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特殊法人の事業の失敗などで積み上がった損失12兆円 政府が穴埋め 独立法人移行時 税金による損失補てん

皆様もご存知だと思いますが、特殊法人の12兆円の欠損金を広義の税金で穴埋め(欠損金と出資金の相殺)していたことが、報道されました。この12兆円という金額は、ほぼ、1年間の消費税額に相当します。

私の知る限り、このニュースを報道したのは「日経」だけで、朝日・読売・毎日などの全国紙は全く報道していませんし、テレビニュースも確認していません(少なくとも、大きな扱いにはなっていません)。いったいなぜでしょうか?

この54の特殊法人のトータルの損失総額は12兆円ですが、それは事業の失敗などで積み上げた損失とされています。独立行政法人に再編した時に、その累積損失を、「政府出資金」で穴埋めしたということです。このケースにおいては、穴埋めに使われたのは「政府出資金」ですが、その出資金には建設国債などをあてており、「広義の税金」と言えます。

一般的な会計の考え方からは、
・当期純利益・・・次年度の資本金に繰り入れ
・当期純損失・・・次年度の資本金から持ち出し(繰越損失金)
ですが、実際には、非日常的かつ多額の費用・損失は、特別損失として扱うケースも多いようです。

さて、この問題の本質は何でしょうか?

それは、「主権者であり、納税者であり、最終責任負担者である『国民』が不在」だということではないでしょうか?真の民主主義とは、政府(国)が、正確で判断に足るデータを、都合の良いものも悪いものも含めて国民に開示・説明し、政策についての合意・納得を得ることではないのでしょうか?

「単なる会計上の処理であり、結局返ってこないカネを処理したまで。国民不在とまでは言えないのでは?」という方がおられるとしたら、私は次のように厳しく指摘します。

「過去に、国の税金を投入して救済した政府系機関、準公的機関、金融機関は多いが、そのうちどれだけのトップが、『国民の税金を食いつぶして申し訳ありませんでした。責任を取ります。』として、私財をなげうって責任を取ったのでしょうか?マシなところで引責辞任であり、その他多くのケースにおいては、トップの責任者は退職金を満額支給されているのではないのでしょうか?こういった個々のケースにおける責任・倫理観の不在が、つまるところ、1000兆円もの長期公的債務の一因なのではないのですか?一言で言うと、国民の税金を、あまりにもバカにしているのではないのですか?」

「結局返ってこないカネを処理したまで」というご意見に対しては、
「公的長期債務は返せません。仕方がありません。つきましては、皆様の税金で返済します。」と似たようなロジックであり、「仕方がないから許されるという考えは誤りだ」と指摘します。

このブログでは、一貫して次のように述べてきました。

(転載開始)

日本円の信認は、日本国債の信認と表裏一体です。日本国が「公的長期債務についての考え方」をしっかり主権者であり、かつ最終負担者である国民に説明して、信認を得る必要があるのですが、どうも本気で説明する気はなさそうです。(中略)政権が国民に国の財政状況について説明するのは、憲法に定められた事項です。もっと説明責任を果たしていただきたいと思います。

公的債務は、将来の国民の税金で返済することが予定されており、国民への潜在的負担と考えることができる。巨額の公的債務により国家財政の維持可能性を損なったこと、潜在的国民負担を増大させたことに対する、国から国民への「納得できる説明」がない。

本来の民主主義とは、国が国民にデータを開示し、その批判に耐えることです。つまり、国民一人一人が無駄遣いを許さないように監視の目を光らせることが、健全な民主主義には必要なのです。

(転載終了)

大事なことなので、繰り返します。

・国の税金を投入して救済した(準)公的機関・金融機関において、筋論においては、トップは私財をなげうって責任を取るべきである
・こういった責任感・倫理観の不在が、税金の無駄遣いを生み出し、1000兆円もの長期公的債務の一因となった
・国(政府)は、主権者であり最終責任者である国民に対して、説明責任を果たすべきである

(引用開始)

政府、欠損12兆円穴埋め・特殊法人の独立法人移行時

政府が2003年度以降、雇用・能力開発機構、宇宙開発事業団など54の特殊法人を49の独立行政法人に移行する過程で、総額12兆円の繰越欠損金などを政府出資金で穴埋めしていたことがわかった。新法人に移行する際、過去の損失を民間企業の資本金にあたる政府出資金で相殺し、減資した。明確な説明をしないまま巨額の政府出資金を消した形で、政府の説明責任が問われそうだ。
特殊法人や独立行政法人は貸借対照表の「資本の部」に政府出資金を計上しており、これが民間企業の資本金にあたる。損失は特殊法人の事業の失敗などで積み上がり、総額で12兆円あった。2003年度から2005年度にかけて特殊法人を独立行政法人に再編した際、政府は累積損失を出資金で相殺。その結果、38兆円あった政府出資金は26兆円に減った。(07:01)

