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国債の利払い抑制策 本質的な対応なのか?

このブログでは、金利上昇に伴って国公債の利払いが増大し、資金繰りがショートすることを懸念しています。

今回の報道(下をご覧ください)のポイントとしては、

・市場で人気の高い国債を追加発行する
・金利スワップ取引を増やす(金利上昇のリスクヘッジ)

ということでした。ですが、これは会計上の操作であり、本質的な対処ではないことは明らかです。

本質的な対処とは
・徹底した歳出削減、公務員削減
・特別会計を解散して一般会計に編入
・税制のシンプル化、増税
・規制緩和による雇用創出

それを行うためには
・公会計の複式簿記化
・決算の管理強化
・会計検査院の権限強化
が必要です。

(引用開始)

国債の利払い抑制策を強化・財務省

財務省は国債の利払い費を抑えるため、国債発行計画を変える。今年度に入って2度目の変更という異例の措置となる。また金利の変動リスクを軽減するため2種類の金利を交換する「金利スワップ取引」も手法を増やす方針。国債の利払いが膨らむリスクを減らす。
財務省は年度初めの4月に計画を変えたが、投資家などのニーズに対応するため、さらに10月以降の発行計画を変える。市場で人気の高い国債を追加発行する「流動性供給入札」を年間で6000億円増やし、15年変動利付債の入札を一回取りやめて1兆1000億円減らす方針だ。 (07:01)

日本経済新聞

(引用終了)

関連したその他のニュースも見てみましょう。

(引用開始)

国の債務超過265兆円――財務省、04年度貸借対照表を発表

財務省は25日、2004年度の国の資産と負債の状況を示した貸借対照表を発表した。一般会計と特別会計に加えて、国との関係が深い独立行政法人や特殊法人など226法人を連結すると、負債が資産を265兆円上回る「債務超過」だった。公債発行に歯止めがかからず負債が膨らんだためで、危機的な財政状況が改めて浮き彫りになった。
連結ベースの資産は839兆円で03年度より5兆2000億円増加。負債は1104兆円と17兆9000億円も増えており、差し引きの債務超過額は12兆7000億円、約5%増えた。将来世代に残す資産より借金の方が増加ペースが速く、財政の悪化が続いている。
資産の内訳を見ると、貸付金の289兆円、有形固定資産の267兆円が大きな割合を占める。有形固定資産には道路や河川など売却して現金化するのが難しい公共財産が多く、実質的な債務超過額はさらに膨らむとみられる。

日本経済新聞(8/25)
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国債依存度、36.6%に低下・05年度一般会計

財務省は3日、2005年度の国の一般会計決算の概要で、税収が補正予算額を2兆234億円上回り、49兆654億円になったと発表した。税収増を受けて、新規国債の発行額は補正予算に比べて2兆2000億円減の31兆3000億円。歳入に占める国債発行額の割合を示す国債依存度は、前年度よりも5.2ポイント改善し、36.6%になった。国債依存度が30%台になるのは4年ぶり。
また、借金をせずに政策経費を賄えるかを示す国の基礎的財政収支(プライマリーバランス)は04年度に比べて約5兆5000億円改善し、12兆5330億円の赤字となった。
税収は04年度と比べ7.6%増。景気回復による所得税収や法人税収の伸びがけん引した。当初・補正予算の想定をともに上回るのは3年連続。所得税収は株式の配当課税などが好調で、補正予算額よりも約9000億円多い15兆6000億円。法人税収は企業業績が伸びて、同8000億円上回る13兆3000億円だった。 (12:53)

日本経済新聞

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税収49兆円、純剰余金9000億円・05年度国の決算

財務省は3日、2005年度の国の一般会計決算の概要で、税収が前年度決算と比べ7.6%増の49兆654億円になったと発表した。景気回復による所得税収や法人税収の伸びがけん引した。税収増に加え、金利が想定よりも低く推移したことによる国債の利払い費抑制の結果、地方交付税の増加分を差し引いた純剰余金は約9000億円となった。
税収は当初予算と比べて約5兆円、補正予算と比べて2兆円増えた。予算の想定額を上回るのは3年連続。個別税目では所得税収は株式の配当課税などが好調で、前年度決算比6.2%増の15兆5859億円。法人税収は企業業績が伸びて、16%増の13兆2736億円となった。消費税収は6.1%増の10兆5834億円だった。
税収の増加を受けて、新規国債の発行額は補正予算の想定に比べて2兆2000億円減額し、31兆3000億円とした。歳出面では、低金利が続いたことで、国債の元利払い費が同想定よりも約8800億円少なかった。 (12:16)

日本経済新聞

(引用終了)
by kanconsulting | 2006-09-16 11:49 | 経済状況
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