株式譲渡益・配当の10%軽減税率廃止、税率20%へ

日本株式(投資信託含む)の売却益・配当への税率は、本来20%です。ですが、国内資金を株式投資に回しやすいように、ひいては日本経済を活性化させるために、時限立法で、10%に半減されています。

この結果、個人投資家の売買により、株式売買代金は大きく増えました。それによる税収も増したということです。逆に言うと、短期売買が増えたということに他なりません。税率を20%に戻せば、当然、個人の短期投資は冷え込むことになります。(個人的には、それもまた良しと思います。)

そもそも、短期の株式譲渡損益は、ゼロサムゲームです。どういうことでしょうか?例を挙げて説明しましょう。株式取引は、当たり前ですが、売り買いが同額になります。また、短期ですので、会社の経済成長による株主資本の増加はありません。あるのは、PER(人気度)の変化だけです。

Aさん X社株を1000円で1000株購入→2000円で決済
Bさん X社株を1000円で1000株から売り→2000円で決済

Aさん 利益 △100万円 納税額 10万円(→今後は20万円) 税引き後の利益 △90万円
Bさん 損失 ▲100万円 納税額 0万円

(もっと大きなスケールで見ると)

投資家(Aさん+Bさん)トータル ▲10万円
国(納税による)トータル △10万円

つまり、Bさんには救済措置がありませんので、投資家トータル(ここではAさん+Bさん)で見ると、投資家から国に税金が吸い上げられているということになります。

この大きな壁を突破するのには
・納税を繰り延べする(長期投資など)
・テクニカル投資の技術を磨く
しかありません。

以前の記事も参照ください。
「手数料のヒミツ」
「高金利通貨のワナ~「政府の取り分」と「通貨の減価」」

(引用開始)

株軽減税率廃止を提言へ・政府税調

政府税制調査会(首相の諮問機関)は14日の会合で株式譲渡益や配当に適用される軽減税率を2008年中に廃止することで大筋合意した。将来は金融一体課税を本格導入することでも一致。07年度の税制改正答申に明記し、安倍晋三首相に提言する。与党の税調が具体案を決めるが、株価の下落要因になるとの見方もあり、激変緩和措置が今後の焦点になりそうだ。
【税率は20%に引き上げも】個人投資家の株式譲渡益や配当にかかる税率は本則で20%。軽減は譲渡益が07年末、配当は07年度末までの時限措置となっているため、政府・与党が延長を決めなければ期限切れ後は税率は20%に上がる。 (07:01)

日本経済新聞 11/15

(引用終了)
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by kanconsulting | 2006-12-01 23:26 | 株式投資
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