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バフェットが語る「インフレに勝つ株式投資」 究極のファンダメンタル投資 インフレ、ROA、グレアム

ウォーレン・バフェットは、買収したシーズ社と、架空の平凡な企業を比較して、次のように述べています。長文になりますが、重要なポイントですので、おつきあいください。

(引用開始)

「バフェットからの手紙/ローレンス・A・カニンガム」

それがなぜかを理解するために、物価水準が倍になるインフレが、2つの企業(シーズ社と、架空の平凡な企業)に与える影響について考えて見ましょう。両者とも、利益水準をインフレのペースにあわせるためには、名目の当期利益を400万ドルに増やさなければなりません。このことは、それほど難しいとは見えないかも知れません。もし利益率が同じならば、同じ量の製品を倍の値段で販売すれば、利益は倍になるというだけのことです。

しかしここで重要なのは、これを実現するためには、両社とも純有形固定資産への名目の投資額を倍に増やさなければならないことです。それが良しにつけ悪しきにつけ、インフレが企業に与える経済的な影響です。販売金額が増えるため、ただちに在庫や売掛金の手当て資金が必要になります。固定資産に投下される資金額はインフレにあわせてゆっくりと、しかしおそらく確実に増えるでしょう。これらインフレによって必要になる投資追加すべては、投資収益率の改善には関係がありません。このような投資が必要なのは単に事業を続けるためであって、株主により利益をもたらすためではないのです。

・・・

しかし、こうしたインフレの状況下では、シーズ社のような事業を行う企業の株主にしても、単に利益を実質価値ベースで現状維持するだけのために800万ドルの追加投資が必要になるということは、覚えておいたほうが良いと思います。事業の上で、何らかの有形固定資産を必要とし(ほとんどすべての企業がそうです)、借入金のない企業の全てはインフレによって被害をこうむります。有形固定資産をより少なくしか必要としない企業ほど、インフレの被害は小さくて済むのです。

もちろん多くの人にとって、このような事実は理解しがたいものです。伝統は長くとも賢明さに欠ける説によれば、インフレ対策に最も有効な投資対象は天然資源や工場・機械などの有形資産を多く所有する企業であるとしてきました。ところがそうは行きません。有形資産を多く抱える企業は、一般的に低い利益率しか示せず、しばしばインフレによって必要になる追加資本すら生み出すことができず、実質的な成長率、株主への配当金や新規の企業買収のための資金はほとんどありません。

対照的に、インフレ期では、長期的な価値を持つ無形固定資産を持ち、有形固定資産への資本投下が相対的に少なくて済む企業への投資が不釣合いなほど大きな成果を上げてきました。そのような場合には、利益の名目価値は急増し、それがさらなる企業買収に寄与しているわけです。・・・インフレ期における「のれん」は、金の卵を産み続けてくれるニワトリなのです。

「バフェットからの手紙/ローレンス・A・カニンガム」

(引用終了)

このケースを数字で示すと、以下のようになります。シーズ社を取得した1972年において

シーズ社 純有形資産800万ドル 利益200万ドル ROA25%
架空X社 純有形資産1800万ドル 利益200万ドル ROA11%

この架空のX社を売却するのには、1800万ドルで十分だと述べています。ですが、バフェットは、シーズ社を買収するのに、2500万ドルという、資産額を大きく上回る額を支払っていたのです。なぜでしょうか?

もし2倍のインフレがあったとして、利益水準をインフレのペースにあわせるためには、名目の当期利益を400万ドルに増やさなければなりません。そのための必要な追加投資は以下のとおりです。

シーズ社 追加投資800万ドル (合計純有形資産1600万ドル)
架空X社 追加投資1800万ドル (合計純有形資産3600万ドル) 

ここで、バフェットはシーズ社を2500万ドルで買収したことを思い出しましょう。投資価値を同じ通貨ベースで評価すると、5000万ドルの価値になります。株主資本のうち、800万ドルを追加投資に使うだけで、名目価値で2500万ドルの利益が上げられることになります。つまり、1ドルの追加投資で3ドル以上の利益となるのです。

シーズ社 追加投資1ドルにつき名目価値3ドル
架空X社 追加投資1ドルにつき名目価値1ドル

なんだか騙されたような気がしますか?

しかしながら、このようなグレアム的な投資手法によって、バフェットは世界二位(ちなみに1位はビル・ゲイツ、3位はラクシュミ・ミッタル)の富を築いたのです。その事実は誰にも否定できません。

詳しくは、以下の書籍も参考にされてください。
「バフェット流長期投資」
「バフェット投資の王道~株の長期保有で富を築く/ロバート・マイルズ」
「バフェットからの手紙/ローレンス・A・カニンガム」
「バフェット流投資術(CDブック)/ロバート・P・マイルズ」
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by kanconsulting | 2006-11-28 23:47 | 株式投資

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寒くなりましたが、カゼなど召されぬよう、ご自愛ください。

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by kanconsulting | 2006-11-26 14:45 | 閲覧数

実感なき景気回復 個人所得伸び率はマイナス さらなる人件費カットがありうる

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(表のデータは産経新聞11/23から引用)

現在の景気回復は、平成14年2月から始まったとされていますので、現在で58ヶ月連続となっています。企業の業績は、確かに回復しています。バブルのピークである1991年度と比較しても遜色がありません。

         法人所得  法人税額  実効税率 純利益(所得-法人税)
1991年度  54兆円  18.6兆円  35%    37.2兆円
2005年度  50兆円  12.6兆円  25%    37.8兆円

その一方で、個人消費は落ち込み続けています。個人消費落ち込みの原因は、所得(賃金)の伸び悩みです。たとえば、勤労者1人あたりの現金給与(平均)は、以下のようになっています。(表の数字と元データが異なりますので、-1.4%にはなりません)

平成14年2月 34.3万円
平成18年9月 33.5万円

なぜでしょうか?

