の税金と同じようなものであり、結局は国民に払ってもらうしかない。それがイヤなら、インフレで洗い流すしかない。」と言おうものなら、どんな政権も首が飛ぶからです。政権が国民に国の財政状況について説明するのは、憲法に定められた事項です。もっと説明責任を果たしていただきたいと思います。
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by kanconsulting | 2004-07-31 12:44 | 経済状況

Re:もう、国家破綻などと言う妄想はやめにしないか

Zatsubun Blogさまよりトラックバックを頂いています。Zatsubun Blogさまは、ファイナンシャルプランナーということで、私よりも経済の専門家であり、私のブログについてコメントいただいて恐縮です。ご指摘の点で、私の不勉強によるところは、データによる検証を試みて行きたいと思います。
(http://www.iplust.jp/it/blog/archives/000060.html)

さて、私のスタンスとして

・国家破綻を希望しない。(当たり前ですが)
・国家破綻があるかどうかは、将来のことであり、断定はしない。
・国家破綻について、冷静な議論により、その可能性を検証する。
・国家破綻の原因と対策を分析することにより、私たちのくらしを防衛する。
・具体的なデータを示すことにより、読者の皆様に検証していただく。
・過度の不安を煽ることは私の本意ではありません。

Zatsubun Blogさまより、少し論点をずらしたとの上で、3つのご指摘をいただいています。

「国家破綻があれば、インフレに対処方法はない」
「資産運用により増税を上回るだけのフローを得ることは不可能」
「財政圧迫要因は社会保障と国債元利払というのはおかしい」

私の言うことがすべて正しいとは思っていませんので、読者の皆様もお考えください。それが実のある議論につながると思っています。

未来の法制度(財産税、現物所有税、その刑事罰・・・)がどうなるかは、予想がつきませんのでコメントできません。「国が本気になれば、一般市民に逃げ場はない」という指摘なら、十分その可能性はある、と言えます。

ただし、財産税や金地金保有制限法は現行法の規定にありません。新規立法が必要です。日本国は「租税法定主義」ですので、立法のない租税や、行政処分などは憲法違反です。異議申し立て、審査請求、行政事件訴訟法などの対抗策があります。

また、「資産運用により増税(やインフレ)を上回るだけのフローを得る」というのは、さわかみ投信の澤上さんのコメントです。澤上さん自身は、国家破綻に否定的な見方をされています。(http://www.rakuten.ne.jp/gold/sec/column/inbestlife.html)

財政圧迫要因については、データを出していますので、読者の皆様に検証いただければありがたいと思います。

>本業でないとおっしゃりながら、技術士であることを標榜されるのはいかがなものだろうか。専門分野を存じ上げないので断定的な物言いは控えるが、専門分野外についての記述については、技術士の倫理綱領に反しないだろうか。

技術士のことをご存知のようで恐れ入ります。さて、本サイトは私の経済に関する意見表明のサイトで、技術士としての業務を受け付ける・広告するサイトではありません。ウェブ上で意見を表明する自由は、憲法に定められた人権に基づきます。また、経済というのは技術(どの技術部門でも)と密接なつながりを持っていますし、技術が社会に貢献するときは経済的な分析が必須となります。技術士論文試験においても、自分の行った仕事の経済的な評価、さらに、日本の工業の将来について経済的な分析や、「ストックとしての社会資本」について述べるなど、経済の視点が不可欠です。また、国家破綻を「リスク」として考えたときに、そのリスク管理(分析・評価)を行うというのは、総合監理の内容に相当します。そのようなリスク管理の考え方をもとに意見表明を行うというのは、本家のトップページに記載しています。技術士法および倫理規定には違反しておりません。

>資料をオークションを通して配布していると言うのも、いかがなものだろうか。

オークションは正常な経済活動と存じます。私の個人的な体験を基にした冊子で、出版するほどではないと思いましたので、見てみたいという方のみ、個人の判断で入札いただければいいかと存じます。もちろん、その過程において、詐欺や強迫など民法に定める不法行為は(当たり前ですが)行っておりません。

>いたずらに不安をあおること、そのことこそが一番の財政圧迫要因となりえることを忘れてはならない。

過度の不安を煽ることは、私の本意ではありません。ですので、データを記述し、読者の皆様にも検証が可能なように配慮しています。また、海外銀行への預貯金、海外への投資、貴金属への投資は、あえて法律違反をしないかぎり、もちろん合法です。
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by kanconsulting | 2004-07-30 01:26 | 経済状況

国家破綻はあるのか?ないのか?

