レバレッジ1倍のFX、通常の外貨MMF、外貨預金との違い

コメント欄でご質問のありました、「レバレッジ1倍のFX、通常の外貨MMF、外貨預金との違い」について、述べようと思います。

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「購買力平価と為替レートの関係~キャリートレードのブームとバースト」

①レバレッジ1倍のFX
(メリット)
・基本的に、金融業者間の取引に準じた有利なレート・スワップが適用される
・24時間、取引が可能
・指値、逆指値、OCO、IFOなどの自動取引が可能
・売りと買いのスプレッドが小さい、5~10銭程度のところが多い
・名目手数料がゼロ~小額
・「スプレッド」と「名目手数料」をあわせた「実質手数料」が、②③に比べてはるかに有利
金利(スワップ)が、MMFなどと比べて有利、外貨預金に比べてはるかに有利
・外貨買いだけではなく、円買い外貨売り、外貨買い外貨売り(ドル売りユーロ買い)も可能
・業者によっては、外貨のまま銀行口座に送金してくれる「現受け」が可能
(デメリット)
・業者によっては、信用度が劣る業者もある
・必ずしも、顧客の資産を分別保全・信託する必要がないため、業者が倒産すれば証拠金が帰ってこない場合がある
税制が雑所得の適用になり、節税しにくい(スワップ、為替差益を合わせて雑所得として総合課税)
・将来、円の金利が上がれば、円売り外貨買いのポジションではスワップを得ることができなくなる可能性もある
・レバレッジが1倍でも、超円高(1ドル10円など)になれば、強制決済になってしまう場合もある
・普通は、そのまま海外に送金できない(一部のFX業者のみ可能)

②通常の外貨MMF
(メリット)
・売りと買いのスプレッド50銭程度のところが多い。「実質手数料」が、③に比べて有利
・一般的に信用度が高い。普通は、購入した販売会社が倒産しても資産は保全される
・税制が、利息(インカムゲイン)が20%の源泉課税で終了為替差益(キャピタルゲイン)には課税されない
・業者によっては、外貨のまま銀行口座に送金してくれる「現受け」が可能
・FXと異なり、円の金利が上がっても、外貨MMFの金利には関係が無い
(デメリット)
・「実質手数料」が、①に比べて不利
・指値、逆指値などの自動取引は基本的に不可能
・普通は、そのまま海外に送金できない
・外貨MMFの投資先である債券発行体のデフォルトなどで、元本割れが生じる場合がある

③銀行の外貨預金
(メリット)
・基本的に、海外送金が可能
・基本的に、外貨額面での元本割れは生じない(手数料は除く)
(デメリット)
・売りと買いのスプレッドが大きい。1円~4円程度のところが多い
・「スプレッド」=「実質手数料」が、①②に比べてはるかに不利
金利が、①②と比べて不利
・ペイオフの対象にならないため、銀行の信用度の影響を直接受ける
・顧客の外貨預金を信託する必要がないため、銀行が倒産すれば外貨資産が戻ってこない場合がある
・税制が、利息(インカムゲイン)は20%の源泉課税、かつ、為替差益(キャピタルゲイン)は雑所得として総合課税、節税しにくい
・指値、逆指値などの自動取引は基本的に不可能

※雑所得は、本人の所得が増えていくと税率が最大50%にまで上がってしまう「恐怖の税制」です。給与所得の多い人が、FXで儲けても、半分近くが税金となってしまいます。

ですが、①②③は、外貨ベースで相互に変換することが可能です。
①FX業者⇔③銀行     普通は可能、できないFX業者もある
②外貨MMF⇔③銀行    可能な証券会社(外貨MMF取り扱い)もある
①FX業者⇔②外貨MMF  ほぼ不可能、③を仲介させると可能になるケースも
 
こうやって比較して見ると、①②③のメリット・デメリットを知った上で上手に使い分けることが、外貨資産を築く上で大切だということが理解していただけると思います。


特に、税制面での比較が重要です。
          利息(インカムゲイン)    為替差益(キャピタルゲイン)
①FX       ポジション決済時に、スワップ+為替差益を合わせて雑所得・総合課税
②外貨MMF  利息は20%源泉課税    為替差益は非課税
③外貨預金  利息は20%源泉課税    為替差益は雑所得・総合課税

簡単に言いますと、
・税金が最小になるように、FXと外貨MMFを組み合わせて使う
・給与所得の多い人は、外貨MMFを中心に
・外貨預金は、必要最低限に。海外送金などの必要な場合だけに使う
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by kanconsulting | 2006-01-09 22:18 | 資産保全一般
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