・企業は業績回復のために、総額人件費を抑制した
・派遣社員などのアウトソーシングの一般化
・根本的には、海外との人材競争により、一般社員の賃金は上方硬直的となる

このような事情から、企業付加価値率中の人件費割合が低下しており、企業部門の好調は、家計部門に波及しません。

参考までに、経済成長率を見ると株式収益率が予想できます。「長期で見ると、株式収益率は、経済成長率に連動する」と考えると、日本株式のパイの大きさは年2~3%しか大きくなりません。その中で個々の銘柄の騰落として配分されるに過ぎないことがわかります。逆に言うと、何度も書きますが、「将来の成長が期待される国・地域の市場全体に長期投資する」ことが有効なのです。

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そして、小職は「さらなる人件費カットがありうる」と指摘します。なぜでしょうか?その理由は、年金を含む社会保険料の企業負担です。

(引用開始)

自民税調会長インタビュー

――成長戦略を掲げる安倍内閣では、企業が国際的競争力を保てるよう法人税率を引き下げるべきだとの声が強い。

津島「法人税収が予定より増えたからといって、(税率を下げて)返せという議論は財政学のイロハに反する。(公共事業などで)不況時に拡大した財政赤字は、好況になった時に埋める必要がある。法人税率は、日本が厳しい国際競争、少子高齢化の中を生き抜くため、という見地から議論すべきだ。法人税は本年度、増収になっても18兆円くらいだろうが、企業は年金のために20兆円も払っている。この両方を議論しなければいけない」

東京新聞11/22

(引用終了)

過去の記事で何度か述べましたが、日本企業は、さらなる法人税引き下げを求めています。関連した過去の記事も参照ください。
「税収額の推移」
「経団連、法人税、日本版ホワイトカラーエグゼンプション(自律的労働時間制度)」
「日本版ホワイトカラーエグゼンプション(自律的労働時間制度)(2)」

小職は、ここからさらなる人件費カットがありうると予測します。

なぜならば、
・法人税が下がらないならば、その分、他のコストを減らすしかない
・人件費が最も手をつけやすいが、これまでの手法では、総額人件費の抑制はそろそろ限界
・2004年の年金保険料の引き上げにより、企業負担は重くなっている
・たとえば、正社員を減らして、派遣としたり、出向させたりすることで、年金保険料を含む社会保険料を簡単に減らすことが出来る

大きくバランスシートを考えると、国家、企業、家計、の中でマネーフローがあってバランスしているわけです。企業から家計へのマネーフローを絞ると、家計の二極分化が進み、納税額や社会保障も含めて考えると、国としてのトータルの経済規模は縮小します。累進所得課税から消費税増税へのシフトも同じ効果があります。

そして、まもなく、「働いても働いても、豊かになれない、『ワーキング・プアの時代』が来る」と、予測しています。冷酷なようですが、それを避けることは出来ません。世の中の本を見ると、「スキルを磨けば格差社会は怖くない」と書いていますが、冷静に考えると、気休めに過ぎません。トータルのパイが小さくなる中で、自分だけがいつまでも今のポジションをキープできると信じるほうがどうにかしています。

ワーキング・プアについては、参考文献も読まれてはいかがでしょうか。
「世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す/ジョセフ・E.スティグリッツ」
「ニッケル・アンド・ダイムド -アメリカ下流社会の現実/バーバラ・エーレンライク」
「実質ハイパーインフレが日本を襲う/村田雅志」

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海外銀行を使うテクニックは「国家破綻に勝つ資産保全 オフショア編」
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外国為替取引(FX)を使った投資は「国家破綻に勝つ資産保全 FX編」
を参照ください。

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関連したニュースを転載します。

(引用開始)

9月の家計調査、実質の消費支出6%減

総務省が31日発表した9月の全世帯の家計調査によると、一世帯あたりの消費支出は27万3194円だった。物価変動の影響を除いた実質で前年同月比6%減。2001年12月(6.6%減)以来の大きな減少となった。
内訳をみると、自動車の購入など「交通・通信」への支出が前年同月比14.7%減、住宅のリフォーム費用など「住居」が16.6%減。パック旅行などの「教養娯楽」、食料などの支出も減少した。
一方、被服・履物は秋冬物衣料を購入した個人が多く、前年同月比5.9%増と4カ月ぶりのプラス。耐久財では電気冷蔵庫、電気掃除機などの家庭用耐久財が24.7%減となった半面、薄型テレビなどの教養娯楽用耐久財は12.9%増えた。
勤労者世帯(サラリーマン世帯)の実収入は実質で前年同月比0.5%減った。実質消費支出は6.6%減。可処分所得から消費支出に充てた比率を示す「消費性向」は81.7%と、9月としては調査開始以来の最低水準だった。 (10:14)

