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では、どのファンドがいいのか(5) 国際分散の意味

これまでに述べたように、資金が世界を駆け巡るため、
・世界に目を向けると、株式では年平均10%を超えるリターンが可能です。
・世界で見ればどこかの地域の株式が高いリターンをもたらしてくれるうえに、それらを平均するとプラスリターンとなります。
・もちろんリスクもあり、ご存知のように日本株は長い間マイナスリターンでした。また、アメリカが悪い年もあり、アジアが悪い年もありました。すべての地域でプラスリターンとはならないのです。
・しかしながら、これから発展していく国や地域がある以上、株式投資が必ずプラスリターンとなる国や地域は存在します。
・逆に言いますと、日本国内を投資の対象としている以上、その恩恵にはあずかれません。

株式投資が必ずプラスリターンとなる国や地域の恩恵にあずかり、一定水準の利回りを得るためには、
・これから発展していく国や地域を含めた、世界分散投資
・リスク(ブレ)を減らすために、ある程度の長期間運用
がポイントといえましょう。

株式にポイントをおいているのは、「爆発的なリターンを可能にするのは株式」だからです。債券ではこうは行きません。
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by kanconsulting | 2005-02-28 00:06 | 資産保全一般

では、どのファンドがいいのか(4) 収益環境指数

これまでに、
・カネは、儲かりそうな資産クラスを目掛けて、世界中を駆け巡る
・カネが集まった資産クラスは、ブームとバーストを形成する
・特に、昨今の市場では、カネ余りによる資金が流れ込むことでトレンドを形成する
・一般投資家は、そのトレンドに尻馬で乗り、結局損をさせられることが多い
と述べました。

では、
・儲かりそうな資産クラスを、指標を使って見分けることはムリなのか?
・株式などで、ファンダメンタルズなどを反映して儲かりそうなセクターを見分けることは出来ないのか?
という意見があると思います。

一般的な指標としては、景気動向指数を使うことが多く、それにより景気を判断します。
・景気動向指数は、先行系列、一致系列、遅行系列の3系列で成り立っています。
・先行系列で示される先行指数は、景気の山に対して5ヵ月程度先行、谷に対して2カ月程度先行
・一致指数は、3ヶ月間程度50%を上回っていれば景気拡大、3ヶ月間程度50%を下回っていれば景気後退
・遅行指数は景気の山に対して6ヶ月遅行、谷に対して12ヶ月程度遅行
といわれます。

先行指標の内容を見ると、
・生産者製品在庫率指数
・原材料在庫率指数
・学卒を除く新規求人数
・船舶・電力を除く民需の機械受注
・建築着工床面積
・新設住宅着工床面積
・建設工事手持ち月数
・耐久消費財出荷指数
・日経42種商品指数
・マネーサプライ
・収益環境指数
・投資環境指数
・中小企業業況判断来期見通し
とあります。

この中の「収益環境指数」は、普通は
・収益環境指数=交易条件指数(つまり輸出物価÷輸入物価)*設備稼働率
・(製造業)収益環境指数=製造業設備稼働率*製造業総合生産者物価/製造業雇用コスト指数
などとされますが、大和総研によると、
・収益環境指数=鉱工業出荷指数*(産出価格-投入物価*投入比率)
つまり(単位マージン*出荷数量)とする収益環境指数が、営業利益の動向と良好な一致を示すとしています。

週間ダイヤモンドによると、この収益環境指数を基にした分析として、
・鉱工業出荷は頭打ち、単位マージンが伸びて天井になるため、商品市況は弱含み
・セクターでは、鉄鋼・非鉄が好業績、繊維・パルプ・窯業土石はピークアウト、加工組み立て業はマイナス
と述べています。

このようなマクロ分析は、証券会社や投資会社のレポートとして公開されており、簡単に入手することが出来ます。

しかしながら、このような分析を元にして、ファンドマネージャーががんばって構成銘柄を入れ替えているはずの「株式アクティブファンド」が、単なる銘柄平均である「株式パッシブファンド(たとえばTOPIX連動ファンド)」に負ける、という事実があります。高い手数料を払って運用してもらっている意味が薄いというべきでしょう。

そこでわれわれの取るべき方策としては、株式投資ならという前提では
・自分で複数の銘柄を組む、自分ファンドで運用する。10銘柄も組めば、リスクは相当軽減されるが面倒。
・銘柄選定せず、株式市場全体の平均に投資するという意味で、指数ファンドを買う。手数料も安い。
のいずれかを選ぶ、ということになるでしょうか。
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by kanconsulting | 2005-02-27 23:29 | 資産保全一般

