ライブドア、プライベートバンク(クレディ・スイス)、税法(租税犯)

ライブドアのマネーロンダリング(?)で、クレディ・スイス・ファースト・ボストンの日本法人などが関与しているとの報道があったようです。

このような海外銀行・匿名投資組合を使ったマネーロンダリングまがいの行為は、「租税犯」として摘発を受ける可能性があると指摘されています。

(租税犯の種類)

・租税犯は、脱税犯と租税秩序犯(租税危害犯)に分かれます
・脱税犯は、「納税義務者又は租税徴収義務者が、納税義務又は租税徴収義務の履行を怠ることにより租税収入の減少を実現し、又はこれを図る行為を内容とする犯罪」。逋脱犯(ほ脱犯)・間接脱税犯・不納付犯・滞納処分免脱犯等が該当
・租税秩序犯は、「国家の租税確定権及び徴収の正常な行使を阻害する危険があるために可罰的とされる犯罪」。単純無申告犯・不徴収犯等が該当

(1)逋脱犯(ほ脱犯) 納付義務者又は徴収納付義務者が、偽りその他不正の行為により、租税を免れ又はその還付を受けたことを構成要件とする犯罪のこと(所得税法238条1項、239条1項、法人税法159条1項等)。
(2)不納付犯 徴収納付義務者が徴収して納付すべき租税を納付しないことを構成要件とする犯罪。例えば、源泉徴収所得税の不納付(所得税法240條1項)、特別徴収すべき地方税の不納付(地方税86条1項、122条1項、324条2項)などがある。
(3)滞納処分免脱犯 滞納処分の執行を免れる目的で、財産の隠微、損壊その他その財産の価値を減少させる行為をすることを構成要件とする犯罪(国税徴収法187条)。
(4)単純無申告犯 偽りその他不正の行為を伴うことなく、正当な事由がないのに、法定の申告期限内に、法令上要求されている納税申告書を提出しなかったことを構成要件とする犯罪をいう(秩序犯)(所得税法241条、法人税法160条等)。偽りその他不正の行為を伴う無申告は、ほ脱犯を構成する。なお、地方税法上は、国税の単純無申告犯に相当する犯罪として、法人の事業税について故意不振国の罪が定められており(地方税法72の37)、個人の事業税については、条例により不申告に対して3万円以下の科料を課すことができるとされている(地方税法72条の57)。
(5)不徴収犯 徴収納付義務者が徴収すべき租税を徴収しないことを構成要件とする犯罪(秩序犯)。

※このような税法については、「川合晋太郎法律事務所」にくわしく述べられています。小職も参考にさせていただきました。

海外銀行を利用される場合は、税法を逸脱することがないように、くれぐれもご注意ください。

特に将来には、海外銀行への預金など「日本の国税局の把握範囲外に資産を保有すること」そのものが「逋脱犯の疑い」だとされたり、あるいは、財産の隠微にあたるとして「滞納処分免脱犯の疑い」とされる可能性も、あるのかも知れません。

(引用開始)
「ライブドア、スイスで資金洗浄?借名口座に常時数十億円」
ライブドアグループによる証券取引法違反事件で、ライブドア側がスイスの銀行に開設した借名口座に常時、数十億円がプールされていたことが八日、明らかになった。この借名口座は、前社長堀江貴文容疑者(33)=同法違反容疑で逮捕=らが企業買収の裏で実行した「資金還流システム」でも使われたとされる。東京地検特捜部は、巨額の還流資金を隠す目的で、借名口座を利用したマネーロンダリング(資金洗浄)や巨額蓄財を図った疑いがあるとみて、詳しく調べているもようだ。
特捜部のこれまでの調べによると、堀江容疑者らは二〇〇三年十一月から〇五年一月にかけ、携帯電話販売「クラサワコミュニケーションズ」など計六社の買収に絡み、自社株と子会社「ライブドアマーケティング」の株計約一千四百二十万株を新たに発行。この大半を実質的に支配する投資事業組合を隠れみのに売却し、総額約八十億円をライブドア本体に還流させていたとされる。
資金還流の過程では、ライブドア側がスイスの銀行に開設した借名口座と、同銀行系の証券会社に設けた二つの借名口座が使われていた。
スイスの銀行にある借名口座は、課税率の極めて低いタックスヘイブン(租税回避地)・英領バージン諸島に実在する会社名義になっていた。口座は守秘義務が徹底され、富裕層の資産運用を行うことで知られる「プライベートバンク」だったという。
関係者によると、このプライベートバンクには常時、数十億円の資金が残っていたという。出入りを繰り返した還流資金とみられる。数十億円の一部は、資産運用に充てられたとされる。
特捜部では、マネーロンダリングや巨額蓄財の疑いがあるとみており、借名口座開設の経緯や指示系統、還流資金の流れについて、さらに調べを進めるとみられる。

(引用終了:中日新聞

(引用開始)
「ライブドア、資金還流で香港やスイスの口座使う」
ライブドアグループの証券取引法違反事件で、同社が企業買収の際に相手側に渡した自社株を高値で売却して最終的にライブドア側に資金還流させていた仕組みなどに、スイスや香港に開設された金融機関の口座が使われていたことが1日、関係者の話で分かった。
資金の流れを見えにくくして、違法な収益を合法的な資金に見せ掛ける資金洗浄(マネーロンダリング)や裏金づくりに利用された可能性もあるとみられる。
東京地検特捜部は、金の流れなどに不審な点がないか、同社の前社長堀江貴文(ほりえ・たかふみ)容疑者(33)=同法違反容疑で逮捕=や財務の責任者だった前取締役宮内亮治(みやうち・りょうじ)容疑者(38)=同=らに説明を求めているが、宮内容疑者は「不正はない」と否定しているもようだ。
関係者によると、使われたのは、スイスに本拠がある金融機関など。スイスのほか香港の口座でも取引があったという。口座はライブドア名義や堀江容疑者個人の名義でつくられていた。
これらの金融機関はライブドアなどが株式交換方式で企業を買収し、直後に投資事業組合などが同社株などを売却する際に用いられたとされる。当初は香港の口座が主に使われたが、その後はスイスの口座が使われることが増えたという。
海外の金融機関は日本の捜査当局や税務当局の調査が及びにくいため、資金洗浄に利用されたり、脱税目的の資金の隠し場所とされたりすることが多い。
特捜部は、ライブドアや堀江容疑者が海外口座を開設して株の売却を実行した背景に、こうした違法な目的がなかったか、調べを進めているとみられる。(共同)

(引用終了:産経新聞社ウェブ
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by kanconsulting | 2006-02-15 09:02 | 海外投資
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