日本経済新聞10/31

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消費支出6%減 9月の家計調査

総務省が31日発表した9月の家計調査によると、全世帯(2人以上)の月平均消費支出は27万3194円となり、物価変動を除いた実質で前年同月より6.0%減った。9カ月連続の前年割れ。減少率が6%台となるのは、01年12月以来4年9カ月ぶりだ。8月も前年同月比で4.3%減少しており、2カ月連続で大幅な落ち込みとなった。
6%減の内訳をみると、マイナス2.05%分が自動車購入など交通・通信、同1.14%分がリフォームなどの住居となり、高額の購入品目で減少が目立った。一方、わずかながら消費を押し上げた品目は、秋物衣料など被服・履物のプラス0.2%、テレビなど教養娯楽用耐久財のプラス0.13%など。総務省は「購入頻度が月ごとにばらつく高額商品が低調だったため全体が落ち込んだが、消費動向そのものは底堅さが続いている」としている。
一方、勤労者世帯(2人以上)の実収入は42万9017円と実質の前年同月比で0.5%減った。減少は3カ月ぶり。世帯主の収入は3カ月続けて増えたが、配偶者らの収入の減少が響いた。可処分所得のうち消費に回した平均消費性向は81.7%で、統計の比較が可能な63年以来、9月としては過去最低となった。

アサヒ・コム2006年10月31日

(引用終了)
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by kanconsulting | 2006-11-25 17:44 | 経済状況

円キャリーとは? キャリートレードの本質 反対売買によるアンワインド 一般投資家は結局損をさせられる

最近、福井日銀総裁が、「円キャリートレードが生じやすい環境にある。キャリートレードの急激な巻き戻しが起こるリスクが大きく、警戒している」と述べました。

日銀は、金利を正常な国と同じような水準に上げたいと考えています。ですが、今の状態で金利を上げることは、財政破綻に近づいてしまうということも、事実です。

さて、キャリートレードは仮需ですので、必ず「反対売買・決済」を迎えます。これを、巻き戻し(アンワインド)と言います。大きなアンワインドが起こると、仮需で膨らんだ市場が縮小(シュリンク)します。それは、「本来の状態に戻っただけ」なのですが、イケイケになってしまった市場参加者は困ってしまうわけなのです。いきおい、他の資産クラスを処分するなど、経済全体に影響が出ることになります。

円ドルで、キャリートレードの急激な巻き戻しが起こるかどうかは、わかりません。ですが、最近の為替・株式・商品などのいろいろな値動きで、振り返ったときに「あれは、キャリートレードのブームとバーストだったんだな」という理解をした例は意外と多いということだけ申し添えておきます。

このブログをご覧になっている方は、

・カネは、儲かりそうな資産クラスを目掛けて、世界中を駆け巡る
・カネが集まった資産クラスは、ブームとバーストを形成する
・特に、昨今の市場では、カネ余りによる資金が流れ込むことでトレンドを形成する
・一般投資家は、そのトレンドに尻馬で乗り、結局損をさせられることが多い

・イケイケで調子に乗ってはならない。投資のルールに沿って、冷静になる必要がある

ということをご理解いただいていると思います。

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(引用開始)

福井日銀総裁は午前の衆議院財務金融委員会で質問に答え、日本の金利が諸外国に対して低い水準にあるため、円キャリートレードが生じやすい環境にあると説明。その上で先行きの日本の金利観に急激な変化が生じれば、「急激な巻き戻しが起こり、様々なひずみをもたらす。このリスクが非常に大きいため、大変警戒的に見ている」と述べた。

アサヒ・コム 11/10

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財務省の渡辺博史財務官は、・・・「円キャリートレードの規模は、為替市場の規模に比べて小さく、為替市場を振り回すとは思っていない」との見方を示した。
23日のニューヨークでの講演で、円キャリー取引の規模が数兆ドルではなく数兆円だろうと発言したことについて同財務官は、円キャリーの定義は、はっきりしていないと指摘、数字は特に計算したものではなく、為替市場の規模と比べると小さいということを言いたかったと説明。数兆円というのは、意図的に資金を動かしている投資家による円キャリーの数字をイメージしていると述べた。

アサヒ・コム 10/27

(引用終了)

キャリートレードについては、過去の記事も参照ください。

(引用開始)

「購買力平価と為替レートの関係~キャリートレードのブームとバースト」

このブログで何度も指摘していますように、「為替レートは、実需と仮需の両方に影響を受けます」。そして、仮需の例として、金利差に着目したキャリートレードがあります。さらに、「金利とインフレ率は関係が深い」ことも、何度も指摘していることです。つまり、為替レートは、両国の金利とインフレ率にも影響を受けるのです。

キャリートレードとは:低金利の通貨を借りて(売って)、高金利の通貨に投資する(買う)ことです。たとえば、FX(外国為替保証金取引)で、スワップ金利目的で、AUD/JPYのロングポジション(=日本円を売って、豪ドルを買う)を建てることも一種のキャリートレードと言えるでしょう。

キャリートレードの関係にある通貨は、高金利通貨への資金流入でじわじわとブーム(高金利通貨高)を形成し、一定のターニングポイントを迎えると一気にバースト(高金利通貨急落)することが特徴でもあります。そして、長期的に見ると、為替レートは購買力平価の上下を行き来しているだけという見方も可能です。これは、キャリートレードを大掛かりに行っている機関投資家(ヘッジファンドなど)が、「もうそろそろ」と利益確定の為に反対売買(買っていた高金利通貨を売り、借りていた低金利通貨を返す)をすることがきかっけで、一気に低金利通貨高に逆転するためです。