ニッケイネット

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お手盛り?!独立行政法人

【PJ 2007年04月26日】- 4月25日の日経新聞によると、政府は2003年度以降、雇用・能力開発機構など54の特殊法人を49の独立行政法人に移行する過程で、総額12兆円の繰越欠損金などを政府出資金で穴埋めしていたことがわかった。
そもそも“政府出資金”とは何か?これは民間企業でいえば、“資本金”にあたるものだ。民間の企業では会社を設立するときに株主から出資金をつのって“資本金”を確保する。それに対し“政府出資金”は建設国債の発行などで賄っているので、実質は国民が出資していることになる。特殊法人は事業の失敗などで損失を積み上げ、損失総額は12兆円にのぼった。その損失を、特殊法人を独立行政法人に再編した際、累積損失を“政府出資金”で相殺したというものだ。
このような損失補填を民間の会社でするには、いわゆる“減資”(資本金額を減らす)という処理をするが、それには大変複雑な手続きを必要とする。“減資”には“有償減資”(株主に財産を払い戻す)と“無償減資”(資本金の計上額を減らして剰余金の計上額を増やす会計上の操作にすぎない)がある。今回の穴埋めは、欠損金補填のための“無償減資”にあたる。しかもその金額は1990年代の金融危機で政府が大手銀行などに資本注入した公的資金とほぼ同額ということだ。
独立行政法人は実質上、国民が出資者であるから、国民の承諾を得た上でこの“減資”を行うべきであった。それをも行わず、政府機関内で勝手に処理してしまったのだから、これは“お手盛り”と言われてもしようがない。そもそも公共と民間の中間にある独立行政法人自体が、両方の甘い汁を吸って成り立っているのだから、不公平感が生じる。民間の企業と同等の厳しい法体制を築くべき時にきているのではないか?【了】

ライブドア・ニュース

(引用終了)
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by kanconsulting | 2007-04-30 14:48 | 経済状況

合併しない宣言 福島県矢祭町 小規模町村の維持可能性 行政コストと自主財源 国家破産と地方自治(1)

(引用開始)

総務省は国の財政赤字を考えて、人口1人当たりの地方交付税や補助金の比重が大きい小規模な自治体をなくしたい。合併が自治体の行財政能力を高める有効な方策であり、「合併は日本を救う切り札」と思っている。統計数字から弾き出した、いわば机上の論理だ。

一方、根本町長の発想は・・・自治体の規模を大きくすれば、中心地以外のほとんどの地域は過疎化が進み、やがて地域は生活環境も自然環境も劣化して崩壊して行く。小規模の方が自分たちの地域を支えようという愛着心が強い。・・・「そもそも国は1000兆円を超える借金を抱えてカネがないといっているのに、また膨大な借金をして合併の優遇措置につぎ込もうということがおかしいんだ。そんなカネをもらったって、たった10年間の夢まぼろし、手切れ金みたいなものですよ」「カネは窮屈な方が自立の気持ちが起こる。財政的には厳しくても、耐え忍んでも自立することが大事なんだ。自立の精神こそが日本の国力を伸ばす、日本の将来によほど大きな力になる」

「コラム・Samurai Mayors」

(引用終了)

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皆様もご存知だと思いますが、「合併しない宣言」で知られる福島県矢祭町・根本町長が引退しました。根本町長は昭和58年に初当選、6期を務めました。平成13年に「合併しない宣言」を町議会が決議、町長は行財政改革の推進など自立した町づくりを進めたといいます。

「合併しない宣言」で全国の注目を浴び、それをきっかけに、職員の中にも「自立」の気概が生まれ、合併しないで町が自立するために、徹底した行政コスト削減を行ったのです。そして、町役場のリストラ、議員定数削減を進めて財政調整基金を大幅に増やしたにもかかわらず、年中無休で住民票・印鑑証明の発行を行うなどサービスも向上させました。簡単に言うと、自治体の住民にとって必要な自治体の役割を考えて、それが自主財源の範囲内に収めるようにマネジメントを行ったのです。その結果、人件費を税収の範囲内に抑えることに成功し、地方交付税に依存しない財政的自立を可能にしました。「やればできる」を実現して見せた好例となっています。

