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来るべき暗黒の日(1) 世界恐慌かスタグフレーションか

記事の更新が遅くなりまして失礼しております。このエントリーは9/11前後に掲載する予定でしたが、いろいろありまして、時期を逸しております。ですので、それから2~3週間経過した現在では、妥当ではない箇所も見受けられますが、ご容赦ください。

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世界同時株安から、約1ヶ月が経過しました。今後の世界経済はどうなって行くのでしょうか?

過去の記事「世界同時株安と円高(4) 円高の理由と中央銀行による流動性供給の弊害 世界恐慌かスタグフレーションか」で、次のように述べました。

(転載開始)

さて、各国の中央銀行が、すさまじい量の流動性(資金)を注入して金融不安の沈静化を図ったということは、すでに過去のエントリーで述べたとおりです。
ですが、よく考えてみると、こういったマネーは、めぐりめぐって、さらなる市場の乱高下をもたらす可能性もあるのです。これまでは、ジャブジャブに刷られた日本円が、過剰な流動性の供給源でした。加えて、アメリカや欧州もそうすると言うのです。
アメリカでは、FRBが公定歩合を下げることが織り込まれています。金利が下がり、多量のマネーも供給されるのです。それにより、アメリカ株・世界株は反発することとなりますが、回復の実態を伴ったものではないので、再び暴落といった乱高下という事態が考えられます。

その過程で、株式などは信じられずキャッシュ(現金)だけが頼りだ、という世界恐慌が出現するのか、あるいは、ジャブジャブに供給された通貨が信用を失い、不景気なのにモノが異常に高いというスタグフレーションが出現するのかはわかりません。

(転載終了)


「世界バブル経済終わりの始まり」「アメリカ経済終わりの始まり」で知られる松藤民輔は、テクニカル分析から、「アメリカ市場の暴落があるなら、9月18日の週から10月第1週が最もクリティカル」とコメントしています。1987年の暴落(ブラックマンデー)、1998年の暴落(LTCM破綻)の再来がありうる、という警告です。

「世界バブル経済終わりの始まり」では、「バブル経済の状態では、金利を上げると株式も上がるし、金利を下げることが暴落につながる、という、常識と逆の動きをすることがある」と指摘しています。

こういった暴落を止めるためには、一般的に、誰かが犠牲になってマネーを供給せざるを得ません。信用収縮から回復するには、新規の投資資金が必要なのです。一説によると、1987年のブラックマンデーでは、日本がその一翼を担ったということです。では、今回の信用収縮では、誰がマネーを出すのでしょうか?

アメリカ市場に関連したニュースを転載します。

(引用開始)

◆市場の混乱、87年や98年の状況と酷似=グリーンスパン前議長 9月7日 ロイター

[ニューヨーク 7日 ロイター]7日付の米ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)によると、グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長は6日夜講演し、現在の市場の混乱は、ブラックマンデーがあった1987年や、大手ヘッジファンド、ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)が破たんした98年の状況と多くの点で酷似している、との認識を示した。
前議長は、学術誌ブルッキングス・ペーパーズ・オン・エコノミック・アクティビティ主催の会合で講演し「過去7週間の動きは、多くの点で98年や、87年の株価暴落と酷似している」と発言。
景気の拡大はユーフォリア(高揚感)によって、景気の縮小は恐怖によって促されるとし、「現在は恐怖が原動力になっており、恐怖がはるかに強い力を持っている」と述べた。

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◆米住宅ブーム、グリーンスパン時代の超低金利が煽った=元米財務次官 9月3日 ロイター

[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 1日 ロイター]
元米財務次官で、テーラー・ルールの提唱者である米スタンフォード大学のジョン・テーラー教授は1日、グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長時代の超低金利政策が米住宅ブームとそれに続くバブル崩壊を煽った、と指摘した。
米サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題の影響について協議する、カンザスシティー地区連銀主催のシンポジウムで講演した。
テーラー教授は、FRBが当時フェデラルファンド(FF)金利を引き上げていた場合の住宅動向のシミュレーションを行うため自ら設計したモデルを用い、「FF金利がより高く設定されていれば、住宅ブームの大方を避けることができただろう」と説明。「またその結果としての市場の混乱の程度は抑制されていただろう」と述べた。
テーラー教授は、今回の発表について、過去を振り返って批判するのが目的でなく、今後のより良い金融政策運営のために「学んだ教訓」を示した、とロイターに述べた。
米住宅価格は、2004年第4・四半期に10%という過去最大のペースで上昇した。テーラー氏は、住宅市場の活況が、住宅ローンの返済状況の改善に直結したとみている。
 講演では「住宅価格が急ピッチで上昇するなかで、サブプライムローンでも延滞や(物件)差し押さえの割合が低下した」と指摘。
「短期金利が正常な水準に戻るに伴い、住宅需要は急速に減退し、建設や住宅価格の上昇ペースを鈍らせた。延滞や差し押さえの割合も大幅に上昇し、サブプライム市場の崩壊(meltdown)につながった」と述べた。
グリーンスパン前議長は、2004年にFRBが引き締め局面に入った後も米長期金利が低位安定した状況を「謎(conundrum)」と呼んだ。一方、バーナンキ議長は、低位安定の背景には、世界的な貯蓄過剰があり、世界中の余剰資金が米国債に流入し、米国債利回りを押し下げている、と説明した。
しかし、テーラー氏は、世界のGDPに対する貯蓄の比率が1970年代初頭に25%だったのに対し、2003─2005年の間に21%に低下したとする国際通貨基金(IMF)のデータを挙げて、過剰貯蓄は世界的な現象ではないと指摘。
むしろ、FRBの低金利政策が長期にわたったことが、金融市場にFRBのインフレへの政策対応の持続的変化と解釈させたことの結果だと主張した。
「これに関する重要な教訓は、平時の政策ルールから大きく乖離(かいり)することに市場参加者が対応するのは難しく、それ以外の経済状況への反応で予想外の変化が起こり得るということだ」と述べている。

(引用終了)


さらに、中国がアメリカ国債を売り始めているのではないか、という観測もあります。

具体的には、「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」によると、海外では、次のような記事が流されたということです。

