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金持ちじいさんの知恵(2) 人さんのために

「ええか。商売は、欲張りすぎたら、あかん。人さんのために、せなあかんのや。」

金持ちじいさんは、言っていました。折に触れて語ってくれた言葉を、「金持ちじいさんの6つの知恵」として取りまとめ中ですが、その最初に来るのが、「人さんのために」ということです。

今風に言えば、顧客、出資者、取引先、従業員、その他利害関係者、それに社会環境を含めた、ステークホルダーを考慮する、ということになるでしょうか。もちろん、その言葉を聞いたときには、そんなことまで分かるはずもありません。

そして、昨年の、肥大しすぎた金融原理主義が、巨人兵(古いですね)のように腐り落ちていくさまを見るにつけ、金持ちじいさんの言葉が頭をよぎりました。

「市場の全員が、ずっと、儲け続けることは、できひん(できない)ことや。ええ時もあれば、あかん時もある。来年がどうなるかは、神さんしかわからへん。でもな、ぼん。ご縁ある人さんの幸せを考えることは、いつでも、せなあかん(しなければならない)ことや。」

バブルのさなかには、その崩壊を感じていたようです。もし昨年も存命であれば、どのように言われただろうかと思います。

「ええか。こないなことは、いつまでも続くわけない。行き過ぎたもんは、揺り戻す。そやから、いつも中道を歩く事が肝心や。こういう、熱狂いうんわな、何十年かに一度は来る。そのときに、自分がお天道様から授かった役割を見失わんことやな。」

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「人さんのためにすることは、なんぼかやり方がある。一番簡単なんは、ものをあげることや。困っている時にはええけど、長続きせん(しない)。次にええ(良い)のんは、自分の時間をつこうて、人のために働くことや。いちばんええのんが、その人におうた(合った)、生きるための知恵を授けることや。そやけど、そうなるまでには、長い時間がかかる。」

私が、それなりの時間を使って、経済と財政の問題についてブログを書いているのは、読者様の生きる知恵の一助になればという、つたない願いでもあります。
by kanconsulting | 2009-01-19 09:34 | 大阪商人の知恵
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