このケースが示しているのは、自治体の行政サービスは、自治体の覚悟と努力により、自主財源の範囲内に納めることが十分可能である、ということです。

日本経済新聞(3/26)から、町長の発言を転載したいと思います。

「(町役場のリストラ、議員定数削減について)当たり前のことをやっているだけ。みんな(他の自治体)のほうが異常だ。」
「ごみ焼却施設のために合併した自治体もあると聞く。何をねぼけたことを言っているのか。・・・合併特例債などで国がはやし立てると、日本の国づくりを危うくする」
「夕張の破綻は決まっていた。人口が12万人いたころと同じ数の職員がいたのだから。でも夕張は変わるよ。ふんぞり返っていた連中がガサッとやめたから」

---

ポイントをまとめると、次のようになります。

・自治体が持続可能性を確保し、自立するためには、コスト削減が必須 
・その最重要ポイントは、人件費を税収の範囲内に抑て、地方交付税に依存しないこと
・財源を、住民にとって必要な分野(このケースでは子育て環境の整備)に集中する 
・自立した小規模町村は、住民の利益にもかなっている

ですが、「それは、ラッキーな小規模町村のケースであり、大多数の地方自治体には当てはまらないのではないか?」という考えもあるでしょう。私は、「そうではない。ぬるま湯を卒業し、レント・シーカー、利権、ムダ、不要な慣行を排除して、住民の理解と協力を得ることができれば、基本的にはどの自治体も、緊張感ある自立した地方自治が可能である」と指摘します。

「それぞれの自治体が、自治体は何のためにあるのかということをしっかりと認識する」という基本に立ち戻って、地方自治について考えていただければと思います。

(引用開始)