(開始)

www.telegraph.co.uk

・NY連銀が発表したデータによると、「海外の中央銀行が、7月末までに、480億ドル分の米国債の持ち高を減らした」。
・中央銀行が、米国債の持ち高を減らしたのは、米国からの資金の流出を示しており、他の通貨への切り替えではなく、おそらくは金への借り換えを意味するだろう、とBNPパリバの通貨部門のチーフ、ハンス・レデッカーは話す。(彼によると、金価格は、最近1オンス=500ユーロの大台を超えた)
・IDEAグローバルのエコノミスト、デヴィッド・パウエルは、「中国は、米国債を売ったか?」というレポートを出している。
・彼は、このレポートの中で、「中国が米国債を売った理由」として、9月にも設立が発表される、中国初のSWF(国家ファンド)の設立(資金規模:3000億ドル、外貨準備は1.34兆ドル)を挙げている。
・中国は、交渉材料(バーゲニング・チップ)として、9000億ドルの外貨準備高を使うだろう。これによって、米議会で進んでいる中国に対する人民元切り上げの圧力を食い止める材料にするつもりだ。もし、無理な圧力を米議会が行なえば、中国は米国債売り崩しを行なうだろう。

(終了)


これまで何度も述べていますが、以前から、アメリカドルの維持可能性を懸念して、ドルの減価がありうると警告しています。特に、アメリカの経常赤字は、日本・中国・産油国などの買い支えによって維持されているようなものであり、中国・産油国が、ドル以外の外貨準備を増強すれば、ドル暴落の準備が整うことになると指摘しています。つまり、アメリカへの資本流入は、永遠には続かないと言っているのです。

中国のアメリカ国債売りは、交渉のカードだと思いますが、実際に本気で売りに来ることも、まったくありえない話ではありません。

以前に転載した「晴耕雨読」から、ポイントのみを抽出して、再度掲載します。

(開始)

・米国政府が、個々の債務証書に書かれた内容ではなく、グロスの債務について日銀やその他の経済主体に返済することはできないと断言する。米国政府は、新しい借り入れで、過去の借り入れの利払いをしたり返済することしかできない。米国政府が返済しないというわけではなく、返済したいとしても、経済論理的に返済することができないのである。
・米国政府が6兆ドルまで積み上がった債務を返済できないという主張は、ある国民経済が長期に渡って必要な労働成果財を自前で充足的に生産できない状態(貿易収支赤字)に陥っていれば、政府部門が“正常”なかたちで対外債務を返済することはできないという経済論理に基づくものである。ここで言う“正常”とは、債権者に債務切り捨てとは感じられない実質価値を維持しながら、記載条件で利息を支払い、償還を完了することである。
・貿易収支と所得収支がともに赤字という状態、とりわけ貿易収支の赤字が厖大な金額で長期化している国民経済は、政府部門が対外債務を返済する能力を失っていると断定できる。
・ある国民経済が対外債務を返済するためには、国民経済総体として労働成果財を余剰に生産して輸出するか、金融取引や直接投資の果実である所得収支の黒字を増やすかして、とにかく経常収支の黒字化を達成しなければならない。対外債務が「経常収支赤字-国内貯蓄」の累積であるならば、その返済は、債務額に相当する「経常収支黒字+国内貯蓄」の累積でのみ可能である。米国については、貿易収支が黒字化することはあり得ない。
・悪意があるかどうかの問題ではなく、米国の対外債務が完済されることは経済論理的に不可能なのである。貯蓄率がほぼ0%という実状に照らせば、経常収支の赤字を埋めるだけの資本収支の黒字、より具体的に言えば、政府債務の利払いと償還に新規財政赤字を合算した額以上のドルが国外から流入する限りにおいて、「米国国債サイクル」を維持することができる。

(終了)
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by kanconsulting | 2007-09-30 00:28 | 経済状況

閲覧数 9/9

8月も、引き続き、文献調査を行っておりました。参考文献ブログに掲載していますので、ご一読ください。

何度も書きますが、この1年は、国家破綻(このブログでは、財政破綻と同じ意味=国家の財政が立ち行かなくなること、です。国際法では国家の破産法制はありませんので、国家破産、日本国破産、財政破産というのは正しくない表現です。同じく国の倒産も法的にはありえませんので、日本国倒産、国家倒産、なども正しくない表現です)にとって、重要なポイントとなる年です。

繰り返しになりますが、これからの数年間は、金融の混乱が引き続き起こるように思います。船で言うなら波の荒い海域に入ったということでしょうし、飛行機で言うなら気流の乱れた空域に入ったということでしょう。その中で、遭難や墜落せずに、ご自身や家族の資産を保全されることは、一筋縄ではいきません。くれぐれも、ご注意ください。

もう少し詳しく言うと、金利、為替、株価、物価といったパラメーターは、いろいろな拮抗する経済的パワーのバランスによって決まる複雑系です。過剰な流動性が供給されることにより、その振れ幅が大きくなり、予想もつかない事態が出現する可能性があるのです。『中期的にはさらなる市場の乱高下をもたらす可能性があり、注意が必要』なのだと思います。

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※1 円キャリートレードについては、以下の記事、およびそのリンク先を参照ください。

ヘッジファンドの手法 ~ベアリングズ銀行に見る円のキャリートレード・裁定取引とは
円キャリーとは? キャリートレードの本質 反対売買によるアンワインド 一般投資家は結局損をさせられる

※2 サブプライム(サブプライムローン、サブプライムモーゲージ)については、以下の記事も参照ください。このように、サブプライム発の世界株安を、7月の時点で予見していたことは、特記に値すると思います。経済学を実学として捉えると、「近未来の経済状態を予測する学問」ですので、このブログの記事は、テレビに出ているエコノミストの当たらない予想よりも、価値があるのではないかと思います。

「2011年金利敗戦」とサブプライムローン・デリバティブ破綻 国家破産のための保険を
サブプライムローン破綻(2) アメリカ景気減速 サブプライムショックと世界同時株安 国家破産の遠因か
サブプライムローン破綻(3) サブプライム・ショックは世界同時株安へ 日本国破産の遠因か
サブプライムローン破綻(4) サブプライム・ショックで世界同時株安発生へ 国家破産のトリガーに


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※3 租税法律主義(正しくは租税法定主義)については、参考までに、以下のエントリーも参照ください。

租税法律主義
海外居住と海外銀行
ハリー・ポッター翻訳者と国税局の判断  課税庁の暴走と財産税の足音
今後の税制は? 海外移住(PT)と「属人主義」
「日本国内での資産防衛策は、無いのでは」 ~財務官僚の個人的見解
官製破綻本「税財政の本道」について 元国税局長官が語る「国家破産・財政破綻への対策」とは
黒い鎧の徴税官(貢ぎ取り) 苛政は虎よりも猛し 苛斂誅求 『増税社会・高負担社会』からは逃げられない

