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現在のスタンス

最近は破綻関連のエントリーがありませんので、「財政破綻は一息ついたのかな?」とお考えの方もおいででしょうか。

小職の認識は、あまり変化していません。多少景気が良くなったとしても、この国を取り巻く状況は変わっていないためです。

本ブログでは何度も主張していますが、

・国の財政は維持可能性を損なっている
・通常考えうる増税では、今後の財政改善はきわめて困難
・つまり、いつまでもこの安穏とした状態が続くとは思えない
・将来的な国力の低下を警戒する
(ただし、為替については、円高が進行するという予測も可能)

です。現状の延長では、持続可能性のある財政運営は不可能と見ています。

しかしながら、「財政破綻は突然発生しない」とも指摘します。これは
・平時である限り、当分は政府債務の返済・利払いは可能
・日本の国際競争力は依然として強く、経常黒字も大きい
・要するに、太平洋戦争直後とは、全然状況が違う
・このような状況での、破綻処理は社会的コストが非常に高くつく
ためです。

では、財政破綻はいつ発生するのか、見てみましょう。

(1)現状キープの場合

(2)通貨の発行が大幅に過剰となった場合

について、これからのエントリーで述べたいと思います。
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by kanconsulting | 2005-06-24 08:34 | 経済状況

国家公務員の人件費

国家予算のうち、人件費の占める割合が公表されました。国家予算ベースで、4兆6571億円ということです。

(引用開始)

平成十七年度予算に占める国家公務員の人件費が、一般歳出総額四十七兆二千八百二十九億円のうち四兆六千五百七十一億円と約一割に上り、文教・科学振興費に次ぐ多額の支出になることが十五日、財務省などの調べで分かった。公表ベースの歳出項目ごとの人件費はこれまで明らかにされておらず、それぞれの人件費が「隠れみの」(首相官邸筋)になって予算を圧迫してきた形だ。政府は人件費削減によって財政再建を加速させたい考えだが、省庁側の抵抗は激しさを増しそうだ。

人件費については例えば、社会保障費の場合、総額は二十兆三千八百八億円と公表されているが、これには三百三十五億円の人件費が含まれている。公共事業費など他の項目にも紛れ込んでいる人件費を抜き出すと、全国の行政職国家公務員約三十三万二千人の人件費の総額は四兆六千五百七十一億円で、一般歳出総額の9・8%に上る。

こうした国家公務員の人件費の実態について、公務員給与改革を求める自民党議連の石田真敏会長は、「国民には国家公務員の給与が優遇されているという声が強い。国家公務員の人件費だけを聖域化してはならない」と指摘する。少子高齢化の加速で今後、社会保障費の増大が避けられず、増税を伴いつつ財政再建を進めるには、「公務員の人件費を削減するしかない」(自民党若手)といえる。

政府はこうした実態を踏まえ、経済財政諮問会議の「骨太の方針」で総人件費の削減を明記し、人事院も八月の人事院勧告で国家公務員の基本給を全国一律5%引き下げる方針を決めた。五月二十七日の閣議では、国家公務員定員を十七年度からの五年間で10%以上(年平均2%以上)削減する方針を掲げた。小泉純一郎首相は今月七日の経済財政諮問会議で、「国家公務員の純減目標は大切だ」と、同会議メンバーの麻生太郎総務相にクギを刺してもいる。

(引用元:産経新聞)

今後の社会保障費の増額がやむないということについては、すでに別エントリーで述べました。これについては、ほぼ異論の無いところだと思います。

また、公務員の人件費に手をつけざるを得ないが、それでもプライマリバランス達成には焼け石に水だとも指摘しました。公務員給与については、「乗数効果の有る社会還元」とみなせなくもありませんので、その削減分だけデフレに寄与することも考えられます。

さらに、「増税を伴いつつ財政再建を進めるには」という一文がさらりと示すように、「増税は規定路線」であることを再確認することが出来ます。

小職は、
・国民の所得が減少しているのだから、公務員給与削減やむなし
・それとは別に、本来税金は、真に意味の有る用途に使って欲しい
・その意味は、最終負担者かつ公共サービス受益者である国民が判断すべき
・増税は、消費税増税ではなく、累進課税とすべき
と主張します。
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by kanconsulting | 2005-06-19 09:36 | 経済状況

