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海外カントリーETFへの投資 PERとPBR

これまでのエントリーで、本来の投資とは、成長する市場そのものに投資するのが良いと言うことを述べました。また、市場全体に投資するにはETFを使うと良いということを述べました。

そこで、どのマーケットが割安でお買い得なのかを判定してみました。基本的にはPERを中心に、PERの低いゾーンでは補助的にPBRを見ます。

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エマージングマーケット全体、インド、中国がまだ割安であることが分かります。「日本株は割安だ!」との声も聞かれますが、このグラフでは一番割高の位置づけですね。

インドファンドのPERは7~9、エマージングは10程度ですので、コンスタントに利益が出るとすると、10年も寝かせておけば十分元が取れる計算になります。もちろん、その仮定は絶対ではありませんので、EPSの伸び、ROEもあわせて検討する必要があります。

数値はヤフーファイナンスから
PER:Average Price/Earnings of 31-Jul-05
PBR:Average Price/BookAs of 31-Jul-05
*PER:Trailing P/E (Trailing Twelve Months (as of 31-Mar-05), intraday)
*PBR:Price/Book (Most Recent Quarter (as of 31-Mar-05))

ブラジルのカントリーETFは、値がおかしいのでグラフには採用していません。

*インド・ロシアはカントリーETFがありませんので、代わりにファンドを使っています。
インドファンドは2本あり、いずれもROEは23%程度ですが、モルガンスタンレーの出しているIIFのほうが割安のようです。
ロシアファンドのROEは11%です。

(解説)
PER、PBRとも、割安度を判定する指標です。

PERは、株価が一株当り利益の何倍になっているかを表す指標です。PERの倍率で株価が割高か割安かを判断することが可能です。時代やマーケット、セクターによって適正なPERは異なります。

PBRは、株価がBPS※の何倍まで買われているかを表す指標です。株価をBPSで割ったものなので、株価がBPS以上であれば、PBRは1倍以上になることになります。景気の悪いときには企業の成長率が落ちてPERでは株価を計りにくくなりますので、そのときにはPBRが有効になるとされています。
※BPSは、仮に企業を清算した場合の、1株当たりの株主の取り分を表します。基本的には株価はBPS以上になります。株価がBPS未満になった場合は、その企業を清算すれば株価以上の取り分を得られることになります。

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海外銀行を使うテクニックは「国家破綻に勝つ資産保全 オフショア編」
海外ヘッジファンドへの投資は「国家破綻に勝つ資産保全 ヘッジファンド編」
海外証券会社を使った投資は「国家破綻に勝つ資産保全 ETF編」
を参照ください。
by kanconsulting | 2005-09-10 18:07 | 海外投資
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