【新着の書籍紹介】

(ファイナンシャル・リテラシー)

「金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか/吉本佳生」
過剰な金融広告の例を通じて、ダマシを見分ける眼力を身につけましょう。

「投資戦略の発想法―ゆっくり確実に金持ちになろう/木村剛」
出版から数年を経過していても、良い本は良い本です。1章~3章を繰り返し読んでください。

「最新版 投資戦略の発想法/木村剛」
上の本の改訂版です。

(国際政治と日本の未来)

「奪われる日本/関岡英之」
アメリカの年次改革要望書とは。新書版ですのでお求めやすくなっています。

「幸せを奪われた「働き蟻国家」日本―JAPANシステムの偽装と崩壊/カレル・ヴァン・ウォルフレン、ベンジャミン・フルフォード」
日本を深く知る奇才2人による対談です。コラムも面白いです。

「アメリカに食い尽くされる日本―小泉政治の粉飾決算を暴く/森田実、副島隆彦」
こちらは鬼才でしょうか。

「昭和史からの警告―戦争への道を阻め/船井幸雄、副島隆彦」
太平洋戦争に至った近代史を、冷酷に分析し、現在との政治・経済的な類似から、戦争の可能性を指摘します。ロックフェラー・ロスチャイルド年表が秀逸です。

(陰謀論)

「世界の歴史をカネで動かす男たち/W・クレオン・スクーセン」
英米秘密結社エスタブリッシュメントの世界秩序支配を暴いた大著、「悲劇と希望/キャロル・キグリー(Tragedy & Hope / Carroll Quigley)」を引用し、わかりやすく解説している、普及版です。

「INSIDER―世界統一を謀る恐怖のシナリオ、誰もそれを<陰謀>とは知らない」/G・アレン、L・エブラハム」
古い本ですので、入手が困難です。上の本とあわせて読まれると面白いと思います。

「9.11/ノーム・チョムスキー」
アメリカ人には決して知らされていない、もちろん日本人も知らない、アメリカの裏の姿とは。そしてダブル・スタンダード(自国に都合のいい二重基準)の実態とは。

(アメリカと中国)

「米国か、中国か―これからの世界潮流と日本の選択/吉田春樹」
覇権国の移り変わり(アメリカ・中国)と、世界潮流の大きな変化について、地政学を踏まえながら、展望します。結論に至るまでに、アメリカ・中国問題だけではなく、エネルギー、紛争、東アジア問題、安全保障などの多角的な視点が盛り込まれています。

「SHOWDOWN・ショーダウン 中国が牙をむく日/ジェド・バビン、エドワード・ティムパーレーク」
中国についての、仮想軍事シナリオをもとにした小説です。

「2013年、米中戦争勃発す!/テッド・G・カーペンター」


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特に、今年7月から、著作権法違反の刑事罰が、10年以下の懲役刑もしくは1000万円以下の罰金刑、またはこれらの両方が科せられることになりました。

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著作権法119条 (刑事罰)
著作権侵害を行った者は、10年以下の懲役および/または1000万円以下の罰金に処せられる
(法人等の従業員が、その法人等の業務に関し行った場合には、その法人等に罰金)

著作権法114 条・民法709 条 (損害賠償請求)
著作権者は故意又は過失により著作権を侵害した者に対して、侵害行為により生じた損害の賠償を求めることができる
著作権法違反がなくとも、民法の規定による損害賠償を認めるケースがある

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by kanconsulting | 2007-09-09 18:31 | 閲覧数

世界同時株安と円高(6) 再び総円高が来たときに個人投資家は持ちこたえられるか

先日、「貞子ちゃんの連れ連れ日記」から、コメント欄に、情報提供をいただきました。

(転載開始)

Commented by 貞子ちゃん at 2007-09-06 00:10 x
(中略)
自分のブログでもアップしたかったのですが、ご参考までに、下記の数値を提供させていただきます。
野村総研の資料より、今年の8月15日から、8月17にかけて、個人のFX取引で ものすごい異変が起きておりまして、これが今回の東京為替市場の急速な円高の究極の「犯人」だったのではないかと思われます。
個人のFX経由での外貨持ち高が、8月15日から8月17日で、下記のように、ほぼ半減しております。
対ドル:1600億円(8/15)→880億円(8/17)
対ユーロ:600億円弱→220億円
対ポンド:600億円強→230億円強
対オージー:600億円弱→220億円
対ニュージーランドドル:520億円→200億円強
対カナダドル:200億円矢印80億円弱。
取り急ぎ、ご報告です。

Commented by kanconsulting at 2007-09-06 00:21 x
貞子ちゃんさん
(中略)
FXの資料ありがとうございます。8/16を中心とする2~3日が、円高のピークでしたが、個人投資家のロスカット(証拠金が維持ラインを下回ったことによる、強制的な損切り)が最終の円高の仕上げとなった、ということだと思います。
たとえばドルで見ますと、投資残高が1/2になっていますが、これは、レバレッジ10倍での5円円高に相当します。8/15の始値は117.55、8/17の最安値は112.00付近ですから、レバレッジ10倍の仮定が相場の変動とマッチします。
実際に、個人投資家のブログを見ますと、数百万円を失ったという記述を簡単に発見することができます。

(転載終了)


このデータを補強するグラフが、週間ダイヤモンドに掲載されていましたので、引用して掲載します。

a0037933_0145075.jpg



取引所(くりっく365)経由のみの数字ですが、7月になってからは、円安の進行によってかどうか、ポジションの残高(株式で言うなら信用買い残)が急増していますので、「イケイケ!ドンドン!」になっていたことが伺えます。しかしながら、トータルで5000億円程度あったポジション残高が、信用収縮に起因するアンワインドによって、一気に2000億円程度まで減らされていることがわかります。

多くの個人投資家が、この急激な変動に巻き込まれて、大損を出していることがわかります。彼らを、後になってから「リスク管理が甘かった」「だから言ったのに」と批判するのはたやすいことです。ですが、加熱した相場のさなかにあって、自分の射幸心をコントロールして冷静に相場を見ることのできる、『落ち着いた、大人の投資家(ソフィスケーテッド・インベスター)』は、どれほどいたのでしょうか?

