「格差社会とその対策 資本の自己増殖と給与の上方硬直化 長期グローバル投資を(1)」の続きです。
来るべき格差社会への本質的な対応策として、 ・一言で言うと、「資本を持つこと」です。毎月の所得のうちから、こつこつと、株式投資を積み立てることです。 ・成長する国・地域・会社への長期グローバル投資、これが、「気休めではない、本質的な、格差社会への対応策」なのです。 と述べました。 以下のニュースも参考にご覧ください。 (引用開始) ◇「小さな政府」止めよ--ノーベル賞受賞経済学者、ジョセフ・スティグリッツ氏 技術革新によって、高い技術を持った熟練労働者の需要が増えている。一方で非熟練労働者は途上国との賃下げ競争にもさらされ暮らしは苦しい。こうした格差拡大をもたらす状況が世界的にある中、政府が取るべき対策はセーフティーネットの整備や教育の充実、より多くの公共サービスを提供することだ。しかし、米国や日本の「小さな政府」政策は全く逆のことをしてきた。 規制には必要な分野もある。不適切な分野、間違ったスピードで規制を緩和してはならない。私が参加したクリントン政権の経済諮問委員会では、社会にとって最善の規制とは何かを考え、多くの規制を撤廃する一方で、新しい規制も加えた。米国民への影響や、生じる格差に大きな関心を抱いていた。しかし、米国が日本へ迫った規制緩和は、米国企業の成功のためであり、日本のためではなかった。 日本は、格差拡大の結果を認識し、格差に対処する政策を採用すべきだ。小さな政府というイデオロギーが良い経済政策を生まないことを認識する必要がある。日本経済全体からすれば、郵政民営化は小さな問題だ。はるかに重要な問題がたくさんある。 格差が経済成長につながらないことは、日本を含む東アジアの過去の成功が示している。格差が少なく、平等な教育が行われ、人的資本がたくみに使われたからだ。 私に言わせれば、米国経済は好調ではない。ただ一つ高い国内総生産(GDP)も悪い指標だ。たいていの人が貧しくなったとしても、GDPは上昇しうる。より重要な指標は人々の生活だ。一握りの富裕層がますます金持ちになり、中間層が貧しくなっていく米国の現実は、今後日本でも起こりかねない。 国民は「小さな政府」政策が、自分たちをより不安定にすることに気づき、その流れを止めるしかない。 毎日新聞 2006年7月24日 東京朝刊 --- 02年夏、人材派遣会社を通じ、都内の大手電機メーカーのグループ会社に派遣された。グループ会社の担当者には「派遣の身分は明かすな」と口止めされたうえ、同社の「正社員」として神奈川県にあるメーカー本体の工場に「出向」させられた。 職業安定法で禁止される多重派遣。ピンハネが横行し、管理責任も不明確になる。 仕事は業務用パソコンのクレーム処理。利用者の苦情や問い合わせをまとめ、修理・交換作業を手配する。メール100本、電話30本を処理した日もある。 朝は7時から「サービス早出」し、夜は10時ごろまで残業。疲れ切って帰宅した後も、顧客に謝り続ける自分の姿を夢に見た。 現場の上司に「1人ではとても無理」と訴えると、「頑張ってくれ。あなたは人件費が月90万円の課長級の待遇で来てもらっているから」と初めて聞かされた。 派遣会社から支払われる給与は手取りで月20万円を切る。グループ会社と派遣会社から法外な額をピンハネされていることが分かった。それでも解雇を恐れ、身分を伏せて働き続けた。 出向契約は、仕事が一段落した04年夏に切れた。公共職業安定所で、派遣社員は会社の都合による退職でも失業保険の給付条件が厳しいことを知った。求人内容とかけ離れた仕事の実態を相談した時も「1年も働いていれば同意したとみなされる」と言われた。 「このままの状態を続けたらまともな人生は送れない」。 毎日新聞 2006年2月28日 東京朝刊 (引用終了) 「では、成長する国・地域・会社への長期グローバル投資をどのようにすれば?」という質問が来ると思います。それに対しては、小職の答えは一貫しています。 『まず、最優先で、ファイナンシャルリテラシーを磨くこと』です。 ファイナンシャル・リテラシーについては、過去の記事を参照してください。 「ファイナンシャル・リテラシー」 「「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意(ファイナンシャル・リテラシー)」 「「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意(2)」 「「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意(3)」 「投資本の9割はクズ~「儲かる株の本」「儲かる外貨取引の本」にはご注意(4)」 「【ご注意】 「国家破産・財政破綻対策」系の情報商材への注意喚起」 「「買いを急がせるものにロクなものはない」 投資には見送りの三振はない ファイナンシャル・リテラシー」 「「近未来通信」営業停止 詐欺的商法の「甘い言葉と派手な広告」とファイナンシャル・リテラシー」 次に、長期投資、世界投資、分散投資について学ぶことです。この「なぜ短期ではなく長期なのか、なぜ日本国内だけではなく世界なのか、なぜ集中ではなく分散なのか」という、「長期・世界・分散」という、3つのキーワードを理解してください。 「経済状況の発展段階説」 「長期国際分散投資とETF ~ なぜ外国株式ETFなのか?」 「投資の基本と、BRICSへの姿勢 キャリートレードの解消・投売りが一巡するまで調整は続く」 「世界分散投資には、上場投資信託(ETF) 海外証券取引所にダイレクトアクセス」 「海外カントリーETFへの投資 PERとPBR」 その次に、株式投資の原理、メリットとデメリットを理解してください。 「株式からのリターンの根源~なぜ株式で資産が殖えるのか?」 「「インフレに勝つ資産運用」とは? 「株式長期投資のすすめ/ジェレミー・シーゲル」に見る」 「バフェットが語る「インフレに勝つ株式投資」 究極のファンダメンタル投資」 「貯蓄から投資へ!」と簡単に言いますが、日本株式はその対象として必ずしも適切ではありません。その理由と対処方法を理解してください。 「日本株式投資の真実」 「会計監査のはらむリスク ~日本市場にひそむ悪」 「誰がカモか? ~日本株は投資か?投機か?」 「国家破産に勝つ株式投資(1) 『ある特別な方法』とは?」 「国家破産に勝つ株式投資(2) 日本株式の3つの投資法」 「国家破産に勝つ株式投資(3) 3つの投資法の特徴」 --- 「格差社会と、国家財政破綻は、どのような関係があるのか?」については、簡単に言うと、「格差社会は、少子高齢化とあいまって、日本全体の経済成長力・担税力を損なうため、国家財政破綻のリスクを高める。財政破綻にならなくても、増える低所得者層にとっては、実質的なハイパーインフレにも似た過酷な国家となる」ということです。詳しくは別の記事で述べたいと思います。
by kanconsulting
| 2006-12-26 23:31
| 資産保全一般
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