この1週間(3月1日~7日)で16の新しい市町が誕生し、今日(3月8日)現在の市町村数は2688(726市、1561町、401村)になった。さらに、一区切りになる4月1日までに107の合併が予定されており、この時点での市町村数は2399(739市、1320町、340村)になる見込みだ。
さて、いったい、全国の市町村数はどのぐらいのところに落ちつくのだろうか。昨年5月の合併特例法改正で合併特例債などの優遇措置を受けられる期限が実質1年延長され「今年度中の申請、来年度末までの合併」となったため、まさに今月中が正念場。これまでに総務大臣協議を終えて確定している合併だけを加えて計算すると、06年3月31日の市町村数は2286(743市、1223町、320村)。いま法定協議会で協議中の市町村数が949、法定協議会の数は374。つまり、協議中の合併話がすべて破談になれば2286のまま、すべてがまとまれば2286-(949-374)=1711ということになる。いずれにしても、1711~2286の間の数になるわけで、麻生太郎・総務相は「2000前後か」という。
“平成の大合併”の起点になる99年度末の市町村数は3232(670市、1994町、568村)。政府・与党は目標を「1000」と定めた。つまり市町村数を3分の1にするというのが当初の目標だが、それからすると、期間を1年延ばして、ようやく半分に達するかどうか、といった状況にある。
そこで政府は昨年5月、現行合併特例法の優遇措置を1年延長する改正とともに、“強制合併”の色彩を一層濃くする合併新法を用意した。今年3月末までの申請が間に合わなかった市町村に対しては、この新法を適用して合併を迫る構えだ。
合併新法は、総務相が定める基本指針に基づいて、都道府県知事が市町村合併の構想を策定し、合併協議会の設置や協議の推進を勧告したり、市町村合併調整委員を任命してあっせん、調停することにしている。知事の勧告対象にするのはどの程度の小規模自治体なのか。その点は総務相の基本指針で示されることになるが、麻生総務相は国会審議のなかで、合併構想の対象となる町村として「おおむね1万人」を目安とすることを明らかにしており、「人口1万人未満」の町村が今後の合併の焦点になる。
合併特例債、地方交付税、議員の定数特例などの「アメ」と、地方交付税の削減などの「ムチ」で進めてきた“平成の大合併”は、今年4月からは「人口1万人未満」の町村をなくしたい国の意思を受けた知事による“勧告”という新段階に入る。従わない小規模町村に対しては、交付税の削減ばかりでなく、自治体としての権限を制約し、近隣市や都道府県が代行する制度導入まで匂わせている。恫喝的、強制的な合併がどこまで功を奏するか、新たな合併戦争が起こりかねない状況だ。
じつは最初の戦争は東北の一寒村から起こった。2001年10月31日、福島県矢祭町矢祭町議会が全会一致で採択した「市町村合併をしない矢祭町宣言」(次ページ参照)は当事者たちが想像もしていなかった大きな反響を全国に引き起こした。「国の目的は小規模自治体をなくし、国の財政再建に役立てようとする意図が明確」「矢祭町は今日まで『合併』を前提とした町づくりはしてきていない」「大領土主義は決して町民の幸福にはつながらない」――宣言文に盛り込まれた率直な文言は、国の強制的な合併政策に疑問を抱きながらも「アメとムチ」の前に意思表示を逡巡していた市町村長や議員たちの喝采を博することになった。
合併反対の波及を心配した総務省は職員(高島茂樹・自治行政局市町村課行政体制整備室長)を矢祭町役場に派遣した。根本良一町長や町議会の議員を前に「21世紀は住民の多様なニーズにこたえられる行財政能力が必要」と合併による自治体の規模拡大を訴えて翻意を促した。根本町長は「国の合併に反対するなんて言っていない。うちは『合併しない』といっているだけだ」と宣言の立場を説明したうえで、「財政の厳しさは認識しているが、なにからなにまで行政がやる時代ではない。自立することが必要だ。町議会が全会一致で可決した決議は住民の意見を反映したもので、撤回する意思は毛頭ない」と突っぱねた。
総務省と根本町長の間には基本的な考え方の違いがある。総務省は国の財政赤字を考えて、人口1人当たりの地方交付税や補助金の比重が大きい小規模な自治体をなくしたい。合併が自治体の行財政能力を高める有効な方策であり、「合併は日本を救う切り札」と思っている。統計数字から弾き出した、いわば机上の論理だ。
一方、根本町長の発想は地域に根ざしている。「昭和の大合併」の経験から見ても、自治体の規模を大きくすれば、中心地以外のほとんどの地域は過疎化が進み、やがて地域は生活環境も自然環境も劣化して崩壊して行く。小規模の方が自分たちの地域を支えようという愛着心が強い。「薄い水と薄い水を合わせても濃くはならない」が根本氏の持論だ。
根本町長はいう。「そもそも国は1000兆円を超える借金を抱えてカネがないといっているのに、また膨大な借金をして合併の優遇措置につぎ込もうということがおかしいんだ。そんなカネをもらったって、たった10年間の夢まぼろし、手切れ金みたいなものですよ」「カネは窮屈な方が自立の気持ちが起こる。財政的には厳しくても、耐え忍んでも自立することが大事なんだ。自立の精神こそが日本の国力を伸ばす、日本の将来によほど大きな力になる」
矢祭町の「町勢要覧」は表紙のタイトルに「小さいからこそ輝く町 Small is Beautiful」とある。根本町長らが呼び掛け人になって、小規模町村の存在意義を謳う「小さくても輝く自治体フォーラム」が長野県栄村(03年2月、全国から45町村長が参加)で開かれ、その後も同じ趣旨のフォーラム開催が各地に伝播した。政府・与党の目指した合併がまだ目標の半分に留まっている一因は、「小さくても輝く自治体」からの反乱にあったとみて間違いない。
これからはそんな「小さいからこその輝き」を確信している町村と、「1万人以下はシャーベットにしてしまえ」とスケールメリットに固執する国・都道府県の連合軍が対峙することになる。シャーベットになるのは「アメ」に飛びついた依存派か、「ムチ」を覚悟して自立の道を選んだ独立派か。

「コラム・Samurai Mayors」

(引用終了)
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by kanconsulting | 2007-04-22 10:33 | 経済状況

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by kanconsulting | 2007-04-22 10:30 | 閲覧数

夕張市が財政再建団体入り 18年間で赤字解消目指す

皆様ご存知のように、夕張市が財政再建団体入りを果たしました。18年間で赤字解消を目指すということです。

関連した過去のエントリーも参照ください。

(開始)

夕張市破綻 国は責任を負わない 地方債の債務は免除しない 次はどの自治体かそれとも日本国か

(1)夕張市は、破綻処理に耐えて再生できるのか?