ではどうすれば良かったのでしょうか?これも、何度も述べていることですので、過去の記事を参照してください。と書きたいところですが、それでは不親切ですので、いくつかリンクを貼りたいと思います。

(開始)

「チャイナ・ショック再び 世界同時株安 二度ある調整は三度ある 一般投資家はまた損をさせられる」

大事なことなので何度も書きますが、このブログをご覧になっている方は、

・カネは、儲かりそうな資産クラスを目掛けて、世界中を駆け巡る
・カネが集まった資産クラスは、ブームとバーストを形成する
・特に、昨今の市場では、カネ余りによる資金が流れ込むことでトレンドを形成する
・一般投資家は、そのトレンドに尻馬で乗り、結局損をさせられることが多い
・イケイケで調子に乗ってはならない。投資のルールに沿って、冷静になる必要がある

ということをご理解いただいていると思います。

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「2回目の世界同時株安にどう備えるか 「また損をさせられる一般投資家」? 二度ある調整は三度ある(2)」

「急落があれば、必ず損切りせよ」と言っているのではありません。非常に簡単に言うと、メンタル面と、資金面の、両方の余力を持って、ポジション操作をしてください、ということなのです。

そのためには、「年に1~2度は、調整があるかも」と考えて、「その時に、どの程度なら耐えられるか」を自問自答することが必要なのです。「調整には耐えられない」と思ったなら、妥当な程度までポジションを落とす(投資額を減らす)ことです。

ファイナンシャル・リテラシーがある「大人の投資家」は、高騰し過熱した相場よりも、下落して落ち着いた相場を好みます。

なぜならば、過熱した相場では
・売らないなら、どこが天井か気になるので、気が休まらない
・一般的には、お祭りになり、距離を置きたくなる
・「洗練された投資家」は、天井で売り抜けることは不可能と知っているので、適当なところで売り抜けて、あとは休憩となる

下落した相場では
・割安なバーゲン品が出るため、「投資の安全域」(ベンジャミン・グレアム)を確保できる
・恐怖心や、過度のリスクを許容できなくなった叩き売りが出る
・つまり、欲しい投資対象を安値で買える、絶好の買い場となる

もっと簡単に言うと、「大人の投資家は、相場が高くなると、売りたくなる。安くなると、買いたくなる」ということです。

ですが、「一般投資家は、相場が高くなると、買いたくなる。安くなると、売りたくなる」というのが、実情ではないでしょうか?その、基本的なところを、根本的に変える事が必要なのです。

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「FX(外国為替取引) ドボンしないために」

キャリートレード通貨に乗っかって、積極的に為替差益ねらいやスワップかせぎをしようとする場合は、次の点に留意する必要があります。

(共通)
・場帳、玉帳をつけて、変動感覚をやしなうこと
・余裕資金で、少しずつ買っていく(売っていく)こと
・恐怖心や射幸心をほどほどにおさえ、冷静に相場を見ること
・押し目でナンピンし、平均値を有利にすること
・一発狙いはお勧めしません

(為替差益ねらい)
・高レバレッジでもかまわないが、その場合は損きりポイントは必ず入れておくこと
・損きりポイントは、購入時より1~2円 (※値はレバレッジ10倍)
・損きりポイントは、絶対に下げないこと
・逆に、損きりポイントを上げて、利益確定ポイントに変更するのは推奨

(スワップ狙い)
・あらかじめ、過去最高の円高がありうるものとしてレバレッジを低めにすること
・多少の相場変動には動じないこと、デイトレードはしない
・計画的ナンピン推奨、利乗せはほどほどに

この中で重要なものを3つあげるとすると
「変動感覚」
「損きりポイント」
「低レバレッジ」
です。

「変動感覚」は、林輝太郎の本などにくわしく掲載されています。小職は、林輝太郎の本を読む前から、
・大きなポジションをいきなり立てるのは心理的にギャンブル性が高く、うまくいかない
・恐怖心を克服するために、小さなポジションを少しずつ立てることが、精神的に楽
・そうすることで、動揺することなく、「上がった」「下がった」を冷静に受け止めることが出来た
・だから、相場が下げても安心して長期投資が出来る
・有利な場面が来れば少しずつ買い増しが出来る
と思っていました。

皆様にも「変動感覚を身につける」ことをお勧めします。

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「世界同時株安と円高(1) FXで個人投資家破産・ロスカット多数発生 急激な円高の原因と対策は?」

冷酷なことを何度も書きますが、この程度の円高や株安で右往左往しているようでは、これから来るであろう『国家破産の大津波』と『戦時統制経済』を生き延びられるはずがありません。

(もちろん、国家破産・日本国破綻や、戦時・戦争が来ないに越したことはありません。心構え・リスク対策の話とご理解ください。)

大事なことですので、よく考えてください。

(終了)

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さて、このブログでは、以前から、アメリカドルの維持可能性を懸念して、ドルの減価がありうると警告しています。

そもそも、アメリカの経常赤字は、日本や中国の買い支えによって維持されているようなものです。具体的には、「来るべきドルの減価(1) 金価格と原油(WTI)価格 ユーロ建てとドル建て ドルにペグした円は道連れ」を参照ください。

中国や産油国が、ドル以外の外貨準備を増強すれば、ドル暴落の準備が整うことになりかねません。さらに、現在はアメリカが世界の資本(資金)を吸収する流れになっていますが、それが逆流するかも知れません。

では、なぜ、逆流が起こりうるのでしょうか?逆に言うと、アメリカへの資本流入は、永遠には続かないのでしょうか?

その答えを直接述べる代わりに、「晴耕雨読」から引用したいと思います。

これからの数年間は、金融の混乱が引き続き起こるように思います。船で言うなら波の荒い海域に入ったということでしょうし、飛行機で言うなら気流の乱れた空域に入ったということでしょう。その中で、遭難や墜落せずに、ご自身や家族の資産を保全されることは、一筋縄ではいきません。くれぐれも、ご注意ください。

(引用開始)

晴耕雨読 - 米国政府の対外債務返済能力 《米国政府の対外債務返済能力》 下

米国政府が、個々の債務証書に書かれた内容ではなく、グロスの債務について日銀やその他の経済主体に返済することはできないと断言する。米国政府は、新しい借り入れで、過去の借り入れの利払いをしたり返済することしかできない。

米国政府が返済しないというわけではなく、返済したいとしても、経済論理的に返済することができないのである。
(“危険”な表現なので根拠は後で述べるとして結論を先に書いておくと、日銀保有の債権は、米国政府から返済してもらわなくてもかまわないのである。価値を消滅させた通貨の身代わりでしかないのだから、にっこり笑って、「おかげさまで労働価値を高めることができました」と言って債務証書を返却するか焼却すればいいのである)