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「量的緩和の解除(2) 経済成長率と物価上昇率で考える、インフレの足音」

機関投資家によるジャパンマネーショートのキャリートレード(だぶついた日本円を使った裁定取引)が、めぐりめぐって世界の金融市場の乱高下をもたらしている可能性も指摘されています。

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「投資の基本と、BRICSへの姿勢 キャリートレードの解消・投売りが一巡するまで調整は続く」

今回の調整は、キャリートレードの解消などによる投売りが一巡するまでは、続くものと思います。


(引用終了)

金利とインフレ率の関係については、過去の記事も参照してください。
「インフレ率と実質金利」

FXについては、過去の記事も参照してください。
「外貨預金、外貨MMF、為替保証金取引」
「FXで金利10%はどう実現するか?」

キャリートレードについては、過去の記事も参照してください。
「日米の金利差と、為替レートの関係」
「ヘッジファンドへの投資(5)」
「スイスフランについて」
「総円高と金利裁定取引」

投資ブログ「国家破産・財政破綻に勝つ資産運用」で紹介している参考図書も参照ください。
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by kanconsulting | 2006-11-23 17:58 | 外国為替(FX)

「近未来通信」営業停止 詐欺的商法の「甘い言葉と派手な広告」とファイナンシャル・リテラシー

IP電話サービス事業の「近未来通信」が営業を停止しました。

これまで、営業妨害となる可能性がなるためコメントを控えてきましたが、「有名人※を使った派手な新聞広告」「高い配当金」をうたう近未来通信は、ファイナンシャル・リテラシーのある方なら、「君子危うきに近寄らず」として避けるでしょう。そもそも、一般人から出資金を募る時点で、「マトモな資金調達が出来ないのでは?」と疑ったほうが良いかも知れません。

※巨人の宮本和知選手、大地真央だったと思います

思い起こせば、豊田商事、ベルギーダイヤモンド、オレンジ共済、その他の詐欺的商法には、「甘い言葉と派手な広告」がつきものでした。平成電電もこのカテゴリーに入れても良いかも知れません。

さて、うたい文句は以下のとおりでした。
・IP電話の中継局のオーナーになることで、労働しなくて副収入を得られる
・具体的には、投資家に通信用サーバーを購入してもらい、電話利用料から配当する
・投資には複数のタイプがあり、最低1100万円
・一説には、1000万円出資すると、月80万円配当があり、1年で出資額が戻るとのこと

問題点は複数ありました。
・法律で義務づけられた決算の公告を全く行っていない
・貸借対照表・損益計算書は、閲覧を認めるだけで、コピーは渡さない
・しかも、「流動資産」「流動負債」「営業利益」の内訳は明かしていない

入口(勧誘資料)は豪華でも、出口(決算書)が見せられないというのは、詐欺的商法の必然です。タコ足操業ならば、入口から入ってくるお客が増えなくなれば、自動的に破綻するからです。

何度も書きますが、『どのような投資がお得であるかを探す前に、まず最優先で、ファイナンシャル・リテラシーを身につけること』です。

過去の記事から転載します。

「【詐欺にご注意】「株でもFXでもない海外投資で日5-10%の利益を出す」というハイプ(HYIP)に潜む甘い罠」

ファイナンシャルリテラシーの重要な項目に、
「理解できるものに投資をする = 理解できないものに投資をしてはならない」
「リスクとリターンを比較し、冷静に判断する。投資しないのも判断のうち」
があります。

リターンが過度に大きい場合は、
・なぜリターンが大きいのか
・儲けを生み出す仕組みは何か、詐欺的ではないのか
・それに見合ったリスクか
を十分に考える必要があります。

・・・

「「買いを急がせるものにロクなものはない」 投資には見送りの三振はない」

「資産を守るために、○○に投資しないとダメでしょうか。締め切りが迫っているので、今すぐに決めないといけません。」

結論から言うと、「今すぐに決める必要はありません。どうしても今すぐに判断せよということなら、今回は見送るほうが賢明です」ということです。

それはなぜでしょうか?

まず、申し上げたいのは、「買いを急がせるものにロクなものはない」ということです。

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関連するニュースを掲載します。

(引用開始)

近未来通信、見せぬ経営実態…決算公告1度もなし

投資家から資金を募ってIP電話事業を行う「近未来通信」(東京都中央区)が、旧商法(現会社法)で義務づけられた決算の公告を全く行っていないことが分かった。
同社は、電話事業が実態を伴っていない恐れがあると読売新聞が報道した後になって、事業の「共同事業者」と位置づける投資家にも決算書の一部を閲覧できるようにしたが、具体的な記述に乏しくコピーもできない。企業財務に詳しい公認会計士は「この決算書では、実際に電話事業が行われているのか投資家に分からない」と指摘している。
旧商法では、株式会社の決算は、定時株主総会で承認を受け、貸借対照表かその要旨を公告する義務がある。公告を怠ったり不正な公告をしたりすれば、100万円以下の過料となる。
近未来通信は、法人登記簿で公告を「官報に掲載する」としているが、官報に公告されたことはない。また、ホームページで売上高の推移は紹介しているが、資産や負債の状況は一切明らかにしていない。
今年8月末、同社の電話事業には実態が乏しく、投資家への配当の大半は別の投資家から集めた資金が充てられていることを読売新聞が報じると、投資家から、経営状況を示す貸借対照表や損益計算書の公表を求める声が相次いだ。
このため、同社は9月、2005年7月期の貸借対照表と損益計算書を本社と各支店に配布したが、希望する投資家に閲覧を認めるだけで、コピーは渡していない。しかも、この決算書では、保有する預金などを示す「流動資産」、借入金を示す「流動負債」、本来の事業に伴う「営業利益」などについて、それぞれの総額は記してあるが、内訳は明かしていない。
元大手監査法人の公認会計士は、「資産と負債の内訳が分からず、この決算書では何をやっているか分からない」と指摘。別の会計士も「投資家が共同事業者なら、その資金でどれだけ売り上げがあるのか明示しなければならない。極めて不親切な決算書だ」と批判している。
同社代理人の弁護士は、「閲覧で、情報開示の責任は必要最小限度、足りている。(開示方法とその内容は)当社は不都合と考えていない」としている。

