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「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意(2)

以前のエントリー「「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意」で、次のように述べました。

(引用開始)

「あなたもこうすれば株式(外貨)で丸儲け!」系の本は、毒です。今すぐ捨ててください。週間ダイヤモンドなどはまだ罪が軽いほうですが、読まないに越したことはありません。

なぜ毒なのか?それは、あなたから「自分で投資について考える能力を奪う可能性が高い」からです。どの銘柄がお勧めかを知るより、最優先でまず、自分で考える能力=ファイナンシャル・リテラシーを身に付けることです。

(中略)

結論から言いますと、「投資について自分で考える能力=ファイナンシャル・リテラシー」を身に付けることが最優先です。そのような状態になれば、雑誌のお勧め銘柄を見ても自分で正当性を判断できるため、毒になりません。「これはポジショントークだな」と見破ることができるようになるまでは、毒は避けて通るほうがいいでしょうね。

(引用終了)

これにつきまして、林輝太郎などの書籍から引用して説明します。小職は以前より、「ファイナンシャルリテラシーを磨くためには、世に出ている投資本のほとんどはクズだ」と思っていました。ところが、小職が本格的に林輝太郎の書籍を読み出してからは、「本当にそうなのだ。よく言ってくれた。もっと早くに林輝太郎の書籍を読んでおけばよかった」と納得し、実感することができたのです。

(引用開始)

「うねり取り入門 株のプロへの最短コース/林輝太郎」より

はじめは情報をオミット(排除)するべきなのである。情報がどの程度値動きに影響するか、だからどう利用するか、がわかってから情報に接したほうがよい。174

カンタンに有利な情報が入手できるのなら、それは「お金を上げます」ということと同じなのだから、この世の中にありえないということが分からない。もう、マインドコントロールどころか、立派な精神異常である。必勝法、指数、指標などで利益を上げた人が皆無なことは立証済みなのに、あいかわらずそれらの信奉者や情報を求める投資家が後を絶たないのは、欲なのか、夢を見ているのか。破産して目が覚めたときは時すでに遅いのである。177

相場師に弟子入りをすると、理屈よりまず波乗りの基本のやりかたを教わることになるが、その1~2年の間、新聞を読むのを禁止される。1年か2年たって、新聞を読み始めると、少しではあるが自分が記事を批判しながら読んでいるのに気づく。もちろんそれでよいのではなく、まだ始まりなのである。178

「自立のためにプロが教える株式投資/板垣浩」より

新聞は私企業である。営利追求のために新聞を発行している。大企業は大切なスポンサーであり、大証券は仲間であり、これらの不都合が書けないのは当然なのである。91

(旅行用トランク2つ分の、株式投資関連の膨大な資料を見せに持ってきた)Aさんの話は、全部が相場の下手な人に共通する、「市場と証券会社に対する正しい知識がない」「間違った方法を正しいと信じている」「技術的にはまったく未熟」なのをさらけ出していた。・・・まず、資料について、もし、あなたの身になって選べば、日経の綴じ込み、「月足20年」「四季報」「会社情報」「株価総覧」以外は、不必要どころか有害だから、即刻捨てるようにと言った。99-100

「私たち、実際に売買している者からすれば、投資家からカネを巻き上げる投資顧問も、机上の空論を書いている評論家も、投資家をダマしていることについては同じです。」113

たしかに、多少とも「相場のやり方」を知っている人には「いい銘柄」を教えるだけでいいのだが、それ以下の人には、たとえいい銘柄を教えても「まったく効果はない」のだ。いい銘柄を教われば技術の程度にかかわらず必ず儲かる、というのはまったくの錯覚だ。しかし、一般の投資家は、あいも変わらず「いい銘柄を聞きたい」と欲しており、これは今までも今後も変わらないであろう。120

「投資家をバカにしているような本」を書いている評論家のMレポートでも、「当てようと真剣な努力をしている」Tレポート屋でも、「相場の本筋を目指していない」ことにおいては同じであり、これらのレポートを読んでも、全く勉強にならず、実力もつかないのである。121

ところが、相場の先生と言われる人が、実際には相場の勉強をしておらず、「程度の低い投資家には、どんなことを言えば飛びついてくるだろうか」「どういうことを書けば、どういう題をつければ本が売れるか」「どういうことを書けばレポートが売れるか」「どういう宣伝をすれば講演会でお客が集まるか」ということだけを勉強して有名になったのであればどうであろうか。124

広い日本の中には、いいレポートだってあるかも知れないが、それでさえ、そのレポートに頼るという投資姿勢だからこそレポートを購読しているのであり、やはり、自己の実行力をつける助けにはならない。まして、情報のあやふやなこと、インチキ性、株価と情報の関係などを知った読者は、これから自力をつけ、成功への道を行かねばならないのだから、絶対に情報やレポートに頼ってはならないのである。129

「ほとんどの人は要するに不勉強すぎる。それなのに儲けようという欲は一人前だ。これではダメですよ。また、興味本位に走りすぎている、と言ってもいいかも知れない。しかし、そういう人がいないと証券会社は成り立っていかないだろうねえ。」138

「はじめが肝心なんだ。こんな本を読んではいけない。・・・その作られたスターの「K」。そして、誰が書いたのか分からない本。もちろん大衆に迎合する低級なタテマエ論だけの本を読んではいけないんだ。君の将来のためにだよ。もちろん、そういう本を批判することができるようになってからならば読んでもよい。ところが、内部のインチキが分かってからならば読む必要もないし、読みたくもなくなる。」

そして翌日、書店に行って筆者の持っていない本を手当たりしだい買ってきた。大きな紙袋に3つもあり、タクシーで家に帰ったのだが、その日から読み始めた。一般投資家向けのハウツー本、罫線論、実践論、取引所などの研究書、アメリカの本の邦訳書などであるが、読むのに1ヶ月かかった。・・・どうして、現実の売買に役に立たない本がこれほどあるのだろうか。罫線論や実践論はむなしい机上の空論ばかりである。・・・アメリカ本の邦訳書でも、・・・途中で電車の窓から投げ捨てたくなったくらいである。同じようなのは、一般投資家向けのハウツー本である。もちろん、ハウツー本であるから、「こうすれば株で儲かる」という方法が書かれている。しかし、それらは粗雑な理論と不備な・偏った資料に基づくあてずっぽう式な予測ばかりのように思えた。・・・これらのハウツー本が、いかに程度が低いかということがわかってきたのだ。220

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(日本株式投資についての参考書籍)
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(入門)
「株式上達セミナー これで成功は約束された/林輝太郎」
「株式成功の基礎 10億円儲けた人たち/林輝太郎」

(初級)
「あなたも株のプロになれる 成功した男の驚くべき売買記録/立花 義正」
「自立のためにプロが教える株式投資/板垣浩」

(中級)
「うねり取り入門 株のプロへの最短コース/林輝太郎」
「ツナギ売買の実践/林輝太郎」

(上級)
「株式サヤ取り」の参考書籍
「売りのテクニック/林輝太郎」

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ファイナンシャル・リテラシーの教科書については、以下のリンクをご覧ください
「国家財政破綻研究ページ」
「国家破産・財政破綻に勝つ資産運用」
by kanconsulting | 2005-12-04 04:25 | 資産保全一般
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