米国政府が6兆ドルまで積み上がった債務を返済できないという主張は、ある国民経済が長期に渡って必要な労働成果財を自前で充足的に生産できない状態(貿易収支赤字)に陥っていれば、政府部門が“正常”なかたちで対外債務を返済することはできないという経済論理に基づくものである。

ここで言う“正常”とは、債権者に債務切り捨てとは感じられない実質価値を維持しながら、記載条件で利息を支払い、償還を完了することである。

(中略)

(米国の2001年末の「対外純債務残高」は、前年比45.9%増の2兆3091億ドル(約265兆円)であるが、民間部門は債権-債務がプラスだから、それに加えて2兆ドル弱(民間の純対外純債権額相当)の4兆ドル(約460兆円)程度が政府部門の対外債務額と推測できる)

貿易収支と所得収支がともに赤字という状態、とりわけ貿易収支の赤字が厖大な金額で長期化している国民経済は、政府部門が対外債務を返済する能力を失っていると断定できる。
(これも断言するが、戦後国際金融を担ってきた米国政権は、この経済論理的現実を嫌と言うほど認識している。わかりやすく言えば、米国政権は、対外債務を返済できないことをしっかり自覚しているということである)

(中略)

より冷静になれば、米国の対外債務返済能力欠如が目に見えるかたちになり国際的な疑念を生むことは、戦後世界経済構造の終焉を意味するものであることがわかるはずだ。

日本をはじめとした対米輸出依存国民経済(日本のアジア向け輸出も迂回的ではあるが米国依存)は、産業構造を大きく変容させなければならない。(新興産業国民経済である中国は日本とは比較にならないほど深刻な打撃を受けることになる。中国が暴発しないことを切に祈る)

日本の「デフレ不況」や今後予測される「世界同時デフレ不況」も、笑い話になってしまうような世界レベルでの経済的激変である。

米国の過剰対外債務問題をどう処理するかは、余剰通貨問題と並んで、世界が議論(もちろん秘密裏に)しなけれならない緊急かつ最重要の課題なのである。


ある国民経済が対外債務を返済するためには、国民経済総体として労働成果財を余剰に生産して輸出するか、金融取引や直接投資の果実である所得収支の黒字を増やすかして、とにかく経常収支の黒字化を達成しなければならない。

対外債務が「経常収支赤字-国内貯蓄」の累積であるならば、その返済は、債務額に相当する「経常収支黒字+国内貯蓄」の累積でのみ可能である。

米国については、貿易収支が黒字化することはあり得ない。

(中略)

悪意があるかどうかの問題ではなく、米国の対外債務が完済されることは経済論理的に不可能なのである。
貯蓄率がほぼ0%という実状に照らせば、経常収支の赤字を埋めるだけの資本収支の黒字、より具体的に言えば、政府債務の利払いと償還に新規財政赤字を合算した額以上のドルが国外から流入する限りにおいて、「米国国債サイクル」を維持することができる。

クリントン政権後期に連邦財政は3年ほど連続で黒字に転換したが、それでも過去の債務の重みで連邦政府債務は増加し続けたように、利払いだけで3千億円に達している状況では、債務を現状維持するためでも3千億ドル(約35兆円)の財政黒字を達成しなければならない。
クリントン政権の財政黒字は、今となってはバブルであることが明確になった株式市場の活況と高額所得者増税に拠るものである。しかも、「対テロ戦争」体制ではなく、冷戦後の「平和の配当」志向政策が採られていた時期でもある。

ブッシュ政権が減税と戦争体制で一気に1,500億ドル(約17兆円)の財政赤字に転換させたことや株式市場の現状を見れば、そのような財政黒字は夢のまた夢であることがわかる。

このような説明に対しては、FRBが通貨を増発して返済していけばいいという反論も予測される。
まず、米国政府及びFRBは、85年の「プラザ合意」や現在のような「ドル安容認」で、対外債務の軽減化を測ってきたと考えている。
しかし、その結果は、さらなる経常収支の悪化であり政府債務の増加である。

産業資本が活動力を衰退させた国民経済は、自国通貨安になっても、国際競争力を回復させることはできず、国民の生活水準を維持しようとすれば高くなった輸入財を買わざるを得ないため、より貿易収支赤字が増加することになる。これは、より政府債務を増加させることでもある。
米国のインフレがそれでも抑えられたのは、日本などがドル安分をそのまま財の価格に上乗せしなかったからである。後からその分の「労働価値」を上昇させていった。
米国の産業資本は、一部を除けば、政府調達で維持されているとも言える。

そして、FRBが対外債務を履行するためにドル紙幣を増発すれば、ドルが国際商品の価格表示機能を持っていることから国際的にインフレが昂進することになる。(対外支払いなので、米国のインフレは後追い的に進む。これまでも、米ドルが米国以外に滞留していることで米国のインフレ率は低く抑えられていた)
これは、無条件に主要通貨に対するドル安進行につながっていく。ということは、経常収支のさらなる悪化と政府債務のさらなる増加を意味するとともに、金融経済主体が保有しているドル資産が減価することでもある。

(引用終了)

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by kanconsulting | 2007-09-07 00:53 | 外国為替(FX)

世界同時株安と円高(5) クレジット・スプレッドと為替レートの関係 「円安貧国、ニッポンの罠」

これまでの記事で、「円キャリートレードにより、世界市場の乱高下が生じた。特に、信用不安・世界株安によって、アンワインド(キャリートレードの巻き戻し)が起こり、それがさらなる世界株安と総円高を引き起こした。」ということを、繰り返し述べてきました。本日は、データにより、それを検証したいと思います。

まず、世界市場の乱高下について、先日も述べましたが、信用不安の指標としてクレジット・スプレッド、世界市場の乱高下の指標としてボラティリティ指数を、グラフにまとめてみました。
(データ引用元 クレジットスプレッド:ThinkBIG、利回り格差・信用スプレッド:国際投信投資顧問、為替レート:yahoo.com、実質実効為替レート:新生銀行)

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さらに、このグラフに、為替レートを加えてみました。

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キャリートレードは、結構前から確認されている現象です。時間をさかのぼるほど微妙ですが、特に最近においては、信用不安が起こる(クレジット・スプレッド増大)と、為替レートでは、円高の影響があるように見えます。

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日経ビジネス(2007/8/20号)の第二特集「円安貧国、ニッポンの罠」においては、次のような記述がありました。

