日本の動向に関連したニュースを引用します。
(1)財政審(財務大臣の諮問機関、財政制度等審議会)が、来年度予算に関する意見書を提出しましたが、2011年PB(プライマリーバランス黒字化)については、「達成への取り組みを怠ってはいけない」と、努力目標となり、去年よりも後退した表現となりました。 一方では、消費税(のアップ)について、道筋をつけるべき、という意見も付記されました。 以下のニュースでは、「消費税の5%程度の引き上げが必要」という記述も見られます。 (景気対策、国民生活を考えた場合には、消費税アップはありえず、逆に消費税の撤廃も考えるべきと主張します。そうならない理由は、何度も述べていますが、「法人税を下げたい」「消費税の戻し税による、輸出企業への実質的な補助金を増やしたい」という一語につきると思います。) さらに、第2次補正予算案で、赤字国債を発行することになるとのことです。 ・新総合経済対策の財源としては、赤字国債を発行しない ・代わりに、国債の返済に使途が限られている財政投融資特別会計の余剰金を充てる ・国債発行と同じ ・数兆円単位の赤字国債を発行すれば、マーケットへの影響が懸念される ・ではあるが、第2次補正予算案では、赤字国債を発行する いくつもの矛盾をはらんでいますが、気をつけなければならないのは、「赤字国債を発行しすぎて、国債が消化されない」ということだと思います。国がマネーを吸い上げて、民間にマネーが循環しない、クラウディングアウトを懸念します。それが、「マーケットへの影響が懸念される」ということなのでしょう。 吸い上げるのも結構だが、将来の成長につながるカネの使い方をするべきだ、と主張します。もちろん、それは道路ではないのです。 (2)世界中でもっとも安全とされている(というのも意外ですが)、東京マーケットでも、リスクを取ってまで資金を出す機関がなく、じわじわと金利が上がってきています。特に、年末にかけて、さらなる倒産がありうるだろう、という実感が、関係者の間で共有されているのだと思います。 「キャッシュ以外は何も信じられない」という、恐慌の香りもします。 (3)10月の貿易収支は、大きく赤字となりました。もちろん、単月度の赤字であれば、別に気にする必要はありません。しかし、これから当分の間、「日本が貿易赤字国」という傾向が続くとするならば、多方面にいろいろな影響が出てくることと思います。 さらに、OECDの経済見通しでは、2009年の日本経済について、後半には「成長が止まる」ということです。もちろん、予測は当たるとは限りません。 しかし、こういった予測は、「悲観的なものが当たりやすい」というのも、また事実だと思います。 さらに、「デフレ逆戻り」への道筋も示されています。 ・雇用情勢が悪化 (すでに、派遣社員のカットが始まっており、非正規雇用の状況は壊滅的) ・賃金の伸びが弱い (弱いどころか、来年以降、急激に失業者が増える可能性) ・地価下落が始まる (すでに地価下落は始まっています) ・消費者物価がマイナスに 「またデフレか」という声が聞こえてきそうです。 百貨店売上高は8カ月連続マイナス、企業向けサービス価格が低下、など、その道筋は不可避のようにも見えます。 (引用開始) 「赤字国債発行せざるを得ない」 税収減で中川財務相 2008年11月21日18時41分 中川財務・金融相は21日、外国特派員協会で講演し、景気後退で今年度の税収が見積もりを大幅に下回るとの見通しに触れ、「税収減への対応として、(年内にとりまとめる第2次補正予算案で)赤字国債を発行せざるを得ない」と述べた。財務省は税収が見積もりより6兆円程度落ち込みそうだとみている。 その上で、新総合経済対策を実施するための財源として赤字国債を発行することは重ねて否定。代わりに、国債の返済に使途が限られている財政投融資特別会計の余剰金を充てることについて、「国債発行と同じだと言われても仕方ない。だが、赤字国債を発行すれば数兆円単位になり、マーケットへの影響がないわけでもない」と説明した。(松村愛) 朝日新聞 --- 「15年度までに5%消費増税必要」与謝野氏と柳沢氏 2008年11月22日3時2分 与謝野経済財政相と政府の経済財政諮問会議の民間議員は21日、自民党税制調査会の柳沢伯夫小委員長と会談し、15年度までに社会保障の財源として、消費税の5%程度の引き上げが必要との認識で一致した。政府・与党は12月半ばに税制抜本改革の道筋を示す「中期プログラム」をまとめる方針で、消費税の引き上げ幅を明記するかが焦点になりそうだ。 関係者によると、柳沢氏は、15年度に医療、年金、介護などにかかる国の社会保障費の試算を提示。これを賄うには消費税5%相当の引き上げが必要との認識で、与謝野氏や民間議員と一致した。また、消費増税時に食料品などに対して軽減税率を導入することの是非も議論した。 ただ、与党内では解散・総選挙を意識し、中期プログラムで将来の消費税の税率や引き上げの時期を明記することに慎重な意見が多い。中期プログラムで引き上げ幅を盛り込めるかは不透明だ。 政府は10月末にまとめた新総合経済対策で、中期プログラムの策定を打ち出した。諮問会議と党税調でとりまとめの作業を進める。 朝日新聞 --- 年末越え短期資金、金利が急上昇 短期金融市場で年末を越える期間の資金調達金利が急上昇している。東京銀行間取引金利(TIBOR)3カ月物金利は25日、前週末より0.00693%高い0.84308%となり、10営業日連続で上昇した。9月の米リーマン・ブラザーズ破綻後に短期金融市場は貸し倒れリスクに過敏となり、資金の出し手がほとんどいない状況が続いている。 10月31日に日銀が政策金利を0.3%に下げるとTIBORもいったん低下。