他の方のブログを見ていますと、「破綻はありえない」といわれる方がおられます。私は理系の人間ですので、「データによる検証」を重視します。

逆に、「データ付で、日本の経済的な見通しはこんなに安泰だよ!」と示していただければ、私もどんなに安心なことか。資産保全に使う時間やお金を、仕事や趣味や余暇に使うことができるのです。このサイトを立ち上げることもなかったでしょう。

では具体的に検証していきます。

①いろいろな不安をあおる話について/Zatsubun Blogさま 07/27および07/05
http://www.iplust.jp/it/blog/archives/000057.html#more

>この記事には、つい先日コメントが付いていた。そのコメントは、記事から参照して欲しいのだが、言葉は柔らかいけれど、「国家破綻があるのだ」というご意見の方からだった。

(かん)私です。「国家破綻の可能性は低くない」とコメントしました。

>コメントにも書いたのだが、国家破綻、当然国の破綻のことである。そのときに日本人である私たちは国を出し抜いて、破綻の影響を免れることが出来るであろうか。それ以前に、国の破綻に責任はないのか。

(かん)国家財政の破綻は、狭義的には過去~現政権に責任がありますが、終局的には主権者である国民の責任です。国債は将来の税金を担保とした債券と考えることもできますので、将来に国民が払わされるのは当然と言えるでしょう。その形が、消費税増税なのか、財産税なのか、インフレ(による国家債務と国民金融資産の相殺)なのかは私には分かりません。

増税は避けようがありませんが、インフレなら対処のしようもあります。また、資産運用により、増税を上回るだけのフローを得るという考えもあります。

いずれにせよ、国家破綻の影響を逃れることは、著しく困難です。そのような回避不可能なリスクを低減するために、「資産保全」を提唱します。ただし、地震というリスクに対処するために地震保険をかけても地震自体はなくならないように、資産保全による国家破綻の影響回避には限界があります。

>熊しか通らない高速道路や、人の乗らない新幹線をおねだりした結果じゃないのか。それをやってきたのは、今不安だといっている齢50代以上の人たちではないのか。自分で不安の種を作っておいて、明らかに自業自得である。

(かん)従来型の公共投資については、私も否定的に見ています。同じ国債を発行して社会資本としてストックするなら、国家百年の計をもっていただきたかったと考えます。社会資本は、投下した資本に見合って国民の役に立つ必要がありますが、そうなっていないケースがあまりにも多い。ちなみに私は30代です。

ただし、今後国の財政を圧迫するのは、社会保障と、国債元利払いです。07月25日「景気回復で国家破綻は遠ざかるか?」をご覧ください。

②資産運用の灯台さま/「長期金利の上昇」 7/12
http://soranoao.cocolog-nifty.com/top/2004/07/post_1.html

>長期金利上昇=国債価格下落。これは教科書にあるとおりです。しかし、国債が暴落して銀行と生保が相次いで破綻。その結果、ハイパーインフレになる等と真顔で言われるとさすがに引いてしまいます。それって根拠のない断言じゃないの?と言いたくなる訳です。

(かん)国債が暴落しないように、「国債整理基金特別会計法」により、国債の償還や借り換えが行われており、国債暴落によるハイパーインフレがあるかどうかは分かりません。

ハイパーインフレがなくとも、膨らんだ財務残高は次のような問題を引き起こします。

・財政の硬直化 ・・・ 収入の大半が借金の返済に消えてしまう。福祉など支出をカットせざるをえない
・国債に対する信認の低下 ・・・ 市場において投資家からの懸念を受け、金利の上昇と通貨価値下落に現れる。つまりインフレ・円安になるということです。
・クラウディングアウト ・・・ 民間への投資が圧迫される。