・外為証拠金取引での個人投資家の投資(円売り)残高は6~7兆円(レバレッジ10倍の前提)
・アメリカ商品先物取引所によると、ヘッジファンドなど投機筋の円売り残高は、2兆円(今年6月)
・アメリカだけでなく世界単位では、ヘッジファンドの円売り取引は5~10兆円
・外国銀行が円を調達して行う海外での円建てローンは5~10兆円
・日本人の海外投資(外貨建て投資信託、外債投資、外貨預金など。FXは除く)は48兆円
・日本の国際収支の「その他資本(国際間の銀行の貸し借り・預金など)」の項目は、2006年は20.5兆円の赤字(資本の流出)に転落

この特集では、「貿易などで稼いだ資本を、海外のヘッジファンドなどに流し続ける構図は、金利が上がらない限り変わらない」と結んでいます。

しかし、円の急な利上げは、即時に、国家破産(日本国財政破綻)のトリガーとなりえます。同時に、世界的には、流動性供給にブレーキをかけるため、世界恐慌のトリガーともなりえるのです。簡単に言うと、これまでの繰り返しになりますが、金利は上げられないという縛りがあるのです。

円の価値が毀損されるのを、指をくわえてみているしかない、そのような情景が目に浮かびます。

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では、どうすればいいのでしょうか?

このブログでは、何度も述べていることですので、あらためては述べません。

大事なことですので、よく考えてください。

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(参考)関連する最近の記事

世界同時株安と円高(1) FXで個人投資家破産・ロスカット多数発生 急激な円高の原因と対策は?
世界同時株安と円高(2) サブプライムショック発の信用収縮はデリバティブ破産へ 世界恐慌の可能性
世界同時株安と円高(3) 問題の本質はCDO発の信用創造縮小 クレジット・スプレッドは急拡大
世界同時株安と円高(4) 円高の理由と中央銀行による流動性供給の弊害 世界恐慌かスタグフレーションか
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by kanconsulting | 2007-09-05 23:08 | 経済状況

世界同時株安と円高(4) 円高の理由と中央銀行による流動性供給の弊害 世界恐慌かスタグフレーションか

過去のエントリー「世界同時株安と円高(3) 問題の本質はCDO発の信用創造縮小 クレジット・スプレッドは急拡大」にて、問題の本質は、CDO発の信用創造縮小(信用収縮・クレジットクランチ)であることを述べました。また、この事態を収拾するには、以下の事項が必要であることを示唆しました。
・投資銀行・証券会社・ヘッジファンドなどの含み損が明らかになり、それが収拾可能な金額であるとコンセンサス(納得)が得られること
・企業が、社債市場で資金調達することが十分可能になること
・インターバンク間の資金決済がスムーズに行われ、資金ショートしないと了解が得られること

さて、その後はどうなっているでしょうか?先日は、「さらにクレジット・スプレッドが拡大して二番天井を打つ可能性もある」述べました。一言で言うと、8/15近辺の一番底(クレジットスプレッドとしては一番天井)のあと、先週に二番底をつけたと判断しています。

その根拠は、「世界株式場帳」「ボラティリティ指数」です。

私が記録している「世界株式場帳」から受ける印象では、一番底、二番底のあと、回復基調にあると判断しています。ただ、中国株式市場などは回復が速すぎるため、本当に調整が済んだのか(もう底は来ないのか)という点では、多少の疑問は残ります。

※世界株式場帳とは:世界各国の株式市場ETFの終値を毎日記録した帳面。国家破産を生き残るための世界株式投資のために必要であると、kanconsultingが提唱している。場帳の必要性は、林輝太郎の著書(この記事の最後尾にリンクを記載)を参照。

また、ボラティリティ指数(VIX, CBOE VOLATILITY INDEX, Chicago Options)の変動を見ても、8月中旬の一番天井、先週の2番天井のあと、安定降下をしそうな感じです。

※ボラティリティ指数とは:市場のボラティリティ=ブレ幅をあらわす指数(オプション)で、乱高下するほど値が高くなる。恐怖指数とも呼ばれる。もちろん、この指数も場帳に記載している。

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さて、それにしても、なぜ全通貨に対して円高だったのかという疑問が残ります。

その答えを一言で言うと、これまで何度も指摘しているように、
・この急激な円高は、実需によるものではなく、仮需に起因することは明らか
・一因は、円で資金調達をしていた機関投資家が、世界同時株安を目にして、あわててポジションをクローズしてきている、という、アンワインド(巻き戻し、仮需の決済)
・為替のみの純粋な円キャリートレードだけではなく、株式市場・債券市場・商品市場などを対象とした、広範な市場でキャリートレードがあっただろう
ということです。

また、このブログでは、以前から、円ショートのキャリートレードの副作用を指摘してきました。『機関投資家によるジャパンマネーショートのキャリートレードが、めぐりめぐって世界の金融市場の乱高下をもたらしている』と言われているのです。「世界の過剰流動性を生み出しているのは日本の超低金利」という報道もあります。

しかし、「キャリートレード(の解消)が(今回の円高の)主因であるはずがない」という意見もあります。たとえば、為替王のブログでは、次のような記載もありました。

(引用開始)

円高緊急レポート(8/17)

昨夜、ドル円レートは一時、1ドル=112円00銭台まで円高になりました。・・・このような急激な円高を受けて、「円キャリートレードが解消された結果だ」・・・といった専門家のコメントが見られますが、私はそうは思いません。

今日のポジション(8/17)

私は、“円キャリートレード”によって円安が生じたとは思っていませんが・・・

(引用終了)


為替市場は世界中に分散しており、各国の株式市場のように統制されたものではありません。しかも、基本的には、インターバンクの相対取引で決まるものですので、「誰が、どのくらい、通貨を買った/売ったのか」という正確な統計は、得られません。加えて、為替取引のうち、どの程度が実需で、どの程度が仮需なのかという正確な値も得られません。

しかしながら、これまで、日銀が円をジャブジャブに供給してきたというのも事実です。マネーサプライを見れば、その事実は明らかです。日本企業はこれまで資金需要が弱く、家計(一般家庭)もそれほど借り入れを起こしているわけではありません。では、そのマネーはどこに消えたのでしょうか?インターバンクを通じて、(海外の)機関投資家に流れている部分の寄与が大きいのだと思います。海外の機関投資家としては、今回のサブプライムショックの影の主役である投資銀行(ゴールドマン・サックス、ベアー・スターンズなど)、ヘッジファンド(ベアー・スターンズ傘下など)なども挙げられるでしょう。彼らは、投資効率(ROE)を上げるために、担保(債券など)をテコにして、日本円の借り入れを起こしてレバレッジを効かせてトレードしているのでしょう。