(中略)増税と住民負担増だけでは、破綻処理に耐えて再生することは、普通で考えて極めて厳しいです。(中略)

(2)そもそも、地方の見通しについて

(中略)将来の地方は、インフラを維持するコストを負担できません。地方は体力のあるうちに、インフラを廃棄しなければ、持続可能性はありません。(中略)

(3)では誰が負担するのか

(中略)夕張市の借金は、踏み倒すことはできないと思いますが、北海道には支える体力がありません。国は責任を持たないと言っていますが、結局は、実質的な国税投入になるのでしょうね。(中略)

(4)国はどうなるのか

(中略)「地方の破綻を債権放棄で処理できず」「日本全体として地方の負債を処理する体力もない」場合には、地方を引き金とした、国家的な危機があっても仕方ありません。(中略)

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夕張市20年再建計画 20年後の人口は現在の半分程度

負債は、20年かけて返済するといいます。(中略)加えて、夕張市の20年後の人口は、約6000人と現在の半分程度にまで減少すると見られています。この数字には、「破綻によるサービス低下と税負担増を嫌気した住民減」は含まれていません。いったい、誰が負債を返済するというのでしょうか。その赤字のカネはどこに消えたのでしょうか?

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自治体の財政悪化指標 「夕張ショック」の後に

「そもそも自治体自身が倒産することはありません」とは、倒産処理の法制が無いから倒産できないだけで、倒産しないという本質的理由が明示されていません。「地方自治体が破綻した場合、国が直接保証する」とは書かれておらず、あくまで間接的な表現なのです。

交付金・補助金が減額される中で、本当に「地方債の元利償還に必要な財源を国が保障」することができるのでしょうか?「自らの課税権に基づいて」とありますが、本当に「課税権」だけでまかなったら住民は逃げ出すのではないでしょうか?

また、将来的には、誰が地方債を引き受けるのでしょうか?政府の引き受けが減ると予想した場合に、民間の引き受けが増えるのでしょうか?「政府保証も明確には付いていないし、こんな危ない自治体の債券は、かなりのリスクプレミアムを上乗せしてくれないと買えないなあ。」と思うのではないでしょうか。

平均的な「自治体の財源に占める自主財源収入の割合」は約38%で、残りは依存財源(中央政府から支出されるお金、市町村の場合には都道府県からのお金を含む)です。そもそも、経済成長が期待できない自治体が、身の丈に見合った財政運営をせずに、過度に借金(地方債)に依存してきたということ自体が間違っているのではないでしょうか。

まさに、借金スパイラルなのではないでしょうか。

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地方財政・地方債の状況について

本筋を言えば、
・赤字債ではなく、支出の切り詰めと資産の売却
・地方債の、債務カット・金利減免・リスケジュールの法制化
・つまり、住民と債権投資家にもリスク負担を求める
でしょうか。

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「貸付金」とは何か? 貸付金に関する記事 国の資産としての貸付金は不良債権か?

これまでも指摘しているように、「国などの体力が残っている間は、結局は税金で地方自治体を救済することになる」となるようです。ただし、直接的な責任は道が負担し、国としては「道が支援するなら国もそれを間接的に支援しないわけではない」と、少し距離をおいたスタンスとなっています。(中略)

夕張市のような事例を見るにつけ、「貸付金が不良債権となっている割合が大きいのではないか?」という疑問に、「夕張市は特殊事例であり、そのほかの地方自治体はすべて健全経営であり、貸付金の焦げ付きは100%存在しない」と答えられる人はいないのではないでしょうか?

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黒い鎧の徴税官(貢ぎ取り) 苛政は虎よりも猛し 苛斂誅求 『増税社会・高負担社会』からは逃げられない

夕張市民の場合は、札幌などのその他の都市に移住して仕事を見つけることが可能でしょう。ですが、日本全体がそうなった場合に、「自分だけが安全な」逃げ場はありません。


(終了)

関連したニュースもご覧ください。

(引用開始)

夕張市が財政再建団体入り 18年間で赤字解消目指す

菅義偉総務相は6日、財政破綻(はたん)した北海道夕張市の「財政再建団体」移行を認め、国会内で後藤健二市長に同意書を手渡した。今後、夕張市は国の管理・指導の下、平成36年度までの18年間で353億円の赤字解消を目指す計画に沿って財政再建を進めていく。財政再建団体への移行は4年の福岡県赤池町(現福智町)以来。
夕張市はかつて「炭鉱の街」として栄えたが、炭鉱の閉山で人口が激減し、市財政も悪化。その後、観光振興などで地域の活性化を目指したが、外部からは見えにくい金融機関からの一時借り入れを繰り返すことなどにより、最終的に600億円を超える実質債務を抱えて財政破綻した。
市の財政再建計画によると、職員数の削減や給与の全国最低水準への引き下げなどで人件費を大幅に削減。また、増税や公共料金値上げなどによる歳入確保に加え、行政サービスを徹底してスリム化するため病院の縮小、小中学校の統廃合を進めるなど、住民にも大きな負担を求める。