では、どのファンドがいいのか(3) 不動産投資信託

近年話題になっているREIT(リート)、不動産投資信託について述べます。

週間ダイヤモンド2005/2/19によると、REITが発売されてすでに3~4年が経過します。REITとは、不動産投資を金融商品にしたもので、
・個人でも手が出せる投資金額
・比較的高い投資利回り(現在5%前後)のため、人気が出た
・現在、15銘柄が上場
・合計時価総額は、約2兆円
・昔話題になった「不動産抵当証券」とは異なります

しかし、
・運用総額が大きくなり、物件不足などで運用しづらくなってきた
・良い不動産物件は、REIT同士の奪い合いで価格が上がり、その分運用利回りは低下する
・今後の金利上昇局面では、投資家はより高い運用利回りを求めるため、運用が難しくなるだろう
・購入物件の価格の正当性など、REIT自体の投資判断も闇の中と言う面があることは否定できない
という意見もあります。

参考に、REITの時価総額の推移を示します。
(不動産証券化協会より引用 http://www.ares.or.jp/)
■J-REIT時価総額の推移とTOPIX時価総額に対する比率
(J-REIT時価総額は、J-REIT既上場銘柄(東証・大証含む)の時価総額を合計)
青色面積:J-REIT時価総額
赤色折線:TOPIX時価総額に対するJ-REIT時価総額の割合
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このように、「右肩上がり」で「儲かりそう」な商品は、基本的には「賞味期限」があることを忘れてはなりません。それは
・初期からの投資家が、利食いをする水準・時期に来ていること
・そのような投資家が利食いをすることで、バーストが形成されること
を指摘します。そして、
・バーストした後が、一般投資家の真の買い時であること
・どうしてもREITに投資したい場合は、他の資産クラスと組み合わせて、リスクを低減するほうが良いこと
とも指摘します。

「今後、インフレになるから、REITは有望なのではないですか?」
と指摘する方もおられると思います。しかし、必ずしもそうとは言えません。それは、
・REITは、基準価額(キャピタルゲイン)と、配当(インカムゲイン)からなる
・テナントビルは現在供給過多であり、賃料のアップは難しい
・つまり、インフレで基準価額は上がっても、それに見合った配当利回りをキープすることは難しい
と指摘します。
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by kanconsulting | 2005-02-27 21:03 | 資産保全一般

では、どのファンドがいいのか(2) ポートフォリオ

前回、資金が流入することで特定の資産クラスの価値が膨れ上がること、そしてその資金の流れのうちで「実需」「仮需」があり、「仮需」が大きな役割を占める場合もあることを述べました。そして、その流れを読むことは難しいことも述べました。

大きく言いますと
・資金の流れを読むことは、普通の情報では不可能
・「株ブーム」「不動産ブーム」などブームが形成されるのは、まず最初の資金が流入するからであり、大きな儲けはブームの前に投資した場合のみである
・初期の投資家は、誰も目をつけないうちに投資するので、逆張り
・一般投資家は、ブームが形成された後に投資するので、儲けが薄く、場合によってはその後のバースト(急落)に巻き込まれて損をする
・一般投資家は、値上がり基調になってから投資するので、順張り

次善の策として、いくつか有望そうな資産クラスに資金をに分散させ、リスクが減るような組み合わせ(ポートフォリオ)を考えることで、資産保全を行うこいうことについて述べます。

ここで注意しなければならないのは、
・何でもいいから分散すればいいと言うものではない
・特に、今ブームが来ている物への投資は、注意が必要
・たとえば、REIT(リート)、中国株、商品先物(ゴールド、原油)、ユーロ、グローバルソブリン
・成長市場、人口増加国など、成長が見込まれるものへの分散投資が意味がある
・たとえば、米ドル、アジア株、小型株
・組み合わせが、リスクを低減できるような、逆相関(ヘッジ)あるいは無相関になっていることが重要
・たとえば、日本株式+外国債券、米ドル+金ETF

相関係数については、「為替王」さんのブログに記事があります。

※このシリーズでは、国際分散投資のために、国際株式インデックスやETFについて考えていく予定です。
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by kanconsulting | 2005-02-27 20:33 | 資産保全一般

では、どのファンドがいいのか(1) 実需と仮需

国家の先行きは分からないが、資産を保全したい。もちろんそう思われる方も多いと思います。保全する作業は、基本的に「手持ちの資産のうち、価値の減りそうなものを、価値の増えそうなものに交換する作業」です。