(2006年11月14日3時5分 読売新聞)

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近未来通信が電話収入かさ上げ?投資家に過少説明

投資家に通信用サーバーを購入してもらい、電話利用料から配当するとうたっているIP電話会社「近未来通信」(東京都中央区)が、サーバー売上高について実際は4か月間だけで70億円あるのに年間39億円と、投資家に対して過少に説明していたことが分かった。
全売上高に占めるサーバー売上高を少なく見せることで、「配当の原資」と称する電話利用料など他の売上高を大幅にかさ上げしていた形だ。
サーバー売上高には、サーバー販売代金名目で集めた投資金を計上している。投資には複数のタイプがあり、最低1100万円。
同社を巡っては、うたい文句と異なり、投資家への配当の大半は電話利用料ではなく、別の投資家からの資金を充てていたことが判明。読売新聞が8月末に報道すると、同社には投資家から経営状況を示す貸借対照表や損益計算書のほか、売上高の内訳についても説明を求める声が相次いだ。
このため、同社では役員が営業担当の社員に対し、「2006年7月期の売上高245億円のうち、サーバーの売り上げは39億円、ランニングコスト56億円、通信の売り上げなど150億円」と説明した上で、「売上高の内訳を示して投資家を納得させるように」と指示。一部の投資家には、実際にこうした売上高を挙げて説明していた。
しかし、内部資料によると、サーバー売上高は投資家からの入金ベースで、4月分が約20億1000万円、5月分約16億4000万円、6月分約11億1000万円、7月分約22億6000万円。4か月間だけで、同社の説明を大幅に超える約70億円に上っていた。
同社関係者によると、同社は毎月、サーバー販売を担当する営業社員を集め、サーバー販売の契約金額や投資家からの入金状況について成績を報告させている。集計すると、サーバー売上高は毎月15億円前後あり、少なくとも年間百数十億円に達するという。
同社関係者は、「会社の説明は月々の営業成績と食い違っている」と証言。245億円としている年間の全売上高は「実態に近い金額」といい、56億円のランニングコストや少なくとも百数十億円のサーバー売上高を差し引くと、電話利用料を含む通信売り上げなどは、実際には150億円を大きく割り込む計算だ。

(2006年11月14日14時35分 読売新聞)

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資金回収したい…「近未来通信」への苦情300件以上

投資家から事業資金を募りながら、配当が滞ったまま20日に本社を閉鎖したIP電話会社「近未来通信」(東京都中央区)について、各地の消費者センターや弁護士会に300件以上の苦情、相談が寄せられていることがわかった。
一方、菅総務相は21日の会見で、「まだサービスが行われている状況だと思っており、今後、事業廃止の事実が確認されれば、利用者保護の観点から対応したい」と述べた。
国民生活センター(港区)によると、同社への苦情、相談は全国の消費者センターにこれまで223件。
東京、第1東京、第2東京の3弁護士会が21日に実施している無料電話相談「金融商品被害110番」にも、同社について「投資したが配当がない」「投資した資金を回収したい」などと、午前10時の受け付け開始から午後1時までの3時間だけで81件の相談が寄せられた。
一方、総務省には20日夜、同社役員から「ご迷惑をかけた。社内的な問題があり、20日は臨時休業した。21日には通常通り営業する」というメールが届いた。
21日、本社には社員が出勤したが、事務所前に「当分の間、アポイントのないお客様の対応を控えさせていただきます」との紙が張り出され、ドアは閉じられたまま。
午前11時すぎになって、社員が事務所の外に姿を見せ、「1時間後をめどに幹部が会見し、お客様への対応を報道陣に説明する」と話したが、しばらくすると、同じ社員が「幹部の到着が遅れている。会見の場所などが決まり次第、連絡するのでいったん帰ってほしい」と言い直すなど、混乱した様子だった。
投資金約4000万円の返還を求めている埼玉県内の男性(55)は、「会社には先週から電話しているのに、誰も出ない。連絡がつかなければ、アポイントメントの取りようがない。腹立たしい」と話していた。

(2006年11月21日14時53分 読売新聞)

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近未来通信 投資家に虚偽の利用実績伝達か<11/21 13:22>