>仮に政府がお金を借りたくても借りられなくなったとき、多すぎる特殊法人と地方自治体は本格的に整理されるでしょう。国民の痛みも尋常ではありませんが、今まで政治に無関心であった償いと癌の摘出手術の一石二鳥となります。

(かん)過去の国公債が償還できなければ「デフォルト」になります。資金繰りの厳しい中小の地方公共団体から、信用不安が起こる可能性は否定できません。

デフォルトを避けるなら、緊急事態として支出をカットせざるを得ません。国・地方自治体単位のリストラです。年金カット、福祉カット、公務員給与カット、公共事業カット、債券利払停止。そして増税でしょう。短期的であっても、国民生活と金融資産はダメージを受けることになります。

>実のところ、日本の国債は暴落しにくい環境にあります。銀行が買い続けるからです。長期金利が上昇に転ずると政府が金融危機を演出して、公的資金(財源は借金)を銀行に注入。その資金で銀行が国債を買う。すると国債価格は安定。本末転倒というか、シュールな話しです。

(かん)まさしく、タコが自分の足を食べている状態です。国家単位の(合法的)粉飾決算と言われても仕方がないですね。国債は会計上「無リスク資産」ですので、銀行にとってはBIS自己資本規制に対する底上げにはちょうどいいのです。ただし、国債と紙幣をじゃぶじゃぶ刷っている状態ですので、潜在的なインフレ懸念は消えないですね。

そうこうしているうちに、国家財政が好転して、長期債務が減ればいいのですが、なかなかその様子はありません。国は、2010年初頭には基礎的財政収支を黒字化すると言っていますが、構造改革によってプライマリバランスを達成するのは、困難のようです。この根拠となる数字は、7月25日「景気回復で国家破綻は遠ざかるか?」をご覧ください。

(結論)国家破綻があるのか、ないのか、については私は断定いたしません(できません)。しかしながら、私は「国家破綻の可能性は、低くない。リスク対策が必要である。」と主張します。

以上
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by kanconsulting | 2004-07-28 23:42 | 経済状況

景気回復で国家破綻は遠ざかるか?

日本の景気が回復してきています。それにつれて、長期金利ももう少しで2%と、じわじわと上がってきています。景気が回復すれば、税収も増加して、破綻は遠ざかるのではないでしょうか?

答えは「いいえ。景気が多少回復しても、数年は破綻は遠ざからない」です。

バブル経済でもっとも税収の増加した平成2年と比較して見てみましょう。
一般会計歳入の推移

     平成2年  →  平成16年  (兆円)
---------------------------------------------
税収    60.1        41.7
その他   4.2         3.7
公債金   7.3         36.6
収入計   71.7        82.1※
---------------------------------------------
歳出計   69.3        82.1
---------------------------------------------
公債依存度 11%       45%

※ここから国債費(国債の元利支払い)17.5兆円、手元に残るのは28.0兆円+公債金(新たな借金)=64.6兆円

税収が激減しているのは、バブル崩壊と、減税などによるとされています。
歳出が増加しているのは、社会保障給付額の増加が大きいとされています。

現在の長期金利が1%上昇した場合、国債費は1.2兆円増加し、その後も累積的に増大していくとされています。サラ金と同じ雪だるまですね。
平成16年:国債の債務償還8.6兆円+国債の利子など8.7兆円+α=国債費(国債の元利支払い)17.5兆円
平成19年(予想):長期金利2%の場合、国債費20.4兆円(2.9兆円増加)。
            長期金利3%の場合、国債費24.0兆円(6.5兆円増加)。

景気がマイルドに回復した場合、実質成長率1.5%以上、名目成長率1.25%~2.5%と仮定した数字で、予想では、平成19年度の税収が45.2兆円で、3.4兆円の増加ですね。

景気回復には長期金利の上昇はつきものです。金利3%でも、税収増は利払いに消えてしまう計算ですね。

(ここまでの結論) 税収がマイルドに増加しても、破綻は遠ざからない。

ではどうすればいいか?

