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ヘッジファンドへの投資(2)

今日は、
・ヘッジファンドって何ですか。
・ヘッジファンドは、普通のファンド(投資信託)と違うのですか。
・なぜ、そういった破綻本で紹介されるのですか。
・安全確実に儲かるって、本当ですか。
・どこで買えますか。
の話をいたします。

ヘッジというのは、何らかの値動きに対して、それによる損をカバーするように工夫する、というくらいの意味です。たとえば、相場全体が下げ相場であるときにも、それによる損をキャンセルするというのが本来の意味です。

それから派生して、「どんな相場状況でも利益がプラスになるように、従来の伝統的な手法の範囲を超える積極的な運用を行う」ファンドのことを言います。

そのことにより、たとえば株・債券などに投資している人が、それらとあまり相関のない投資をすることで全体のリスクを低減したい、という場合に適しています。

いわゆるヘッジファンドが普通の株投資信託と違うのは、おおむね次の点です。

・目標は、絶対リターンがプラス(たとえば3年平均で+20%など)です。
・借り入れを行って投資をする。手元の資金の何倍かの資金量を動かすことになる。
・買い→値上がりを待つ→売り、だけではなく、空売り→値下がりを待つ→買い戻し、も行う。
・投資対象は、株・債券だけでなく、先物、為替など、値動きするものならなんでも対象とすることも多い。
・規制にとらわれない投資を行うために、規制の緩やかな地域・形式で行われることが多い。
・運用方針は、ファンド会社・ファンドマネージャーにより大きく異なります。
・報酬(手数料)は、利益の一定割合としていることが多いです。ファンドの成績がマイナスの場合は、報酬がない、ということです。
・複数のヘッジファンドに投資する、ファンドオブファンズもあります。

有名どころとしては、2大ヘッジファンドである「マン」「クワドリガ」でしょう。それ以外にも、「フォサイス」「エフエムジー」「テムズ川」「オーエム」なんてのもありますね。それに、最近取り込み詐欺で逮捕者を出した「シーエスエー」もありましたね。

それぞれ、特色あるファンドを出しています。株・債券・為替・先物をどのくらいの割合で組み合わせるか、それぞれの運用手法をどれにするか、といった運用方針は、目論見書を読めば分かります。

ヘッジファンドは、株や債券よりも値動きが読みにくく、透明性が低い、というのも特徴です。

最近は、トレンドフォロー型のヘッジファンドが人気のようです。マンの先物ファンドはたいていこれですね。値上がり・値下がりを問わず、値動きに乗っかって、コンピューター計算でデイトレードのように小刻みに利益を出していこうとするものです。今年はこのタイプは、ずいぶんと苦戦をしましたね。

たとえば「クワドリガ・GCT・ユーロ建て」は、今年春に高値をつけて以来、25%も安値になっています。そもそもこのファンドはボラティリティ(変動率)が大きいというのが特徴ですので、それで普通と言われればそうなのです。

「安全確実に儲かるって、本当ですか?」については、
「それは嘘です。」
としかいいようがありません。確かに、トレンドフォロー、鞘取り・裁定取引などは、相対的に値動きという意味でのリスクは少ないと思います。リスクをおさえると、期待リターンが小さくなるのが世の常です。ですので、ファンドマネージャーは「市場の非効率な点、つまりお金の落ちている場所」を見つけようと努力しています。

安全という意味では、元本確保型ヘッジファンドが注目されていますね。これは、投入資金の大半をアメリカ国債などの超低リスク資産に投資して、数年後に一定額の確保を行います。残りの資金で積極運用を行う、といったパターンです。悪くはないのですが、信託報酬(運用手数料)が投資の全額に対してかかってきますので、投資知識のある方なら、自力で元本確保を行うほうが分がいいでしょうね。

「どこで買えますか?」については、
「日本の法律には沿っていないファンドが多いため、日本の銀行や証券会社では買えません。」
「その場合、自力で海外のファンド会社に注文するか、代理人(エージェント)を通して買うことになります。」
となります。マンのファンドは、一部を除き、すべて代理人を通すことになります。自力の場合、申込書は英語、海外送金も自分、やりとりも全部英語です。慣れない人にとっては、苦行以外の何物でもないでしょうね。

「なぜ破綻本にヘッジファンドの紹介が多いのですか?」については
「金融危機では、株・債券などの伝統的資産はダメージを受けるだろう」
「しかし相場全体の値下がりをヘッジできるヘッジファンドは、ダメージが小さかったり、逆に利益に変えることができるという期待がある」
それ以外に、
「代理人に対する販売報酬・キックバックがあることも見逃せない要素」
と考えます。

つまり、代理人が信頼できるかどうかも重要なポイントである、ということです。

さて、本当の恐慌を想定した場合、株・債券・通貨のすべてが運用対象として不適となります。そのような危機に際して、ヘッジファンドだけが生き残れるという保証はありません。また、LTCMのように、運用方針の目論見が外れて、破綻するファンドも少なくありません。

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海外銀行を使うテクニックは「国家破綻に勝つ資産保全 オフショア編」
海外ヘッジファンドへの投資は「国家破綻に勝つ資産保全 ヘッジファンド編」
海外証券会社を使った投資は「国家破綻に勝つ資産保全 ETF編」
外国為替取引(FX)を使った投資は「国家破綻に勝つ資産保全 FX編」
を参照ください。
by kanconsulting | 2004-09-29 01:41 | 資産保全一般
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