「IP電話の中継局のオーナーになることで、労働しなくて副収入を得られる」などのうたい文句で、多額の事業資金を募ったまま、20日に突然本社を閉鎖したIP電話会社「近未来通信」が、投資家に虚偽の利用実績を伝えていた疑いのあることが日本テレビの取材で明らかになった。
20日に閉鎖された近未来通信の本社には21日朝、「アポイントのない人には対応できません」と書かれた紙が新たに張られた。社員も数人しか出社しておらず、事実上、閉鎖されたままだが、この後、役員が投資家に対して説明を行うという。
複数の投資家によると、近未来通信から投資家あてに毎月送られていた明細書を分析したところ、1件あたりの通話時間が毎月全く同じだったことがわかった。ある投資家によると、1件あたりの利用時間が8.50分で、1年以上全部一緒だったという。1件あたりの通話時間が毎月同じというのは不自然で、近未来通信が投資家に虚偽の利用実績を伝えていた疑いが出ている。
ところで、菅総務相は21日、近未来通信に対して、IP電話の利用状況などについて、今月24日までに提出するよう電気通信事業法に基づく報告命令を出していることを明らかにした。その上で、「事態の推移を注視している」と述べた。

日テレNEWS24

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弁護士会や消費者センターに苦情殺到 近未来通信

IP電話事業を口実に「近未来通信」(東京都中央区)が全国の投資家から資金を集めていた問題で、東京の弁護士会が21日行った「金融商品被害110番」には、全国からの相談がひっきりなしに続いた。1日で177件と予想以上に多かったこともあり、弁護士会では弁護団をつくる方向で検討を始めた。全国の消費生活センターにもこれまでに、223件の苦情が寄せられている。会社側が返金に応じないことから、投資家らが同社の破産を申し立てる可能性が高まっている。
「金融商品被害110番」は、東京、第一東京、第二東京の3弁護士会が毎年実施している。今回は、近未来通信に絡む苦情や相談が、全体の8割に当たる177件寄せられた。「お金が戻ってくるかどうか不安」といった声が多かったという。相談は全国から集まり、5000万円以上投資した人もいた。
弁護士会では「弁護団を結成した場合、相談者に連絡する」としている。東京以外の弁護士会でも相談はあり、全国的な弁護団ができる見通しだ。
近未来通信の内部関係者によると、同社の支払資金や資産は大幅に減少しており、返金に応じられない状態に陥っている、という。経営再建へ向けた動きもみえないため、投資家が弁護団を通じて破産申し立てや刑事告訴をする可能性が高くなっている。
同社は、本社や支店を20日に閉鎖したが、21日は本社に一部の社員が出社した。しかし「当分の間、予約のないお客様の応対を控える」として、詰めかけた投資家に十分な対応をせず、報道陣の取材にも応じていない。
本社に詰めかけた男性(65)は、今年2月に1400万円を投資。返金してもらえず、「営業の担当者の携帯も通じない」と嘆いた。別の投資家は「これは詐欺だと思う。経営陣をいずれ告訴する」と話した。
通信事業の実態が不透明として報告命令を出している総務省は、24日の期限までに回答することを引き続き求めており、「(通信事業の)利用者保護の観点から適切に対処したい」(菅総務相)としている。

アサヒ・コム 2006年11月21日20時57分

(引用終了)
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by kanconsulting | 2006-11-21 22:47 | 経済状況

夕張市20年再建計画 20年後の人口は現在の半分程度

「日本国財政破綻Safety Net」に記事「417.あなたは財政破綻した町に住みたいですか (夕張市の場合) 」が掲載されていました。

負債は、20年かけて返済するといいます。市民への負担としては、市内で唯一の老人ホームを閉鎖するなど、なりふりかまわない対策が行われるようです。詳しい解説は、日本国財政破綻Safety Netをご覧ください。

加えて、夕張市の20年後の人口は、約6000人と現在の半分程度にまで減少すると見られています。この数字には、「破綻によるサービス低下と税負担増を嫌気した住民減」は含まれていません。いったい、誰が負債を返済するというのでしょうか。

その赤字のカネはどこに消えたのでしょうか?そして、大阪市、神戸市などは大きすぎて潰せないのでしょうか?最後にはやはり「国の負債処理」が待っているのでしょうか?

関連したニュースを掲載します。

(引用開始)

<夕張市>再建計画まとめる 09年度までに職員数半減へ

財政再建団体に移行する北海道夕張市は14日、職員数を09年度当初までに半減することなどを柱とする再建計画の骨格をまとめた。返済総額は現時点で市の標準財政規模の8倍の約360億円と見込まれる。返済期間は「約20年」で、過去最長となる可能性もある。職員給与は来年度から30%削減されるなど全国の自治体で最低水準となる。住民負担増も盛り込まれ、市民サービスも必要最小限に絞られる。12月に再建計画の素案、来年2月に正式な計画をまとめ、国の同意を得る。
骨格は再建計画の全体像を示し、歳出削減と歳入確保の道筋を示した。毎年の収支不足25億円前後を解消し、毎年平均18億円を返済する原資を確保する。国に申請する来年2月までに1000円単位まで詳細に詰めた計画を策定する。
返済総額は05年度決算の赤字額257億円をベースに06年度の赤字額、産炭地振興基金のうち知事の許可を得ていない長期借り入れ(ヤミ起債)の一括返済額――などを計上した。
再建法で返済期間は「おおむね7年」とあるだけで定めはない。過去に財政再建団体になった自治体で実際に再建に要した時間は15年が最長。期間について総務省内でもさまざまな議論があったとされ、「約20年」に落ち着いた。
返済計画を達成するため夕張市は、人口規模などの類似団体より2倍多い職員数の削減や給与のカットが求められていた。消防を除く約220人の職員は09年度末までに勧奨退職などを募り、10年度当初には同程度の市町村で最小規模の約70人となる見通し。職員の給料は特別職が60%削減、現在15%カットとなっている一般職は30%減とし、全国でカット率が現在最も大きい28%減の島根県海士町を上回る。期末手当などは当面60%削減とし、退職手当も段階的に削減するなど、いずれも全国の市町村で最も低い水準となる。
市民生活にも多くの負担が課される。現在七つある小学校と四つある中学校は統廃合を進め、10年度までに各1校にする。人口減により税収増が見込めないことから、施設の維持補修費を昨年度より3割程度、各種団体への補助金などは8割程度削減し、返済財源を捻出する方針を盛り込んだ。【有田浩子】
(毎日新聞) - 11月14日18時54分更新