産経新聞2007/03/06

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夕張市、財政再建団体に移行

菅義偉総務相は6日朝、財政破綻した北海道夕張市の財政再建計画に正式同意し、夕張市は正式に国の管理下で再建を進める財政再建団体に移行した。計画は353億円に上る赤字を2024年度までの約18年間で解消する内容で、市役所の大幅な縮小と住民負担増を伴う厳しい再建計画が動きだす。
菅総務相が国会内で高橋はるみ道知事の立ち会いの下、後藤健二市長に再建計画への同意書を手渡した。後藤市長は「きょうからが再建計画のスタート。市民と力を合わせて頑張っていきたい」と表明。菅総務相は「全国が注目しており、将来に希望を持って再建してほしい」と応じ、国の支援策について「他省庁を含めできることを手伝いたい」と語った。
再建団体への移行は1992年2月の福岡県・旧赤池町(現福智町)以来、15年ぶり。同町の財政再建は2001年1月で完了している。

日本経済新聞

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夕張市が正式に再建団体 18年間で赤字350億解消

菅総務相は6日朝、財政破たんした北海道夕張市の後藤市長、高橋道知事と国会内で会い、夕張市が申請していた財政再建計画への同意を伝えた。
地方財政再建促進特別措置法に基づく手続きをすべて終え、夕張市は同日から正式に再建団体に移行。約353億円の赤字を2024年度末までの18年間で解消する再建計画がスタートする。再建団体への移行は、1992年の福岡県赤池町以来15年ぶり。
再建計画では、昨年4月時点で269人いた職員を10年度に103人まで減らし、給与も平均30%カットするなど、人件費を大幅に削減。
歳入確保策として07年度から住民税や固定資産税、施設使用料などを引き上げる。図書館や美術館などの施設は廃止、小中学校も統廃合する計画だ。
ただ、高齢者や子ども関連では一定の負担軽減措置も盛り込んだ。当初、値上げを予定していた保育料を3年間据え置くほか、廃止予定だった高齢者のバス利用補助も割引額を減らした上で存続させる。(共同)

東京日報2007年03月06日

(引用終了)
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by kanconsulting | 2007-04-09 01:29 | 経済状況

国の債務残高、過去最大832兆円

国の債務は順調に増加しています。ここまでは既定路線で、何も驚くには値しません。

関連した記事を引用します。

(引用開始)

国の債務残高832兆円、13四半期連続で過去最高に

財務省は23日、2006年12月末の国債や借入金などを合わせた国の借金(債務)の残高を発表した。
1年前に比べ19兆801億円(2・3%)増えて832兆2631億円に達し、03年12月末以来、13四半期連続で過去最高を更新した。
債務残高は日本の名目国内総生産(GDP)の約1・6倍に相当し、国民一人当たりの債務残高は約651万円になる。経済協力開発機構(OECD)によると、主要先進国の債務残高のGDP比(06年見込み)は、米国が約0・6倍などで、日本は最悪の水準にある。
債務のうち、一般会計の歳入不足を補う普通国債の発行残高も、8兆4524億円増の534兆3758億円と過去最高だった。

2007年3月23日22時3分 読売新聞

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国の債務残高、過去最大832兆円 国民1人あたり651万円

財務省が23日発表した平成18年末の国の債務残高は832兆2631億円と、同年9月末と比べ4兆3465億円増加、過去最大を更新した。債務残高は国債や借入金などの合計で、国民1人あたりの借金に換算すると651万6000円となる。今後、長期金利が上昇すれば利払い負担が増え、さらに債務が膨らむため、財政健全化が急務となっている。
内訳は、国債残高が1兆3412億円増えて676兆2919億円。一時的な資金不足に対応するための政府短期証券(FB)は1兆7792億円増の96兆4710億円などとなった。
政府は19年度予算案で、国債の発行総額を前年度当初比21兆6000億円減の143兆8000億円と、過去最大の削減幅を打ち出している。財務省は「債務残高の伸び率は低い水準にとどまっている」としている。
だが、景気拡大で長期金利の上昇が見込まれるうえ、今後、少子高齢化の進展で社会保障費の増大も必至。一層の財政健全化を進めない限り、借金の膨張は避けられない見通しだ。

