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ファンドの手数料 日本株戦略「1兆円」ファンド 人が運用する投資信託は指数に負けることが多い

証券会社や銀行が出している、いろいろな投資信託がありますね。皆様は、まず「運用成績」に目を奪われるかと存じますが、「手数料」が運用成績を下げることもあるのです。

例をあげてみましょう。
N村証券の旗艦ファンド「Nムラ日本株戦略ファンド」が設立されたのは、今からちょうど5年前の、2000年2月のことでした。バリュー株、グロース株、小型株などに分散投資し、トップクラスのファンドマネージャーを起用する鳴り物入りのこのアクティブファンド※、発売前から人気が高く、1兆1700億円もの巨額の資金が集まりました。
1万円でスタートした基準価額(株価のようなもので、投資信託の時価を表す)は、あれよあれよと言う間に急落、市場平均を大きく下回る、大恥の成績を残す結果となりました。一時は4000円程度、現在の基準価額は5865円(2005/2/9)です。最初にこのファンドに投資した人は、現時点で4割ロスしていることになります。
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その原因は、ファンドの資金が大きすぎて機動性が損なわれる(安値で買って高値で売り逃げることが難しい)とか、動きを先回りされてしまい高値で買わざるを得ない、などとされています。
それ以外の原因として、「信託報酬などの手数料」があるのではないでしょうか。

100万円をこの投資信託に投資し、10年間ホールドしたとしましょう。購入時手数料が3.15%、信託報酬が年1.9%(純資産総額に対して)です。投資対象の株価が10年間上がりも下がりもしなかった場合でも、約20万円を手数料として差し出すことになります。
100万円(元金)→96.85万円(スタート時)→79.94万円(10年後)

この投資信託は、結果として、TOPIXといった指数にも劣る運用成績となってしまいました。(グラフ青字がN村ファンド、赤字が比較対照のTOPIXの推移)
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では単純にTOPIXに連動するパッシブファンド※に投資した場合はどうだったでしょうか。N村証券で取り扱うTOPIX連動ファンドは、購入時手数料が2.1%、信託報酬が年0.651%(純資産総額に対して)です。100万円をこの投資信託に投資し、10年間ホールドしたとしましょう。TOPIXが10年間上がりも下がりもしなかった場合でも、手数料は約8万円です。もちろん、これよりも手数料の安い指数ファンドは存在します。
100万円(元金)→97.9万円(スタート時)→91.71万円(10年後)

N村証券に限らず、ファンドマネージャーががんばって運用する投資信託は、指数に負けることが多いようです。「投資信託で儲ける」というのは難しく、逆に「投資信託で老後の資金を失った」という人のほうが多いのではないでしょうか。

※アクティブファンド ファンドマネージャーががんばって運用する投資信託
※パッシブファンド 人手を使わず指数に連動させるように機械的に運用する投資信託
by kanconsulting | 2005-02-10 01:56 | 資産保全一般
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