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北海道・夕張市の巨額負債問題:再建計画の前提に、国立研究機関が人口算出 /北海道

◇20年後「人口6000人」に減少
夕張市の20年後の人口は、約6000人と現在の半分程度にまで減少すると見込まれることが分かった。再建計画を策定する前提として、国立社会保障・人口問題研究所が少子高齢化などの影響を考慮して算出した推計値だが、住民負担増や職員削減などが進めば、想定を上回る減少となる可能性もある。15日開かれた道議会総合企画委員会で千葉英守委員(自民党・道民会議)の質問に佐々木保・市町村課参事が答えた。
総合企画委は夕張市が再建計画の骨格を発表したのを受けて開かれ、自民、民主、公明、共産の各党が市民生活への影響などについて質問した。
骨格では返済期間を07年度から「約20年」としている。推計値では07年度から18年後の25年は7298人、23年後の30年は6270人と見込んでいる。10月1日現在の同市の人口は1万3045人。佐々木参事は「再建計画を進めることによる人口減少の影響は明らかではない」としたが、想定を上回る減少があった場合には再建計画の変更もありうるとの考えを示した。【有田浩子】

毎日新聞11月16日朝刊

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財政破綻の夕張市、老人ホーム閉鎖へ 市内唯一

財政再建団体に移行する北海道夕張市は17日、財政再建の一環として、市営の養護老人ホームを08年度末に閉鎖すると発表した。要介護者以外が入れる市内で唯一の老人ホームで、65~96歳の47人が入居している。今後、他施設への入居や自活を促していくという。
施設は築33年で老朽化が著しく、改築か社会福祉法人による新設を検討していたが、財政再建を考えると、改築費も法人への助成も捻出(ねんしゅつ)できず、存続を断念したという。ホームの管理費や人件費は05年度で約1億3000万円だった。
市内には民間の特別養護老人施設もあるが、要介護者が対象となり、同ホーム入居者の受け入れは難しい。
市は老人ホームのほか、図書館や美術館、市民会館など17の公共施設の休止・廃止も決めた。
アサヒ・コム 2006年11月17日23時53分

(引用終了)
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by kanconsulting | 2006-11-20 00:53 | 経済状況

世界分散投資には、上場投資信託(ETF) 海外証券取引所にダイレクトアクセス

これまでに、小職は、「国家破綻を見据えた投資は、外貨預金(外貨MMF)、外貨建てのETF投資を中心にする必要がある。補助的にヘッジファンドやFXを使っても良い」と述べてきました。特に、直接海外投資をすることで、世界経済に対する感受性が磨かれますので、これからの時代の波を感じて生きていくのには、適切な手段だと思っています。

加えて、日本の証券取引所からも、海外の証券取引所に上場されているETFに直接アクセスできるようになるとの観測があります。ニュースを紹介します。

(引用開始)

米NYSE会長「東証との提携、相互上場など先行」

ニューヨーク証券取引所の持ち株会社である米NYSEグループのマーシャル・カーター会長は13日、日本経済新聞との会見に応じ、2009年に予定している東京証券取引所の上場を待たずに、「上場投資信託(ETF)の共同開発や相互上場などできる範囲で業務提携を先行させたい」と述べた。
現在、NYSEは欧州取引所連合ユーロネクストとの統合作業が佳境に入っているが、カーター会長は「その後は成長力の高いアジア地域がNYSEの戦略でも重要になる」と強調。NY証取は先月、東証に株式持ち合いなどを含む資本・業務提携を打診しており、「東証が上場するまでは資本提携は難しいが、それまでにできることがたくさんある」と述べた。 (07:02)

日本経済新聞 11/14

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東証、ドイツ取引所と業務提携検討

東京証券取引所は7日、ドイツ取引所と業務提携を検討すると明らかにした。提携内容は今後詰めるが、上場投資信託(ETF)の相互上場やシステムの共同開発が中心になるとみられる。東証はすでに米NYSEグループと資本・業務提携で協議入り。ロンドン証券取引所ともETFの相互上場などで話し合っている。東証幹部は「各国の証取と幅広く協力関係を広げるが、ドイツ取引所との協議が本格化するのはこれから」と指摘している。 (07:02)

日本経済新聞 11/8

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ロンドン証取、東証と提携協議

【ロンドン=田村篤士】英ロンドン証券取引所が東京証券取引所に対し業務提携を申し入れたことが明らかになった。株価指数連動型の上場投資信託(ETF)の相互上場などを打診しており、東証側も協議に入ることで合意した。東証は米ニューヨーク証券取引所とも提携を協議しており、覇権争いの激しい欧米の有力取引所がアジア本格進出に向け、東証へのパイプづくりを競い始めた。
先月にロンドン証取の幹部が東証を訪れ、提携を申し入れた。それぞれの市場に上場しているETFの相互上場などを通じて投資マネーの拡大を目指すほか、株式売買システムの共同開発、新興企業向け市場の活性化策など幅広く提携の可能性を探る。 (07:00)

