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日本の成長率マイナス3.3%?マイナス6.2%? ケインズの亡霊と戦争の予感 戦争経済学

実質GDP成長率(見通し)

2008年度(実績) ▲3.1% (前回発表▲0.8%から下方修正)
2009年度(試算) ▲3.3% (戦後最悪)(前回発表0.0%から下方修正)

名目GDP成長率(見通し)

2008年度(実績) ▲3.2%
2009年度(試算) ▲3.0%

完全失業率(見通し)

2008年度(実績) 4.1%
2009年度(試算) 5.2%

内閣府発表より

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2009年成長率 ▲6・2% (過去最低)

IMF発表より

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暗い話題ばかりです。製造業の声を聞いていますと、ユーロ圏の需要はまだまだ低調で、回復は遠いという実感です。しかし、アジアは需要増の影響があり、一部の製造業には明るい兆しも見えてきているとの、現場の声です。

ですが、それは「一時的な/見せ掛けの回復」だと見ています。アジア特需は、信用収縮が底を打った自立反発ではありません。実体経済の2倍に膨れ上がった金融経済の収縮が根本原因だとするなら、減った分を国の借金でまかなうと後は一安心、とするほど、甘くはないのだと思います。

(もちろん、本当に順調に回復するなら、それに越したことはないのですが)

さて、何度も指摘していますが、
「需給ギャップが大きいのだから、国が国債と税金を使って、大いに無駄遣いをするべき」
「このような状況では、国がいくら国債を刷っても、破産することはない」
「どんどん国債を刷って、中央銀行に引き受けさせ、バラ撒くべき」
などとする意見が、本当にたくさん見られます。短期的にはそれも良いでしょう。ですが、持続可能性の範囲内で本当に意味のある対策が可能なのでしょうか?

特に、多くのエコノミストが、ケインズの亡霊に取付かれた様に、有効需要の創出を主張しています。本当にそれは「やらないよりマシ」以上の意味があるのでしょうか?

世界不況の後には、いったんすべてをリセットする必要があるのです。それは、

・金持ちからの金融資産の収奪(通貨の切り下げ、強制徴用)
・インフラと過剰生産設備の破壊
・人口ピラミッドの再構築(合法的人減らし)

があるでしょう。一言で言うと、戦争をするしかないのです。私は、そのような目的の戦争を、断じて肯定しません。しかし、歴史を振り返ってみれば、人類の知恵が同じ轍を踏まないほど進歩したとは思えないのも事実です。

私には、「終わりの始まり」は、まだまだ序盤の可能性がある、と指摘します。
(もちろん、そんな不吉な予感は外れるほうが良いのですが)

関連したテーマの書籍 「戦争の経済学/ポール・ポースト」

(引用開始)

成長率:09年度見通しマイナス3.3%、戦後最悪に

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は27日の閣議で、09年度の実質GDP(国内総生産)成長率を戦後最悪のマイナス3.3%とする経済見通し(内閣府試算)を報告した。昨年12月に発表した0.0%のゼロ成長からの下方修正で、経済の想定を超えた悪化を受け、年度当初の異例の見直しとなった。08年度実績の見通しも前回のマイナス0.8%から同3.1%に下方修正した。
物価変動の影響を織り込み、家計や企業の実感に近い名目成長率は、08年度マイナス3.2%、09年度マイナス3.0%を見込んでいる。与謝野担当相は会見で「経済動向には不透明感が強く、下押し圧力がある」と述べ、今後、さらに見直す可能性を示唆した。
世界経済は昨秋から急減速。日本の実質GDP成長率は08年10~12月期にマイナス12.1%(年率換算)の大幅減となっていたが、内閣府は09年1~3月期もオイルショック時の74年1~3月期(13.1%減)を上回る14%超の落ち込みになると想定。09年度の追加経済対策のGDP押し上げ効果は1.9%を見込むが、効果が表れるのは今年後半以降で、09年度の大幅なマイナス成長は避けられないと判断した。
一方、09年度の完全失業率は08年度の4.1%から5.2%まで上昇する見通しで、02年度(5.4%)に次ぐ高水準となる。消費者物価指数はマイナス1.3%と過去最大の下落幅となる見通し。【上田宏明】

毎日新聞 2009年4月27日


日本経済の本格回復、来年遅く IMF、輸出減で需要低迷

【ワシントン5日共同】国際通貨基金(IMF)は5日発表したアジア太平洋地域の経済見通しで、日本経済が「強力な景気対策で今年後半にプラス成長に戻る」としたものの「持続可能な成長」に本格的に回復するのは2010年の遅い時期との見方を示した。
IMFは4月、日本の09年成長率が過去最低の前年比マイナス6・2%に落ち込むと予測。今回の見通しでは「深刻な景気後退」に陥ると明記、大規模な財政出動があっても、輸出の急減で民間需要が低下し「(対策効果を除く)実質的な成長は依然弱い」とした。
また、中国やインドを除く「多くの地域がマイナス成長を記録する」とし、09年のアジア太平洋地域全体の成長率は1・3%と、08年(5・1%)から大きく鈍化すると予測した。
金融危機の震源地から遠いアジアが「深刻な打撃を受けるのは予想外」と指摘。理由として「ハイテク工業製品の輸出依存度が高い」ため、世界的な需要崩壊が直撃したと指摘。「過去の例では、金融危機を伴う景気後退の場合は投資の回復が遅れる」とも述べた。
その上でIMFは、アジア各国に景気刺激策の継続と内需主導への転換を提言した。

