先日の記事「FX(外国為替取引) ドボンしないために」において、次のように述べました。
(引用開始) このブログで何回か「円高になる可能性があり、低レバレッジでリスクをおさえるか、逆指値を入れて損失を限定的にすると良い」を指摘していました。・・・「急に円高になってしまう」潜在的リスクも否定し切れませんので、・・・シートベルトのつもりで「逆指値」を入れておくことをお忘れなきようにお願いします。 ・・・重要なものを3つあげるとすると 「変動感覚」 「損きりポイント」 「低レバレッジ」 です。 「変動感覚」は、林輝太郎の本などにくわしく掲載されています。・・・皆様にも「変動感覚を身につける」ことをお勧めします。・・・「変動感覚・リスク管理のない、当て物や一発勝負」は、大きな損失への片道切符です。くれぐれもご注意ください。 (引用終了) さて、小職も拝読している「為替王メルマガ」に、次のようなQ&Aが掲載されていました。著作権の問題を避けるためにくわしくは「為替王メルマガ」を見ていただくとして、簡単に概要だけ掲載します。 (開始 「為替王メルマガ」を元に改変 文責kanconsulting) Q このようなFXの分散投資は、健全な手法でしょうか? ・FXにおいて、どの通貨ペアでも、1通貨あたりの変動リスクが10%であると仮定します。 ・名目10億円の資金では、変動リスク相当分は1億円です。 ・全く相関性のない20通貨があると仮定します。 ・名目10億円の資金を、全く相関性のない20通貨に分散投資した場合の変動リスクは、 1通貨あたり:10億円÷20×10%=500万円 ところが、無相関であるので、2乗の和の平方根を取って、約224万円です。 ・つまり、リスクの大きさは約45分の1に低下します。 ・ですから、50倍のレバレッジで取引することで、リスクを抑えながら、スワップ金利を最大限に受け取ることが出来ます。ただし、損失限定のための逆指値は必須です。 ・資金200万円に対しては、9通貨で100万単位(名目額:約1億円相当)のポジションを持つことです。 A 「全く相関性のない20通貨」は存在しません。過度にリスクを取りすぎており、健全ではないと考えます。 (終了) 小職も、『過度にリスクを取りすぎており、健全ではない』と判断します。 50倍のレバレッジといえば、個人投資家が突入してはいけない「最高リスク領域」です。一晩ですべての手持ち資金が吹き飛んでしまっても全然おかしくない領域ですので、「当て物や一発勝負は大きな損失への片道切符」を体現するようなものでしょう。 皆様におかれては、このような「最高リスクのFX取引」からは撤退され、健全な運用をされるようにお願いします。 さて、この内容からは、次の2つのことを知ることができます。 ①高レバレッジの危険性 これについては、何度も何度も繰り返し述べており、再度述べません。中長期の資産形成には、レバレッジ2~3倍で十分です。利乗せの時期でもレバレッジ5倍が上限でしょう。 普通の皆様はレバレッジ10倍程度だと思いますが、くれぐれもご注意ください。レバレッジ50倍などは、狂気の沙汰です。 ②分散投資の有効性検証 FXで分散投資の有効性を主張するのであれば、「相関係数の解析」が必須です。以前、「では、どのファンドがいいのか(2) ポートフォリオ」において、次のように述べました。 (引用開始) 資金を分散させ、リスクが減るような組み合わせ(ポートフォリオ)を考えることで、資産保全を行うこいうことについて述べます。ここで注意しなければならないのは、 ・何でもいいから分散すればいいと言うものではない ・組み合わせが、リスクを低減できるような、逆相関(ヘッジ)あるいは無相関になっていることが重要 (引用終了) 株式投資の場合では、リスクを低減するために相関係数を解析することが当たり前のように行われています。FX取引でも、複数の通貨ペアを取り入れることでリスクを減少させたいという場合には、それらの通貨ペアの相関係数を解析することが必要なのです。 相関係数の解析は、エクセル(表計算ソフト)で、誰でも可能です。このあたりの具体的な手法は、別途レポートにまとめます。(来年以降のリリースとなります) 「相関係数の解析」が面倒なら、グラフを書くだけでも、相関の度合いを知ることが出来ます。たとえば、投資ブログの記事「オーストラリアドル(AUD)とイギリスポンド(GBP)」で、「AUD/JPYとGBP/JPYの相関を知るグラフ」を書いたようなものです。 一般的に、FXのそれぞれの通貨同士の相関度は、株式よりも高いようです。それに、通貨ペアといっても、通貨自体がそんなに多くないですから、「無相関の通貨ペア」を探し出すのも一苦労でしょう。 相関度の解析を行わずに、無相関と仮定するのは、センスがないと思われても仕方が無いですね。 しかも、「従来の相関の度合い」は、必ずしも今後の相関をも規定するものではありませんし、当然バラツキもあるわけですので、相関係数が絶対というものでもないのです。 では、どうすればいいのでしょうか。 ③安全なスワップ取引 複数の通貨ペアを導入することで、思ったほどではなくても、それなりにリスクが減少することは事実です。 小職が公開しているカレンシーファンドは、AUD/JPYとGBP/JPYの2通貨ペアですが、個人的運用では、USD/JPY>EUR/JPY>CHF/JPY>AUD/JPY>GBP/JPY>CAD/JPY>NZD/JPYの7ペアのロングを長期保有しています。ポジションを立てる時期も選んでいますし、そもそも3倍程度の低レバレッジにおさえていますので、今月の円高の時期も安心して寝られていました。 「ポジションを立てる時期」として、具体的には、USDは今年の2~4月、EURは今年の2~6月、GBPはイギリスでテロがあった時期など、「安値つかみ」を心がけています。 このあたりの話は、別途レポートにまとめたいと思っています。 --- 来年作成予定のレポート「国家破綻に勝つ資産保全 FX・外国為替取引編」については、公開時期は未定です。
by kanconsulting
| 2005-12-24 17:51
| 資産保全一般
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