参考までに、円のマネタリーベースのグラフを挙げておきます。

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ヘッジファンドの運用成績を見てみましょう。たとえば、ヘッジファンドの戦略の一つである「マーケット・ニュートラル(市場のサヤ・歪みに着目し、市場の騰落にかかわらず利益を上げる)」の成績を見てみましょう。「ゴールドマンサックス・日本株式マーケット・ニュートラル・オープン」は、8月まで順調に成績を伸ばしてきましたが、成績が急悪化していることがわかります。この一因として、
・市場の急変により、ポジションの損が膨らみ、ポジションの解消を余儀なくされたこと
・信用収縮による資金繰りが悪化で、リスク許容度が低下し、ポジションの解消を余儀なくされたこと
が挙げられるでしょう。「やむなくポジションを解消して、キャッシュ(現金)にすること」は、FX・先物・株式信用取引のロスカットと同じく、強制的な損切りとほぼ同じ意味です。

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この現象は、世界のヘッジファンドでも同じです。HFRX(ヘッジファンドのインデックス)を見ると、この8月の成績は、8つの代表的な戦略(株式マーケットニュートラル、相対価値、CBアービトラージ、合併アービトラージ、イベント分析、破綻証券、株式ロングショート、マクロ)のうち、合併アービトラージを除く全ての戦略平均でマイナスとなっています。

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つまり、似たような戦略を取っているヘッジファンドは、8月にはおおむねマイナスであり、このポジション解消による換金売りが、市場に影響を与えたのでしょう。
まさに、「機関投資家によるジャパンマネーショートのキャリートレードが、めぐりめぐって世界の金融市場の乱高下をもたらしている」のです。

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さて、各国の中央銀行が、すさまじい量の流動性(資金)を注入して金融不安の沈静化を図ったということは、すでに過去のエントリーで述べたとおりです。
ですが、よく考えてみると、こういったマネーは、めぐりめぐって、さらなる市場の乱高下をもたらす可能性もあるのです。これまでは、ジャブジャブに刷られた日本円が、過剰な流動性の供給源でした。加えて、アメリカや欧州もそうすると言うのです。
アメリカでは、FRBが公定歩合を下げることが織り込まれています。金利が下がり、多量のマネーも供給されるのです。それにより、アメリカ株・世界株は反発することとなりますが、回復の実態を伴ったものではないので、再び暴落といった乱高下という事態が考えられます。

その過程で、株式などは信じられずキャッシュ(現金)だけが頼りだ、という世界恐慌が出現するのか、あるいは、ジャブジャブに供給された通貨が信用を失い、不景気なのにモノが異常に高いというスタグフレーションが出現するのかはわかりません。

※恐慌とスタグフレーションについては、下の図を参照ください。

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金利、為替、株価、物価といったパラメーターは、いろいろな拮抗する経済的パワーのバランスによって決まる複雑系です。過剰な流動性が供給されることにより、その振れ幅が大きくなり、予想もつかない事態が出現する可能性があるのです。

まして、ドルそのものも、その信任は自転車操業です。ですが、この話は別の機会に譲ります。

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結論を書きますと、

・今回のサブプライム・ショックに起因する世界株安は、二番底をつけたと判断
・しかし、投資銀行・ヘッジファンドなどの含み損が全て明らかになっておらず、さらに信用収縮が進むという可能性は残る
・各国の中央銀行が流動性を供給しているが、これにより、短期的には社債市場やインターバンク間の資金決済がスムーズに行われるようになる可能性が高いと見ている
・しかし、各国の中央銀行が流動性を供給しているが、これが、中期的にはさらなる市場の乱高下をもたらす可能性があり、注意が必要

ということです。

このような状況の中で、私たち一般国民は、繰り返しになりますが、

・市場の変動に右往左往することなく、冷静に市場(相場)を見ること
・余裕資金で、外貨と、世界株式に、長期積み立てで投資すること
・投資の戦略と戦術を守り、ギャンブルはしないこと
・このような経済混乱の時期は、よい買い場ではあるが、全力投入はしないこと

が必要なのだと思います。

投資ブログ「国家破産・財政破綻に勝つ資産運用」で紹介している参考図書も参照ください。

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関連した記事を、「株式日記と経済展望」から引用します。

(引用開始)

為替市場から見るとドルとユーロの暴落と円の急騰は何を物語っているのだろうか? 円キャリによるドル経済圏とユーロ経済圏にバブルが起きた。世界中が好景気に沸いて株高と不動産バブルに沸いて、日本だけが株安と不景気が長く続いてゼロ金利で資金需要は国内では無く、日本の資金は海外に流失していった。

ユーロ高とヨーロッパの不動産バブルは日本からの資金で起きたのだろう。アメリカではサブプライムで不動産ブームも終わりを迎えましたが、ヨーロッパの不動産バブルもそろそろ終わろうとしている。だから中央銀行の対応を見ると欧州中銀の資金供給が一番大きく、ヨーロッパの不動産バブルが大きかった事を物語っている。

サブプライムだけが問題ならアメリカだけの問題ともいえますが、欧州中銀が資金供給した金額が一番多いということはEUが不動産バブル崩壊の規模が大きい事を示している。さらに世界各地の不動産バブルにも波及して、世界の投機資金は円キャリの逆流によって昨日と今日で7円もの円高になっている。今回の世界同時株安は日銀の金利引き上げによるものではなく、欧米のバブル崩壊によるものだ。

今月の日銀の金利の引き上げは不可能になり、福井総裁が強行すれば世界金融恐慌を起こしかねない。むしろ金利の引き下げで不安定になった世界の金融を落ち着かせる必要がある。エスプレッソダイアリーに書いてある通りに日本のゼロ金利からの金利の引き上げによる金融市場の変調が現れ始めたのだ。

USドルが果たしてきた世界の基軸通貨の交替期が来たのであり、円の役割は世界金融においてますます重要性が高まってきているように思える。それは円ドルチャートやユーロ円チャートを見れば分かるように、世界の投機マネーは大変動があるときは一番強い通貨に集まる傾向にある。つまり円が世界の基軸通貨になることが望まれているのだ。

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夏休みなのに株の暴落が止まりませんが、9月のファンド解約分の払い戻しの為の資金を確保する為に売らざるを得ないのであり、それが15日から出てくるからだ。それが分かっているのだから前もって空売りをかけていれば確実に儲かるのですが、ファンドの方はそんな余裕もないようだ。おそらく公的なところからの買い支えなどもあるのでしょうが、金融株や優良株ほど売られるのは海外からの換金売りなのだ。