産経新聞 2007/03/23

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「国の借金」、国民1人あたり651万円・昨年末

財務省は23日、国債や借入金などを合計した「国の借金」が2006年末時点で832兆2631億円だったと発表した。統計は3カ月ごとに発表しており、前回の昨年9月末から4兆3465億円増え、過去最大を更新した。国民1人当たりに換算した借金は約651万円となり、9月末から約3万円増えた。
国の借金の約8割を占める国債の残高は、昨年末に財投債を含め676兆2919億円となり、9月末に比べて約1兆3000億円増えた。財投債を除いた普通国債は昨年6月末に初めて減少したが、その後は再び増加し、昨年末は534兆3758億円だった。
地方の借金は約200兆円あるため、国と地方の借金は重複分を除いても1000兆円規模となる。財務省が別途公表している財投債や政府短期証券(FB)の残高を除いた国と地方をあわせた債務残高は、06年度末に767兆円程度になる見通しだ。

日本経済新聞03/24

(引用終了)
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by kanconsulting | 2007-04-06 08:28 | 経済状況

日本がアメリカ国債を買っている理由 日本人に必要な資産運用の知見とは? 経済状況の発展段階説(5)

これまでの「経済状況の発展段階説」に関連したエントリーにて、次のように述べました。

(開始)

「経済状況の発展段階説(1) ヘゲモニーサイクル 永遠に成長できる国はない 国際分散投資が必要な理由」

これを簡単に言うと、
・国を若年期→壮年期→老齢期と推移していくと考えるとわかりやすいです。
・若年期は他国より借金をして事業を開始・拡大し、壮年期は事業収益で借金を返済し、老齢期は他国へ資金を貸してその投資収益で暮らしていくのです。

イギリスは産業革命による工業国で、ポンドは非常に強い通貨だったのですが、徐々に衰退し、覇権はアメリカに移っていきました。その過程で、国際的な投資を行うことで、国力の衰退をソフトランディングさせることが可能だったと見ています。

永遠に単調な成長を続けることのできる国はありません。日本とて、例外ではないのです。日本国が、壮年期から老齢期に移行する国であるならば、自国経済の弱体化や自国通貨の下落は避けられません。

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「国際貸付ではなく国際投資を 経済状況の発展段階説(2)」

先日のブログで国際投資について述べたと思いますが、他国にカネを出す場合、貸す(債権)、投資する(株式)という形式があります。

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「人口統計に基づいた未来予測~自治体破綻 経済状況の発展段階説(3)」

『いまの日本の投資環境がある意味で似通っているのは100年あまり前の英国であるとも思えるからです。19世紀後半には英国は産業革命後の高度成長が止まり、世界の経済大国としての地位に陰りが見え始めていました。そんな時期の英国で生まれたのが世界で初めての投資信託。当時の新興国だった米国などに資金を大胆に振り向け、英国民の財産形成に寄与していきます。記事で詳述していますが、当時の英国と現在の日本とでは類似点に事欠きません。』

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「債務残高なんて問題にならない? 経済状況の発展段階説(4)」

・キャッシュフローの話として、輸出による黒字があるから、国の財政赤字をいつまでもファイナンスできるというのは誤り
・ストックの話として、対外債権を切り崩せば、国の財政を帳消しにできるというのも誤り
となります。

そもそも、民間の所得である「輸出入差益」「海外に所有する債権の利子」と、国家債務残高は、基本的には打ち消すものではありません。

(終了)

「経済状況の発展段階説」について、その概念の表を、再び掲載します。

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さて、日本は、どの段階に位置するのでしょうか?経常収支、貿易・サービス収支、所得収支、外貨準備増加*、資本収支の推移をグラフにしてみました。
*ストックである「準備高」ではなく、フローである「増加」であることにご注意ください

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このように、日本は「未成熟債権国」に相当することが分かります。今後は、貿易・サービス収支が赤字に転じると思われます。そして、経常収支黒字の内容が、海外資産からの所得だけになれば、「成熟債権国」になるのです。
このうち、所得収支(黒字)の大半は、証券投資収益の黒字(約8~9兆円)とされています。そのほとんどは利子による黒字(約7~8兆円)であり、さらにその大半は、アメリカ国債の利子です。この数字は、日本が巨額のアメリカ国債を所有していることの裏づけとなっています。
アメリカは、1970年代から現在に至るまで「債権取崩し国」ですが、1960年代にはすでに「成熟債権国」でした。

さて、現在の日本の対外純資産残高は、180兆円とも言われています。これを他の国と比較するとどうなるでしょうか?