でも、
「どの資産クラスが、価値が減るのか」
「どの資産クラスが、価値が増すのか」
ということは、事前には分からないのです。

世の中の資金の流れには「実需」「仮需」があります。大雑把に言うと、たとえば
・自分が住むために、マンションを買うことは実需
・マンションの値上がりを見越して、転売前提でマンションを買うことは仮需
ですね。昨年値上がりで注目された原油も
・実際に産業に使うために買うことは実需
・原油の値上がりを見越して、原油の先物を買うことは仮需
です。為替で言うと
・海外に販売した商品の代金であるドルを、決算のために日本円に替えるのは実需
・円高を見越して、ドル売り円買いのポジションを立てるのは仮需
となるでしょう。

このような資金の動きで、仮需が実需の何倍何十倍にもなり、大きく価格形成に影響することがあります。たとえば昨年の原油先物では、実際に生産される原油よりも桁違いに多量の先物が売買され、価格の高騰を形成したとされています。また、株式でも、資金が流入することで株式の時価総額が膨れ上がることは良く見られる現象です。

世界に存在する資金の量は有限です。その流れを読むことが出来れば、どの資産クラスが値上がりするか分かりますので、誰もが富豪になることが出来ます。それが出来ない場合は、次善の策として、いくつか有望そうなものに分散させ、リスクが減るような組み合わせを考えることになります。

※このシリーズでは、国際分散投資のために、国際株式インデックスやETFについて考えていく予定です。
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by kanconsulting | 2005-02-21 00:05 | 資産保全一般

ヒット数

かん@管理人です。多数の皆様にごらん頂きありがとうございます。

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by kanconsulting | 2005-02-19 11:08

ヘッジファンドについて

最近、私の風邪や家族の入院などで更新が滞っており、失礼しております。

また、為替(米ドル、豪ドル)が大きく振れたことも、最近のトピックスですね。

ヘッジファンドについては、皆様興味があるところと思い、最近また調べております。「ヘッジファンドって何?」という方は、以下の記事をご覧ください。

ヘッジファンドへの投資(1)
ヘッジファンドへの投資(2)  
ヘッジファンドへの投資(3)
ヘッジファンドへの投資(4)
ヘッジファンドへの投資(5)
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by kanconsulting | 2005-02-16 22:57 | キャピタルフライト

海外口座の有効性について

下のような質問を頂きましたので、個人的な見解を述べさせていただきます。

>私も香港HSBC口座を開設しました。その狙いは
>①日本は増税も支出削減もできずインフレになると思っています。海外口座で米ドルやユーロ、スイスフランの形で持っていれば保全される。又預金封鎖にも有る程度有効と思っています

インフレになるかどうかは、まだ確定的なことは言えませんが、今年は「(程度はともかくとして)インフレへのトレンド転換」を迎えると思います。マイルドなインフレであれば経済成長をもたらす可能性も高いのですが、さて。。。

海外口座に限らず、米ドルやユーロ、スイスフランの形で持っていれば、日本円のインフレに対しては保全されるでしょうね。ただ世界的な金利上昇局面ですので、どの程度有効かは難しいところでしょう。根本的にインフレに対抗するのには、現物(貴金属、不動産・・・)かその派生商品(先物、REIT・・・)を所有するしかありません。

※先物はレバレッジが高く期限付きですので、基本的にお勧めはしません。

>②日本においていても金利もつかない。だったら海外においていても同じ。又シロウトが下手に手を出すと損するから儲けない従って脱税とは無関係。

日本円を海外で預金すれば金利もつかないですね。しかし米ドルやユーロを預金すればそれなりの金利がつきますし、年20万円以上の金利収入があれば、申告も必要です。これを怠ると、脱税になります。
また、一定額以上(1000万円だったと思います)を海外に保有する場合には、当局(財務大臣だったと思います)への申請が必要だったと記憶しています。また調べておきますね。

>③日本で引き出しできなくなったら現地にいって引き出し現地で日本円に両替し、日本に帰る。

一定額以上の現金をハンドキャリーで入出国することは、日本とその国の法律の規制にかかります。日本では、一人当たり100万円以上は申告するようになっていると思います。申告漏れは空港税関による調査の対象になるかと思います。

>かんさんのコメントに引き出しができなくなると述べられていますが

これは私の書いた
「国家の調査をかいくぐるための海外口座開設は、残念ながら難しいですし、お勧めできるものでもありません。日本に戻せないお金となってしまいます。」
についてのコメントと存じます。この趣旨は、