「株式日記」を読んでいただいている読者の方は、現在何が起きているのか分かっている事と思いますが、テレビなどでは連日株が大きく下げている事は報じても、サブプライムがどうのこうのと経済記者たちは言っていますが、現在起きているのはクレジットクランチで世界各国の中央銀行は無制限の資金供給をしてパニックを抑えようとしている。

現在の世界で起きていることは80年代に日本で起きていたことであり、80年代の日本企業は財テクと称して本業をほったらかしてマネーゲームにのめり込んでいた。だぶついて金利の安かったユーロダラーを借りて株や土地を買っていたのだ。大衆も銀行から金を借りて住宅やマンションを買ったり株を買っていた。それが90年代に入って株や土地が暴落して、最初に住専などが破綻した。

住専に相当するのがサブプライムローンであり、銀行は焦げ付きかけた住宅ローンを住専に肩代わりさせていたところも多かった。しかしサブプライムだけの焦げ付きだけで済むわけはなく信用不安まで引き起こす状況になっている。欧米のファンドや金融機関はこれからが正念場で、ファンドや銀行の倒産騒ぎが起きてくるだろう。

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自分がファンドマネージャーになったつもりで考えてみたらいい。
私たちのような個人投資家は塩漬け株がいくらあろうが含み損がいくらになろうが誰からも責任を問われない。
しかし、彼らは違う。
顧客から運用を託された資産を増やしていくことが義務づけられているのだ。
つまり、運用している資産の一部に大幅な欠損を抱えれば、それを穴埋めするために利益が出ている資産を処分するだろうし、基準価格の下落により、顧客からファンドの解約を求められればキャッシュを用意するために資産を処分しなくてはならない。
まして全面安の局面が続けば先回りして利益を確保しようというのは誰でも同じだ。

そして、金融用語辞典を見ると、キャリートレード(carry trade)というのは、低金利の通貨を借りて、高金利の通貨などに換えて運用すること、とある。
借金なのである。
例えば、100万円を借りて年利1%とすれば金利は1万円だが、誰が見たって、それはコストなのである。
円安、外国株高のときは、1万円の金利など気にもならないが、これが逆回転し出したら突如としてコストとしての存在価値が増し、たかが1万円と言えども余計なコスト要因は減らしたい、清算しようと思いたくなるのではなかろうか。
これが大きな流れとなれば、突如として雪崩を打ったような外貨売り(円買い)が始まるだろう。
今のところは、「円ローンの繰上げ返済」をやり始めたという段階なのだろうが、今のサブプライム問題が長引くようだと9年前の悪夢の再現となるかもしれない。

今のところサブプライム問題に端を発した株安が中国には飛び火する感じは全くない。
世界中の投資家にとって最後の桃源郷みたいなものだ。
だが、1つだけ懸念がある。
果たして中国政府要人の投資家、あるいは彼らが絡んだ国営企業はサブプライム問題に関係してないのだろうか。
仮に彼らがそのような大ポカをしていても今のところは隠されているかもしれない。
中国株を大量処分することなどまかりならんと政府トップから厳命されているかもしれない。
しかし、そのような事態が隠されているとなると、いずれ背に腹は変えられなくなるヤツが出てくる。
そのときがセリング・クライマックス(selling climax)となるだろう。

円の暴騰か中国市場の暴落、おそらくそのときが今回の株安の大底となろう。
9年前も10月の円暴騰が世界大恐慌が始まると言われた株安の連鎖が終わったときだった。
そこから世界的なITバブルへの道へとつながったのだ。
ポストBRICs投資、私はそこまで待ってみようと思っている。

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サブプライム融資を発端とする米国の不動産バブル破裂が話題となっている。しかし、ブルームバーグの記事によれば、英国の不動産バブルは米国よりも深刻だという。その原因としては、1.不動産価格の上昇が継続していること、 2.金利上昇が継続していること、 3.金融機関の多くが所得証明なしに貸し出しを行うなど、返済能力の評価が不十分であること、等が挙げられている。

現在の世界的な過剰流動性が逆流し始めるならば、英国でも金融機関が貸し出し余力を失い、不動産バブルは急に蛇口を止められて破裂するだろう。更に、国際金融資本の本拠地であるロンドン金融街の繁栄に依存しきった英国経済は大手金融機関の相次ぐ破綻で大打撃を受け、大恐慌に突入する可能性が高いと思われる。

欧州諸国の中で不動産バブルが最も深刻なのはスペインである。ただ、2010年以降に太陽活動の低下に伴って欧州が寒冷化する可能性があり、スペインは寒冷化の打撃を受ける北欧諸国の住民の避難先として住宅需要が下支えされる可能性がある。英国は欧州寒冷化の打撃が最も大きい国の一つであり、住宅需要の下支えは存在しないだろう。

欧州経済で注目すべきことは、ドイツに不動産バブルが存在しないことである。このため、バブル崩壊による内需減少はドイツではほとんど起こらないと想像される。この点は日本も同様である。石油・天然ガスの輸出で蓄積した膨大な対外資産を有し、シベリア開発などの設備投資の高まりも想像されるロシア経済も成長を続けるだろう。近未来の世界では、恐慌の混乱の中でダメージの小さい日本・ドイツ・ロシアが経済的にも政治的にも急速に影響力を拡大すると想像される。英国は既に製造業を失い、北海油田も枯渇寸前であり、唯一繁栄している金融業も破綻がほぼ確実である。近未来の英国は英語だけが資産となり、ラテンアメリカとの言語的繋がりを有するスペインと同じ程度まで国際的影響力を低下させていくことになるだろう。

(引用終了)


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参考文献 「変動感覚」についての参考書籍

以前から紹介しています株式投資の本ですが、基本精神はFXにも通じるものと思います。リンクの張ってあるものは、アマゾンから購入可能です。アマゾンで購入すれば、3000円以上は送料無料です。

(入門)
「株式上達セミナー これで成功は約束された/林輝太郎」
「株式成功の基礎 10億円儲けた人たち/林輝太郎」

(初級)
「あなたも株のプロになれる 成功した男の驚くべき売買記録/立花 義正」
「自立のためにプロが教える株式投資/板垣浩」

(中級)
「うねり取り入門 株のプロへの最短コース/林輝太郎」
「ツナギ売買の実践/林輝太郎」

(上級)
「株式サヤ取り」の参考書籍
「売りのテクニック/林輝太郎」
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by kanconsulting | 2007-09-02 21:03 | 経済状況