だが、資金決済が集中する年末に備え、あらかじめ長めの資金を調達しようとする金融機関は多く、需給が逼迫(ひっぱく)して取引金利は上昇に転じた。日銀は公開市場操作(オペ)で大量に資金を供給しているが、金利上昇に歯止めがかかっていない。(07:00) 日本経済新聞 --- 10月の貿易収支、7.7%減 639億円の赤字 財務省が20日発表した10月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出総額は前年同月比7.7%減の6兆9261億円となった。世界的な金融危機が響き、2001年12月以来、約7年ぶりの大幅な減少率を記録した。欧米向けの減少が続き、アジア向けも6年8カ月ぶりのマイナスに転じた。貿易収支は639億円の赤字で、10月としては28年ぶりの赤字となった。 日本の貿易収支は8月に3321億円の赤字となり、1月を除いて約26年ぶりの赤字を記録した。10月は2カ月ぶりの赤字。輸入総額は7.4%増の6兆9901億円だった。 輸出総額の減少は4カ月ぶり。アジア向けは4.0%減った。このうち中国向けは0.9%減と、05年5月以来の減少に転じた。 [11月20日/日本経済新聞 夕刊] --- OECD、日本に警告 09年後半に成長ストップ 2008/11/26 OECD(経済協力開発機構)は25日発表の経済見通しで、2009年の日本経済について、前半は低成長ながらも政府景気対策に下支えされるが、後半には「成長が止まる見通しだ」と述べ、景気息切れの恐れを警告した。 OECDは09年の日本の成長率をマイナス0.1%と予想した。10年は0.6%のプラス成長に回復するとしているが、円高や世界経済の回復の遅れで輸出は10年に入っても伸びは鈍く、景気の足を引っ張り続けると予想した。また、雇用情勢が悪化する中で賃金の伸びが弱く、地価下落が始まる気配も濃厚なことから、09年中に消費者物価が小幅のマイナスに落ち込む公算が大きいと述べ、「デフレ逆戻り」の可能性を指摘した。 一方、OECDは金融危機の震源地、米国の景気見通しについて、既にリセッション(景気後退)入りしたもようで、「今後数四半期は幅広い領域で生産が落ち込む」と予想した。 09年の成長率はマイナス0.9%とした上で、第3四半期から回復が始まるが、資産価格下落などで個人消費は弱く、「過去の景気回復期に比べペースは鈍いだろう」と指摘した。金融危機が去った後には、金融監督・規制の大幅見直しや、財政赤字削減が課題になると述べた。 フジサンケイビジネスアイ --- 物価上昇に急ブレーキ 企業向けサービス価格、10月は低下 物価の上昇に急ブレーキがかかっている。原油をはじめとする資源価格の反落が主因で、10月の企業向けサービス価格指数は2年3カ月ぶりに前年同月を下回った。世界的な景気低迷に伴い、モノの動きが鈍っている影響も見逃せない。国内では供給に対して需要が不足する状態が続いており、物価が持続的に下落する「デフレ」の再燃を懸念する声も出てきた。 企業間で取引するモノの価格は上げ幅が縮小しているが、サービスの価格は下がり始めた。日銀が25日発表した10月の企業向けサービス価格指数は前年同月に比べて1.4%低下した。資源や製品を運ぶ海上運賃の値下がりが響き、運輸だけで物価全体を約1.4ポイント押し下げた。(07:00) 日本経済新聞 --- 10月の全国百貨店売上高、6.8%減――8カ月連続マイナス 日本百貨店協会が18日発表した10月の全国百貨店売上高は、5845億円(既存店ベース)と前年同月比6.8%減った。8カ月連続のマイナスとなり、世界的な金融不安と株安が高額商品不振に拍車をかけた。年末商戦も盛り上がりを欠きそうだ。 減少幅は前月から2.1ポイント拡大し「セール期間のずれなど特殊要因がない月としては過去15年間で最悪」(日本百貨店協会)。地域別でも2カ月続けて全地域で前年割れし、東京は8.4%減と前月から減少幅が3.8ポイント広がった。 [11月19日/日本経済新聞 朝刊] (引用終了)
by kanconsulting
| 2008-11-27 21:33
| 経済状況
|
リンク集
【はじめてお越しの方は、国家財政破綻研究ページをご覧ください】
[研究ページ・トップ] [研究ページ・書評] [日本国破産宣告] [資産を守るために] [根本的な対策] [さらに具体的な対策] [参考文献・書評など] [無料配布資料の紹介] [資産保全について~ブログの記事より] [国家破産・財政破綻に勝つ資産運用] [ヤフーオークション入り口] 【提携ブログ】 [日本国財政破綻Safety Net] 盟友わんだぁさんのブログです [国家破産・財政破綻に勝つ資産運用] KANCONSULTINGが運用するバーチャルファンドです 【相互リンク】 相互リンクのブログ・ホームページです 荒らし・非難中傷・好戦的・意味不明とみなしたコメント・トラックバックは予告無く削除します。 (重要)著作権法違反は、懲役刑も課せられる犯罪行為で、懲役刑はもちろん罰金刑でも前科がつきます。前科の記録(検察庁)は、一生消えることはありません。人生を棒に振ることになりますので、絶対におやめください。 Sorry, Japanese only. 検索
カテゴリ
以前の記事
2016年 01月 2012年 12月 2012年 01月 2011年 11月 2011年 07月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 01月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 2004年 09月 2004年 08月 2004年 07月 フォロー中のブログ
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||