47ニュース


1~3月期GDP予測、戦後初の4四半期連続マイナスに

09年1~3月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は過去最悪のマイナス――。民間シンクタンク12社がまとめた予測で、景気の厳しい状況が鮮明になった。輸出急減で企業が生産を大幅に減らし、国内の消費も低迷しているためで、戦後初の4四半期連続のマイナス成長は確実だ。
1日までに各社が算出した予測を集計した。内閣府は20日に四半期GDPの1次速報を公表する予定だ。
各社の予測では、実質GDPの前期比増減率は、年率換算でマイナス19.7%から同13.6%と幅はあるが、いずれも過去最悪だった74年1~3月期の13.1%を超えるマイナス幅だ。
08年10~12月期は輸出の急減でマイナス12.1%(年率換算)だった。09年1~3月期は輸出減を受けた生産減少が急速に進み、マイナス幅が拡大。輸出はさらに減り、企業の設備投資や個人消費、住宅投資といった内需にも景気悪化の影響が広がっている。
3月には企業の生産や輸出に下げ止まりの兆しが出ており、09年4~6月期のプラス成長を見込むシンクタンクもある。ただ、09年1~3月期まで大幅マイナスが続き、ようやく景気の底が見えた状況にすぎず、本格的な景気回復はまだ遠そうだ。

朝日新聞 2009年5月1日


日銀:成長率予測を大幅下方修正へ 金融政策決定会合

日銀は30日、金融政策決定会合を開き、日本経済の09~10年度の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」をめぐって議論した。急速な景気後退を踏まえ、09年度の国内総生産(GDP)の実質成長率は、1月時点の予測(マイナス2.0%)を大幅に下方修正し、マイナス3~4%程度とする見通しだ。
09年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率も、1月時点の予測(マイナス1.1%)から引き下げるとみられ、デフレ不況の深まりを示す内容となりそうだ。政策金利(無担保コール翌日物)は現行の年0.1%で据え置く公算が大きい。
10年度の実質成長率は、1月時点でプラス1.5%と予測していたが、これも下方修正する見通し。ただ、プラス成長への回復は維持するとみられる。
1月時点の09年度の成長率予測は、戦後最悪だった98年度(マイナス1.5%)を大きく下回っていたが、さらに引き下げられることになる。政府も27日、09年度の成長率見通しを従来の0.0%からマイナス3.3%に下方修正している。
展望リポートは4、10月の年2回策定され、その後の経済情勢を踏まえて、3カ月後に中間評価する。日銀の金融政策を占う材料となる。【清水憲司】

毎日新聞 2009年4月30日

(引用終了)

関連した経済指標を記載します。世の中のカネが萎縮して、各所で鬱血壊死が起こっていることがよく分かります。

そもそも、貧富の格差が開くと社会全体が不安定になります。民主主義は、そのような中では、満足に機能するのでしょうか?

(引用開始)

食事など切り詰め13か月続く、3月の消費支出0・4%減

総務省が1日発表した3月の家計調査(速報)によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出額は31万680円だった。
物価変動の影響を除いた実質で前年同月と比べて0・4%減と、13か月連続でマイナスとなった。
消費支出を構成する10項目のうち「食料」「光熱・水道」「被服及び履物」など4項目でマイナスとなった。昨秋以降、世界的に景気が低迷し、消費者心理の冷え込みが続いており、外食や国内旅行を控える動きが目立った。

2009年5月1日 読売新聞

非正社員の失職、20万人超す見込み 厚労省調査

厚生労働省は1日、昨年10月から今年6月までに失職する非正社員が20万7381人にのぼる見込みだと発表した。正社員についても、30人以上が失職すると3月中に届け出があった事業所の集計だけで2万1732人となっている。国が休業手当を助成する「雇用調整助成金」の申請数も急増している。
非正社員の失職者数は、全国の労働局やハローワークを通じ、4月17日現在で集計した。3月時点での集計よりも1万5320人増え、初めて20万人を超えた。雇用形態別では派遣が13万2458人と最も多く、期間従業員などの契約社員4万4250人、請負1万6189人と続いた。
月ごとに見ると、年度末の3月に失職した人は4万4786人で、昨年12月の4万8545人に次ぐ多さとなっている。ただ、それ以降は4月が8234人、5、6月はそれぞれ1千人台と減少傾向で、大量失職のピークはいったん越えたとみられる。
正社員の失職については今回から、1カ月で30人以上の離職者を出す事業主に対し、事前の提出が義務づけられている「大量雇用変動届」の集計を始めた。3月中に届け出があったのは972事業所で、離職者数は4万9082人。このうち2万1732人が正社員だった。
企業の減産に伴う従業員解雇を防ぐため、国が休業手当を助成する雇用調整助成金の利用を3月に申請したのは4万8226事業所で、対象者数は237万9069人だった。前月より約51万人増え、初めて200万人を超えた。(林恒樹、江渕崇)

朝日新聞

(引用終了)
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by kanconsulting | 2009-05-15 09:42 | 経済状況