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基本に戻って現状認識

最近は、経済学についての記事が多く、皆様に少し敬遠されてしまったかもしれません。「難しい話はいいから、結局日本はどうなんですか?」と思われている方に、再度、現状認識という意味で、整理してみたいと思います。私は、

・日本政府をフロー面からみると、歳入の約半分が国公債であり、平時の(戦時中でない)国の財政構造として、明らかに異常である。(http://gijutsu.exblog.jp/930501/)
・ストック面からみると、日本の国公債残高の対GDP比は、先進国中トップであり、当面減る見込みはない。これも異常である。
・格付け会社ムーディースなどによる日本国債の格付けに見るように、「政府は信用され続けています」とはとても言えない。(図・解説は、ヨミウリオンライン2004年3月25日より)
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・スタンダード・アンド・プアーズ(S&P):景気回復の動きが広がり、民需主導で経済成長が見込めると判断した。しかし、格付け自体については、「上昇と低下の可能性は相半ばしている」と、慎重な判断。
・ムーディーズ・インベスターズ・サービス:日本の債務状況を向こう数年間予想した結果として、日本国債の格付けをボツワナ以下に引き下げた。今のところ格付け見直しはない。
と述べます。

参考:平成15年度の国際収支状況(速報)
http://www.mof.go.jp/bop/pg15fy.htm

また、過去のブログと皆様から頂いたコメントご意見を参照していただけるようにしました。これも、そのうち文章を整理して、メインページに移していきます。

日本国と日本銀行のバランスシート、日本銀行の紙幣の価値について

景気が回復すれば、税収も増加して、破綻は遠ざかるのではないでしょうか?答えは「いいえ。景気が多少回復しても、数年は破綻は遠ざからない」です

現状並みの政策を続けて、本格的な内需振興策・抜本的な財政再建策が実施されない場合、国債償還が不可能になる真性の財政破綻になる
(http://gijutsu.exblog.jp/900300/)
(http://gijutsu.exblog.jp/848838/)

これだけ大量の国債を発行しているのに、なぜ金利は2%以下で安定しているのか?また、財政が赤字だから破綻するとは言えないのではないか?」に答える
(http://gijutsu.exblog.jp/930501/)

巨額の公的長期債務の原因と、それに起因する国家破綻を回避する方法
(http://gijutsu.exblog.jp/937027/)
(http://gijutsu.exblog.jp/936114/)

これについて、私は「国家破綻を希望しないが、データは厳しい現実を示している。個人・家計レベルでは何らかのリスク対策が必要である。」と主張します。

国家レベルでは、破綻させないための対策について、今考えているのは、「プライマリバランス達成と、内需の拡大による景気の維持の両立」についてです。
by kanconsulting | 2004-09-04 12:07 | 経済状況
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