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読者様のメールの転載(5)

読者様からの、ご質問のメールの続きです。関心をもたれている方が多いと思いますので、ブログ上にて記事にさせていただきます。

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> 1.2007年の憲法改正を境に、国家経済を一旦破綻させると同時に、急速な戦時国家体制をひくのではないか。KANさんのご意見をうかがいたく思います。

確かに未来の法制度はどうなるかわかりませんし、自民党の安定多数獲得により多少無謀な法案でも通過させることが出来る状況にあるのは事実です。ですが、ご指摘の制度実現のためには、現行の法制度ではかなり難しいですので、該当する法制度を実現させる必要があります。「可能性が無いとは言えない」と思いますが、「確実だ」とも思いません。

「2007年に財政を破綻させる」については、私の考えでは「政府自らデフォルト宣言をするのはまだ早い。社会的コストを考え、誰が見てもダメになるまで先延ばしをするのではないか」と思っています。

ですが、そういった可能性を考え、対策を立てておく必要性に関しては、同意いたします。

> 2.もしそうである場合、 どのような資産管理のためのポートフォリオが考えられるかということです。

円安やインフレに対応するためであれば、基本的には、外貨建て資産と現物資産で十分です。それ以上の動乱、財産没収などを想定するなら、日本国政府の管理下ではない国・地域にストックを移す作業になります。このあたりは「オフショア編」のご案内をご覧ください。

> ヘッジのかけ方が決まらないと、どんなに情報をもらったところで、金を動かせないわけですので、

ロシアやアルゼンチンの例を踏まえると、破綻があっても(無くても)資産の減少を最小限に食い止めるような保全方法が可能です。それが「アセット・ミックス」です。具体的には、

①円資産
②外貨建て定期預金、MMFなどの短期金利商品、長期債券 ・・・円安リスクヘッジ
③外貨建て株式、ETF、ファンド ・・・インフレヘッジ
④現物・貴金属 ・・・インフレヘッジ、経済危機対策
⑤外貨建てヘッジファンド ・・・おまけ

を、適当なバランスでポートフォリオに組み入れるということです。小職はファイナンシャルプランナーではありませんので、このようなご相談を個別にお受けすることは出来ません。あくまで一般的な話としてご理解ください。

また、資産は保全できても、暮らしそのものを保全することは不可能です。アルゼンチンの例では、ATMが停止し、銀行は両替をストップ、限られたドル紙幣が実質通貨となり、物々交換マーケットが多数成立しました。つまり、いくら株を持っていても仕方の無い状態になったのです。また、財政上の問題以外にも、万が一の有事、たとえば、スマトラ沖地震(日本は地震国です)、カトリーナ水害(台風天国でもあります)、原理主義テロ(日本にも潜伏しています)と同じようなケースを想定する必要がありますね。

映画「戦場のピアニスト」をご覧になりましたか?主人公の母国ポーランドがナチスドイツによって事実上消滅し、持っていたありったけのポーランド通貨「ズロチ」でも、一切れのキャラメルすら買えなかったというシーンがあります。

財政破綻は、戦争で国が消滅することとは全く事情が異なります。かつての超大国ロシア、かつての富裕国アルゼンチン、ニュージーランド、IMFが乗り込んで財閥が解体された韓国、タイなどのアジア通貨危機でも、そこまでの悲惨な事態にはならなかったのです。
by kanconsulting | 2005-09-28 23:33 | Q&A
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