投資参考書籍

サーバーメンテナンスのため更新をさぼってしまい、失礼しました。

本日は、投資に参考になる書籍を紹介します。

「バフェット投資の王道~株の長期保有で富を築く/ロバート・マイルズ」

長期投資の王様バフェットについて、エピソードと実例から学びます。実用的とはいえませんが、投資の心構えについて非常にためになります。

「内藤忍の資産設計塾/内藤忍」

投資の目的、投資の考え方、金融商品の解説が、よくまとめられています。アセットアロケーションについて、参考になる一冊です。

「フリーランチ投資家になろう!/岡崎良介」

日本株式、日本債券、外国株式、外国債券の組み合わせを長期的に検証し、「外国債券70%+外国株30%が良い」と提唱しています。

私は「外貨取引(FX)」と「外国株式・ファンド」への投資を行っています。
その内容については、徐々に記載していこうと思っています。
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by kanconsulting | 2005-06-19 09:11 | 資産保全一般

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kanconsulting@管理人です。多数の皆様にごらん頂きありがとうございます。

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【連絡用メールについて】

当方の連絡先の電子メールであるhotmailは、不調から回復しました。ご迷惑をおかけしました。ただ、なぜ不調だったのか理由が分からず、また再発する可能性も否定できません。
hotmailが不通の場合は、まことにお手数ですが、ブログのコメント欄に「非公開(ブログ主宰者にしか見えません)」をチェックし、ご連絡事項を投稿してください。よろしくお願いします。
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by kanconsulting | 2005-06-12 04:09

日米の金利差と、為替レートの関係

昨年の3月ころ、BNPパリパの河野龍太郎氏は、次のように述べていました。

・ここ20年、アメリカの長期金利が日本の長期金利を上回っているのは、長期円高予想のためだ。
・円高予想を克服すれば、金利が上昇するだけでなく、デフレも解消する。
(ダイヤモンド2004/3/27)

日米間の金利裁定式は、

日本の長期金利 = アメリカの長期金利+ドルの予想上昇率-リスクプレミアム・・・式1
アメリカ・日本の長期金利差-リスクプレミアム = 円の予想上昇率・・・式1’

となります。(これは一般的な式と思います)

河野氏は、
・金利裁定式は、「長期的には円高だから、日本の長期金利はアメリカの長期金利よりも恒常的に低い」と解釈できる
・円高予想がデフレ予想につながり、日本の低金利が続く
・機関投資家も「ドル資産の円ベースの利回りは、結局は円高差損によって、円資産と同じ低い利回りになる」と考えているはずだ
と述べていました。

この第1文は、
(要因)長期的な円高予想 → (結果)日本の長期金利はアメリカの長期金利よりも低い
となっていますが、このような因果関係はレトリックとしてのみ成立します。

これまでのエントリーでも述べたように、為替は「実需」「仮需」が複雑に入り乱れた結果形成されるもので、金利裁定式のみで予想することは不可能です。

今年に入ってからのアメリカの金利上昇と、ここ1年のUSD/JPYレート(いわゆるドル為替レート)週足を見てみると、「アメリカFFレートが徐々に上っても、裁定式とは逆に円安に触れた」ことがわかります。

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逆に、円高になるとして、製造業がどのくらいなら耐えられるのかと言う推算が「円高耐久度」です。(大和総研より引用)

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by kanconsulting | 2005-06-09 00:45 | 経済状況

「二極化ニッポン/川又三智彦」を読んで

小職は、いわゆる「破綻本」は読みません。本屋で少し立ち読みをする程度です。もし小職がそれらの破綻本を校正・編集するとしたら、半分以下の厚みになってしまうでしょう。

なぜかといいますと
・「可能性を指摘する」にとどまらず「間違いない」と断定しているが、証拠が不十分
・論理展開に飛躍がある、因果関係が成り立っていない、など、正当性が不十分
・都合のいい報道をつなぎあわせている感がある
・アングラ情報、陰謀説などが、事実に織り交ぜて記載されている
・個人で出来る対策には、選択の自由がほとんど無い

そんな中でも、この本は、「破綻ビジネス」とは違った、まっとうな観点から語っているのではないかと思います。
「二極化ニッポン/川又三智彦」
筆者は、ツカサのウィークリーマンションで知られるツカサグループ代表です。
「戦後の預金封鎖・新円切り替え」と「バブル崩壊」で、二度も資産を吹き飛ばされた筆者は、情報収集を長年行って、
「国は信頼できない」
「国家政策が国民生活を破壊する」
との観点から、
「ガラガラポンを起こさなければ未来は無い」
「2007年が転換点だ」
との主張をしています。

統計数字などを丹念に追ってトレンドを見ていることと、矛盾や論理飛躍が他の破綻本と比べてあまり気にならないので、経営者の方が読むにも耐えるのではないでしょうか。

巻末には、この手の本によくありがちな「自分だけ助かる方法」は、ありません。変化を予測して、自分で対策を考えろ、という意味なのでしょう。
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by kanconsulting | 2005-06-05 14:17 | 経済状況