日本経済新聞 11/10

(引用終了)

関連する過去の記事もご覧ください。

(引用開始)

「長期国際分散投資とETF ~ なぜ外国株式ETFなのか?」

これまでに、長期投資を考えた場合、ETFが有利であると述べてきました。ETFは投資信託よりも手数料が安く、しかも株式のように容易に売買ができるため、投資信託よりも短期所有・回転売買に向いていると思っている方もおいでのようです。確かにそれはそうなのですが、ETFの真価は、「長期国際分散投資」にあるのです。

このブログでは、「海外投資は儲かる」と述べているのではありません。「国家破綻の影響・リスク低減には、海外投資を主力にせざるを得ない」と述べ、その具体的方法を教えているのです。ETFも、海外銀行も、そのツールの一つに過ぎません。

その本来の目的を忘れて、短期売買(投機)、興味本位の売買に走って逆に大損をすることのないように、くれぐれもご注意ください。

(引用終了)

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ですが、普通の方々にとって投資といえば「日本株投資」ですね。小職は、日本株投資について、ネガティブな判断をしています。つまり、今後の日本株式では、ファンダメンタル投資は難しい、ということです。

同じ意味で、安部首相の唱える「経済成長路線」は、誤謬があると思います。

その上で、どうしても日本株式に投資をしたい、と考える場合には、大きく分けて
・(初級)ETF投資
・(上級)テクニカル投資
があると考えます。
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by kanconsulting | 2006-11-18 12:36 | 海外投資

メール対応遅れのお詫びとご報告

出張などのため、メール対応が遅れておりますことをお詫び申し上げます。
いただいておりますメールには、順次対応してまいりますので、よろしくお願いいたします。

(追記)週末までにいただいた分はすべて返事が出来たことと思っております。
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by kanconsulting | 2006-11-13 06:43

日本版ホワイトカラーエグゼンプション(自律的労働時間制度)(2)

北海道新聞に、次のような記事が掲載されました。

(引用開始)

残業代11兆円消える? ホワイトカラーの自律的労働時間制 労働運動研が試算

年収400万円以上のホワイトカラー層の労働時間規制を外した場合、労働者は年間1人あたり114万円、全体で約11兆6000億円の残業代を失うとの試算を、民間シンクタンクの労働運動総合研究所(東京)が8日まとめた。
厚生労働省は一定要件を満たすホワイトカラー労働者を対象に、現行の1日8時間の時間規制をなくす「自律的労働時間制」(ホワイトカラー・エグゼンプション)の導入を検討している。
個々の仕事の忙しさに応じて労働時間を調節できる制度だが、対象者の残業代はなくなる。要件は年内に決めるが、日本経団連は昨年6月にまとめた提言で「年収400万円以上」を打ち出している。
同研究所は、年収400万円以上で管理職を除くホワイトカラー層は全労働者の22%にあたる約1000万人と想定。これらの人に支払われている残業代は年間約4兆6000億円、サービス残業代は約7兆円と試算した。同研究所は「現行の賃金制度を基にした試算だが、新制度が導入されれば賃金が大幅に減る恐れがある」と指摘する。
一方、経団連は同制度について「残業代がなくなる分、実績評価や手当で上乗せされる。人件費削減が目的ではない」(幹部)としている。

北海道新聞2006/11/09

(引用終了)

あくまで推計ですが、日本経団連が要求するように、「残業代11兆円」が消えれば、大きなデフレ効果をもたらすことになります。かたや、自民党への企業からの政治献金のうち、経団連会員企業が22億円を占めるなど、マクロで見てミスマッチが起きているように思います。

現在の日本で、再びデフレに戻るようなことがあれば、財政破綻の確率は上がってしまうことになります。かたや、経済成長にともなう金利上昇でも財政破綻の確率は上がりますので、今後の国家運営がいかに難しいかがわかろうというものです。

(小職は、政治的には中立の立場を保つようにしておりますので、あえて特定の政党を支持するようには呼びかけません。ただし、特定の政党や政治的立場に対する批判・批評の権利までも放棄するものではありません。)

過去の関連した記事「経団連、法人税、日本版ホワイトカラーエグゼンプション(自律的労働時間制度)」も参照ください。

(引用開始)

小職は、日本の労働環境について、以下のように予測します。
・ホワイトカラーの海外アウトソーシングの進行
・日本版ホワイトカラーエグゼンプションの導入※
・二極化の更なる進行
・最低賃金の低下

※ホワイトカラーエグゼンプションとは、自律的労働時間制度とも言います。正確には、White Collar exemption=ホワイトカラー労働時間規制撤廃制度となります。一定の事務・技術労働者を対象に、労働時間に関する法規制から除外する制度です。簡単に言うと、残業という概念をなくし、残業代を支給しなくても良い制度です。アメリカで導入され、日本でも経団連が強く要求しています。経団連は、対象者として、年収400万円以上のホワイトカラーをイメージしているようです。

(引用終了)

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by kanconsulting | 2006-11-11 21:52 | 経済状況

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寒くなりましたが、カゼなど召されぬよう、ご自愛ください。

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by kanconsulting | 2006-11-11 20:13 | 閲覧数