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このように、日本の対外純資産残高は、非常に大きな値となっています。ですが、アメリカの対外負債はそれ以上に巨大です。アメリカは、国全体の消費と投資を貯蓄では賄えていません。日本は債権大国であり、日本は、アメリカ国債を購入して、経常赤字・財政赤字というアメリカの2つの赤字をファイナンスしています。(ちなみに、アメリカは巨額の債務超過国ですが、所得収支は黒字です。)

その証拠として、日本から海外への債券投資残高を見てみましょう。

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日本の海外投資の特徴として、「直接投資・株式投資が、総資産残高に比べて、小さい」ということがわかると思います。この水準は、GDP比で見ると、先進主要国の中では最低レベルです。

アメリカ国債は、「中長期債」と「外貨準備」に含まれます(*)。正確な数字はここからは分かりませんが、別の資料からは、3173億ドル(2002年)、と言われています。

最近の資料からは、「滅びゆくアメリカ帝国/高野孟」で、次のような指摘があるようです。

・2003年のアメリカの経常収支赤字は5400億ドル
・2004年度で5000億ドル近い空前の財政赤字を出した
・1日あたり15億ドルずつ外国から借り入れしている
・今後10年間の財政赤字は5兆ドルに達する
・アメリカの国債残高は、過去4年間に7860億ドル増えて1兆8400億ドルに達した。
・そのうち、4040億ドルを日本が引き受けた。
・その結果、外国のもつアメリカ国債の4割にあたる80兆円は日本が所有している

日本がアメリカに資金を流入している(せざるを得ない)理由は、複数あります。

・アメリカ・日本の金利差が厳然として存在する
・ドル(アメリカ国債)以外には、巨額の資金の運用先が見当たらない(本当?)
・アメリカには、ドル経済圏のシニョリッジ権限があるため、巨額の赤字は問題にならない
・アメリカは、ドルの担保として強大な軍事力を有するため、巨額の赤字は問題にならない
・アメリカは、デリバティブ・ヘッジファンドなど、富を生み出す金融技術に優れているため、巨額の赤字は問題にならない

この理由については、これまで何度も触れているところですので、これ以上は割愛します。

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では、日本(日本人)はどうすればいいのでしょうか?過去のエントリーから抜粋して掲載します。

(開始)

「経済状況の発展段階説(1) ヘゲモニーサイクル 永遠に成長できる国はない 国際分散投資が必要な理由」
そこで国際分散投資をすることで、自国の金融資産の目減りを防ぎ、衰退をマイルドにすることが可能と考えます。株式市場は、その国の成長率と相関があることは基本的には間違っていないと思います。また為替は、長期的にはファンダメンタルズ、所得収支・資本収支で決まると考えて良いと思います。

(終了)

もう少し詳しく説明すると、以下のようになります。

・日本(日本人)に必要なのは、頭に汗をかいて、資産運用の知見を身につけること
・具体的には、リスクをコントロールしながら、投資収益を極大化させること
・頭に汗をかいて対外資産を運用することは、実際に汗をかいて生産(輸出)することと同じく、重要な経済活動
・しかし、現在の日本の資産運用は、アメリカ国債中心となっており、リスク対策ができていない
・もし、巨額の対外資産を直接投資・株式投資に振り向けるなら、大きな富を享受することができる

小職は、何度も同じことを書きます。

・日本人は、今後の日本の経済的衰退を前に、積極的に海外投資を行うべき
・この場合、リスクをコントロールしながら、投資収益を極大化させることが必要
・その具体的な方法は、ファイナンシャル・リテラシーを元に、自分で考えることが必要
・今後あるかも知れない日本の財政破綻への保険と、積極的な海外投資は、皮肉ですが、一致する

(最近の参考書籍)

「2011年 金利敗戦/森木亮」
財政史・森木亮の新刊です。2008年IMF占領と同じ出版社からの出版です。

「最高支配層だけが知っている日本の真実/副島隆彦」
「暴き系」副島隆彦の、論文集のようになっています。近代史の解釈が秀逸です。

「富の未来(上)(下)/アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー」
これからの世界経済のうねりを見抜く上で、欠かせない一冊です。
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by kanconsulting | 2007-04-01 22:34 | 経済状況