破綻を遠ざけるには、借金を増やさないことが重要です。国の借金を増やさない=プライマリバランスを達成するには、
・税収がバブル時同等の60兆円となったとして(たとえば、消費税でまかなうとすると平成15年の消費税額は9.5兆円ですので、現在の2倍が追加で必要です)、
・その上で、新たな借金を国債の元利支払いである17.5兆円におさえ(約20兆円カット)、
・さらに歳出を10兆円カットすればいいことになります。

公債金カットを、乱暴な議論ですが、消費税でまかなうとすると、現在の消費税収入の2倍が追加で必要です。

では社会保障はカットできるのでしょうか?

社会保障の給付と負担の見通し予想について、厚生労働省の資料で、もっともお化粧した数字を見てみましょう。

            平成16年  →  平成22年  →  平成27年  (兆円)
---------------------------------------------------------------------------------
社会保障給付    86         105         121
 うち年金       46         53           58
 うち医療       26         34           41
 うち福祉など    14         18           21
---------------------------------------------------------------------------------
公費負担       26         36          43
---------------------------------------------------------------------------------
想定国民所得   366         414         448

高齢化が進むため、社会保障給付が増えても減ることはないのです。カットなんてとんでもない話なのです。しかもこの「想定国民所得」も、予想出生率と同じで結構楽観的な数字になっています。(社会保障の増加分を、これも乱暴な議論ですが、国民所得を横ばいとして、消費税でまかなうとすると、平成22年には現在の消費税収入と同額が追加で必要です。)

(結論)

つまり、バブル時のようにどこかの誰かが今より20兆円余分に税金を払ってくれるという「うまい話」があったとした上で、消費税で破綻を遠ざけるためには、消費税を現在の4倍の20%でちょうど達成できる計算になります。
その他の税収が横ばいと仮定して、国民が消費税で負担するとすれば、消費税は30%です。

以下7/26追記

皆様は「消費税が30%なんてイヤだ!」とお思いでしょう。その場合は、次の選択肢があります。
・ない袖は振れないと言う事で、公共投資や福祉などを強制カット
・国家破綻させて、インフレで政府債務を洗い流す

# 地方債務、特殊法人債務、公的年金債務(800兆円)は含まれていません。それを含めますと、国民負担率は45%~50%に達するとの政府試算もあります。
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by kanconsulting | 2004-07-25 04:27 | 経済状況

ゴールドについて

ゴールドに投資する場合、米ドルの為替取引をしているのと同じだという指摘があります。

金価格がドルにほぼ連動するのは、1980年以降の話です。また、単独国では、アメリカの金地金保有量は世界1位(日本の10倍量)です。その意味では、1980年以降、ドルは世界でもっとも兌換通貨に近い通貨とみなせるといえるかもしれません。ただし、ユーロ諸国の金保有量は、トータルではアメリカを上回ります。ですので、金価格はドルだけではなく、ユーロの動きを織り込んだ展開になるかもしれません。
ちなみに日本銀行の紙幣の裏づけとなる金地金の量は微々たるものであり、大部分は国債で裏付けられています。

アメリカの赤字問題などのために、ドルの信認が失われ、ドルに対する現物価格が上がるという予想もあります。ただし、アメリカが、仮に赤字対策のためにゴールドを売却すれば、ドル建てのゴールド価格は下落します。逆に、新ドルをゴールド兌換通貨とすれば、ドルへの信認は増すでしょう。このように、ゴールドとアメリカ(ドル)とは深い関係にあるのです。

ではなぜ、あえてゴールドなのか?たとえばこれまでの恐慌、また世界大戦など、歴史上、国の通貨が紙切れになったという話はそれこそ山のようにあるのです。そんなときに通用するのは、現物です。ドルとユーロをバスケットして持っても、そのようなリスクイベントには対抗できません。
資産保全としてはいいのですが、金利がつかない分、投資としては不利ですので、個人の好みの問題や、保管場所などと相談してください。

保有量の上限としては、余裕金融資産の1~2割といったところでしょうか。もちろん、近い将来使うことが確実なお金でゴールドを買うのはお勧めしません。
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by kanconsulting | 2004-07-24 03:35 | 経済状況