・日本から海外への送金は200万円以上が国への報告対象ですが、現在すべて記録されていると思ったほうがいいです。
・その調査をかいくぐることは、危ない橋ですし、法律に抵触してまでやるべきことではありません。
・もし仮にそのような資金を日本に戻そうとした場合にも、出所を追及されることは必至です。
・結論から言うと、すべてオープンかつ合法にするのが、もっともトラブルが少ないと思います。

アングラな手法を取ってしまうと、なんらかのトラブルの際に救出できないお金になってしまいます。それなら税金を払ったほうがマシだという考えです。日本国を生活の拠点とする限り、通貨の網、税金の網、法律の網から完全に逃れられることはできません。
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by kanconsulting | 2005-02-12 01:31 | Q&A

当ブログの方針

当ブログとメインページの基本方針を以下に示します。

・小職のHPやブログは「国家破綻の可能性を冷静に検証し、対策を考える」ものです。
・事故や病気に備えて保険をかけるような考え方です。
・HPやブログでは、過度に不安をあおるような表現を避けています。
・私自身は、国家破綻を希望しません。

初めてお越しになった方は、まず、メインページ(右のリンクからどうぞ)と、以下の記事をご覧ください。
http://gijutsu.exblog.jp/1474590/
http://gijutsu.exblog.jp/1327824/
http://gijutsu.exblog.jp/1200185/

ご意見、ご質問などは、ブログのコメント欄からどうぞ。

※荒らし、個人的な中傷、スパムは、当方の判断で予告なく削除します
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by kanconsulting | 2005-02-10 02:22 | Q&A

ファンドの手数料 日本株戦略「1兆円」ファンド 人が運用する投資信託は指数に負けることが多い

証券会社や銀行が出している、いろいろな投資信託がありますね。皆様は、まず「運用成績」に目を奪われるかと存じますが、「手数料」が運用成績を下げることもあるのです。

例をあげてみましょう。
N村証券の旗艦ファンド「Nムラ日本株戦略ファンド」が設立されたのは、今からちょうど5年前の、2000年2月のことでした。バリュー株、グロース株、小型株などに分散投資し、トップクラスのファンドマネージャーを起用する鳴り物入りのこのアクティブファンド※、発売前から人気が高く、1兆1700億円もの巨額の資金が集まりました。
1万円でスタートした基準価額(株価のようなもので、投資信託の時価を表す)は、あれよあれよと言う間に急落、市場平均を大きく下回る、大恥の成績を残す結果となりました。一時は4000円程度、現在の基準価額は5865円(2005/2/9)です。最初にこのファンドに投資した人は、現時点で4割ロスしていることになります。
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その原因は、ファンドの資金が大きすぎて機動性が損なわれる(安値で買って高値で売り逃げることが難しい)とか、動きを先回りされてしまい高値で買わざるを得ない、などとされています。
それ以外の原因として、「信託報酬などの手数料」があるのではないでしょうか。

100万円をこの投資信託に投資し、10年間ホールドしたとしましょう。購入時手数料が3.15%、信託報酬が年1.9%(純資産総額に対して)です。投資対象の株価が10年間上がりも下がりもしなかった場合でも、約20万円を手数料として差し出すことになります。
100万円(元金)→96.85万円(スタート時)→79.94万円(10年後)

この投資信託は、結果として、TOPIXといった指数にも劣る運用成績となってしまいました。(グラフ青字がN村ファンド、赤字が比較対照のTOPIXの推移)
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では単純にTOPIXに連動するパッシブファンド※に投資した場合はどうだったでしょうか。N村証券で取り扱うTOPIX連動ファンドは、購入時手数料が2.1%、信託報酬が年0.651%(純資産総額に対して)です。100万円をこの投資信託に投資し、10年間ホールドしたとしましょう。TOPIXが10年間上がりも下がりもしなかった場合でも、手数料は約8万円です。もちろん、これよりも手数料の安い指数ファンドは存在します。
100万円(元金)→97.9万円(スタート時)→91.71万円(10年後)

N村証券に限らず、ファンドマネージャーががんばって運用する投資信託は、指数に負けることが多いようです。「投資信託で儲ける」というのは難しく、逆に「投資信託で老後の資金を失った」という人のほうが多いのではないでしょうか。

※アクティブファンド ファンドマネージャーががんばって運用する投資信託
※パッシブファンド 人手を使わず指数に連動させるように機械的に運用する投資信託
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by kanconsulting | 2005-02-10 01:56 | 資産保全一般